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SEGA AGES 2500シリーズ Vol.11 北斗の拳 - (2012/07/26 (木) 13:53:20) の最新版との変更点

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※注意:本項ではリメイク版にのみ触れ、同時収録された原作に当たるセガ・マークIII版に関しては割愛する。 ---- *SEGA AGES 2500シリーズ Vol.11 北斗の拳 【せがえいじす にせんごひゃくしりーず ぼりゅーむいれぶん ほくとのけん】 |ジャンル|世紀末バイオレンスアクション|&amazon(B00019U4NS)| |対応機種|プレイステーション2|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|3Dエイジス|~| |開発元|シムス|~| |発売日|2004年3月25日|~| |定価|2,625円(税込)|~| |プレイ人数|1人(同時収録のセガ・マークIII版は1~2人)|~| |セーブデータ|50KB以上の空きが必要|~| |分類|''クソゲー判定''|~| |ポイント|''回避攻撃だけで全てが事足りる''&br()とにかく薄いリメイク版&br()オマケのはずのマークIII版がむしろメイン|~| |>|>|CENTER:''[[北斗の拳シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1036.html]]''| |>|>|CENTER:''[[SEGA AGES 2500シリーズリンク >http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1340.html]]''| **&size(20){※このゲームは暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています。} ---- #contents(fromhere) ---- *概要 1986年にセガ・マークIIIに発売され、その完成度の高さからプレイしたいがために本体ごと購入するユーザも多く生んだとされる名作『[[北斗の拳>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/723.html]]』を3Dでフルリメイクした作品。~ 大元の作品であるマークIII版も同時収録され、''当時の関連資料とも言えるルーズリーフも同封される''((セガエイジスシリーズ共通仕様。))など、マークIII版の経験者・未経験者双方にとって嬉しいリメイク…になるはずだった。~ しかしその出来は、マークIII版のファンの期待はおろか、『北斗の拳』のファンの期待にも応えられたとは言えないものとなってしまった。 ---- *問題点 ''回避攻撃(○ボタン+×ボタン)だけで全てが事足りてしまう'' >&size(20){“''最強の北斗を屠る者の名は回避攻撃! この回避攻撃より真の強者の伝説は始まるのだ!''”} -北斗ゲームやSNKゲームに関するコンテンツで有名な某サイトでは、このゲームに触れた中で上のように表現しているが、これがこのゲームの全てを表現していると言っても良い位に的確な内容なのが笑えない。 --『[[ファイナルファイト>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/99.html]]』などに代表される大抵のベルトスクロールアクションゲームでは、敵に囲まれた時などの切り返し手段として、''一時的に完全無敵になりながらの反撃が出来る''アクション(''メガクラッシュ''などと言われる)が用意されている。これによって敵からの集中攻撃に対応出来るようになっているのだが、その代償として''攻撃がヒットすると体力を微量ながら消耗する''ようになっている。 --本作にもそれに当たる「''回避攻撃''」というアクションがあるのだが、なんとこれが''体力の消耗などのデメリットもなければ、使用回数の制限もなく、おまけに攻撃中は完全無敵になる''。このため、どのステージでもひたすら''これを連発しているだけで簡単にクリア可能''、相手が南斗最強の男だろうが拳王だろうがこれ一つで全てが事足りてしまうという、やり甲斐もクソもあったものではないものとなってしまった。 ---ボス戦以外の場面ではナイフや手榴弾が飛んでくることもあるのだが、回避攻撃中の場合は''不自然にかき消されてしまう''。 -因みに回避攻撃を封じてプレイして難易度が多少上がるかというくらいで、余程アクションゲームが苦手という訳でもなければ普通にクリア出来てしまう(前述の飛び道具への対応が少々面倒になるが)。 --''場面の切替えごとに体力が完全回復する仕様''が更に低難易度化に拍車をかけてしまっている面もある。 ''単調な上にボリューム不足'' -一部ステージを除いて横スクロールのザコ戦パートをこなしてボス戦という流れが基本になるのだが、それが''特にザコ戦パートは作業と化してしまう程にメリハリもなくだらだらと続く''ため、やっているうちにだんだん苦痛になってきてしまう。 --変な所で原作のマークIII版を尊重した結果か、''画面内に同時に出てくるザコは3体まで''で、しかも一発で撃破出来てしまう((これは北斗神拳の性質上、ザコが数発耐える方が変だとの見方もある。))事が余計に作業感を強めてしまっている。 ---無双シリーズ程とは行かなくても、もっと大量のザコを出現させてそれを一撃で薙ぎ倒すという形であれば、幾分かは爽快感も生まれて作業感の軽減にも繋がったであろうが…。 -ボリュームの方はステージが(キャラゲーにありがちだが)色々端折られているために噴出しているとも言える。 --特にアミバ等の作品内でカルトな人気のあるキャラクターに関するエピソードを端折ってることに対する不満の意見はちらほら見られるが、ステージを増やした所でやることが結局''回し蹴り(回避攻撃)の連発''になりかねない以上、有り難くも何ともないとも言える。 -またクリア後に対戦プレイが出来るモードが出現するものの、''コンピューターとしか対戦出来ない''上に、プレイヤーは''本編内でプレイヤーキャラクターとして使用出来るケンシロウ、レイ、トキのいずれかからしか選べず''、更に敵も''本編で敵として戦ったキャラクターからしか選べないため''、非常に不満の残る作りとなっている。 //対戦モードに関しては少々うろ覚え…確かこれであっていたはず。 #region(本作のステージ毎のプレイヤーキャラクター及びボスキャラクター一覧) |CENTER:ステージ|CENTER:プレイヤー|CENTER:ボス|CENTER:ザコ| |CENTER:1|CENTER:ケンシロウ|CENTER:ハート様&br()シン|CENTER:○| |CENTER:2|CENTER:ケンシロウ|CENTER:ジャギ|CENTER:○| |CENTER:3|CENTER:レイ|CENTER:ユダ|CENTER:○| |CENTER:4|CENTER:ケンシロウ|CENTER:サウザー|CENTER:○| |CENTER:5|CENTER:トキ|CENTER:ラオウ|CENTER:×| |CENTER:6|CENTER:ケンシロウ|CENTER:ラオウ×2回|CENTER:×| ※ザコの項は、ボス戦に移行する前にザコの群れと戦うパートがあるか否かを示しています。 #endregion ''演出面等'' -ステージ合間のナレーションやキャラクターの掛け合いに関しては一切ボイスがなく、特に千葉繁氏のナレーションがアニメ版の北斗の拳の世界観を盛り上げるのに一役も二役も買っていたことは間違いない所で、これがないことを惜しむ声は多い。 -ボイスがあるのはアクション中のシャウトやボスに奥義でトドメを刺した時の技名、ステージクリアのボイス位だが、ザコ戦をクリアして何の脈絡も無く唐突に「''お前はもう、死んでいる''」と言われても微妙な感は拭えないし、そもそも''トキやレイに至ってはクリア時のボイスもなければ奥義でトドメを刺しても無言''。 --ボス戦の間も画面の上の体力ゲージの側でキャラクターのセリフが時折表示されるが、当然ボイスもなければ((あってもアクションのボイスと被るので鬱陶しくなるだけとも言える。))出てくるタイミングもこちらの動きと連動していないために''開始早々何もしていない状況でケンシロウから「お前の命はあと1分!」と出てきたり''等、かえって白けさせる要因にもなっている。 -もはや''東映時代からの悪癖''と言うのか、原作を知るファン程顔をしかめたくなる色々な原作との差違は本作でも当然搭載。 --なぜか''ケンシロウとトキがリュウケンの奥義である「七星点心」を用いたりする''((ケンシロウに関しては後に修得するが、ラオウ戦の後であり、時系列で見ると誤りと言わざるを得ない。))が、これなどはまだかわいい方で、レイに至っては「''舞撃掌''」「''疾空翼破''」なる''捏造奥義しか使えない''。 -ラオウ昇天のシーンも''例のポーズ・例のセリフ''が出てくるのだが、''掛け合いのシーンのフェイスアイコンの一つという扱いのため、とても小さく地味で勿論ボイス無し''。 -定価も安いために仕方ない所もあるとしつつも、(ゲーム部分がゲーム部分なので)せめてDVDメディアでナレーションや掛け合いのシーンはフルボイスにして欲しかったとする意見が出てくるのも無理もない所であろう。 ---- *評価点 -セガ・マークIII版が収録されている…もはや''リメイク版の内容と全く関係ない''が、ソフト全体として見れば唯一の救いとも言える点なので挙げさせて頂く。 --ポケモンショックの兼ね合いで一部場面の演出が修正されているが、それ以外は完全移植されたものが収録されており、メインのはずのリメイク版の出来が散々であったことも手伝って「''マークIII版の移植のおまけに出来の悪いアレンジ版がくっついてきた''」と言ったような言われ方をされることもザラ。 ---とは言え、マークIII版の方も流石に最近の基準で考えると色々と問題がある(''難易度的に厳しい所が多く、最近のプレイヤーが馴染めない''とするのが正確か)ことも事実で、経験者からは上のような意見が出るが、そうでない者からは''リメイク版をひっくるめて「完全なクソゲー」''と言われてしまうこともある。 -一部BGMが原作アニメのアレンジ --ほとんどの曲は当たり障りの無い曲だが、一部の楽曲が原作アニメで使用された曲目のアレンジとなっている。 -上記でも書いた通り、当時の開発者のコメントや貴重な資料満載の「特製ルーズリーフ型ライナーノート」が封入されていること。 ---- *賛否両論点 -ケンシロウの声優が神谷明氏 --以降のゲームでは神谷氏が年齢を重ねた影響でケンシロウのシャウトなどを演じることが困難になってきたなどの理由から代役が演じることが多くなっているが、本作のケンシロウはアニメで演じた神谷明氏が演じている。 ---とは言え、やはり違和感が出てきてしまう所は否めず、人によっては神谷氏が演じているにも関わらず「''ケンシロウの声が下手な物真似っぽい''」「''ケンシロウの声がアニメ版とは似ても似つかない''」といった意見を上げる者もいる。 --元となる作品であるアニメのキャスティングを大事にしようという考えは悪くないのだが、アニメ自体がかなり古い作品になることもあり、それに引っ張られすぎて裏目に出ている所も否めない。 ---老いばかりは人間である以上、避けられない問題であるため、当時の演技と異なっていると神谷氏を責めるのはあまりにも酷だろう。 ---- *総評 初期のセガエイジスシリーズに共通して言われる''出来の悪い誰得リメイク''という点で引き合いに出されやすいタイトルである。~ マークIII版との比較を抜きにしてリメイク版だけで見ても、元々の難易度が低めな上に追い打ちをかけるかのように回避攻撃だけでクリア出来てしまうバランスの悪さ、原作と差違があるというキャラゲーとしての不備、最後の砦となり得るボイスもほとんど無い等々、原作のマークIII版をプレイしたことがない北斗の拳のファンでも不満を覚える仕上がりになっていると言わざるを得ない。 一応ゲームとしての体裁は整っているが、いくら低価格ソフトであるとは言え、この内容の薄さは流石に擁護しがたいレベルであり、''本作がクソゲーの誹りを受けるのももはややむなしである''。 この項では紹介を割愛したが、''マークIII版の方は今もなお名作として名高いタイトル''であるため、そちらを目的に本作を購入するというのも一つの手ではあった。しかし今となっては、''WiiのバーチャルコンソールにてマークIII版が600Wiiポイントで配信されている''ために、それすらも薦められなくなっている。 ''いくら低価格ソフトでも物には限度がある''事と、''何でもかんでも今風にリメイクすれば良いわけではない''事を、身をもって示してくれたという点では価値が見出せる一本である…かも知れない。 ----
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