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*奈落の城 一柳和、2度目の受難 【ならくのしろ いちやなぎなごむ、にどめのじゅなん】 |ジャンル|本格推理アドベンチャー |#amazon(B00118QGPS)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|日本一ソフトウェア|~| |開発元|フォグ|~| |発売日|2008年3月6日|~| |価格|7,140円(税込)|~| |分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |ポイント|一応は''[[2008年クソゲー七英雄>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/309.html#id_b55ea92b]]の一つ''&br()初期発売版は不具合多数→&color(green){''ベスト版、PSP版では不具合がほぼ解消''}&br()解読が非常に困難なほど異常に難解な暗号&br()3D酔いしやすい迷路&br()テキストがまだない&br()評価点もそこそこある&br()驚愕のオチ|~| |>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''| //不安定判定はCO。判定の付与はカテゴリごとの一覧と連動する要素なので、中途半端にせず、なるべく意見箱で話し合おう。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -通称『奈落』。クソゲー飢饉であったがために注目を集めてしまったソフト。最終的には2008年度KOTYにおける七英雄の中では最底辺と言われた(つまりゲームとしてはマシな出来)。 **ストーリー -一柳和は以前起こったある事件(前作)で知り合った俳優・高遠日織の誘いで、ヨーロッパの山中にある彼の友人の城へ旅行することになる。 -高貴な貴族たちと、その関係者との会話による緊張と、孤立した城という過去の事件を思い出してしまう場所、さらに城にまつわる因縁と呪いの伝承、その全てに困惑する和。 -晩餐が終わり、皆が談話室に集まったところで突然の停電が城を見舞った。その闇の中でしわがれた奇妙な声が響く。 -――怨念が強くなってきておるのう…… **問題点 -基本的に動きが遅く操作性が悪い。 -暗号を解く箇所が複数あるのに、暗号が異常に難解。ヒントはゲーム中にあるとは言え、解読は非常に困難。結果総当りになりがち。攻略無しではほとんど無理。 --しかも移動に必須なある暗号はルートによって違うのではなく、3種類の中から''ランダム''。ゲーム開始時に勝手に決定される。 --さらにだだっ広い城の部屋の中から、キーとなるあるアイテムを似たようなものの中から1個見つけなくてはならないのだが、このヒントが暗号。 --その暗号自体は易しいけど暗号。しかも例によって暗号も答えも6種類の中からランダム決定。アイテムは4つまで持ち運べるけど暗号。フォローになってねえ。 --理不尽なまでの難しさに「推理ゲーじゃねえ! 暗号ゲーだ!」と切れるプレイヤーも。 -登場人物と会話し、キーワードをどんどん出現させて真相に近づいていく作り。基本フラグゲー。フラグが立ってないと即死、なんてことも。 --会話からヒントを得て、自由行動で登場人物の殺害を阻止するのがこのシリーズの特徴。 --しかしフラグ管理が甘い箇所が散見され、人の生死についての会話などの整合性が取れなくなっている箇所が散見される(前作からの問題点) --その中の一つがこのゲームをクソゲーに押し上げた伝説の「''テキストがまだない''」である。 ---該当登場人物が殺害された状態で、かつ生きていれば在室している筈の場所に行くと、なぜか堂々と居ることがある。 ---そして自分の死について聞くと「''テキストがまだない''」と、意味不明な発言が表示されるのだ。 --また、一回クリアすると現れるスチル閲覧モードに一枚開かないバグがある。ただしアルバムモードで見られないだけで、ゲーム中では見ることができる。 -KOTYスレでは「テキストがまだない」ばかりに注目が集まったが、このゲーム最大の問題点は3D迷路。やればわかる。 --シナリオ上何度も往復させられるのに、なぜか迷路のみマップもショートカットもない(通常移動は可能)。 --自分目線で暗い迷路をふらふらするので、必ずと言っていいほど3D酔いする。しかも結構長い。 --ちなみに前作は一度行きさえすれば、マップからショートカット可能であった。システムが劣化している。 -聞き込みしたいキャラが自由時間内に数回移動する。ただ的外れな場所にはいないため、そのうちどこにいるのかは見当がつくようになる。 --しかし見当がつくようになるまで空振りを繰り返してストレスが溜まることも。総当たりになってしまう事態も多々ある。 -とあるルートでクリアに必須なのが1分刻みのアリバイ表作成。しかし証言が非常に曖昧。かつ自動で埋まらない。 --自分で埋めていく必要があり、リアルで証言のメモを取る必要がある。 --前作は5分刻みである程度自動で埋まった。劣化しとる。 -おまけ要素としてフローチャートがあるが、大雑把で目安程度にしかならない。 --しかもプレイ中に見ることは不可。出現させるためには一度エンディングを見なければならない。 -オチが推理物ではタブーとされるオチ(ネタバレになる為詳細は伏せるが)であった。 --あまりの超展開ぶりに見た者は唖然。 --オチがオチだけに「本格推理」は語弊がある。 -主人公のキャラクター性。 --言ってしまえば気持ち悪い。20代男性で外見も年齢相応なのだが、「ちょっとしたことで気絶するほどの極度の臆病・怖がり」という設定で、状況次第で幼児退行したかのような台詞まで吐いてしまう部分は、表現は悪いが場面によってはドン引きもの。 **評価点 -しかしゲーム進行不可能になるような致命的バグはなかった。件の「''テキストがまだない''」も実質的には単なる消し忘れであり、進行に影響はない。 --実はあるルートで、その人物が殺害されているという条件下でのみ発生するもの。「死人が歩きまわる」と言うのは語弊がある。 -一緒に推理する相手を選ぶパートナーシステムが導入されており、クリアするごとに真相に近づいていける作りとなっている。 -ボリュームがかなりあり、分岐が多いにも関わらず、全てのルートで変化をつけた内容になっている。 -自問自答や登場人物との会話などで選択肢を選び推理していく方式。自分が推理していく実感が味わえる。 -主人公含めキャラクターが個性豊かで会話をしていて楽しい。ある意味キャラゲーとも言われる所以である。 --好感度というパラメータが存在し、それが低すぎると警戒されて多くの情報を得られなくなるところが妙にリアル。 --膨大なキーワードは多種多様で「あやしいカップ麺」などくだらないものが入り交じり、ついつい明らかに事件と関係のない会話をしてみたくなってしまう魅力を持っている。 --結果、個性が強いがために「この人は絶対に助けたい、守りたい」と殺害を回避したくなる作りに成功している。 -推理モノとしてはタブーオチではあったが、一つの物語としての完成度は低くない。 -ドラマCDが付属しているが、ゲーム中にボイスは入っていない。また、妙に男率が高く華がない(流行の萌え絵でもなく妙に媚びていない点は評価に値する)。 --イラストが豊富でキャラクターも表情豊か。殺害現場のイラストなども結構凝っている。えぐい。 --ただし、いわゆる腐女性向けゲーム雑誌に紹介されるなどそちら向けの絵と言えなくも無い絵柄ではある。 -全クリアすると、前作に引き続き、劇中に登場する探偵小説の小説シナリオがプレイできる(こっちの方がいいというファンすらいるほど)。 -オリジナルの推理ものということで評価され、09年2月の「週刊SPA!」で本作が「ゲーム直木賞」のひとつに選定されている。 **総評 -暗号と迷路、システムの劣化はいかんともしがたいが、致命的バグもバランス崩壊もない。 -クソゲー日照りだったが故に「''テキストがまだない''」のインパクトのみで担ぎ出され、そのまま次点に選出された感は否めない。 -事実ゲーム本スレにおいても「暗号」「迷路」に阿鼻叫喚ではあったものの基本的に楽しんでプレイされており、アマゾンの評価なども高い。実際にプレイした人間の評価は悪くないようだ。 --KOTY選評案でも「本スレ住民の感想はさほど悪くない」など書かれている。 -後に出たベスト版では「''テキストがまだない''」やアルバムを含め、整合の合わない箇所などバグはほとんど解消された。よってベスト版はクソゲーとは言えないだろう。 -シリーズのプラットフォーム変更に伴い、さらにその後にPSP版も発売されている。 --ちなみに七英雄の中では唯一、(今現在)ベスト版が発売されたソフトでもある。 ----
*奈落の城 一柳和、2度目の受難 【ならくのしろ いちやなぎなごむ、にどめのじゅなん】 |ジャンル|本格推理アドベンチャー |#amazon(B00118QGPS)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|日本一ソフトウェア|~| |開発元|フォグ|~| |発売日|2008年3月6日|~| |価格|7,140円(税込)|~| |分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |ポイント|一応は''[[2008年クソゲー七英雄>用語集/サイト、コンテンツ等#id_b55ea92b]]の一つ''&br()初期発売版は不具合多数→&color(green){''ベスト版、PSP版では不具合がほぼ解消''}&br()解読が非常に困難なほど異常に難解な暗号&br()3D酔いしやすい迷路&br()テキストがまだない&br()評価点もそこそこある&br()驚愕のオチ|~| |>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''| //不安定判定はCO。判定の付与はカテゴリごとの一覧と連動する要素なので、中途半端にせず、なるべく意見箱で話し合おう。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -通称『奈落』。クソゲー飢饉であったがために注目を集めてしまったソフト。最終的には2008年度KOTYにおける七英雄の中では最底辺と言われた(つまりゲームとしてはマシな出来)。 **ストーリー -一柳和は以前起こったある事件(前作)で知り合った俳優・高遠日織の誘いで、ヨーロッパの山中にある彼の友人の城へ旅行することになる。 -高貴な貴族たちと、その関係者との会話による緊張と、孤立した城という過去の事件を思い出してしまう場所、さらに城にまつわる因縁と呪いの伝承、その全てに困惑する和。 -晩餐が終わり、皆が談話室に集まったところで突然の停電が城を見舞った。その闇の中でしわがれた奇妙な声が響く。 -――怨念が強くなってきておるのう…… **問題点 -基本的に動きが遅く操作性が悪い。 -暗号を解く箇所が複数あるのに、暗号が異常に難解。ヒントはゲーム中にあるとは言え、解読は非常に困難。結果総当りになりがち。攻略無しではほとんど無理。 --しかも移動に必須なある暗号はルートによって違うのではなく、3種類の中から''ランダム''。ゲーム開始時に勝手に決定される。 --さらにだだっ広い城の部屋の中から、キーとなるあるアイテムを似たようなものの中から1個見つけなくてはならないのだが、このヒントが暗号。 --その暗号自体は易しいけど暗号。しかも例によって暗号も答えも6種類の中からランダム決定。アイテムは4つまで持ち運べるけど暗号。フォローになってねえ。 --理不尽なまでの難しさに「推理ゲーじゃねえ! 暗号ゲーだ!」と切れるプレイヤーも。 -登場人物と会話し、キーワードをどんどん出現させて真相に近づいていく作り。基本フラグゲー。フラグが立ってないと即死、なんてことも。 --会話からヒントを得て、自由行動で登場人物の殺害を阻止するのがこのシリーズの特徴。 --しかしフラグ管理が甘い箇所が散見され、人の生死についての会話などの整合性が取れなくなっている箇所が散見される(前作からの問題点) --その中の一つがこのゲームをクソゲーに押し上げた伝説の「''テキストがまだない''」である。 ---該当登場人物が殺害された状態で、かつ生きていれば在室している筈の場所に行くと、なぜか堂々と居ることがある。 ---そして自分の死について聞くと「''テキストがまだない''」と、意味不明な発言が表示されるのだ。 --また、一回クリアすると現れるスチル閲覧モードに一枚開かないバグがある。ただしアルバムモードで見られないだけで、ゲーム中では見ることができる。 -KOTYスレでは「テキストがまだない」ばかりに注目が集まったが、このゲーム最大の問題点は3D迷路。やればわかる。 --シナリオ上何度も往復させられるのに、なぜか迷路のみマップもショートカットもない(通常移動は可能)。 --自分目線で暗い迷路をふらふらするので、必ずと言っていいほど3D酔いする。しかも結構長い。 --ちなみに前作は一度行きさえすれば、マップからショートカット可能であった。システムが劣化している。 -聞き込みしたいキャラが自由時間内に数回移動する。ただ的外れな場所にはいないため、そのうちどこにいるのかは見当がつくようになる。 --しかし見当がつくようになるまで空振りを繰り返してストレスが溜まることも。総当たりになってしまう事態も多々ある。 -とあるルートでクリアに必須なのが1分刻みのアリバイ表作成。しかし証言が非常に曖昧。かつ自動で埋まらない。 --自分で埋めていく必要があり、リアルで証言のメモを取る必要がある。 --前作は5分刻みである程度自動で埋まった。劣化しとる。 -おまけ要素としてフローチャートがあるが、大雑把で目安程度にしかならない。 --しかもプレイ中に見ることは不可。出現させるためには一度エンディングを見なければならない。 -オチが推理物ではタブーとされるオチ(ネタバレになる為詳細は伏せるが)であった。 --あまりの超展開ぶりに見た者は唖然。 --オチがオチだけに「本格推理」は語弊がある。 -主人公のキャラクター性。 --言ってしまえば気持ち悪い。20代男性で外見も年齢相応なのだが、「ちょっとしたことで気絶するほどの極度の臆病・怖がり」という設定で、状況次第で幼児退行したかのような台詞まで吐いてしまう部分は、表現は悪いが場面によってはドン引きもの。 **評価点 -しかしゲーム進行不可能になるような致命的バグはなかった。件の「''テキストがまだない''」も実質的には単なる消し忘れであり、進行に影響はない。 --実はあるルートで、その人物が殺害されているという条件下でのみ発生するもの。「死人が歩きまわる」と言うのは語弊がある。 -一緒に推理する相手を選ぶパートナーシステムが導入されており、クリアするごとに真相に近づいていける作りとなっている。 -ボリュームがかなりあり、分岐が多いにも関わらず、全てのルートで変化をつけた内容になっている。 -自問自答や登場人物との会話などで選択肢を選び推理していく方式。自分が推理していく実感が味わえる。 -主人公含めキャラクターが個性豊かで会話をしていて楽しい。ある意味キャラゲーとも言われる所以である。 --好感度というパラメータが存在し、それが低すぎると警戒されて多くの情報を得られなくなるところが妙にリアル。 --膨大なキーワードは多種多様で「あやしいカップ麺」などくだらないものが入り交じり、ついつい明らかに事件と関係のない会話をしてみたくなってしまう魅力を持っている。 --結果、個性が強いがために「この人は絶対に助けたい、守りたい」と殺害を回避したくなる作りに成功している。 -推理モノとしてはタブーオチではあったが、一つの物語としての完成度は低くない。 -ドラマCDが付属しているが、ゲーム中にボイスは入っていない。また、妙に男率が高く華がない(流行の萌え絵でもなく妙に媚びていない点は評価に値する)。 --イラストが豊富でキャラクターも表情豊か。殺害現場のイラストなども結構凝っている。えぐい。 --ただし、いわゆる腐女性向けゲーム雑誌に紹介されるなどそちら向けの絵と言えなくも無い絵柄ではある。 -全クリアすると、前作に引き続き、劇中に登場する探偵小説の小説シナリオがプレイできる(こっちの方がいいというファンすらいるほど)。 -オリジナルの推理ものということで評価され、09年2月の「週刊SPA!」で本作が「ゲーム直木賞」のひとつに選定されている。 **総評 -暗号と迷路、システムの劣化はいかんともしがたいが、致命的バグもバランス崩壊もない。 -クソゲー日照りだったが故に「''テキストがまだない''」のインパクトのみで担ぎ出され、そのまま次点に選出された感は否めない。 -事実ゲーム本スレにおいても「暗号」「迷路」に阿鼻叫喚ではあったものの基本的に楽しんでプレイされており、アマゾンの評価なども高い。実際にプレイした人間の評価は悪くないようだ。 --KOTY選評案でも「本スレ住民の感想はさほど悪くない」など書かれている。 -後に出たベスト版では「''テキストがまだない''」やアルバムを含め、整合の合わない箇所などバグはほとんど解消された。よってベスト版はクソゲーとは言えないだろう。 -シリーズのプラットフォーム変更に伴い、さらにその後にPSP版も発売されている。 --ちなみに七英雄の中では唯一、(今現在)ベスト版が発売されたソフトでもある。 ----

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