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三国志大戦3 - (2011/07/17 (日) 02:43:03) の最新版との変更点

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>>う~おの人名は[[用語集/人名1.5]]へ のだが、関羽の相方であった『七星祈祷』には下方修正がなく効果据え置きであり、これに疑問や怒りを持つプレイヤーは多かった。 -そして08年4月にVer3.02へのバージョンアップが行われ、忠義の回復量は4.5割から3割へと弱体化((ちなみに3割というのはVer3.00当時の回復量である))し、これで忠義大戦も終わる……そう思われた *三国志大戦3 【さんごくしたいせんすりー】 |ジャンル|トレーディングカードアーケードゲーム|~|~| |対応機種|アーケード(LINDBERGH、Chihiro)|~|~| |発売・開発元|セガ|~|~| |稼動開始日|2007年12月13日|~|~| |分類|''バランスが不安定'' & &br()''改善されたゲーム判定''&br()一覧では後者として扱う|~|~| |ポイント|なじみ難く、賛否の分かれた新システム&br()カードスペックのインフレ傾向&br()完全に壊れたバランス&br()陣略大戦1ヶ月、忠義大戦8ヶ月。その間ずっと蜀の天下&br()現在、大部分は改善もこの時代の負の遺産はまだ残っている|~|~| ---- ※ここで取り上げるのはVer3.00~Ver3.02までの内容です。 ---- #contents(fromhere) ---- *概要 -TCAGの草分け的な存在である[[三国志大戦>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/378.html]]の第三作。 --なので基本的なことは上記のリンク先である良作wikiのほうの記事を参照のこと。 --タイトルの数字を変更しての大型バージョンアップだけに多くのプレイヤーはその一報に歓喜したのだが、一部のプレイヤーは2末期の桃園デッキの一強化などバランス調整の面で少々不安を持っていたことは否定できない。 *賛否両論点 **戦器システム、兵法システムの廃止 --戦器というのは武将ごとに設定された装備アイテムを手に入れ武将を強化するというもの。兵法は試合中に一回使える切り札的なものでこちらは後述する軍師へと代替わりすることになった。 --そして兵法や戦器は軍師育成時に使用する兵糧に引継ぎとそれまで戦器や兵法を手に入れる苦労や、やりこみの割に合わないものであった。 --上記の2システムはその性質上、どちらかと言うと廃人優遇のシステムであり、それらを無くして新規プレイヤーへの裾野を広くしたという面は評価されている。 --しかし既存のプレイヤーに対する配慮が少なく、見放されたと感じるプレイヤーも少なくはなかった。 **軍師システム --兵法システムに変わって搭載されたのがこちら。新登場となる軍師カードをデッキに登録することで、奥義が使用可能になる。この軍師カードは育成可能で、レベルが高くなればなるほど大きな奥義効果が得られる。 --だが、1枚の軍師カードで選択できる奥義はわずか二つ。しかも前作までの兵法の効果に相当する兵略はわずかにひとつでもうひとつは新システムの陣略で、奥義の選択幅を狭めたとという批判を生んだ。 ---2まではひとつのデッキでも相手のデッキによって複数の兵法を使い分けることが可能だったが、軍師システムだと1デッキに1兵法という形になってしまったため、デッキの対応範囲が狭くなってしまったのだ。 ---例えば一般的な全体強化デッキの場合、超絶強化相手ならば再起でカウンターを狙ったり、同じタイプの全体強化デッキなら増援で戦闘可能時間を増やすか大攻勢系の兵法で武力を上乗せして一気にたたき潰すかの戦略を立てれたのだが、軍師システムでは選択奥義の数が少ない分そう言った戦略面での考えも乏しくなってしまった。 --また軍師カードにも武将名が当てられており、軍師カードで使用した武将はデッキで使用することができず((例えば軍師のGSR諸葛亮を起用した場合、武将のSR諸葛亮は同じデッキでは使用できない))、デッキ構築の幅を狭めたとも。 ---ただしこれに関しては「組んだらやばい軍師と武将があえて同じ名前にされている」という声もある。実際同じ名前の武将と軍師は奥義と計略の相性が非常によいというケースは少なくない。 --そして軍師カードには当時、2における「外伝」に相当する追加効果が存在しなかった事も不満の元となった。 ---外伝自体効果時間は短く、またその特性上廃人プレイヤー位しか獲得できなかったとは言えど、兵法の使い勝手を劇的に向上させ、戦い方に新たな工夫を生んでいたのは確かだ。 ---なおVer3.5のバージョンアップ時にこの外伝にあたるものとして兵書が追加されており、現在のバージョンでは兵糧の消費量こそ多いがかなり簡単に手に入れられることができる。 --ただし軍師システムには良点もないわけではない。 ---入手のハードルの低さ。兵法は入手にある程度のやりこみが必要だったのだが、軍師はカードを手に入れるだけで大丈夫。現在はカードも十分に流通しているので、レアリティの高い軍師カードでも安価で手に入れられる。これは新規プレイヤーにとってはありがたいことである。 ---属性によるカードの差別化。奥義は試合中に奥義ゲージが貯まってゆき、そのゲージがMAXになったとき初めて最大の効果が得られる。そのためデッキ構築の段階で使用奥義に合わせた属性を持った武将で固めておくと早い段階で奥義の最大効果が得られるため、カードに属性という差別化要素を追加し、死にカードを減らした部分は評価されている。 --しかし奥義の選択幅の狭さは擁護できるものではなく、軍師システムが評価されるのはVer3.5にて2枚登録が可能になり、兵書システムが実装されるのを待つこととなった。また後述する陣略の調整不足も軍師システムへの批判を強める形になった。 *問題点 **多くの排出停止と一部カードの使用禁止 --2から3に以降する際に2のカードは一部を除いて3のカードへの能力互換が行われず、排出停止になったのだが、その数が多すぎたのが問題。 ---各勢力ごとに魏78枚→39枚、蜀77枚→40枚、呉70枚→39枚とほぼ半分にまで減ってしまっている((ちなみに3のカードには新規カードも多いので、2から互換を受けたカードというのはそう多くない))。 ---このゲームにおける排出停止は弱体化とほぼ同義なので、愛用していたカードが弱体化してしまい萎えたというプレイヤーも少なくないだろう。 --そして長く裏三国と呼ばれプレイヤーから親しまれていた西涼、袁家、他軍は群雄に統一されたのだが、3のカードへの能力互換が行われたのはごくごく一部のカードのみでそれ以外のカードはばっさりと''使用禁止''になった。 ---ちなみにこの裏三国、使用率は低かったもののコアな人気があり、2時代に行われた2度の全国大会では両方とも裏三国主体のデッキが優勝している。 --カードプールの減少やお気に入りカードの弱体化or使用禁止というのは既存プレイヤーに対するモチベーションを大きく削ぐ結果に繋がってしまった。 --ちなみにVer3.1から使用禁止カードの解禁が行われていき、Ver3.59現在2時代のカードは全て使用可能である。排出カードとの互換がなく排出停止のままのカードも多いのではあるが。 **召喚計略 --呉に追加された新しい計略で、士気を払いトークンの武将を生み出すというもの。一度使うと、そのトークン武将が撤退しない限りは自身も含めて召喚計略を使うことができない。発想自体は面白いのだが、当時は''士気効率が良すぎる''ことが問題視された。 ---当時よく使用されていた召喚計略持ちはR太史慈とUC魯粛なのだが、士気4を払って武力6の武将を召喚していた。単純に武力6というのは1.5コスト武将に相当する上、きちんと兵力を回復して使えば撤退することなく永久的に戦場にい続ける((ただし計略ごとにトークンの動きが指定されており、その関係上使い捨てになる計略もあった))こともあって強すぎると批判された。 ---また数で攻めるワラワラ系のデッキとの相性がよく、Ver3.02時にはUC魯粛と多枚数のカードでデッキを組み、士気は全部UC魯粛の「突撃兵召喚」に注ぎ込み数の暴力で攻め続けるという型のデッキも開発されたほどである。 --現在は弱体化を食らい、それなりの実用性になっている。 とは言えど、このあたりまではまだまだ些細なこと。本当の問題、このゲームが「バランスが不安定」にカテゴリされた理由はこれから先である。 *バランスが崩れた大きな原因 **カードのインフレ化 -Ver3.0になり急速に進んだのがカードスペックのインフレである。2以前は「コスト:武力=1:4」「武力10は呂布限定」という大まかな武力の目安があったのだが、Ver3.0と同時にそれが崩壊。 --2コストに武力9の武将が出たりコスト2.5~3の呂布以外の武将に武力10が与えられたりとといった具合である。 --またコスト2までは1.5コスト武力6や2コスト武力8の武将は知力4以下が標準だったのだが、Ver3.00以降は5が標準となっている。 -このスペックインフレ最大の問題はゲームバランスの調整においてスペックインフレが大きなネックになってしまうことである。 --カードに書かれている数値が違うため性能差がはっきりとわかるようになった反面、あまりにもシンプルに差がつきすぎたために、一部のカードが調整不能なレベルで強くなり過ぎてしまったのだ。 ---結果として前述したインフレの象徴でもある2コスト武力9の武将は武力数値の内部調整がなされることとなった。そうでもしないとバランスが取れないのである。 ---また特定の武将が持っている特定の特技が強すぎたために、その特技を弱くしたら同じ特技を持ってはいたがあまり使われていなかった武将が連帯責任で割を食うハメになってしまう。 ---計略の時もそれは同じで、特定の武将が持っている計略が強すぎたためにその計略と弱くしたら(ry ---それほどまでにスペックが非常に優秀で計略はそこそこの汎用計略という武将が溢れかえってしまったのだ。 --そして新規カードを追加する際にもスペックインフレは大きなネックになってくる。 ---いざ新規カードを出しても旧カードよりスペックや計略が劣っていれば全く使われないため、旧カードとある程度共存させる形でカードを作っていかないといけない。そのため、スペックや計略のインフレが無限に続いてしまうのである。 ---このあたりのスペック、計略のインフレ傾向は現在でも続いているため、この時代の負の遺産と見る向きが大きい。 ---その一方で2時代据え置きのスペックで3に移行した武将もいるので、そのカードとインフレカードとでは大きな隔たりが出来てしまっているのが現状である。 -加えて一部に蜀贔屓と思われたカードが散見されたことも問題視された。 #region(プレイヤー間でよく言われる蜀贔屓と思われるカードの能力比較) -1.5コスト武力6第一兵種の武力要員 --UC曹仁(魏) 天属性 6/5 特技なし 神速戦法 --UC関平(蜀) 人属性 6/6 募兵 長槍戦法 --UC蒋欽(呉) 地属性 6/5 特技なし 弱体弓戦法 ---計略的にはそれぞれ自身の兵種を強化するものなのだが、特技と知力の面で明らかにUC関平の能力が頭一つ抜けている。 -1.5コストのダメージ計略持ちの騎兵 --UC鍾会(魏) 地属性 4/8 特技なし 水禍の計 --R徐庶(蜀) 天属性 4/9 伏兵 落雷 --C朱桓(呉) 人属性 4/8 特技なし 火計 ---レアリティが違う、「落雷」と「水禍の計」・「火計」では用途が違う((落雷は1部隊をピンポイントで狙って発動させるもの。水禍の計と火計は多くの武将を巻き込んで発動するものである))、朱桓は呉の苦手兵種である騎兵といった面もあるが、騎馬が第一兵種である魏の鍾会にスペックで勝っているのはさすがにオーバースペックと言わざるを得ない。 ---ちなみこの徐庶、2時代は知力・特技に関しては3と同じではあるが武力は3であり、それでも十分強いといわれていた。そのためこの強化は既存のプレイヤーからみれば少々首をひねるものであった。 ---またこの徐庶が強すぎたために「落雷」は後のバージョンで多くの下方修正がなされ、結果として同じ「落雷」をもつ武将が割を食うことになってしまった。 #endregion --それでいて当時ディレクターを務めていた松永純はとある雑誌のインタビューにて「蜀は初心者向けの勢力だから強くした」というバランス調整の放棄や開き直りともとれる発言をし、批判と顰蹙を買うこととなった。 -そして蜀はこの高スペック軍団に加え、後述するバランスブレイカーを輩出したこともあってVer3.1までの約9ヶ月間ずっと、天下を謳歌することになる。 **陣略 --軍師カードが持つ奥義のひとつでステージ内の指定した位置に陣を敷き、そこに入った味方武将を強化したり敵武将を妨害する効果があるというものなのだが、その効果が強すぎることが問題になり、Ver3.00は「軍師のバージョン」と大きく皮肉られた。 --新しい戦略を提供する新要素としては面白いものではあるのだが、初期は強すぎてバランス崩壊の要因になったために批判された。以下、有名なものをあげていく。 #region(初期のバージョンで壊れとされた軍師とその陣略) -GSR周瑜 極滅業炎 --簡単に言えばステージに移動速度が低下するダメージ地形を生み出すというもの。 --初期のころはその威力が凄まじく、移動速度の低下率も高かったため騎兵以外はまったら脱出はまず不可能、騎兵が即座に脱出しても兵力半分は持っていかれた。設置された範囲内に部隊がまとめて入った状態で発動されるとそれは死刑宣告に等しく、発動時の台詞である「これぞ必勝の策!」がトラウマになったプレイヤーも多い。 --またゲージが少なくても最低限のダメージを相手に与えるため、開幕乙デッキ((試合の開幕に全力を注ぎ、開幕落城を目指す型のデッキ))にて伏兵を暴く手段としても使われた。 -GR龐統 鉄鎖連環 --効果は単純に範囲内に入った武将の移動力を低下させるというもの。 --ただしその低下率は武将の自分が持つ「連環の計」と同じ0.2倍と非常に高く、範囲が広い上にゲージMAX時には効果が17Cも続いた。 --それに加えて蜀には挑発などの強制移動系の妨害が存在したため、鉄鎖から挑発で全部隊が陣内に引っ張られて試合終了、という笑えない事態も多かった。 -GSR司馬懿 混元一気 --こちらは敵部隊の武力と移動速度を下げるもので、初期は武力-5と通常の英傑号令の武力上昇値を完全に消し去れるほどだった。 --範囲は広いとは言いがたく、効果時間もそう長くは無かったものの、城門前などのぶつかり合いを強要できる位置に設置するとそれだけで勝負を決められた。 -GC法正 長槍閃陣 --Ver3.00時の最強軍師と言われたのがこのカード。陣略は陣内の味方武将の武力を上げつつ槍オーラを長くするというもの。 --この長い槍オーラが曲者で、槍オーラが長い状態だと騎兵は普段以上に迎撃されやすいことに加え、離れた距離から槍撃で兵力を削られ、さらに槍オーラに触れている間は移動速度が低下するため、発動されるとダメージ覚悟で近づくこともままならかった。 --しかもこの効果が永続((これはこの長槍陣だけではなく、全ての強化系陣略に共通することである))。そのためリードを許した状態でこの陣が発動すると事実上の試合終了宣告だったり、もともとが守備的なデッキであった傾国デッキ((敵の城ゲージを削る舞い計略である「傾国の舞い」を主体としたデッキ))と組み合わせたガン守りのデッキも開発され、それは実際に強かった。 #endregion --それゆえ上記のような特殊な効果を持つ陣略はバージョンごとに弱体化していったのだが、「知勇兼陣((単純に武将の武力と知力を+1する陣略。効果がシンプルすぎるがゆえに強化陣が永続であったころは弱体化というのが非常に難しかった))」などのスタンダードな強化陣略は効果永続のままだったので守りの一手として重用され、ガン守りのスタイルを助長することなった。 ---ちなみにこの強化陣略の永続はVer3.5で廃止されたのだが、ロケテストでそれが判明したときに多くのプレイヤーは喜びの声をあげてこの修正を向かえ入れていた。 -さすがに製作チームもヤバイと感じたのかこの陣略大戦と評されたVer3.00の稼動期間は約1ヶ月間と短かった。それゆえ、その次のバージョンさえきちんとしたバランスならば笑い話で済んだのだが……悪夢はこの次、Ver3.01から始まるのである。 **最悪の壊れカード・忠義 -SR関羽。三国志大戦3を語る上で避けては通れないカードである、悪い意味で。 --Ver3.01で上方修正を受け、使用率を大幅に伸ばしたのがこのカード。もともと3コストながら武力10、知力7に魅力・勇猛・募兵というそれぞれが単独で機能する特技を3つ備えており、3コストのカードとして最高のスペックを持っていた((ちなみにカード追加が3回あった今でもSR関羽は3コスト最高のスペックとされている。武力10の武将では最高の知力を持っているのと、単独で機能する特技を3つ持っている武力10の武将は関羽のみであるため))ためVer3.00時代も一部では注目されていたが、CG法正の暴れっぷりの前に完全に隠れていた。 ---また前線で戦う騎兵のためか、一騎討ちの発動率が高く(武力の高い武将にとって一騎打ちはありがたくない)理不尽な運ゲーを強いられることも多かった。 --持っている計略は「忠義の大号令」。効果は味方の武力上げ、兵力を''上限を超えて''回復させるというもの。 ---この上限を超えてというのが曲者で、もともと回復を伴う号令というのはその性質から後撃ち((相手が計略を撃ってきてある程度した後に計略を撃つこと。回復を伴う号令というのは武力上昇値が低く、早く撃ってしまうと折角の回復が無駄になり、武力上昇で通常の号令に力負けしてしまうため))が必須になるという欠点があったのだが、兵力上限を突破した兵力は乱戦力の強化に繋がるため、回復する兵力の無駄がなくなり自由なタイミングで号令を撃てるようになってしまった。 ---さらにその忠義に相性のいいある奥義も同時に大幅は上方修正を受けたことも忠義の流行に拍車をかけた。 #region(それがこの奥義である) -GSR諸葛亮 七星祈祷 --味方の兵力を上限を越えて回復する、というもので、SR関羽の相方として悪さをしまくる事になる。 --蜀では他に兵力増援の奥義を持つ軍師がGR龐統しかおらず、武将・龐統が妨害計略要員の定番として使われる事もあり使用率を大いに伸ばした。 --現在ではVer3.0x時代のツケを支払わされるが如くに回復量は落ち、使用率は低迷している。 #endregion ---このバージョンでの「忠義の大号令」の回復量は4.5割でこの「七星祈祷」が上限突破で5割回復と手軽に真っ白な軍勢を作ることが可能となっていた。また無駄がないため連打も可能で、戦闘継続力が非常に高かった。 ---またこのデッキには武力9のUC張飛が入れられていることが多く、兵力回復つきの武力13、武力12のツートップを打ち破ることは普通の号令デッキの火力では不可能だった。 ---兵力が上限を超えるという特性上、ダメージ計略への耐性は非常に強く、多くの武将を範囲に入れても低知力1部隊しか落ちず、忠義を撃たれてなみだ目になるということも多い。 ---ならば超絶強化での対応も考えられたが、蜀には「落雷」や「連環の計」といった超絶対策となるサブ計略が多いうえ、群雄のSR左慈((持っていた計略は相手の最高武力をコピーする「変化の術」。当時は16Cも効果が維持した))を入れた変化忠義という型のデッキが開発され((ちなみにこの変化忠義はもともと蜀単色の忠義をメタるために開発されたデッキである))、超絶強化は逆にカモになってしまった。 ---と上記のように弱点と呼べる弱点がほぼなく、さらに扱いも部隊を前に出して忠義を撃ち、ゲージが貯まれば七星祈祷と忠義で真っ白な部隊を作るという非常にお手軽なものであったため人気を集めた。 --このVer3.01期間中は忠義デッキ最盛期で蜀の使用率が4割近くを占め、忠義デッキのパーツの勝率も軒並み5割を超え、「カード使用率ランキングの1位から7位を蜀が独占し、それらを使えばテンプレ忠義デッキが組める」「毎日流れる頂上対決のどちらかは必ず忠義((ただし多くは忠義の負け試合であったため、「公式でのネガキャン」とプレイヤーからは皮肉られた))」というアホみたいなことが実際に起きていた。そしてVer3.01の時期に行われた『三周年の宴((セガが選抜したランカーでの1DAYトーナメント))』では参加者の半数が忠義を使い、優勝したのも忠義であった。 --さらにこのVer3.01は約3ヶ月とこのゲームにおいては稼動期間が長く、この長く続いた最悪の環境に嫌気がさして休止や引退に回ったプレイヤーも多い。 -そして08年4月にVer3.02へのバージョンアップが行われ、忠義の回復量は4.5割から3割へと弱体化((ちなみに3割というのはVer3.00当時の回復量である))し、これで忠義大戦も終わる……そう思われたのだが、関羽の相方であった『七星祈祷』には下方修正がなく効果据え置きであり、これに疑問や怒りを持つプレイヤーは多かった。 --稼動当初はそれこそ群雄割拠の様相だったのだが、研究が進むにつれ「3割回復でも十分使用には耐えうる。というかぶっちゃけ強い」という結論が出て、最終的には再びバージョン最強デッキに返り咲いたのである。 ---Ver3.01の際に忠義デッキの運用方法は確立されており、それを強化する形で新たな型のデッキ開発や立ち回りの強化が進められていった。そして最終的には上位プレイヤーの間では忠義デッキのバリエーションの中でメタゲームが回るというよくわからない状況になった。 --ただしVer3.01のころよりは対処しやすくなっており、「妨害計略で武力を下げ、高武力武将の乱戦や連突で落す」「数の暴力で攻め、無理やり攻城を奪う」といった対策が練られた。ただしこれは一部ランカーの間で提唱された方法であるため、普通のプレイヤーがそれを実戦できたかというと少々疑問符がつくところではある。 --それでもVer3.02の際に行われた『覇業への道~英傑乱舞~((全国のプレイヤーが参加した正真正銘の全国大会である))』でも優勝したのは忠義デッキであったため、改めて当時の忠義デッキの強さが伺える。 --そしてこのバージョンも約5ヶ月間続いた((ただしこれに関しては稼動期間中に上述の『覇業への道~英傑乱舞~』が開催されていたおり、大会期間中に安易なバージョン変更はやりにくかったのだろうと思われる))。 ---余談だがNDS版「三国志大戦・天」はVer3.02時点のデータを基にしており、相変わらず忠義が異常に強いため((特に「戦略の章」では色を問わず効果があり、戦いを続けられるため便利なことに加え、関羽本人のスペックも高いということが忠義ゲーに拍車を掛けている))、当時を知りたいのならプレイしてみるのも良いだろう。 --結果として忠義デッキが強かったバージョンが2バージョン、合計約8ヶ月も続いてしまったのだが、''過去の2バージョンと比べれば''はるかにバランスがよく、様々な型のデッキが開発されたバージョンでもあった。 ---ただしそのバランスはいい意味でバランスが取れていたかと言えばそうではなくどちらかといえば世紀末的なバランスであり、高スペックor強計略を持つ武将のみの採用が相次いだうえにカードプールの少なさも相まってデッキのテンプレ化が進んでいき、デッキ形態の画一化も起きた、そうしなければ勝てなかったのである((ただし一般プレイヤーでは真似できないほどのスキルを持つ一部の上位プレイヤーは例外である))。 ---そして高スペックや強計略を持たない武将は長く不遇を囲っていたため、そんな環境に不満を持つプレイヤーも少ないものではなかった。 -より詳しいことは[[この動画(Ver3.00当時)>http://nicovideo.jp/watch/sm14449345]]や[[この動画(Ver3.01当時)>http://nicovideo.jp/watch/sm14849656]]、[[この動画(Ver3.02当時)>http://nicovideo.jp/watch/sm15020402]]を参照のこと。多少の脚色こそあるものの、内容は概ね事実である。 *評価点 -三国志大戦の3作目だけあって根本的な部分のシステムについては完成度が高く、批判を受けたのは新要素の部分のみである。 --そのため新システム及びゲーム全体としてのバランス調整不足が悔やまれる結果となった。 -新システム「走射」 --これは弓兵に追加された固有アクションで一定静止させた部隊を動かすとカード1枚分程度の距離を移動しながら射撃を行うというもの。 --これの登場により弓兵の対応力は格段に高くなり、2時代基本3兵種の中で唯一固有アクションがなかった弓兵の地位を向上させることに繋がった。 ---現在はこの走射を活かし、走射時の弓ダメージが上がる剛弓計略や走射中の矢を槍兵に当てるとその槍兵の槍オーラが消えるという特技「崩射」が生まれるなど弓兵の強化をやりやすくしているという側面もある。 *総評 この手のゲームにおける最大のタブーである強デッキ及び強勢力の一元化を引き起こし、それを長い期間放置してしまったため三国志大戦のタイトルの大きな傷をつけ、期間中、多くの引退者を出してしまったのは紛れも無い事実である。~ 新システムや計略もその発想自体は面白いものなのだが、それに調整能力が追いついておらず、結果としてバランスを崩す大きな要因となってしまった。~ Ver3.01の時に忠義以外のデッキを使っていたプレイヤーは「(この先の調整で)どんなに酷い環境が来てもこれより酷い環境ではないだろうから全然耐えられる」とまで言っている。~ カードの一新や既存システムの廃止などで新規プレイヤーへの間口を広げようとしたことは評価できるが、そのせいで既存プレイヤーの扱いが蔑ろになった上、それで獲得した新規プレイヤーもVer3.01での地獄のような環境にどれだけが耐えられたかは疑問である。~ 三国志大戦プレイヤーにとっては黒歴史であると同時に忘れたくても忘れられない記憶である。~ *余談・その後の三国志大戦3 -Ver3.1にてカード追加及び新勢力である漢軍が追加され、バランスも非常によかったことからプレイヤー数を回復させることには成功した。 ---このとき忠義の大号令は若干の上方修正は受けたものの、新しく使われだした漢軍の主流デッキに相性が悪く、その使用率と勝率は目減りしていった。その後は多くの下方修正を食らい、現在は一応の実用性はあるもののそのコストの重さから敬遠され長らく使用率ランキングからは遠ざかっている。 --しかし3.1末期にまたバランス調整を失敗し、客足を遠のかせてしまう((このときは武将の武力依存値を下げてしまい完全に武力<枚数となってしまったため、ワラ型のデッキが大流行し、やってる側からみればだるく寒い試合が多くなった))。 -そして来るVer3.5へのバージョンアップとカード追加の際に軍師カードの2枚登録制、兵書システムの実装、永続強化陣略の廃止、攻城力をコスト依存にするなどの大改革を行い、これが成功。ここにきて全盛期並とまではいかないもののプレイヤー数も大幅に回復し、ようやく三国志大戦は完全に立ち直ったのである。 -現在は3.5にもう一度カード追加を行ったVer3.59が稼動中なのだが、大きな環境変化の無さ、稼動開始から3年を過ぎ対戦ツールとして一種の成熟期に入ったこと、新しく稼動した[[戦国大戦>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/670.html]]との間でのプレイヤーの食い合いという要素からじょじょにではあるが過疎化も進んでいる。 -この当時三国志大戦ディレクターを務め、プレイヤーからこんな事態を引き起こした最大の戦犯とされている松永純はVer3.1への以降前にディレクター職を更迭されており、三国志大戦3の建て直しは松永の後任としてディレクター職に復帰した大原徹の手腕によるところが大きい。 --松永は現在戦国大戦のディレクターを務めているがその評価も芳しくはなく、このときの失敗を繰り返しているとも言われている。
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