「ワリオの森」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ワリオの森 - (2012/09/10 (月) 16:09:18) の最新版との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*ワリオの森 【わりおのもり】 |ジャンル|アクションパズル|CENTER:&amazon(B000068GVH)&br()&image(wario01.jpg,http://www23.atwiki.jp/ksgmatomecmd=upload&act=open&pageid=1123&file=wario01.jpg,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂&br()インテリジェントシステムズ(テック?)|~| |発売日|1994年2月19日|~| |定価|4,900円(税別)|~| |配信|バーチャルコンソール&br()2006年12月12日配信開始/500Wiiポイント|~| |分類|''スルメゲー判定・賛否両論ゲー判定''&br()※一覧では前者として扱う|~| |ポイント|ハード末期とは思えない見た目のショボさ&br()複雑すぎる操作とルール&br()1990年代におけるワゴンの常連&br()任天堂最後のファミコンソフト|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/342.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 任天堂がファミコン最後の自社発売ソフトとして放ったアクションパズルゲーム。ハードの終焉を飾る記念すべきソフトのはずだが、発売時期の悪さに加えて複雑な操作方法やグラフィックのショボさが仇となってクソゲー扱いされてしまった。 **基本ルールと操作 キノピオを操作して上から降ってくる爆弾やモンスターを動かし、フィールド内のモンスターをすべて消すとクリア、モンスターや爆弾で埋まりキノピオが動けなくなるとゲームオーバーになる。一定時間が経つと「爆弾タイム」と「モンスタータイム」が入れ替わり、「モンスタータイム」のときには爆弾の数が減る代わりにモンスターを降らせたり天井を低くしたりしてワリオが妨害してくる。 …と、ルールは単純なのだが、以下のようにモンスターの消え方とキノピオの動きのパターンが複雑で、それを頭に入れておかないとすべてのモンスターを消すことができないようになっている。 ***モンスターの消え方 -同色のモンスターや爆弾を3つ以上、縦・横・斜めのいずれかに並べると消すことができるが、''モンスターは同色の爆弾1つ以上と一緒に並べなければ消すことができない''。また、モンスターの中には「斜め方向でしか消せない」「一定時間内に爆風を2回当てないと消せない」「爆弾を当てるごとに色が変わる」といった曲者もいる。 -爆弾やモンスターを置き終わったときだけでなく、''キノピオが持ち上げたりキックをしたりすることで列が完成したときもモンスターを消すことができる''。これを利用することでキノピオを動かしながらモンスターを消すことができるが、うっかり爆弾を持ち上げてモンスターを消してしまい、狙っていた連鎖ができなくなることもある。 -同色のモンスターまたは爆弾を5つ以上消すとダイヤモンドがあらわれる。これを挟んで3つ以上の列を作ると同色のモンスターをすべて消すことができるが、ダイヤモンドと同色の爆弾は消すことができないため、モンスタータイムで残った爆弾と同色のモンスターが降ってくると元の木阿弥になってしまう。また、ダイヤモンドは持ち運びができないので、変な場所にできると使うこともままならないなど、使い方が難しい。 -一方、''モンスターを3匹以上並べると、そのライン上にある爆弾がすべてモンスターに変わってしまう''。これも連鎖と同じように、キノピオがモンスターを持ち上げたり、キックをしたりしただけで起こる。爆弾が少ないときにこれが起こると特に萎えること請け合いである。 -斜め消しや連鎖をすると天井が上がり、連鎖をすると爆弾タイムの場合は時間が延長され、モンスタータイムの場合は時間が短縮される。中盤以降のステージではこうしたテクニックを使って防御をすることも求められてくる。 ***キノピオの操作 十字キーの左右で移動し、A・Bボタンでモンスターや爆弾を持ち上げる((Aボタンは縦1列のモンスターや爆弾をすべて、Bボタンは前にあるモンスターや爆弾を1つだけ持つ(降ろす)ことができるが、モンスターや爆弾が天井まで積み上がっているときはAボタンが使えない。))のが基本操作。この他に、↓+Aで目の前のものを反対側の壁まで滑らせることができる「キック」と、AB同時押しをすることで持ち上げたモンスターや爆弾の真上に移動できる「脱出」がある。また、何も持っていない状態なら積み上がったモンスターや爆弾を登って上に行くことができ、途中でBボタンを押せば挟まっているモンスターや爆弾を抜き取ることができる。 ***ゲームモード 1人用の全99ラウンドの「Aゲーム」「Bゲーム」(Aゲームはモンスターを消すラウンドのみ、Bゲームは10ラウンドごとにボス戦がある)と段位認定機能付きのタイムレースがあり、2人用は対戦モードがある。 AゲームとBゲームにはセーブ機能があり、5ラウンドごとにコンティニューできるが、その合間のラウンドでコンティニューする際は面クリア時に入手できるコインを集めてクレジットを増やさなければならない(コイン30枚で1クレジット)。 **残念な点 最初に述べたとおり、本作は典型的な「クソゲー扱いされやすいゲーム」の1つである。その理由としてよく挙げられるのは、次の3点である。 ***1.複雑・不親切なゲーム内容 -まずは何といっても、操作方法やモンスターの消え方が複雑なことである。初めのうちは落ちてきた爆弾を素直に並べるだけでもよいが、モンスターの量や種類が増えてくると効率よく消すための並べ替え方を意識しなければならない。また、爆弾タイムで降ってくる爆弾の色はランダムであり、全滅させたモンスターと同じ色の爆弾も普通に降ってくる。これも手早く処理しないとモンスタータイムで同じ色のモンスターが降ってきてしまう。 -ラウンドゲームではコインとクレジットの数がセーブできないため、再開時はしばらくコンティニューができなくなる。このことが以下の仕様と相まってゲームの難易度を上げてしまっている。 --コインはラウンドを早くクリアするほど多くもらえるが、終盤のラウンドは長丁場になることが多くコインの枚数は期待できない。また、コインは面クリア時に自動で入手できるのではなく、上から落ちてくるコインを自分で拾わなければいけないし、地面に落ちてしばらくすると消えてしまう。 --エンディングを見るためには95面から連続5面クリアする必要がある。この段階までくるとクリアするだけでも難しく、クレジットがないとミスがまったく許されないことになる。 ---これについては「ジャンプ」の機能を使えば対処できる。ジャンプとは''次の面へ進む前にセレクトボタンを押すと、その場でクリア済みの面を5面単位で飛ばすことができる''というもので、あえて序盤から再開してクレジットをためてジャンプを繰り返すことで、序盤で稼いだクレジットを引き継いだまま終盤の面からスタートできる。 ---ちなみにジャンプの機能についての説明は説明書に書かれているのだが、目立たないうえにコンティニュー方法と混同されていたため、気づかなかった人も多いのではないかと思う。なお、任天堂のバーチャルコンソールのページおよび操作方法のページには説明がない。 ***2.全体的なグラフィックのショボさ 本作が発売されたころはファミコンソフトのグラフィックも大きく進歩しており((例えば同じ任天堂が前年に発売した『星のカービィ 夢の泉の物語』はファミコンでもトップレベルのグラフィックとして評価されている。))、それらと比べるとどうしても本作の方が見劣りしてしまう。 -特にモンスターのグラフィックが顕著で、当時のキャラクターグラフィックが濃い色で輪郭を施すのが一般的であったのに対して、本作は表示の制約からフィールド内のキャラクターはむき出しのドットで描かれている。下の画像を見ていただくと分かるが、原色ほぼ1色で塗られたキャラクターに黒単色のフィールドという画面構成はまるで初期~中期のソフトのように見える。 -また、背景はどのモードでも青空と大きな木だけで、ラウンドゲームではどんなに面をクリアしようが画面は変わらず(一応、ボス戦では背景全体が赤くなる)、パズルゲームであることも相まってより単調に感じられてしまう。 -ゲーム選択画面やレッスンモードの説明文がすべてカタカナ表記というのも初期のソフトっぽさを感じさせる一因である。ラウンドゲームのワリオのセリフには普通にひらがなが使われているのだが…。 --画像の「キ」や「オ」の文字に注目するとわかるが、前者は表示スペースの都合から濁点・半濁点を文字内に含むカタカナのみのフォント、後者は濁点と半濁点を1文字としているフォントのようで、同一文字の使いまわしはされていない。この他には、賞状風の成績表示画面のみに使用される4倍角のひらがなフォントが用意されている。 -ゲーム全編を通してワリオの服の色が公式イラストと違っており((ワリオの服の色は初登場の『スーパーマリオランド2』の時点からすでに黄色であり、本作のパッケージイラストでも黄色の服を着ている。))、初期のゲームの「そこまで再現できなかった」感じやパチモノ感を漂わせてしまっている。 ちなみに、本作のカセットの容量は4Mbit。ファミコンソフトの中では大容量の部類に入るので、別に容量が足りなかったからそうしたというわけではなさそうだ。 |&image(wario02.jpg,http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1123&file=wario02.jpg,height=200)|&image(wario03.jpg,http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1123&file=wario03.jpg,height=200)|&image(wario04.jpg,http://www23.atwiki.jp/ksgmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1123&file=wario04.jpg,height=200)| |CENTER:カラフルすぎるゲーム画面|CENTER:なぜかカタカナ表記オンリーのレッスンモード|CENTER:いい感じのデモ画面だが、ワリオの服は…| ***3.発売当時の状況 -本作が発売されたのはスーパーファミコンがデビューしてから4年が経つ1994年。すでにファミコンは時代遅れの機種と見られており、ファミコンで新作を出すのは今さら…という感じが強かった。また、任天堂は1990年の『ドクターマリオ』から年1作ペースで新作のパズルゲームを発売していたが、さすがに前年の『テトリスフラッシュ』からは勢いが衰えており、落ちゲーが飽きられていた時期でもあった。さらに本作は大量出荷されたために小売店で投げ売りされ、長らくワゴンセールの主力商品となっていた((1995年当時の新品価格は500円以下(筆者調べ)であり、年を経るごとにさらに下落していった。2000年代になっても残り続け、「ネオファミ」などのファミコン互換機のオマケに付けられることもあった。amazonでは中古ソフトなら1円から買える。))。 -『ファミコン通信』(現『ファミ通』)のクロスレビューの評価もあまり良いものとはいえなかった。当時の『ファミ通』はベタ移植もレビュー対象にしており、同日に発売された『[[ゼルダの伝説1>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/192.html]]』が「最新ゲームに見た目は劣るが歴史に残る名作をもう1度体験すべき」と大プッシュされた一方で、本作は「''落ちてくるブロックを並べ替えられたら落ちゲーじゃない''」とコンセプトそのものを否定されてしまった。ただし、「慣れたら楽しめるのでは」という意見や、ゲーム内容の複雑さを指摘する意見などもっともなものもあった。 **評価点 -落ちてくる爆弾やモンスターを自分で並べて連鎖を組み立てるというゲーム内容は、『テトリス』『ぷよぷよ』のように与えられたものをうまく組み合わせるタイプのパズルゲームや、後年の『パネルでポン』のように隣り合ったものを並べ替えるアクションパズルと比べると非常に自由度が高く、後発の作品でも似た例があまりない独特のものである。すべてを自分で組み立てなければならないため慣れるまでは単調な作業の繰り返しになってしまうが、『ぷよぷよ』などとはまた違った形で連鎖を完成させる楽しさがある。 -セーブ機能を搭載していること。当時の落ち物パズルにはスコアを保存できる機能はほとんどなく、パスワードによるコンティニューを搭載しているものでさえわずかだった。 -タイトルやデモ・メニュー・対戦時の結果発表などゲーム画面以外のグラフィックはクオリティが高く、少なくとも当時のファミコンソフトの中では標準以上のレベルである。また、タイトルデモ間に挿入されるキノピオとワリオの一枚絵やA・Bゲームの合間に挟まれる寸劇もよくできており、背景のグラフィックやメニュー画面の草のグラデーションも見事である。 **まとめ パズルゲームの面白さは連鎖や同時消しといった「うまく消す」ことにあるといえるが、複雑な操作が求められる本作では偶然に任せて連鎖が起こることはまずなく、コツをつかむまではただの作業ゲーのようになってしまうことが多い。 また、上達するには連鎖の組み方だけでなく、キノピオを自在に操りモンスターと爆弾を精確に並べ替える操作テクニックやモンスタータイムの適切な対処方法が必要であり、さらに淡々と同じ背景が続くことから、99面クリアを果たすには持久力も求められる。良作として捉えているプレイヤーはこれらを乗り越えた猛者、あるいは物好きといえるかもしれない。 **その後の展開 -サテラビュー配信番組として供給されたスーパーファミコン版および海外で市販されたSNES版が存在する。グラフィックが書き替えられ、ラウンドゲームやCOM対戦では進行により背景が変わるなど見た目がよくなり、さらにキックや脱出がワンボタンで行えるなど多数の改善が施されたが、なぜかクレジット増加に必要なコインが50枚に増えてしまった。 --サテラビュー版はユーザー参加型ランキングイベント用として制作・放送されたもので、放送開始時の1995年にサテラビュー向けラジオでパーソナリティーをしていた爆笑問題が登場する「爆笑バージョン」と、2年後に放送された「再び」の2つがある。「爆笑バージョン」ではキャサリンが田中に、ドッスンが太田になっている。 -『どうぶつの森+』および『どうぶつの森e+』(GC)に「ファミコン家具」の1つとして収録され、面白さを見出したユーザーの間では「''『どうぶつの森』の中で『ワリオの森』に入り浸る''」という冗談のような現象が見られた。 -現在はWiiのバーチャルコンソールソフトとして配信されている。パズル好きで興味を持たれた方は手に取ってみてはいかがだろうか。 -2012年にニンテンドー3DSで発売された『ものすごく脳を鍛える鬼トレーニング』では、「リラックス(という名のミニゲーム)」に本作のルールを基にタッチ操作等のアレンジを加えた「脂肪爆発」が収録されている。タイトル通り、爆発させるのはモンスターではなく脂肪。 --タッチ&スライドで積み上げられた脂肪を動かせるのだが、スペースに余裕がある限りは上下左右に自由な移動ができるため、『ワリオの森』では不可能なテクニックも存在する。 //いったん内容を整理し、ゲームのルールについて加筆しました。 ----
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2569.html]]に移転しました。''

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: