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*スーパーヒーロー作戦 【すーぱーひーろーさくせん】 |ジャンル|RPG|&image(sh.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069TIW/ksgmatome-22/ref=nosim)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|日本メディアプログラミング(JAMP)|~| |発売日|1999年1月14日|~| |定価|6,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|オリキャラ宣伝するだけ&br雑魚敵脆弱すぎ&br宇宙刑事レイプ&brウルトラかませ犬&br多少ヘンではあるが原作再現率は高い|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''| |>|>|CENTER:''[[コンパチヒーローシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/908.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ウルトラ兄弟、宇宙刑事3人、快傑ズバット、キカイダー兄弟、メタルダー、ガンダムW、Gガンダムが共演するRPG。~ 2つの時代を行き来しながら、怪獣・宇宙人・犯罪結社といった様々な悪と戦う。 しかしその実態は、''バンプレストオリジナルキャラの『超機大戦SRX』をひたすら宣伝するためのゲーム''であった。 #region(参戦作品一覧) -ウルトラマン -ウルトラセブン -帰ってきたウルトラマン -ウルトラマンA -ウルトラマンタロウ -ウルトラマンレオ -人造人間キカイダー -キカイダー01 -快傑ズバット -宇宙刑事ギャバン -宇宙刑事シャリバン -宇宙刑事シャイダー -超人機メタルダー -機動武闘伝Gガンダム -新機動戦記ガンダムW -バンプレストオリジナル #endregion **問題点 -主人公の名前はプレイヤーが自由に変えることが出来る。が、デフォルト名である「イングラム(ヴィレッタ)=プリスケン」と同じく5文字ずつの名前をつけないと、余った部分が空欄として表示される。 --例えば、「アムロ=レイ」という名前を付けた場合、「''俺はアムロ  =レイ   。''」と表示されてしまう。ファミコン以下である。 --主人公の性別は選択できるが、女にしても一人称が「私」になるだけで、テキストはほぼ同じ。その為「彼ってその人の事かい?」と当たり前のように男扱いを受けたりする。 ---そのくせ戦闘中のボイスだけは女言葉なので違和感が残ってしまう。 -マップが通路や部屋といったパーツ単位で構成された画面切り替え式だが、地形パーツのバリエーションが少ないため迷いやすい。特にダンジョンや砂漠は全く同じ構造の場所ばっかり。 --敵の基地などのダンジョンは、無人かつアイテムも置かれていないような無駄な部屋も多い。『ガイアセイバー』や『ヒーロー戦記』でも同じ欠点を抱えていた。 --そのことについて、ゲーム内の登場人物も「''いつも同じようなところに基地を作る''」などとツッコミを入れるシーンがある。自虐ジョークのつもりだろうか。 //-ゲームのセーブは特定のスポットのみで行える方式を採っているが、セーブスポットが置かれている場所に難があり、''「この次のフロアで重要なイベントが発生しますよ」ということが一発でわかってしまう''ような置かれ方になってしまっている。 //これは普通。 -画面切り替え時に度々フリーズする。発売は予定日から延期されたというのに。 -スペースコロニーから他のコロニーに移動する際、なぜか移動先選択リストに現在地の名前も載っている。それを選ぶと、主人公の乗ったロボは''いま現在いるはずのコロニーに向かって宇宙を飛んでいく''。 -ゲームバランスが滅茶苦茶。 --ザコ戦はガンダム系のバルカンを撃ちまくっていれば楽勝。 --ボスも「最強技を連発するだけで回復せずに倒せる奴」か「イベントで数ターン経つと戦闘が終わる奴」のどちらかばかり。 ---回復アイテムが必要になるバトルは、ラスボスを除けばせいぜいメタルダーの初戦とタロウVSメフィラス星人の一騎打ち程度。ところがこの2戦は極端に難易度が高い。特にメタルダーの相手は只の戦闘員4人だというのに、どういうわけか異常に強く設定されており、''最強技を2発浴びせても瀕死にすらできない''((ま、メタルダーは封印から目覚めたばかりなので、まだ戦闘に慣れていないとフォローできなくもないが、それを差し引いてもさすがに強化しすぎである。))。しかも両バトルともそのキャラ1人での初戦なので、アイテムを装備する事もできずに戦わされる。最悪の場合は詰みに陥ってしまう危険性がある。 --特定のキャラを組み合わせると「合体攻撃」を繰り出すことができるが、''バラでそれぞれの最強必殺技を繰り出した方がダメージの合計値が高い''ため実用性は皆無。 ---攻略本によればSRXの合体攻撃だけはバラよりも強いらしいのだが、実際に使うと''別にそんな事はない''。バグか? --MPが満タンの状態で通常攻撃を行うと「オーバーゲージ」なるものが溜まっていき、これを消費することで必殺技の威力がアップする…という触れ込みだが、''実際はそんなに威力は変わらない''。まあバルカンか最強技で大体どうにかなるので、わざわざ溜める必要も…。 -原作のテレビ番組から引用したデモムービーやBGMがウリのはずなのに、サウンドテストやデモ鑑賞といった機能が一切無い。 -戦闘でヒーローが必殺級の大技を使うと派手なムービーが流れる。一部のヒーローは必殺技を使うときに専用BGMまで付くが、戦闘中のBGMと2曲重なってしまうこととなり煩わしい。 --また、これらのムービーはスキップできないのも難点である。 -アイテムを売る時は、その店で売られているアイテムと同じ物しか売却できない。 --また、同じキャラが装備できる同性能の武器が、違う値段で売られていたりする。 --数値上昇が具体的にどの程度なのかもわからない。''[[元ネタ>ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦]]から何も進化してねぇ''じゃねえか。 -戦闘に入る度に、妙に長い演出(スキップ不可)が入る。 --画面全体が歪み、回転しながら敵と主人公パーティの全景が映る、というもの。大体7秒程度かかり、テンポが悪い。 --更に敵味方とも、攻撃前に必ず「アタッカー→」というアイコンが数秒表示される為、テンポはますます悪くなる。 --ラスボスは背中の翼を破壊してからでないとダメージを与えられないのだが、この翼は1ターン経つと再生する。しかし''破壊および再生されるたびに長~~~いムービーが入る''為、テンポも何もあったものではない。 -戦闘時、敵キャラの名前は表示されない。 --ラスボスは変身後の名前を名乗らない為、''攻略本を見ないとラスボスの名前も解らない''。 --『ウルトラマン』に登場した吸血植物のスフランもザコとして登場するが、ゲーム中には名前が出てこない為、原作を知らない人には''ただのツタにしか見えないだろう''。 --ゲームオリジナルの敵組織の戦闘員に至っては紹介もセリフもない為、「頻繁に出てくるけど誰だこいつら?」と思うことだろう。 -煩わしいだけのコレクション要素。 --アイテムの中にはトレーディングカードというものがあり、これを集めて「Mrカーダー」というキャラに見せるとオリジナルCGを鑑賞することができるのだが、CGを見るための条件が非常に分かりにくく、しかもカードが段々集まってきたラストに行くにしたがってカーダーに会う機会も減ってしまう((ラストダンジョンに至っては、いったん入るともう今までの場所に行くことは出来なくなる。))ため、殆ど無用の長物である。 ---しかもカードは分かりづらい所に隠されているものが多い上に、取り逃すと2度と入手できない物もザラなものだから、全種揃わずに何の使い道も無くなってしまう事も大いに有りうる。 ---トレーディングカードはこのゲームで一番最初の宝箱の中にも入っている。いきなり「''ガンダムヘビーアームズを手に入れた''」などと表示されるため、仰天したプレイヤーも多かったことだろう((正確に言うと「ガンダムヘビーアームズが描かれたカードが手に入った」という意味なのである。))。 ---ちなみに説明書には、これらカードに関することは''一切書かれていない''。 -渡辺宙明氏が作曲、水木一郎・堀江美都子の両氏が歌うイメージソングが2曲も製作され、シングルCDまで発売されたが、このゲームの中ではわずかにしか流れない。''ならば何故作った''。 --BGMも微妙。悪くはないが良くもない。版権BGMの再現率は均一6割程度、といったところ。シナリオ面での持ち上げっぷりとは裏腹にSRX勢のBGMすらも例外ではない。自社の作品なのに…。 -ウルトラ兄弟の扱いが全体的に悪い。 --戦闘ではまず最初に戦闘機の姿で現れ、「変身」のコマンドを選択することによってウルトラマンの姿に変わるという特徴を持っているが、これが原因で活躍させづらい。 ---毎回この演出があるのに、ガイアセイバーズの面々は作品中盤まで''ハヤタやダンがウルトラ戦士であることに全く気が付かない''。途中で「そういえばハヤタ隊長は、戦闘が始まるとすぐにいなくなっちゃいますね」「まあビートルやウルトラホークでは怪獣相手に戦うのはきついからな」というスキットまである。よほどのマヌケなのか、他人を疑うことを知らない天使のような純粋な人たちなのか…。 ---また、他のヒーロー達に比べて強力な装備品(体がでかすぎるので仕方ないのだが)が手に入りづらく、全体攻撃技を持っている者が殆どいないなど、戦闘要員としての強さにも難がある。だいたい、HPや攻撃力が等身大ヒーロー勢とほぼ変わらないというのは巨大ヒーローとしてどうなのか。 ---このゲームのラスボスはウルトラ兄弟に固執しており、「ウルトラマンは素晴らしい。私もあのような力を手に入れたい(意訳)」と幾度となく口にするのだが、このゲームでの彼等の不甲斐なさを見ていると、正直''過大評価''ではないか?とさえ思えてくるほどである。 --主役級の扱いを受けているのは初代マンとセブンだけ。が、それでもオリジナルキャラに美味しいところを持っていかれたりする(詳しくは後述)。 ---帰ってきたウルトラマン・エース・レオの原作再現は申し訳程度。タロウに至っては''原作再現ゼロ''であり、下手をするとパーティーに加えることなく終わってしまうほど。 --『ウルトラマンA』の原作再現イベントは、エースキラー編。しかし、本ソフトでは初代マン・セブン・新マン・レオが人質に取られるというのに、なぜか戦闘シーンの背景では''レオではなく原作通りゾフィーが捕まっている''。 ---更にエースの技・スペースQはこのイベント内でしか使われないのだが、''技のグラフィックがメタリウム光線と同じ''。 ---ゾフィーはイベント戦闘で1回だけ姿を見せてくれるが、グラフィックは''新マンの使いまわし''である。 --ラスボスとの最終決戦に際し、「お前達は他の星に自分達の正義を押し付けているだけだ」などと罵られたウルトラマン達は意を決し、自分たちの力の全てを振り絞ってラスボスを食い止める。このような展開もあって、ウルトラ兄弟は''ラスボス戦に参加することは出来ない''。 ---が、このゲームをプレイしていて、「自分たちの正義を押し付けているだけ」と言いたくなるのは''ウルトラマンよりもむしろ宇宙刑事である''。詳しくは後述する。 --設定上は、「ウルトラ族は銀河連邦人よりも格上の生命体で、銀河連邦側は、ウルトラ族が宇宙警備隊という組織を形成していることも把握できていない」とまるで「神話の神々」みたいに扱われていたが、前述のゲーム中における扱いを見ると、''ハッキリ言って設定負けしている''。 -原作ファンが納得できないようなシナリオ展開がある。 --宇宙刑事の所属する銀河連邦警察が、''地球へ難癖つけて宇宙犯罪者の牢獄にし、他の星もスペースカノンで脅し自分たちの正義を押し付けようとする極悪組織''という設定になっており、元宇宙刑事のハンターキラーはそれが原因で裏切った事にされている。06年度KOTYの次点に選ばれた『[[宇宙刑事魂]]』と並ぶ、ハンターキラー持ち上げゲー。 //---もちろん、原作にそんな設定はない……はずだが、「悪名高いテロ集団、しかも本隊が地球を狙っているのに、刑事二名と艦艇一隻しかよこさない」という対応から、「銀河連邦警察は地球を軽視してるんじゃね」とも解釈できる。←それは特撮物自体のタブーの一つだと思う ---実は、このゲームで極悪組織扱いされているのは銀河連邦警察だけではなく、''ウルトラ警備隊を包括している組織・TDFもまた然り''である。このゲームは、「''スペースノイドを弾圧するようになったTDFに反発を覚えたピースクラフトが、アルティメットガンダム(デビルガンダム)やオペレーション・メテオで逆襲を画策する''」といったプロローグから話が始まるのである。 ---「本来なら正義のために作られたはずの組織でも、一歩間違えば腐敗・堕落してしまう」ということを物語のテーマにしたかったのだろうが、版権作品をダシに使ったのはマズかったようだ((本当は平成セブンやサイバーコミックス版シャリバンでやりたかったという説もある。))。 ---しかも調べてみると、このネタですら''ラスボス(バンプレストオリジナル)の行動の一部を正当化するような目的があって捻じ曲げられた''可能性もある。 //「ユーゼス バード星人」あたりでぐぐるとよく分かる。追記宜しく ---宇宙刑事は、主人公たちの性格の設定もどこかおかしい。本作の一条寺烈(ギャバン)は陽気な性格で場を盛り上げる三枚目風のキャラクターとして描かれており、''不謹慎なセリフを言ってカトルに怒られたりもする''。原作では決してそんなキャラクターではない。当時のスーパーロボット大戦シリーズにおける、兜甲児に通ずるものがある。しかし皮肉にも、''そのおかげで版権キャラの中では一番キャラが立っていたりする''。 --オリキャラたちがとにかくでしゃばりまくり。ウルトラマンを倒した怪獣として有名なゼットンを''一撃で倒したり''、本来セブンに倒される怪獣であるパンドン(改造前)を''合体技で殺したり''、バルスキー((『メタルダー』の敵幹部。))を芝居であしらった挙句罵倒したりする。 ---ただしゼットンは原作でも''科学特捜隊の新兵器・無重力弾であっけなく一撃粉砕されている''ので、科学特捜隊がオリキャラに変わっただけ、とも言える。といってもこれには後付けながらちゃんとした理由があり、ウルトラマン以外のキャラの想定外の一撃でゼットンが倒されるのはしょうがないとしても、明らかにでしゃばって科学特捜隊の見せ場を奪っただけ。 ---そもそも同じ場所にギャバン達他のヒーローもいたはずなのに、なぜか「初代マン1人でゼットンと戦い、負ける→主人公が1人で戦い、負けそうになって逆転勝ちする」という無理矢理なシチュエーションになっている((しかもゼットンは不完全な形態の主人公機に敗れている。))。主人公と他のヒーロー達が力を合わせてゼットンを倒すというシチュエーションなら、まだ良かったろうに…。 ---パンドンは''疲労困憊で光線すら撃てない状態のセブンに負けた''怪獣であるため、ウルトラシリーズのラスボスでも弱いほう、という見解がファンの間では一般的になっている。もっとも先のゼットン同様、でしゃばりの負の面は否定できない。 --『Gガンダム』のクライマックスを再現したイベントでは、原作同様レインをデビルガンダムから助け出し、ラブラブ天驚拳を浴びせる…のだが、''なぜかその後にウイングゼロとヘビーアームズを従えたSRXが現れ、射撃を順に浴びせて止めを刺す''。はっきり言って''くどい''。 ---もっともその後''デビルガンダムはラスボス戦で何事も無く復活するのだが''。つくづく便利な存在である。 --「ウルトラマンである事を隠していた僕達を許してくれるだろうか?」と詫びるハヤタとモロボシダンに、「俺たち仲間じゃねえか!」 と一言で済ませるリュウセイ。…''彼はこの2人と初対面のはずだが''? ---というかリュウセイが加わって以降、''主人公を差し置いて彼ばかりが喋るようになってしまう''。 -時系列がヘン。 --客寄せパンダとしてガンダム二作を入れたのはいいものの、「混乱の時代」と呼ばれる特撮ヒーローの出る時代から、わずか40年後がガンダムの世界になっている。 --ウルトラ世界はかなりSF要素が強いから頑張ればコロニーくらいは作れたかもしれない。しかし、メタルダー((古賀博士によって太平洋戦争を早期に集結させるべく作られたロボット。古賀博士は主人公たちを連れてメタルダーを起動させた後に敵に襲われて死ぬ。))が科学特捜隊の基地で「こんな戦闘機を見たのは初めてだ。僕には''ゼロ戦の知識までしかない''」と言ったりしているのだからもうさっぱりわからない。仮に新西暦155年が『超人機メタルダー』の舞台である1987年(メタルダー完成から42年後)だとした場合、現実世界での西暦2027年ごろには既にほとんどの人類が宇宙に移住しMSを乗り回して戦争していることになる。昭和30年代のSFじゃないんだからさ。 -ゲーム中盤以降に登場するデータセーブ係のキャラクターが、いつの間にか主人公に好意を寄せている。個人的な心理描写を見せるような場面は無いので、唐突な感じは否めない。 --そのデータセーブ係こそが、後の『[[スーパーロボット大戦α>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/861.html]]』シリーズで主役に抜擢されることになる、クスハ、レオナ、リョウト、ブリットである。 ---4人の内、主人公とは異性で、多く会話したキャラとくっつく事になるのだが、特に思い入れも無い人は''単純に一番話しやすい位置にいるレオナ''相手にセーブして、くっつく事になるだろう。 --本作主人公のイングラムとヴィレッタ、そして敵キャラのユーゼス、SRXチームもαシリーズに出演することとなった。そんなこともあって、本作はαシリーズと繋がった世界観を持っているらしいが、果たしてそれで良かったのだろうか…。 -作中でビル群をなぎ倒して暴れるような巨大怪獣が、雑魚敵として''室内''にまで現れる。 --それに対して主人公たちは、''巨大ロボットや戦闘機を率いて戦闘を開始''。もう突っ込みきれない。 ---百歩譲って、建物に被害が及ばないように宇宙刑事組が亜空間を張ってその中で闘っている((「ウルトラマンネクサス」という特撮を見たことがある人なら理解しやすいだろう。))と考えればまだ納得がいくが、いきなり巨大怪獣が建物の中で暴れまわるということに関してはフォローのしようがない。 -ストーリーは、何かにつけて元凶をデビルガンダムに押し付けている感が否めない。 -そしてエンディングのラストには、SRXが登場するスーパーロボット大戦の新作を作っているというメッセージが…結局最後まで宣伝。 -ちなみに、本ゲームのCMや広告でのコピーは''「日本一のスーパーヒーローゲーム」''(ズバット談)。果たして、本当にそうだったのだろうか…。 **評価点 と、このように、問題点といえる要素が非常に多いものの、原作の名場面をデフォルメ化したうえで忠実に再現したCGムービーなどはやはり見応えがある。 -ウルトラシリーズに登場した各種基地などは、小道具・大道具に至るまで徹底的に再現され作りこまれており、スタッフのこだわりを感じさせる。ワンダバシーンのCGは必見で、''わざわざ吊り線まで再現している''ほど。不遇な点も多いウルトラマンだが、こういった点では優遇されている。 --ちなみに、ウルトラマンはオリキャラさえ絡んでこなければシナリオの原作再現度はかなり高い。 -人造人間キカイダーは、原作の再現、ゲーム中での立ち位置、戦闘時の強さ、どれをとっても明らかに優遇されている。スタッフの寺田貴信氏がキカイダーのファンであったことも一因? -知る人ぞ知る伝説の個性派ヒーロー、「快傑ズバット」が鳴り物入りで参戦。「お前さん、日本じゃあ2番目だ」「ズバッと参上、ズバッと解決!」など強烈すぎる台詞回しで抜群の存在感をアピールし、多くのプレイヤーの腹筋を崩壊させた。ちなみに、ズバットも寺田氏が気に入っているヒーローである。 -シナリオにしても、先述されたように原作ファンの反感を買うようなものだったとはいえ、けっしてデタラメで稚拙なものだったというわけではなく、さまざまなヒーローを同じ舞台に共演させたうえで、自分たちのやりたいことをやり尽くしたという工夫と努力を垣間見ることが出来る。ただ、''ファンの望む方向性とは決定的に異なっていただけだった''のだ。 --どことないネガティブ性悪説の漂う雰囲気よりも、普通にヒーロー達が団結・友情・共闘を見せるような作品を期待していた人間にはキツいものがありすぎたのである。 --本作での見せ方こそ非常に悪いが、主人公であるイングラム、ヴィレッタは一見近寄りがたい雰囲気を持つが熱い心を持つという正統派ヒーローで、超機大戦SRXの面々とは異なりスパロボファンから高い人気を集めている。 --要所要所ではファンも納得できる箇所もあったりする。トップガンダー生存、宇宙刑事3人による必殺技ラッシュ等がそれ。 ---メタルダーの退場シーンは原作で介錯を担当したキャラが未登場だったため、主人公に介錯のお鉢が回ることになるが、自然と納得させられるだけのシチュエーションにはなっていた。''トップガンダーは死なないのになぜメタルダーは原作通り消える扱いなのかは謎だが''。 ---ギルハカイダーとの決戦時、ジローは自分の弟だった方のハカイダー=サブローを例に挙げてギルハカイダーを痛烈に批判してくれる。その時の台詞は''ほぼ全てのキカイダーファンの心情を見事に代弁してくれている''((因みに本作のギルハカイダーは、石ノ森氏の漫画版同様ギルの意思で動いているという設定。))。 -前述の黄金タッグのイメージソングは2曲とも燃えるとしか言いようがない。現在では、各種通信カラオケでも配信されている。 **総評 所謂原作レイプレベルのゲームだが、文字通り「原作殺害」をやらかした『[[ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦]]』よりはマシだろう。 -とはいえ、徹底して置物扱いされたウルトラファン、設定を大きく改変された宇宙刑事ファンにとってはこちらの方が言うまでもなく最悪であろう。 --シリーズ第2作『[[スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望]]』では、''説明書に「誰もが納得できるシナリオ」とわざわざ表記されていた''ので、本作のシナリオへの批判は開発元には相当堪えたものと推察される。 //-スーパーロボット大戦を中心に展開していくオリジナルの系譜の土台というべき作品となったのだが、この際にオリジナル関連が優遇されていたことにより心に余裕のない一部のヒーロー作品のファン達から怒りを買うことになった。 **その他 -本ソフトの発売前に配布されたチラシには、「経験値によるレベルアップのほか、ウルトラホークなどのメカは、スパロボ同様改造でパワーアップできる」と記述されていたが、実際は味方全てが経験値によるレベルアップ式で、改造という要素は一切出てこなかった。 --この「メカは改造で強化、その他は経験値制」という要素は、2年後の『[[スーパー特撮大戦2001]]』において実現するのだが、本作の没要素を意識したのかどうかは不明である。 -前述の通り、本作のオリジナル勢はスパロボαシリーズとOGシリーズにも登場している。 --そして『第2次スーパーロボット大戦OG』には本作絡みのあるサプライズ要素が入っている。気になる人はプレイするべし。 &br
*スーパーヒーロー作戦 【すーぱーひーろーさくせん】 |ジャンル|RPG|&image(sh.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069TIW/ksgmatome-22/ref=nosim)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|日本メディアプログラミング(JAMP)|~| |発売日|1999年1月14日|~| |定価|6,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|オリキャラ宣伝するだけ&br雑魚敵脆弱すぎ&br宇宙刑事レイプ&brウルトラかませ犬&br多少ヘンではあるが原作再現率は高い|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''| |>|>|CENTER:''[[コンパチヒーローシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/908.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ウルトラ兄弟、宇宙刑事3人、快傑ズバット、キカイダー兄弟、メタルダー、ガンダムW、Gガンダムが共演するRPG。~ 2つの時代を行き来しながら、怪獣・宇宙人・犯罪結社といった様々な悪と戦う。 しかしその実態は、''バンプレストオリジナルキャラの『超機大戦SRX』をひたすら宣伝するためのゲーム''であった。 #region(参戦作品一覧) -ウルトラマン -ウルトラセブン -帰ってきたウルトラマン -ウルトラマンA -ウルトラマンタロウ -ウルトラマンレオ -人造人間キカイダー -キカイダー01 -快傑ズバット -宇宙刑事ギャバン -宇宙刑事シャリバン -宇宙刑事シャイダー -超人機メタルダー -機動武闘伝Gガンダム -新機動戦記ガンダムW -バンプレストオリジナル #endregion **問題点 -主人公の名前はプレイヤーが自由に変えることが出来る。が、デフォルト名である「イングラム(ヴィレッタ)=プリスケン」と同じく5文字ずつの名前をつけないと、余った部分が空欄として表示される。 --例えば、「アムロ=レイ」という名前を付けた場合、「''俺はアムロ  =レイ   。''」と表示されてしまう。ファミコン以下である。 --主人公の性別は選択できるが、女にしても一人称が「私」になるだけで、テキストはほぼ同じ。その為''「彼ってその人の事かい?」と当たり前のように男扱いを受けたりする''。 ---そのくせ戦闘中のボイスだけは女言葉なので違和感が残ってしまう。 -マップが通路や部屋といったパーツ単位で構成された画面切り替え式だが、地形パーツのバリエーションが少ないため迷いやすい。特にダンジョンや砂漠は全く同じ構造の場所ばっかり。 --敵の基地などのダンジョンは、無人かつアイテムも置かれていないような無駄な部屋も多い。『ガイアセイバー』や『ヒーロー戦記』でも同じ欠点を抱えていた。 --そのことについて、ゲーム内の登場人物も「''いつも同じようなところに基地を作る''」などとツッコミを入れるシーンがある。自虐ジョークのつもりだろうか。 //-ゲームのセーブは特定のスポットのみで行える方式を採っているが、セーブスポットが置かれている場所に難があり、''「この次のフロアで重要なイベントが発生しますよ」ということが一発でわかってしまう''ような置かれ方になってしまっている。 //これは普通。 -画面切り替え時に度々フリーズする。発売は予定日から延期されたというのに。 -スペースコロニーから他のコロニーに移動する際、なぜか移動先選択リストに現在地の名前も載っている。それを選ぶと、主人公の乗ったロボは''いま現在いるはずのコロニーに向かって宇宙を飛んでいく''。 -ゲームバランスが滅茶苦茶。 --ザコ戦はガンダム系のバルカンを撃ちまくっていれば楽勝。 --ボスも「最強技を連発するだけで回復せずに倒せる奴」か「イベントで数ターン経つと戦闘が終わる奴」のどちらかばかり。 ---回復アイテムが必要になるバトルは、ラスボスを除けばせいぜいメタルダーの初戦とタロウVSメフィラス星人の一騎打ち程度。ところがこの2戦は極端に難易度が高い。特にメタルダーの相手は只の戦闘員4人だというのに、どういうわけか異常に強く設定されており、''最強技を2発浴びせても瀕死にすらできない''((ま、メタルダーは封印から目覚めたばかりなので、まだ戦闘に慣れていないとフォローできなくもないが、それを差し引いてもさすがに強化しすぎである。))。しかも両バトルともそのキャラ1人での初戦なので、アイテムを装備する事もできずに戦わされる。最悪の場合は詰みに陥ってしまう危険性がある。 --特定のキャラを組み合わせると「合体攻撃」を繰り出すことができるが、''バラでそれぞれの最強必殺技を繰り出した方がダメージの合計値が高い''ため実用性は皆無。 ---攻略本によればSRXの合体攻撃だけはバラよりも強いらしいのだが、実際に使うと''別にそんな事はない''。バグか? --MPが満タンの状態で通常攻撃を行うと「オーバーゲージ」なるものが溜まっていき、これを消費することで必殺技の威力がアップする…という触れ込みだが、''実際はそんなに威力は変わらない''。まあバルカンか最強技で大体どうにかなるので、わざわざ溜める必要も…。 -原作のテレビ番組から引用したデモムービーやBGMがウリのはずなのに、サウンドテストやデモ鑑賞といった機能が一切無い。 -戦闘でヒーローが必殺級の大技を使うと派手なムービーが流れる。一部のヒーローは必殺技を使うときに専用BGMまで付くが、戦闘中のBGMと2曲重なってしまうこととなり煩わしい。 --また、これらのムービーはスキップできないのも難点である。 -アイテムを売る時は、その店で売られているアイテムと同じ物しか売却できない。 --また、同じキャラが装備できる同性能の武器が、違う値段で売られていたりする。 --数値上昇が具体的にどの程度なのかもわからない。''[[元ネタ>ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦]]から何も進化してねぇ''じゃねえか。 -戦闘に入る度に、妙に長い演出(スキップ不可)が入る。 --画面全体が歪み、回転しながら敵と主人公パーティの全景が映る、というもの。大体7秒程度かかり、テンポが悪い。 --更に敵味方とも、攻撃前に必ず「アタッカー→」というアイコンが数秒表示される為、テンポはますます悪くなる。 --ラスボスは背中の翼を破壊してからでないとダメージを与えられないのだが、この翼は1ターン経つと再生する。しかし''破壊および再生されるたびに長~~~いムービーが入る''為、テンポも何もあったものではない。 -戦闘時、敵キャラの名前は表示されない。 --ラスボスは変身後の名前を名乗らない為、''攻略本を見ないとラスボスの名前も解らない''。 --『ウルトラマン』に登場した吸血植物のスフランもザコとして登場するが、ゲーム中には名前が出てこない為、原作を知らない人には''ただのツタにしか見えないだろう''。 --ゲームオリジナルの敵組織の戦闘員に至っては紹介もセリフもない為、「頻繁に出てくるけど誰だこいつら?」と思うことだろう。 -煩わしいだけのコレクション要素。 --アイテムの中にはトレーディングカードというものがあり、これを集めて「Mrカーダー」というキャラに見せるとオリジナルCGを鑑賞することができるのだが、CGを見るための条件が非常に分かりにくく、しかもカードが段々集まってきたラストに行くにしたがってカーダーに会う機会も減ってしまう((ラストダンジョンに至っては、いったん入るともう今までの場所に行くことは出来なくなる。))ため、殆ど無用の長物である。 ---しかもカードは分かりづらい所に隠されているものが多い上に、取り逃すと2度と入手できない物もザラなものだから、全種揃わずに何の使い道も無くなってしまう事も大いに有りうる。 ---トレーディングカードはこのゲームで一番最初の宝箱の中にも入っている。いきなり「''ガンダムヘビーアームズを手に入れた''」などと表示されるため、仰天したプレイヤーも多かったことだろう((正確に言うと「ガンダムヘビーアームズが描かれたカードが手に入った」という意味なのである。))。 ---ちなみに説明書には、これらカードに関することは''一切書かれていない''。 -渡辺宙明氏が作曲、水木一郎・堀江美都子の両氏が歌うイメージソングが2曲も製作され、シングルCDまで発売されたが、このゲームの中ではわずかにしか流れない。''ならば何故作った''。 --BGMも微妙。悪くはないが良くもない。版権BGMの再現率は均一6割程度、といったところ。シナリオ面での持ち上げっぷりとは裏腹にSRX勢のBGMすらも例外ではない。自社の作品なのに…。 -ウルトラ兄弟の扱いが全体的に悪い。 --戦闘ではまず最初に戦闘機の姿で現れ、「変身」のコマンドを選択することによってウルトラマンの姿に変わるという特徴を持っているが、これが原因で活躍させづらい。 ---毎回この演出があるのに、ガイアセイバーズの面々は作品中盤まで''ハヤタやダンがウルトラ戦士であることに全く気が付かない''。途中で「そういえばハヤタ隊長は、戦闘が始まるとすぐにいなくなっちゃいますね」「まあビートルやウルトラホークでは怪獣相手に戦うのはきついからな」というスキットまである。よほどのマヌケなのか、他人を疑うことを知らない天使のような純粋な人たちなのか…。 ---また、他のヒーロー達に比べて強力な装備品(体がでかすぎるので仕方ないのだが)が手に入りづらく、全体攻撃技を持っている者が殆どいないなど、戦闘要員としての強さにも難がある。だいたい、HPや攻撃力が等身大ヒーロー勢とほぼ変わらないというのは巨大ヒーローとしてどうなのか。 ---このゲームのラスボスはウルトラ兄弟に固執しており、「ウルトラマンは素晴らしい。私もあのような力を手に入れたい(意訳)」と幾度となく口にするのだが、このゲームでの彼等の不甲斐なさを見ていると、正直''過大評価''ではないか?とさえ思えてくるほどである。 --主役級の扱いを受けているのは初代マンとセブンだけ。が、それでもオリジナルキャラに美味しいところを持っていかれたりする(詳しくは後述)。 ---帰ってきたウルトラマン・エース・レオの原作再現は申し訳程度。タロウに至っては''原作再現ゼロ''であり、下手をするとパーティーに加えることなく終わってしまうほど。 --『ウルトラマンA』の原作再現イベントは、エースキラー編。しかし、本ソフトでは初代マン・セブン・新マン・レオが人質に取られるというのに、なぜか戦闘シーンの背景では''レオではなく原作通りゾフィーが捕まっている''。 ---更にエースの技・スペースQはこのイベント内でしか使われないのだが、''技のグラフィックがメタリウム光線と同じ''。 ---ゾフィーはイベント戦闘で1回だけ姿を見せてくれるが、グラフィックは''新マンの使いまわし''である。 --ラスボスとの最終決戦に際し、「お前達は他の星に自分達の正義を押し付けているだけだ」などと罵られたウルトラマン達は意を決し、自分たちの力の全てを振り絞ってラスボスを食い止める。このような展開もあって、ウルトラ兄弟は''ラスボス戦に参加することは出来ない''。 ---が、このゲームをプレイしていて、「自分たちの正義を押し付けているだけ」と言いたくなるのは''ウルトラマンよりもむしろ宇宙刑事である''。詳しくは後述する。 --設定上は、「ウルトラ族は銀河連邦人よりも格上の生命体で、銀河連邦側は、ウルトラ族が宇宙警備隊という組織を形成していることも把握できていない」とまるで「神話の神々」みたいに扱われていたが、前述のゲーム中における扱いを見ると、''ハッキリ言って設定負けしている''。 -原作ファンが納得できないようなシナリオ展開がある。 --宇宙刑事の所属する銀河連邦警察が、''地球へ難癖つけて宇宙犯罪者の牢獄にし、他の星もスペースカノンで脅し自分たちの正義を押し付けようとする極悪組織''という設定になっており、元宇宙刑事のハンターキラーはそれが原因で裏切った事にされている。06年度KOTYの次点に選ばれた『[[宇宙刑事魂]]』と並ぶ、ハンターキラー持ち上げゲー。 //---もちろん、原作にそんな設定はない……はずだが、「悪名高いテロ集団、しかも本隊が地球を狙っているのに、刑事二名と艦艇一隻しかよこさない」という対応から、「銀河連邦警察は地球を軽視してるんじゃね」とも解釈できる。←それは特撮物自体のタブーの一つだと思う ---実は、このゲームで極悪組織扱いされているのは銀河連邦警察だけではなく、''ウルトラ警備隊を包括している組織・TDFもまた然り''である。このゲームは、「''スペースノイドを弾圧するようになったTDFに反発を覚えたピースクラフトが、アルティメットガンダム(デビルガンダム)やオペレーション・メテオで逆襲を画策する''」といったプロローグから話が始まるのである。 ---「本来なら正義のために作られたはずの組織でも、一歩間違えば腐敗・堕落してしまう」ということを物語のテーマにしたかったのだろうが、版権作品をダシに使ったのはマズかったようだ((本当は平成セブンやサイバーコミックス版シャリバンでやりたかったという説もある。))。 ---しかも調べてみると、このネタですら''ラスボス(バンプレストオリジナル)の行動の一部を正当化するような目的があって捻じ曲げられた''可能性もある。 //「ユーゼス バード星人」あたりでぐぐるとよく分かる。追記宜しく --宇宙刑事は、主人公たちの性格の設定もどこかおかしい。本作の一条寺烈(ギャバン)は陽気な性格で場を盛り上げる三枚目風のキャラクターとして描かれており、''不謹慎なセリフを言ってカトルに怒られたりもする''。原作では決してそんなキャラクターではない。当時のスーパーロボット大戦シリーズにおける、兜甲児に通ずるものがある。しかし皮肉にも、''そのおかげで版権キャラの中では一番キャラが立っていたりする''。 -オリキャラたちがとにかくでしゃばりまくり。ウルトラマンを倒した怪獣として有名なゼットンを''一撃で倒したり''、本来セブンに倒される怪獣であるパンドン(改造前)を''合体技で殺したり''、バルスキー((『メタルダー』の敵幹部。))を芝居であしらった挙句罵倒したりする。 --ただしゼットンは原作でも''科学特捜隊の新兵器・無重力弾であっけなく一撃粉砕されている''ので、科学特捜隊がオリキャラに変わっただけ、とも言える。といってもこれには後付けながらちゃんとした理由があり、ウルトラマン以外のキャラの想定外の一撃でゼットンが倒されるのはしょうがないとしても、明らかにでしゃばって科学特捜隊の見せ場を奪っただけ。 ---そもそも同じ場所にギャバン達他のヒーローもいたはずなのに、なぜか「初代マン1人でゼットンと戦い、負ける→主人公が1人で戦い、負けそうになって逆転勝ちする」という無理矢理なシチュエーションになっている((しかもゼットンは不完全な形態の主人公機に敗れている。))。主人公と他のヒーロー達が力を合わせてゼットンを倒すというシチュエーションなら、まだ良かったろうに…。 ---パンドンは''疲労困憊で光線すら撃てない状態のセブンに負けた''怪獣であるため、ウルトラシリーズのラスボスでも弱いほう、という見解がファンの間では一般的になっている。もっとも先のゼットン同様、でしゃばりの負の面は否定できない。 --『Gガンダム』のクライマックスを再現したイベントでは、原作同様レインをデビルガンダムから助け出し、ラブラブ天驚拳を浴びせる…のだが、''なぜかその後にウイングゼロとヘビーアームズを従えたSRXが現れ、射撃を順に浴びせて止めを刺す''。はっきり言って''くどい''。 ---もっともその後''デビルガンダムはラスボス戦で何事も無く復活するのだが''。つくづく便利な存在である。 --「ウルトラマンである事を隠していた僕達を許してくれるだろうか?」と詫びるハヤタとモロボシダンに、「俺たち仲間じゃねえか!」と一言で済ませるリュウセイ。…''彼はこの2人と初対面のはずだが''? ---というかリュウセイが加わって以降、''主人公を差し置いて彼ばかりが喋るようになってしまう''。 -時系列がヘン。 --客寄せパンダとしてガンダム二作を入れたのはいいものの、「混乱の時代」と呼ばれる特撮ヒーローの出る時代から、わずか40年後がガンダムの世界になっている。 --ウルトラ世界はかなりSF要素が強いから頑張ればコロニーくらいは作れたかもしれない。しかし、メタルダー((古賀博士によって太平洋戦争を早期に集結させるべく作られたロボット。古賀博士は主人公たちを連れてメタルダーを起動させた後に敵に襲われて死ぬ。))が科学特捜隊の基地で「こんな戦闘機を見たのは初めてだ。僕には''ゼロ戦の知識までしかない''」と言ったりしているのだからもうさっぱりわからない。仮に新西暦155年が『超人機メタルダー』の舞台である1987年(メタルダー完成から42年後)だとした場合、現実世界での西暦2027年ごろには既にほとんどの人類が宇宙に移住しMSを乗り回して戦争していることになる。昭和30年代のSFじゃないんだからさ。 -ゲーム中盤以降に登場するデータセーブ係のキャラクターが、いつの間にか主人公に好意を寄せている。個人的な心理描写を見せるような場面は無いので、唐突な感じは否めない。 --そのデータセーブ係こそが、後の『[[スーパーロボット大戦α>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/861.html]]』シリーズで主役に抜擢されることになる、クスハ、レオナ、リョウト、ブリットである。 ---4人の内、主人公とは異性で、多く会話したキャラとくっつく事になるのだが、特に思い入れも無い人は''単純に一番話しやすい位置にいるレオナ''相手にセーブして、くっつく事になるだろう。 --本作主人公のイングラムとヴィレッタ、そして敵キャラのユーゼス、SRXチームもαシリーズに出演することとなった。そんなこともあって、本作はαシリーズと繋がった世界観を持っているらしいが、果たしてそれで良かったのだろうか…。 -作中でビル群をなぎ倒して暴れるような巨大怪獣が、雑魚敵として''室内''にまで現れる。 --それに対して主人公たちは、''巨大ロボットや戦闘機を率いて戦闘を開始''。もう突っ込みきれない。 ---百歩譲って、建物に被害が及ばないように宇宙刑事組が亜空間を張ってその中で闘っている((「ウルトラマンネクサス」という特撮を見たことがある人なら理解しやすいだろう。))と考えればまだ納得がいくが、いきなり巨大怪獣が建物の中で暴れまわるということに関してはフォローのしようがない。 -ストーリーは、何かにつけて元凶をデビルガンダムに押し付けている感が否めない。 -そしてエンディングのラストには、SRXが登場するスーパーロボット大戦の新作を作っているというメッセージが…結局最後まで宣伝。 -ちなみに、本ゲームのCMや広告でのコピーは''「日本一のスーパーヒーローゲーム」''(ズバット談)。果たして、本当にそうだったのだろうか…。 **評価点 と、このように、問題点といえる要素が非常に多いものの、原作の名場面をデフォルメ化したうえで忠実に再現したCGムービーなどはやはり見応えがある。 -ウルトラシリーズに登場した各種基地などは、小道具・大道具に至るまで徹底的に再現され作りこまれており、スタッフのこだわりを感じさせる。ワンダバシーンのCGは必見で、''わざわざ吊り線まで再現している''ほど。不遇な点も多いウルトラマンだが、こういった点では優遇されている。 --ちなみに、ウルトラマンはオリキャラさえ絡んでこなければシナリオの原作再現度はかなり高い。 -人造人間キカイダーは、原作の再現、ゲーム中での立ち位置、戦闘時の強さ、どれをとっても明らかに優遇されている。スタッフの寺田貴信氏がキカイダーのファンであったことも一因? -知る人ぞ知る伝説の個性派ヒーロー、「快傑ズバット」が鳴り物入りで参戦。「お前さん、日本じゃあ2番目だ」「ズバッと参上、ズバッと解決!」など強烈すぎる台詞回しで抜群の存在感をアピールし、多くのプレイヤーの腹筋を崩壊させた。ちなみに、ズバットも寺田氏が気に入っているヒーローである。 -シナリオにしても、先述されたように原作ファンの反感を買うようなものだったとはいえ、けっしてデタラメで稚拙なものだったというわけではなく、さまざまなヒーローを同じ舞台に共演させたうえで、自分たちのやりたいことをやり尽くしたという工夫と努力を垣間見ることが出来る。ただ、''ファンの望む方向性とは決定的に異なっていただけだった''のだ。 --どことないネガティブ性悪説の漂う雰囲気よりも、普通にヒーロー達が団結・友情・共闘を見せるような作品を期待していた人間にはキツいものがありすぎたのである。 --本作での見せ方こそ非常に悪いが、主人公であるイングラム、ヴィレッタは一見近寄りがたい雰囲気を持つが熱い心を持つという正統派ヒーローで、超機大戦SRXの面々とは異なりスパロボファンから高い人気を集めている。 --要所要所ではファンも納得できる箇所もあったりする。トップガンダー生存、宇宙刑事3人による必殺技ラッシュ等がそれ。 ---メタルダーの退場シーンは原作で介錯を担当したキャラが未登場だったため、主人公に介錯のお鉢が回ることになるが、自然と納得させられるだけのシチュエーションにはなっていた。''トップガンダーは死なないのになぜメタルダーは原作通り消える扱いなのかは謎だが''。 ---ギルハカイダーとの決戦時、ジローは自分の弟だった方のハカイダー=サブローを例に挙げてギルハカイダーを痛烈に批判してくれる。その時の台詞は''ほぼ全てのキカイダーファンの心情を見事に代弁してくれている''((因みに本作のギルハカイダーは、石ノ森氏の漫画版同様ギルの意思で動いているという設定。))。 -前述の黄金タッグのイメージソングは2曲とも燃えるとしか言いようがない。現在では、各種通信カラオケでも配信されている。 **総評 所謂原作レイプレベルのゲームだが、文字通り「原作殺害」をやらかした『[[ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦]]』よりはマシだろう。 -とはいえ、徹底して置物扱いされたウルトラファン、設定を大きく改変された宇宙刑事ファンにとってはこちらの方が言うまでもなく最悪であろう。 --シリーズ第2作『[[スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望]]』では、''説明書に「誰もが納得できるシナリオ」とわざわざ表記されていた''ので、本作のシナリオへの批判は開発元には相当堪えたものと推察される。 //-スーパーロボット大戦を中心に展開していくオリジナルの系譜の土台というべき作品となったのだが、この際にオリジナル関連が優遇されていたことにより心に余裕のない一部のヒーロー作品のファン達から怒りを買うことになった。 **その他 -本ソフトの発売前に配布されたチラシには、「経験値によるレベルアップのほか、ウルトラホークなどのメカは、スパロボ同様改造でパワーアップできる」と記述されていたが、実際は味方全てが経験値によるレベルアップ式で、改造という要素は一切出てこなかった。 --この「メカは改造で強化、その他は経験値制」という要素は、2年後の『[[スーパー特撮大戦2001]]』において実現するのだが、本作の没要素を意識したのかどうかは不明である。 -前述の通り、本作のオリジナル勢はスパロボαシリーズとOGシリーズにも登場している。 --そして『第2次スーパーロボット大戦OG』には本作絡みのあるサプライズ要素が入っている。気になる人はプレイするべし。 &br

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