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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児 - (2013/07/08 (月) 14:31:37) の1つ前との変更点

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*クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児 【くれよんしんちゃん あらしをよぶえんじ】 |ジャンル|アクション。ま、要するに冒険ゲームだな。&br()([[SFC版パッケージ裏>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=kure2.jpg]]のしんのすけの発言による)|&amazon(B000068GXG)|&image(T-16033-F.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000147Z4Y/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)| |対応機種|スーパーファミコン&br()メガドライブ|~|~| |発売元|【SFC】バンダイ&br()【MD】マーバ|~|~| |開発元|【SFC】さんえる&br()【MD】シムス|~|~| |発売日|【SFC】1993年7月30日&br()【MD】1994年3月11日|~|~| |定価|【SFC】9500円(税別)&br()【MD】8800円(税別)|~|~| |分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|~| |~|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''(MD版)|~|~| |ポイント|アクションとミニゲームの難度差&br()子供にはきつすぎるミニゲーム部分&br()ザコ敵扱いの友達|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[クレヨンしんちゃんゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1093.html]]''| #center{''ここでは主に改変前となるスーパーファミコン版について説明します''。} ---- #contents(fromhere) ---- **概要 当時アニメが大人気・社会現象にまでなった『クレヨンしんちゃん』を原作としたアクションゲーム。スーパーファミコン用として発売され、後にBGM・ミニゲームの変更、若干の難度低下を施しメガドライブにも移植される。当時としては珍しくサンプリングによるボイスを多数収録し、カセットなのにしんのすけがアニメと同じ声でベラベラ話す、というのがウリの1つだった。[[SFC版のパッケージ>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=kure2.jpg]]では「テレビアニメそのまんまのオラの声も聞けるぞ。」とストレートに、[[MD版のパッケージ>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=T-16033-Rjpg.jpg]]では調子付いて「テレビアニメそのままのオラの&bold(){セクシーな}声が聞けるゾ。」と各々しんのすけが語る形式で紹介された。 『週刊ファミコン通信』(現・ファミ通)のクロスレビューでは、辛口批評家のTACOXに''3点を付けられた''。総評は6463だが褒められた点は前述のボイスくらいで、「変に難しいところがある」「メインターゲットの幼児でもストレスが溜まりそう」「原作を知ってて当然のルールが鼻に付く」「いくらなんでもこの操作性はない」「町人に当たっただけで死ぬとは…」など、全員がゲーム内容への不満を漏らした。ただしMD版では改善が施された結果点数および評価が上がり佳作キャラゲーの扱いを受けた。 **ゲーム内容と主な問題点 ***設定とシステム周りだゾ -「春」「夏」「秋」「冬」をテーマにした4ステージ内に各5エリア、全20エリアで構成。 --が、「秋」はなぜかしんのすけの夢の中でのお話で、しんのすけの大好きなヒーロー番組の主人公・アクション仮面が悪の組織のメケメケ団につかまってしまい、しんのすけがアジトに侵入し助けに行くという内容。当然季節感のかけらもない。 -説明書のみさえによると「いじめっ子や''お友達の攻撃''をかわしながら、いろんなカードを探すゲーム。」 --ステージにより異なるが、しんのすけを操作し3場面程度のマップを駆けずり回りながら、民家や店などに入り会話シーンを見つつフラグを立て、クリアアイテムとなっているカードを入手するとクリア。または特定の敵キャラクターを退治した後に現れるか、道中に浮いているカードを入手しゴール地点へ移動するとクリア。 --カードは上記のイベント進行用のほか、無敵や敵全滅などゲーム進行を有利にするためのカードもある。 --フラグ立てがややきついという意見も。2ステージのきもだめしは入口と出口の法則に気づかないと同じ場所を延々と回ることとなる。 -会話シーンのメッセージスキップができない。アクションシーンとの画面切り替えも間があり、地味にストレスがたまる。 --MD版ではこの点は改善された。 -長々とダレる内容にも関わらず、セーブやパスワードによる中断機能はない。 --ミニゲームの難度と合わせ、せめてパスワードがあれば評価はもっと上がったはず。 ***オラのアクションだゾ -このキャラクターにそのようなものを求めるのが間違いなのかもしれないが、しんのすけのアクションには爽快感はない。 --通常の攻撃手段はYボタンで行う「でんぐり返し」と、Xボタンで行うジャンプからの「踏みつけ」と、Aボタンで行う足元に落ちている物を使っての「投げ」があるが、でんぐり返しに関してはそれほど攻撃範囲が大きくないにも関わらず攻撃前後の無防備時間が長すぎてあんまり役に立たない。その他の攻撃手段としては、カードで呼び出せるシロ自体に攻撃判定がある。 //ほとんど役に立たない。一応、3ステージでは敵が落とす爆弾をどかすのに使える。 //↑ジャンプすると危ない場面(ジャンプしてきたり飛んでたり)がそれなりにあるから、完全に使えない技では無いよ --Xボタンでジャンプ、Bボタンで伏せなどアクションゲームの常識が通じないデフォルトのボタン配置。さらに変更もできない。 ---MD版はCボタン(右ボタン)でジャンプ、Bボタン(真ん中ボタン)ででんぐり返し、Bボタン二度押しで伏せとまともな配置となっており、オプションで変更もできる。 -こっちはもっさりした動きと変なボタン配置を抱えているのに敵、とりわけボスクラスは動きが速い。 --特に、頻繁にワープを使う3面ボス「モンキッキ」は攻撃するタイミングを合わせにくく、爆弾を多数投下してくるため非常に強い。 --攻撃を受ける→無敵時間が異常に短い→敵が寄ってくる→また攻撃を受ける、のハマりが多い。 ***難関のミニゲームだゾ -エリア間にはミニゲームが挿入されるのだが、いずれも操作性やルールの縛りで難度が高め。 --まず3エリア目をクリアするとミニゲームが始まるのだが、このミニゲームをクリアしてもしなくてもボーナスは何もない。 --そして、SFC版ではステージ最後のミニゲームはクリア必須。失敗すると残機を一つ失ってやりなおし。 --残機を全て失うと"そのステージの一つ前のエリアからやり直し"であり非常に面倒。ステージ3に至っては前述のモンキッキ戦もやり直すハメになってしまう鬼畜仕様。 ---1ステージ目の「カード探しゲーム」は、父・ひろしが「「あ」ではじまる物は何だ?」等を聞いてくるのでそれに対応するカードを選ぶ。時間内に全てのカードを取ればクリアだが、"組長"や"カンタムロボ"、"男の約束"などクレヨンしんちゃん独特の固有名詞があるため、原作を見ていないと分からない事も。''しかもカンタムロボの絵が現在と全然違う''(写真の左から2列目、下から2段目がソレ。緑色ですらない)((原作ですらしんのすけの口から名称が出るだけで、デザインが決まってなかった時期のソフトなので当然と言えば当然である。そんなのを何故クイズに出したのか疑問だが))。 ---2ステージ目は「旗上げゲーム」。アクション仮面の指示に従い、CPUであるよしなが先生から2本先取するというものだが、判定がシビアなうえにCPUがかなり強い。これで詰まったプレイヤーも多いはず。また時間が経つにつれBGMが早くなっていくため非常に焦ってくる。 ----稀にアクション仮面が指示を誤って仕切り直しになることがあり、その際一勝するまでは指示表示が見て反応するのが無理な程に超スピードになるので運ゲー化する。 ---3ステージ目は風間くんと「神経衰弱ゲーム」。お手つき回数は最初のカード選択で決められ、運がよければ3回までお手つきが可能になるが、下手をすると1回きりになる事も。一応カード配置はパターン化されているものの、毎回位置は変わるので攻略本のパターン表を見るくらいの事をしないとクリアは至難の業。しかも9組18枚すべてのカードを当てなくてはならない。 ----開始時にヒロシからゲームの説明がされるが&bold(){「よくきけよ このゲームが しっぱいすると のこりの しんのすけの かずが ひとり へるんだ」}とそこはかとなく物騒な忠告をされる。 ---最終ステージは「スライドパズルゲーム」。いわゆる15パズルで制限時間が5分なのだが、この手のパズルは解き方のテクニックがなければ解く事は難しい。絵柄のパターンは3種だが、1枚のピースが似たりよったりのシロの絵柄だと難易度は更に上がる。 ----このステージは出題者が&s(){組長}園長先生で、制限時間がせまるたびにカウントダウンしてくるのだが、最後の方になると「もうあきらめるかい?」と&bold(){真顔}で言ってくる。(勿論コメントが出るだけで途中でやめる事はできない)なにもこんな所で組長面っぽくならなくても… --アクションパートはしんのすけのもっさりアクションに慣れればそれ程難しくない分、とにかくこれらのクリアミニゲームで残機の殆どを失う事の方が多い。一応ミニゲームモードでアクションパートをプレイせずに練習することはできる。 -他に以下のようなゲームがある。これらは残機に影響することはないが全体的に難易度が高い。 --「ジャンケン追いかけっこゲーム」みさえとのジャンケンで勝った分だけ先に進みながら、追いつかれる前に家まで逃げ込むゲーム。運ゲー要素が強く、特にみさえにグーで勝たれる(「グリグリこうげき」の8文字(8歩)ぶん近寄られる)とかなり距離を詰められてしまうため致命的。 --「水泳大会ゲーム」水泳レースゲーム。泳ぐ操作はAボタンを連打することによって行うが、頑張って連打してもなかなか速く泳げず、初っ端からCPUたちから文字通り置いてけぼりをくらいそのままビリになった人も多いのでは。スクリューや足ヒレといったスピードの上がるアイテムを駆使する必要がある。 --「給食運びゲーム」風間くんとマサオくんにぶつからないようにしながら給食を教室まで運ぶゲーム。後ろにいるマサオくんにかなりギリギリまで近寄られることも多々あり難しい。またミスした際に出てくる会話が長めで、やり直す気が削がれやすい。 --「しんちゃんを探せゲーム」指定されたものと同じしんのすけをモザイクの中から見つけ出すゲーム。難易度は比較的低い方だが、服の色違いなども混ざっているため、指定されたしんのすけを覚える際にそこまで頭にいれておかないと失敗する。 --2ステージきもだめしのエリアクリア毎に「スロットマシンゲーム」が挟み込まれる。このゲームだけは例外的に''残り残機が増える''(減ることはない)仕様になっている。 -ちなみにMD版では神経衰弱ゲームとスライドパズルゲームが無くなり、ステージ最後のゲームは失敗してもペナルティなどもなく先に進め、成功した場合には1機増えるなど大幅に条件が緩和された。 --ただしエリアクリア後、ボーナスゲームの「おめかしゲーム」が挿入されることがある。幼稚園に行く準備として4段のタンスに入っている3つの服の順番を覚えて正しい順に選択するものだが、選択方法はスロット形式なので目当ての段を選択するのは無理に近く、やらされ感が強い。 |&blankimg(shincyanMD1.jpg,width=252,height=200)&br()固有名詞いっぱいのカード探しゲーム|&blankimg(shincyanMD4.jpg,width=252,height=200)&br()MD版のみのおめかしゲーム| **賛否両論分かれる点 -このゲームではアクションシーン上のキャラクターはすべて敵扱いとされており、一切会話することはできない。会話シーンに移行するのは家や店などに入ったときのみ。 --初期の原作によく出てきた2人組のいじめっ子に混じってなぜか風間くん、マサオくん、ボーちゃん、ネネちゃんが''特に理由もなく''敵として設定されており、触れただけでダメージを受ける。場合によっては何度もしんのすけに近づいて来ては積極的に攻撃を仕掛けてくる。そのためしんのすけから踏みつけ・でんぐりがえしなどの攻撃を仕掛けないとゲームクリアは不可。 --しかしターゲット層がどう見ても子供であること、当時の原作におけるしんのすけの性格を考えれば特に気にならないという意見もある。またモブキャラのいじめっ子は同一キャラクターが複数同時に出てくるが、風間くん達友達4人はそのようなことはなく配慮はされている。 -シロの散歩セット、きもだめしのお札、アクション仮面の変身セットなど、イベント用の道具類までもがすべてカードで表現されている。上記の仕様と合わせアクションシーン内のイベント進行が無理矢理かつ不自然に感じることも。 --あるエリアでは「幼稚園でマサオくんが待っている」ことを知るとマサオくんが出てくるのだが、彼を見つけても会話シーンが挿入されるわけでもなく、ボールを投げつけてくる彼を''倒す''ことによりクリア必須のカードが入手できる。当然ボールに当たるとダメージ。 --他のあるエリアでは「工事現場にシロを連れている子がいる」ことを知るとネネちゃんが(ry… シャボン玉遊びをしている彼女を(ry… 。シロを保護していたであろうネネちゃんはしんのすけに無言のまま襲われ、見た目通り涙目である。 ---しかも行方不明となったシロをさがす筋書きなのに''シロはクリア条件を満たすカード扱い''。なぜカードにこだわるのだろう? --4ステージではカードを探しながら雪合戦大会との設定なので友達の敵キャラ扱いはまだいいとしても、それまでのステージと同様にゲーム内での説明はやはり放棄されている。さらに一部エリアでカードを入手するためには''すでにカードを拾っていた友達を無言でボコってカードを奪わなければならない''。 ---アーケードのクイズクレヨンしんちゃん(タイトー)はきちんと会話の後にクイズになるのに、これは酷い。 |&blankimg(shincyanMD2.jpg,width=252,height=200) &blankimg(shincyanMD3.jpg,width=252,height=200)&br()ネネちゃんを攻撃して逃げたシロの「カード」を入手するしんのすけ| **評価点 -グラフィックや音楽は非常に良好。 --技術力の低いメーカーではサンプリングボイスが割れていたり不明瞭な場合がよくあるが、SFC版のサンプリングボイスは明瞭。MD版はハードの制約上若干ガビガビだが強い違和感はない。当時のカセットメディアおよび容量では短い掛け声数種が限界と思われていたため、フルボイスで再生されるオープニングデモや豊富な掛け声はまるでCD-ROM機のようだと評価された。 --BGMはオープニング曲以外オリジナル。ほのぼの系中心でゲームの雰囲気と合致している。 ---オープニングは当時アニメの主題歌だったB.B.クイーンズ『夢のEndはいつも目覚まし!』がインストで使われている。 -オープニングデモや会話シーンの内容は原作をよく再現しており、ファンなら思わず笑えることうけあい。 --隣のおばさんやネネちゃんのママといったおなじみのキャラから、地獄のセールスレディ売間久里代などマニアックなキャラもしっかり登場する。ちなみに、住人との会話シーンは建物を出入りすることで内容が変化する。 -ミニゲームモードも搭載されており、スロットを除く全てのミニゲームをプレイすることができる。 **総評 表現はいいのにゲーム部分がいまいちなキャラゲー。グラフィックや会話シーンの雰囲気を楽しもうにも操作方法、フラグ立てのお使いメインとなるアクションシーンの単調さが足かせとなり、プレイヤーのやる気を削いでいく。特に対象層から明らかに離脱しているミニゲームの難易度は子供がすぐに投げ出す気がしないでもない。''大人でも結構辛いのに。''プレイするなら操作等のシステム面、ミニゲームの仕様とも大幅に改善されたMD版の方をお勧めする。 **余談 -続編の『クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲』は映画第一作目の後日談に当たるストーリー。囚われたアクション仮面と洗脳されたいつものメンバーを救うために、ハイグレ魔王(ハイレグではない)と戦う内容になっている。 --本作の反省なのか、しんのすけが様々なコスプレをした原作を意識しつつもパラレル要素も入れたアクション(一部STGもあり)や、難易度の違いでエンディングが変化するなどいろいろな工夫がある。こちらはキャラゲー抜きでも無難に遊べる出来となっている。 --洗脳されたためボスとして対峙するいつもの仲間たち。しかし倒せば正気に戻るので問題なし。魔女っ子ネネちゃん・カンタムロボになった風間君(しかも計2回も戦う)・(何故か)スズムシになったボーちゃんというアレンジは悪くない。しかし''ゴキブリになったマサオ君''は謎設定なのだが…。 --BGMとグラフィックも評価点。BGMは、公園や海中ステージなど、雰囲気に合っている曲が多数ある。 --ただ、ボリュームは今作より少なめとなっており急ぎ足でプレイすると30分以下でクリア出来てしまう。 -SFC版の翌月に発売されたファミコンソフト「[[クレヨンしんちゃん オラとポイポイ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/292.html]]」ではファミコンながらアニメのように展開されるデモシーンを軸とし、「だったらパズルで勝負だ」としんのすけが各キャラとパズルで対戦するという内容。本作と同様に雰囲気は良好。 **プレイ動画 |&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=bDKhga4_1L4){266,200}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=mu4dTh6asKA){266,200}| ----
*クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児 【くれよんしんちゃん あらしをよぶえんじ】 |ジャンル|アクション。ま、要するに冒険ゲームだな。&br()([[SFC版パッケージ裏>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=kure2.jpg]]のしんのすけの発言による)|&amazon(B000068GXG)|&image(T-16033-F.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000147Z4Y/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)| |対応機種|スーパーファミコン&br()メガドライブ|~|~| |発売元|【SFC】バンダイ&br()【MD】マーバ|~|~| |開発元|【SFC】さんえる&br()【MD】シムス|~|~| |発売日|【SFC】1993年7月30日&br()【MD】1994年3月11日|~|~| |定価|【SFC】9500円(税別)&br()【MD】8800円(税別)|~|~| |分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|~| |~|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''(MD版)|~|~| |ポイント|アクションとミニゲームの難度差&br()子供にはきつすぎるミニゲーム部分&br()ザコ敵扱いの友達|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[クレヨンしんちゃんゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1093.html]]''| #center{''ここでは主に改変前となるスーパーファミコン版について説明します''。} ---- #contents(fromhere) ---- **概要 当時アニメが大人気・社会現象にまでなった『クレヨンしんちゃん』を原作としたアクションゲーム。スーパーファミコン用として発売され、後にBGM・ミニゲームの変更、若干の難度低下を施しメガドライブにも移植される。当時としては珍しくサンプリングによるボイスを多数収録し、カセットなのにしんのすけがアニメと同じ声でベラベラ話す、というのがウリの1つだった。[[SFC版のパッケージ>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=kure2.jpg]]では「テレビアニメそのまんまのオラの声も聞けるぞ。」とストレートに、[[MD版のパッケージ>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=610&file=T-16033-Rjpg.jpg]]では調子付いて「テレビアニメそのままのオラの&bold(){セクシーな}声が聞けるゾ。」と各々しんのすけが語る形式で紹介された。 『週刊ファミコン通信』(現・ファミ通)のクロスレビューでは、辛口批評家のTACOXに''3点を付けられた''。総評は6463だが褒められた点は前述のボイスくらいで、「変に難しいところがある」「メインターゲットの幼児でもストレスが溜まりそう」「原作を知ってて当然のルールが鼻に付く」「いくらなんでもこの操作性はない」「町人に当たっただけで死ぬとは…」など、全員がゲーム内容への不満を漏らした。ただしMD版では改善が施された結果点数および評価が上がり佳作キャラゲーの扱いを受けた。 **ゲーム内容と主な問題点 ***設定とシステム周りだゾ -「春」「夏」「秋」「冬」をテーマにした4ステージ内に各5エリア、全20エリアで構成。 --が、「秋」はなぜかしんのすけの夢の中でのお話で、しんのすけの大好きなヒーロー番組の主人公・アクション仮面が悪の組織のメケメケ団につかまってしまい、しんのすけがアジトに侵入し助けに行くという内容。当然季節感のかけらもない。 -説明書のみさえによると「いじめっ子や''お友達の攻撃''をかわしながら、いろんなカードを探すゲーム。」 --ステージにより異なるが、しんのすけを操作し3場面程度のマップを駆けずり回りながら、民家や店などに入り会話シーンを見つつフラグを立て、クリアアイテムとなっているカードを入手するとクリア。または特定の敵キャラクターを退治した後に現れるか、道中に浮いているカードを入手しゴール地点へ移動するとクリア。 --カードは上記のイベント進行用のほか、無敵や敵全滅などゲーム進行を有利にするためのカードもある。 --フラグ立てがややきついという意見も。2ステージのきもだめしは入口と出口の法則に気づかないと同じ場所を延々と回ることとなる。 -会話シーンのメッセージスキップができない。アクションシーンとの画面切り替えも間があり、地味にストレスがたまる。 --MD版ではこの点は改善された。 -長々とダレる内容にも関わらず、セーブやパスワードによる中断機能はない。 --ミニゲームの難度と合わせ、せめてパスワードがあれば評価はもっと上がったはず。 ***オラのアクションだゾ -このキャラクターにそのようなものを求めるのが間違いなのかもしれないが、しんのすけのアクションには爽快感はない。 --通常の攻撃手段はYボタンで行う「でんぐり返し」と、Xボタンで行うジャンプからの「踏みつけ」と、Aボタンで行う足元に落ちている物を使っての「投げ」があるが、でんぐり返しに関してはそれほど攻撃範囲が大きくないにも関わらず攻撃前後の無防備時間が長すぎてあんまり役に立たない。その他の攻撃手段としては、カードで呼び出せるシロ自体に攻撃判定がある。 //ほとんど役に立たない。一応、3ステージでは敵が落とす爆弾をどかすのに使える。 //↑ジャンプすると危ない場面(ジャンプしてきたり飛んでたり)がそれなりにあるから、完全に使えない技では無いよ --Xボタンでジャンプ、Bボタンで伏せなどアクションゲームの常識が通じないデフォルトのボタン配置。さらに変更もできない。 ---MD版はCボタン(右ボタン)でジャンプ、Bボタン(真ん中ボタン)ででんぐり返し、Bボタン二度押しで伏せとまともな配置となっており、オプションで変更もできる。 -こっちはもっさりした動きと変なボタン配置を抱えているのに敵、とりわけボスクラスは動きが速い。 --特に、頻繁にワープを使う3面ボス「モンキッキ」は攻撃するタイミングを合わせにくく、爆弾を多数投下してくるため非常に強い。 --攻撃を受ける→無敵時間が異常に短い→敵が寄ってくる→また攻撃を受ける、のハマりが多い。 ***難関のミニゲームだゾ -エリア間にはミニゲームが挿入されるのだが、いずれも操作性やルールの縛りで難度が高め。 --まず3エリア目をクリアするとミニゲームが始まるのだが、このミニゲームをクリアしてもしなくてもボーナスは何もない。 --そして、SFC版ではステージ最後のミニゲームはクリア必須。失敗すると残機を一つ失ってやりなおし。 --残機を全て失うと"そのステージの一つ前のエリアからやり直し"であり非常に面倒。ステージ3に至っては前述のモンキッキ戦もやり直すハメになってしまう鬼畜仕様。 ---1ステージ目の「カード探しゲーム」は、父・ひろしが「「あ」ではじまる物は何だ?」等を聞いてくるのでそれに対応するカードを選ぶ。時間内に全てのカードを取ればクリアだが、"組長"や"カンタムロボ"、"男の約束"などクレヨンしんちゃん独特の固有名詞があるため、原作を見ていないと分からない事も。''しかもカンタムロボの絵が現在と全然違う''(写真の左から2列目、下から2段目がソレ。緑色ですらない)((原作ですらしんのすけの口から名称が出るだけで、デザインが決まってなかった時期のソフトなので当然と言えば当然である。そんなのを何故クイズに出したのか疑問だが))。 ---2ステージ目は「旗上げゲーム」。アクション仮面の指示に従い、CPUであるよしなが先生から2本先取するというものだが、判定がシビアなうえにCPUがかなり強い。これで詰まったプレイヤーも多いはず。また時間が経つにつれBGMが早くなっていくため非常に焦ってくる。 ----稀にアクション仮面が指示を誤って仕切り直しになることがあり、その際一勝するまでは指示表示が見て反応するのが無理な程に超スピードになるので運ゲー化する。 ---3ステージ目は風間くんと「神経衰弱ゲーム」。お手つき回数は最初のカード選択で決められ、運がよければ3回までお手つきが可能になるが、下手をすると1回きりになる事も。一応カード配置はパターン化されているものの、毎回位置は変わるので攻略本のパターン表を見るくらいの事をしないとクリアは至難の業。しかも9組18枚すべてのカードを当てなくてはならない。 ----開始時にヒロシからゲームの説明がされるが&bold(){「よくきけよ このゲームが しっぱいすると のこりの しんのすけの かずが ひとり へるんだ」}とそこはかとなく物騒な忠告をされる。 ---最終ステージは「スライドパズルゲーム」。いわゆる15パズルで制限時間が5分なのだが、この手のパズルは解き方のテクニックがなければ解く事は難しい。絵柄のパターンは3種だが、1枚のピースが似たりよったりのシロの絵柄だと難易度は更に上がる。 ----このステージは出題者が&s(){組長}園長先生で、制限時間がせまるたびにカウントダウンしてくるのだが、最後の方になると「もうあきらめるかい?」と&bold(){真顔}で言ってくる。(勿論コメントが出るだけで途中でやめる事はできない)なにもこんな所で組長面っぽくならなくても… --アクションパートはしんのすけのもっさりアクションに慣れればそれ程難しくない分、とにかくこれらのクリアミニゲームで残機の殆どを失う事の方が多い。一応ミニゲームモードでアクションパートをプレイせずに練習することはできる。 -他に以下のようなゲームがある。これらは残機に影響することはないが全体的に難易度が高い。 --「ジャンケン追いかけっこゲーム」みさえとのジャンケンで勝った分だけ先に進みながら、追いつかれる前に家まで逃げ込むゲーム。運ゲー要素が強く、特にみさえにグーで勝たれる(「グリグリこうげき」の8文字(8歩)ぶん近寄られる)とかなり距離を詰められてしまうため致命的。 --「水泳大会ゲーム」水泳レースゲーム。泳ぐ操作はAボタンを連打することによって行うが、頑張って連打してもなかなか速く泳げず、初っ端からCPUたちから文字通り置いてけぼりをくらいそのままビリになった人も多いのでは。スクリューや足ヒレといったスピードの上がるアイテムを駆使する必要がある。 --「給食運びゲーム」風間くんとマサオくんにぶつからないようにしながら給食を教室まで運ぶゲーム。後ろにいるマサオくんにかなりギリギリまで近寄られることも多々あり難しい。またミスした際に出てくる会話が長めで、やり直す気が削がれやすい。 --「しんちゃんを探せゲーム」指定されたものと同じしんのすけをモザイクの中から見つけ出すゲーム。難易度は比較的低い方だが、服の色違いなども混ざっているため、指定されたしんのすけを覚える際にそこまで頭にいれておかないと失敗する。 --2ステージきもだめしのエリアクリア毎に「スロットマシンゲーム」が挟み込まれる。このゲームだけは例外的に''残り残機が増える''(減ることはない)仕様になっている。 -ちなみにMD版では神経衰弱ゲームとスライドパズルゲームが無くなり、ステージ最後のゲームは失敗してもペナルティなどもなく先に進め、成功した場合には1機増えるなど大幅に条件が緩和された。 --ただしエリアクリア後、ボーナスゲームの「おめかしゲーム」が挿入されることがある。幼稚園に行く準備として4段のタンスに入っている3つの服の順番を覚えて正しい順に選択するものだが、選択方法はスロット形式なので目当ての段を選択するのは無理に近く、やらされ感が強い。 |&blankimg(shincyanMD1.jpg,width=252,height=200)&br()固有名詞いっぱいのカード探しゲーム|&blankimg(shincyanMD4.jpg,width=252,height=200)&br()MD版のみのおめかしゲーム| **賛否両論分かれる点 -このゲームではアクションシーン上のキャラクターはすべて敵扱いとされており、一切会話することはできない。会話シーンに移行するのは家や店などに入ったときのみ。 --初期の原作によく出てきた2人組のいじめっ子に混じってなぜか風間くん、マサオくん、ボーちゃん、ネネちゃんが''特に理由もなく''敵として設定されており、触れただけでダメージを受ける。場合によっては何度もしんのすけに近づいて来ては積極的に攻撃を仕掛けてくる。そのためしんのすけから踏みつけ・でんぐりがえしなどの攻撃を仕掛けないとゲームクリアは不可。 --しかしターゲット層がどう見ても子供であること、当時の原作におけるしんのすけの性格を考えれば特に気にならないという意見もある。またモブキャラのいじめっ子は同一キャラクターが複数同時に出てくるが、風間くん達友達4人はそのようなことはなく配慮はされている。 ---今でこそ「家族みんなで楽しめるホームコメディー」という印象の強いクレヨンしんちゃんだが、連載誌が青年誌なこともあり初期には「シュールなブラックギャグマンガ」という要素も強かったのだ。 -シロの散歩セット、きもだめしのお札、アクション仮面の変身セットなど、イベント用の道具類までもがすべてカードで表現されている。上記の仕様と合わせアクションシーン内のイベント進行が無理矢理かつ不自然に感じることも。 --あるエリアでは「幼稚園でマサオくんが待っている」ことを知るとマサオくんが出てくるのだが、彼を見つけても会話シーンが挿入されるわけでもなく、ボールを投げつけてくる彼を''倒す''ことによりクリア必須のカードが入手できる。当然ボールに当たるとダメージ。 --他のあるエリアでは「工事現場にシロを連れている子がいる」ことを知るとネネちゃんが(ry… シャボン玉遊びをしている彼女を(ry… 。シロを保護していたであろうネネちゃんはしんのすけに無言のまま襲われ、見た目通り涙目である。 ---しかも行方不明となったシロをさがす筋書きなのに''シロはクリア条件を満たすカード扱い''。なぜカードにこだわるのだろう? --4ステージではカードを探しながら雪合戦大会との設定なので友達の敵キャラ扱いはまだいいとしても、それまでのステージと同様にゲーム内での説明はやはり放棄されている。さらに一部エリアでカードを入手するためには''すでにカードを拾っていた友達を無言でボコってカードを奪わなければならない''。 ---アーケードのクイズクレヨンしんちゃん(タイトー)はきちんと会話の後にクイズになるのに、これは酷い。 |&blankimg(shincyanMD2.jpg,width=252,height=200) &blankimg(shincyanMD3.jpg,width=252,height=200)&br()ネネちゃんを攻撃して逃げたシロの「カード」を入手するしんのすけ| **評価点 -グラフィックや音楽は非常に良好。 --技術力の低いメーカーではサンプリングボイスが割れていたり不明瞭な場合がよくあるが、SFC版のサンプリングボイスは明瞭。MD版はハードの制約上若干ガビガビだが強い違和感はない。当時のカセットメディアおよび容量では短い掛け声数種が限界と思われていたため、フルボイスで再生されるオープニングデモや豊富な掛け声はまるでCD-ROM機のようだと評価された。 --BGMはオープニング曲以外オリジナル。ほのぼの系中心でゲームの雰囲気と合致している。 ---オープニングは当時アニメの主題歌だったB.B.クイーンズ『夢のEndはいつも目覚まし!』がインストで使われている。 -オープニングデモや会話シーンの内容は原作をよく再現しており、ファンなら思わず笑えることうけあい。 --隣のおばさんやネネちゃんのママといったおなじみのキャラから、地獄のセールスレディ売間久里代などマニアックなキャラもしっかり登場する。ちなみに、住人との会話シーンは建物を出入りすることで内容が変化する。 -ミニゲームモードも搭載されており、スロットを除く全てのミニゲームをプレイすることができる。 **総評 表現はいいのにゲーム部分がいまいちなキャラゲー。グラフィックや会話シーンの雰囲気を楽しもうにも操作方法、フラグ立てのお使いメインとなるアクションシーンの単調さが足かせとなり、プレイヤーのやる気を削いでいく。特に対象層から明らかに離脱しているミニゲームの難易度は子供がすぐに投げ出す気がしないでもない。''大人でも結構辛いのに。''プレイするなら操作等のシステム面、ミニゲームの仕様とも大幅に改善されたMD版の方をお勧めする。 **余談 -続編の『クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲』は映画第一作目の後日談に当たるストーリー。囚われたアクション仮面と洗脳されたいつものメンバーを救うために、ハイグレ魔王(ハイレグではない)と戦う内容になっている。 --本作の反省なのか、しんのすけが様々なコスプレをした原作を意識しつつもパラレル要素も入れたアクション(一部STGもあり)や、難易度の違いでエンディングが変化するなどいろいろな工夫がある。こちらはキャラゲー抜きでも無難に遊べる出来となっている。 --洗脳されたためボスとして対峙するいつもの仲間たち。しかし倒せば正気に戻るので問題なし。魔女っ子ネネちゃん・カンタムロボになった風間君(しかも計2回も戦う)・(何故か)スズムシになったボーちゃんというアレンジは悪くない。しかし''ゴキブリになったマサオ君''は謎設定なのだが…。 --BGMとグラフィックも評価点。BGMは、公園や海中ステージなど、雰囲気に合っている曲が多数ある。 --ただ、ボリュームは今作より少なめとなっており急ぎ足でプレイすると30分以下でクリア出来てしまう。 -SFC版の翌月に発売されたファミコンソフト「[[クレヨンしんちゃん オラとポイポイ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/292.html]]」ではファミコンながらアニメのように展開されるデモシーンを軸とし、「だったらパズルで勝負だ」としんのすけが各キャラとパズルで対戦するという内容。本作と同様に雰囲気は良好。 **プレイ動画 |&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=bDKhga4_1L4){266,200}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=mu4dTh6asKA){266,200}| ----

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