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THE KING OF FIGHTERS 2003 - (2013/02/16 (土) 12:10:47) の最新版との変更点

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*THE KING OF FIGHTERS 2003 【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず つーさうざんどすりー】 |ジャンル|対戦格闘|~| |対応機種|アーケード(MVS)、ネオジオ|~| |販売元|SNKプレイモア|~| |開発元|SNKネオジオ|~| |稼動開始日|2003年|~| |分類|''バランスが不安定なゲーム''|~| |ポイント|恐怖のDDコンビ&br()しょっぱいSE&br()オペレーターへのダメージ|~| |>|>|CENTER:''[[KOFシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/221.html]]''| **概要 SNKの対戦格闘ゲーム『KOF』シリーズ第10作品目。本作はネオジオ基盤で作られた最後のKOFである。本作よりアッシュ編に突入し主人公がアッシュ・クリムゾンに変更された。~ また、従来の3on3からカプコンのVS.シリーズのような交代制に変化し、全体的にスピードが速くなった。 **システム -1ラウンド制への変更。全キャラクターがKOされるまで試合が継続され、キャラクターの途中交代も可能に。 --カプコンVSシリーズのように、途中交代中のキャラは体力が回復するということはない。 --また、1ゲージを消費して打撃を繰り出し、ほかのキャラと交代する交代攻撃が追加された。最初に交代前のキャラが打撃を繰り出し、その後交代キャラがジャンプ攻撃のモーションで突進してくる。最初の打撃がヒットした場合、登場したキャラの攻撃も連続ヒットし、さらに追い討ちが可能。これにより、複数のキャラが関与する派手な連続技を決めることが可能。交代攻撃を利用した即死連続技も多数存在する。 -クイックMAX発動が廃止された。そのため前作のような難易度の高いテクニック技が減ったが、初心者には優しくない連続技が出来る。 -MAX超必殺技に代わり「リーダー超必殺技」という新しい上位超必殺技を導入した。 --これはチームに一人だけ設定できるリーダーのみが使用できる技で、XIでも継続されたが、XIIで廃止。 -容量の都合から投げ技が一種類に統一。投げコマンド自体はCとDの二種類あり、投げ抜け時は同じコマンドを押さないと抜けられない。 -中ボスのKUSANAGIの倒し方によってボスが変更する。 --超必殺技で倒すと無界(むかい)。それ以外の技で倒すとアーデルハイドと戦う事になる。 **問題点 -試合開始直後からプレイヤーが3ゲージも持っており、いきなりゲージを消費して出せる強力な技を使用できるため、ちょっとミスしただけで、10秒も経たないうちに体力の半分以上が吹っ飛んだりすることが日常茶飯事。 -ふっ飛ばし攻撃や空振りキャンセル、先行入力が廃止され、違和感が発生。 --但しふっ飛ばし攻撃に関しては、レオナのジャンプふっ飛ばしやアテナの地上ふっ飛ばしなど一部のキャラの特殊技として残されている。 -コマンドが受け付け辛く、餓狼3並に技が出難い。ちなみにKUSANAGIと神楽ちづるはアーケードでも隠しキャラとして出現させる方法があるが、この受付の悪さのせいでまず出ないしそこまで強くない。 //マキは家庭用専用だったよ。 -起き上がりなどのリバーサル時にボタン入力の受付時間が非常に短く、相手の起き攻めを回避することが難しい。 -本作ではジャンプの着地硬直が長く、ガード硬直時間を最も稼げるジャンプふっ飛ばし攻撃が削除されたため、相手のジャンプ攻撃をガードしてすぐに交代攻撃を出すことにより、お手軽なわり込み手段となる((ほとんどのキャラの交代攻撃は出が早く、さらに出掛かりに無敵時間までついているため。))。さらに通常投げに対し特殊な入力をすると、相手がどちらのボタンで投げても投げ抜けができてしまう(もっと欲張ると、小技を出しながら両方の通常投げを抜けられるように仕込むこともできる)。これにより、コマンド投げを持たないキャラが待ちに徹する相手を崩すことが難しくなった。 -連続技のヒット補正がシンプルに「2HIT目以降に当てた技は攻撃力が50%になる」と設定されたのだが、この補正はかなり大きく、無視できる技を組み込めないと非常に火力が低くなる。結果、補正を受けない技を持っているかどうかと、その使い勝手でキャラの強さがほぼ決まってしまい、格差がさらに大きくなった。 -コマンド投げの超優遇。ダウンからの起き上がりに投げ無敵がほとんど存在しないため、正直なところ打撃とコマンド投げの二択をしていれば勝てるような内容。その恩恵を受ける恐怖のDD((大門(Daimon)五郎とデュオロン(Duolon)それぞれの頭文字を取ったもの。))コンビ。 -デュオロンは交代攻撃を利用した即死連続技を持ち、かつ距離調整能力が非常に高い。 --高速の移動技を持ちながら遠距離戦もこなせ、バックステップが速く、距離も長い。近距離戦では小技の発生が早い上リーチも長く、当たればキャンセル必殺技が入り、さらに追い討ちをかけた上で攻めを継続、とあまりにも強力なラッシュをかけることができる。その上追撃可能なコマンド投げを持ち、そこからも攻めがループしてしまう。最悪なことに画面端限定だが永久連続技まで完備。簡単な択一攻撃で即死を狙える事からKOF2番目のぶっ壊れキャラと言われている(1位はKOF2001のフォクシー)。闘劇での使用率96%と言えば異常さが理解できるだろうか? --唯一の欠点は超必殺技があまり使えないことだが、正直そんなことどうでもよいレベルである。むしろ、ゲージを使用しなくても十分すぎる戦闘能力を持つと考えるべきであり、温存されたゲージにより他のチームメイトの超必殺技を多用できる。 -大門はこれまでに比べて小技の威力が弱体化したものの、他は何故か全て強化された。 --ジャンプ攻撃の後すぐにコマンド投げが連続技として成立という、恐ろしいシステムの恩恵((ちなみにこのシステムは過去作にはあったのだが、対戦バランスを崩すと判断されたようで、KOF98以降の作品では廃止されていた。))+コマンド投げ後に距離が離れないという壊れた性能のため起き攻めが極めて凶悪で、一度ダウンしてしまうとそのまま一人K.O.までもっていかれることもある。さらに下段こそ取れないものの、コマンドが簡単で発生が異常に早く隙も少ない当身系超必殺技を実装しており、他作品に比べて防御面も充実している。リーダー超必殺技もコマンド投げの強化版で非常に高性能であり、単体で6割のダメージを取れる上連続技に組み込んでもダメージ補正がかからない。なお大門の使用率は50%。 -そのため、多くのプレイヤーがデュオロン+大門+もう一人という組み合わせを選んでいた(主にビリーやK'や紅丸)。 --もはやDD無しでは勝つことは不可能とさえ言われ、キャラによっては完全に詰む場合もあり恐れられていた。ビリーなどは、総合的には弱キャラにも関わらず「大門・デュオロンと相性が良い」点を買われて選ばれていた程である。また、大門やデュオロン抜きにしても本作は弱いキャラが本当にとことん弱い(アテナ、マキシマなど)ため、かなりゲームバランスは悪い。 -打撃がヒットした時のSEの劣化。[[SVC CHAOS>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/699.html]]と同等かそれ以下のしょぼい「ペしっ」という感じのSE。 --表現するなら発泡スチロールを叩くような音。爽快感を著しく減退させる事となり、つまらなさを加速させる一因になった。前作のSEの使い回しでも良かっただろうに。 -KUSANAGIを超必殺技で倒すのが難しい。といっても倒すだけならCPUが強くなくそれほど問題にならないが、超必殺技という限定条件を組み込まれていることや時間制限で勝ってもアウトなのがつらい。 -ちづるはプレイ中にマキに交代するが、マキが反則的に強い。CPUの反応を差し引いても基本性能がやけに優遇されている。考えようによってはかのゲーニッツ以上である。 -従来のMVSと違うため交換できない。 --MVS(ネオジオ)は安く交換がしやすくオペレーターにとって評判がよかったが、今回は基板構造が特殊で従来のMVSと交換が出来ない為オペレーターへのダメージがあり、KOF2002や98へ戻すゲーセンが後を絶たなかった。セキュリティー対策のためだったらしいが、ネオジオはもはや隅々まで分析されており、速攻でセキュリティー突破をされてしまった。 -[[主人公>http://game.snkplaymore.co.jp/official/kof2003/character/hero_ash.html]]が気持ち悪い。これまでの主人公である草薙京やK'がまさに主人公然りと言ったデザインであった事もあり、あまりにも変化球をかけすぎた(と言うよりももはや暴投)試みは旧来のファンほど受け入れられず、痛烈な批判を生んだ。とあるチームのエンディングでは完全に悪役にしか見えない。 --ただし、今回の主人公は「魅力ある悪役」というコンセプトでデザインされた、所謂アンチヒーロー的な側面があり、気持ち悪いと言われることも狙って作られている。前述の通り旧来のSNK格闘ゲームファンからは否定的な意見が多いが、そうでない層からはむしろ''「キモかわいい」''なる一見不可解な評価を持ってそれなりに愛されキャラの位置を確立。アーケードゲームを取り上げている『月刊アルカディア』では第五回ベストキャラクター賞にも選ばれるキャラに。 ---XIIIをもってアッシュ編は完結。しっかりと主人公らしい活躍を見せ見事汚名を返上した。 -シリーズの常連だったキャラのリストラ。 --アンディ・ボガード、椎拳崇、鎮元斎、チョイ・ボンゲといったこれまでシリーズ皆勤だったキャラがことごとくリストラされている。 ---それにより餓狼チームはテリー・ボガード、ジョー東と『餓狼MOW』から参戦したグリフォンマスクという、かなり違和感を感じる組み合わせとなった((それに合わせてか、テリーのグラフィックも『餓狼MOW』準拠の物に変更された。))。 ---さらに麻宮アテナにいたってはサイコソルジャーチームの他二人が揃ってリストラされたため、復活キャラの四条雛子、新キャラのまりんと「女子高生チーム」を結成することになった。特に拳崇は龍の力といった伏線が2001で描かれたにもかかわらず、である。 -FALCOON(ファルコン)のキャラクターデザイン。 --前作までのノナの妖気的なキャラクターグラフィックに批判が集まった事による変更なのだろうが、これまた絵の癖が強すぎる上に、歴代シリーズのキャラクターのデザインも彼の好みで好き勝手に弄くったと取れる旨の発言もあるために、旧来ファンなどからは''「ファル豚」(ファルトン)''等の蔑称で呼ばれており、本作のデザインもキモイと扱われる事が多い。またKOFMIシリーズでも滑ったキャラを作り批判された。 --ただし、氏のHPを見てもらえば分かるが、単体の絵としてはプロとして何か問題がある物ではない。氏の絵柄がKOFファンのイメージに大きく合わなかった事と上記の発言で旧来のファンの反感を強く買った事が最大の原因である。KOFは熱狂的なファンが多いため、絵師に関する反響が大きいことも留意しておく必要があるだろう。 **評価点 -ドット絵力の向上。背景のレベルが2001や2002に比べると格段に上がっている。 --ただし、主人公チームの一人であるシェン・ウーやロバート・ガルシアはグラフィックの枚数が少なく、明らかに動きがガクガクだったりする等、微妙な部分も目に付く。逆に前述のデュオロンはぬるぬると動く。 -BGMが少しまともになったところ。音源は相変わらず低品質だが、曲自体は中々のもの。 -各チームのプレストーリーがしっかりと書かれていたところ。 -新キャラのキャラクター造形。 --基本的に本作に登場した新キャラは全員が非常に魅力的。特に、主人公=美男美女が基本であるこのご時世に「むしろ美形かと言えばそうではない」と公式に名言されているアッシュを主人公として受け入れさせたのは実はかなりの偉業といえるのではないだろうか。 ---ただ、前述した通りFALCON氏の公式イラスト、一部キャラのドット絵など、その巧みなキャラ造形を上手く活かせていないのが惜しい所。 **余談 -今作でのビリー・カーンを演じたのがかの『[[デスクリムゾン]]』のコンバット越前で有名なせいじろう氏という事で、一部で話題を呼んだ。ちなみにOVAもせいじろう氏が担当している。 -闘劇の種目に選ばれているが、コマンド入力ミスを連発など、全国大会の大舞台っぽくないミスも多々あった。 **移植(ネオジオROM以外) |対応機種|プレイステーション2、Xbox|&Amazon(B0002TY17W)|&Amazon(B000E3YSC4)| |発売・開発元|SNKプレイモア|~|~| |発売日|【PS2】2004年10月28日&br()【Xb】2005年8月25日|~|~| |定価|【PS2】7,140円&br()【Xb】5,040円|~|~| |備考|【PS2】SNK BEST COLLECTION:2006年3月9日発売/2,940円|~|~| -特に目立ったバグもない。バランス調整が加わりDDコンビの悪夢が脱ぎ去られ、ぼちぼち遊べるゲームになっている。 -ボスの無界と中ボスのKUSANAGI、神楽姉妹が使えるようになっている。 -操作性も改善している。また、従来の3on3でのプレイも可能。 -背景も3D化され綺麗に見え、またアレンジBGMも搭載してある。全体的に見れば良移植である(しょっぱいSEはそのまんまだが)。 -Xb版ではネット対戦に対応しているが、現在はマイクロソフトが旧Xboxのオンラインサーバーを止めてしまったので、ネット対戦は出来ない。 **総評 -この時期、SNKプレイモアはSVCや[[メタルスラッグ5]]など失敗作を連投し、全てコケてしまった。そもそも会社のゴタゴタが収まっていない時にゲームを作ろうなど、無理な話である。 --まさに2003年は同社にとっては悪夢の年だったに違いない。 -続編の[[XI>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1700.html]]では大分改善されている。 //追記編集 ---- //ザ・キング・オブ・ファイターズ ザキングオブファイターズ キングオブファイターズ(検索用、消さないこと)
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2393.html]]に移転しました。''

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