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黄金の太陽 漆黒なる夜明け - (2011/08/24 (水) 20:17:42) の最新版との変更点

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*黄金の太陽 漆黒なる夜明け 【おうごんのたいよう しっこくなるよあけ】 |ジャンル|RPG|&amazon(B002C1ARJE)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|キャメロット|~| |発売日|2010年10月28日|~| |定価|4,800円|~| |分類|''黒歴史ゲー''|~| |ポイント|8年振りの続編。だったのだが…|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 黄金の太陽とは、GBA初期の名作として根強い人気を誇るRPG。~ 参考:[[黄金の太陽(名作・良作まとめWiki)>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/169.html]]~ その続編が8年ぶりにニンテンドーDSで登場した。 舞台は前作の30年後。ゲームの核となる「ジンシステム」、微妙な日本語(通称「高橋語」)は健在。~ 主な特徴やゲームシステムは上記の良作Wikiの内容を参照してほしい。 しかし、8年前のオーソドックスなRPGそのままでは時代に合致しなかったのか、本作は著しくない評価を受けている。 **問題点 ***素人でもわかるほどのダメなシナリオ/ストーリー -行き当たりばったりで話が進み、目的が二転三転する上、未完に終わる。 --旅に出た動機と謎の組織の暗躍が噛み合っていない --前作のEDでも未消化だった伏線を回収するどころか、また新たな伏線を複数匂わせた上で次回作に丸投げしている。 -パーティキャラクターが8人と多い割に掘り下げはほとんどされず、シナリオ的にもいてもいなくてもいい空気キャラばかりとなっている(パヤヤームの息子とか出てきても誰得)。 --かといって、人数が減っていたら、一度に持てるジンの数が減り、クラスチェンジの幅が前作より狭まっていた可能性はある。 -回りくどく、酷い台詞回し。前シリーズでも稚拙なテキストが批判されていたが、改善どころかより凄まじいものとなって帰ってきた。 --専門用語・固有名詞が多用され、ただでさえ読みづらいテキストがさらに難解になっている。 --敵が話した内容についていちいちパーティメンバー全員でリアクションする。同行者を含めて10人近い人数でそれぞれ「そんな!」や「なに!」と、一人やれば充分な反応を律儀に一人づつ返すので尋常じゃないテンポの悪さにストレスが溜まる。 --会話中に用語が出てくる度にその場で用語辞典を参照できるようになっているが、辞書を片手に小説を読まされているようなもので、当然テンポは悪くなる。 --さらに、辞典に丸投げする形で、作中で用語の解説がほとんど行われない。 -会話中、たまに主人公に問いかけられ、「喜」「怒」「哀」「楽」の4択で答えるというシステムがある。どの選択肢でどういう受け答えになるかわかりづらく、プレイヤーの思った通りの会話がされず、ストレスが溜まる。 --序盤の4択会話のひとつを紹介します。 #region >あらすじ:~ テリーは訓練した者が扱わないと危険なグライダーウィングを勝手に持ち出し、~ 今にも飛び立とうとしています。~ ~ ロビン「ムート 来たか!」~ ジェラルド「ムート キミだけがたよりだ たのむ テリーを止めてくれ。」~ カリス「ムート ビビッてないで テリーを止めるのよ!」~ ~ ここで選択肢 【嬉しい】【怒り】【悲しい】【楽しい】~ ~ 【嬉しい】~ カリス「ムート その嬉しそうな顔・・・今 どういう状況だと思ってるの早く テリーを止めなさいよ!」~ ※空気を読めずワクワクしたことになっていたらしく、''咎められる''~ ~ 【怒り】~ カリス「私 テリーのきかん坊ぶりには 本当に苦労させられたんだから おこらないでよ 失礼しちゃうわ。」~ ※「ビビってないで」と罵倒したカリスに怒ったことになっており、''咎められる''~ ~ 【悲しい】~ カリス「あなたたちが出かけて行ってから 私が どれだけ大変だったか・・・ 泣きたいのは こっちの方だわ。」~ ※カリスに愚痴をこぼしたことになっており、''咎められる''~ ~ 【楽しい】~ カリス「あなた 完全に見物客って感じね ちょっと 冗談じゃないわよ・・・ お友だちをどうにかしてちょうだい。」 ~ ※他人任せでいたことになっており、''咎められる'' #endregion //--どれを選んでも特に物語の進行に影響が無いのが救いか。 //プレイヤーにストレスが溜まる。進行に影響はないのは確かだがこの4択を回避する方法はないので救いはない ***テリーというキャラクターの言動 -主人公ムートの親友であり兄弟同然に育った幼馴染。「無邪気でやんちゃでいたずら好き」という性格なのだが、それだけでは片付けられない目に余る言動を繰り返すKYなDQNである為,多数のプレイヤーからの反感を買った。 -KYでDQNな言動の代表例 #region 「男が一度とぶってきめたんだ…今さら止めるなんて言えるか…こうなったら どうしてもとぶぞ。」 熟練者でも扱いの難しい飛行用の道具グライダーウィングを周りの制止も聞かずに勝手に持ち出して使い、案の定墜落して壊す。壊れたグライダーウィングの部品を調達するために旅立つ羽目になるので、ムートとカリスは完全にとばっちり。そして当の本人は初めての旅立ちに興奮しているだけで反省の色がない。 「この店でイタズラしたのはさあ もう ずっと前の話なんだぜ。ずっと昔のイタズラ話なんだ いまさら持ち出されてオレ… 気分は今 最悪の最悪だぜ…。」 万屋を営むティンカーに昔のイタズラのことを蒸し返されての発言。どんなイタズラかと言うと、''遊び半分で出した火のエナジーで万屋を全焼させかけた''というもの。もはや犯罪。しかも逆ギレしてまた店に火を点けようとするがカリスの涙ながらの訴えで思い留まり、二度と軽々しくエナジーを使わないと約束する。''…が…'' 「火はつけられるけど消せない… 火のエナジストのつらいトコさ。」 遺跡の街ハラッパーでエナジストを目指す子供たちにエナジーも知らない田舎者扱いされ、怒って火のエナジーを使った際の発言。問題は何故かドヤ顔でカッコつけている事ではなく、上記の約束を交わしてから舌の根も乾かぬうちに破っている事。山を下って洞窟を一つ抜ける間に、友人達との約束をスッパリ忘れているという驚きの事実。 「どんどん さむくなって来やがるぜ 雪までふってくるなんてよ… 早く 船内に入りたいぜぇ…。」 テリーの評判を地の底まで貶めた発言。一見普通の発言の何がそんなに悪いのかと言えば、''葬儀中の発言である''ということ。さらに言えば、モンスターが跋扈するようになった街から脱出するための船を、エナジストでもないのにモンスターから死守してくれた末に命を落とした人物の葬儀中の発言である、ということ。命の恩人とも言える人物への感謝も哀悼の念もない最悪のKYっぷり,DQNっぷりがここに極まる。 #endregion ***低すぎる難易度 -通常攻撃が非常に強く、エナジー(魔法)で弱点を突いたり、相手によって戦法を変えるなどの戦略を練る必要がほとんどない。 --武器熟練度が設定されており、通常攻撃することで武器に経験値が溜まり、新しい必殺技を覚えたりする。つまり、通常攻撃をやればやるほど通常攻撃が強力になっていく。これはもう通常攻撃以外の戦法を採るのは縛りプレイか舐めプレイに近い。 ---複数の敵に攻撃する必殺技まで登場し、攻撃型エナジーの価値がさらに大暴落している。 -最初から使い勝手のいい全体回復技を使うことができるので負ける要素がない。 -おそらくラスボスまでにつまずくことはないだろう。そのラスボスの前に蘇生アイテムを100%の確率でドロップする雑魚敵が配置されているという親切設計。 -「レベル上げで苦労しないように」と意図的に取得経験値が多めに設定されているため、(意識して戦闘を避けない限り)レベル面で苦労することはまずない。 -戦闘だけでなく、謎解きの難易度も低い。仕掛けのヒントどころか解答まで確認できるエナジーが存在するという超親切設計。 ***システム面 -不便なユーザーインターフェース。 --メニュー画面が見づらく使いづらい。 --アイテム所持数が少なく、管理が面倒(ドラクエで言う所の「ふくろ」がない)。 --謎解きで複数のエナジーを使い分ける必要があるが、ショートカットが2個しかないので、使いづらいメニュー画面からいちいち選ぶ必要がある。 -タッチペンのみ,タッチペン無しのどちらでも操作できるようになっているが、「キャラに装備したジン全てのセット/スタンバイ状態を切り替える」という操作だけは&br()タッチペンでしか出来ない。 ***グラフィックス、BGMなど -キャメロット作品お馴染みの桜庭統氏の音楽もファンからは「印象に残らない」「期待していたのと全然違う」などあまりいい評価ではないようだ。 --特にラスボスの曲でガッカリしたという声が多い。激しく熱すぎる曲調であった前作までに比べ今作は重厚なオーケストラの曲である。しかしDSの音源では重厚なオーケストラの迫力を表現することは当然できないためどうしても盛り上がりに欠けることが主な批判点となっている。 ***続編として -前作ファン的には --前作の登場人物の大半は行方も語られず謎となっている。 ---前作のプレイヤーキャラで実際に登場するのはロビン,ジェラルドのみ(ほぼチュートリアル要員として)。それ以外のメンバーは会話中に名前が出てくるだけに留まっているという始末。前作までに登場した様々なサブキャラもごく一部しか登場しない。 --エナジーを使った謎解きやジンシステムなど、要となる部分は前作からほとんど変わっておらず、新鮮味がない。 --驚くほどのボリュームアップで好評を得た前作「失われし時代」からまさかの''ボリュームダウン''。新規クラスは数える程しかなく殆どが使いまわし。アイテムに至っては明らかに目減りしており、スロットやコイン投げ等のミニゲームもカットされてしまっている。 ***環境の変化 -前作はGBA黎明期に登場し、携帯機とは思えないグラフィックとBGMも評価されていた。しかし本作が出たのはDS末期で、先駆者としてのアドバンテージがなくなった。グラフィックやBGMも、DSの他作品と比較して飛び抜けているわけではない。 ***製作者の言動 -製作者のインタビューと実際の仕様が一致していない。 --「GBA版と違いこのゲームだけでストーリーは完結です」 ---実際はストーリーが完結しない。黒幕は倒せなかったが、とりあえずの最初の旅の目的だけは達成したので実家に帰ろうとすると、新たな問題が発生して……と、明らかに続編に続くことを示唆した形で終了する。 --「いつでも前の場所に戻ることが出来ますので安心してどんどん進んでください」 ---最終的に戻れなくなる場所が多く、時限要素も多い。 **評価点 -UIの軽快さ。 -戦闘中のテンポの良さと、2画面ぶち抜きで表現される召喚獣の演出。 -ジン一体一体に、違ったデザインが出来た事。 //-キャラクターの細かいモーション //正直わざわざ書くほど優れているとは言い難い -上記のように書いてはあるものの、桜庭氏のBGMはクオリティ自体は相変わらず非常に高い。ラスボス戦の曲も完成度自体はとても高い。 --やはり音源の問題が重くのしかかっているのだろう。特別なドライバを利用してハイクオリティな音源を実現していた旧作と違い今作は内臓音源そのままであり、しかもよりによって桜庭氏の得意とするロック調の音楽には不向きな音源だったのが不幸である。 //↑上の方に「印象に残らない」と書かれていますが、むしろファンからは評価されているように見受けられたので、あえて記述しました。 //誤解を招かないように修正してみた。 -モブの台詞が、イベントが進むごとに細かく変化すること。 -謎解きの際の、オブジェクトや仕掛けの反応・演出は、やはり見ていて楽しい。 -各地の本棚に、ほぼ確実に世界観を説明するような情報がある事。 -各地の釜戸を調べると出てくる料理の説明書きが非常に細かい事。 #co{ 元の依頼文にあった評価点 -DSの3Dグラフィック採用作品にしては戦闘のテンポが良い -オートターゲットが付いた -各市町村の釜戸を調べると出てくる料理の説明書き(高橋兄弟の担当ではないため) } **総評 今作はあの名作『黄金の太陽』の8年ぶりの新作ということもあってか大いに期待するファンが多数だった。~ しかし、いざふたを開けてみれば前作最大の長所であったシステムは低難易度化により生かしづらくなり、そこに不便なインターフェースが追い打ちをかけるという散々な結果に始まり、~ ストーリーに関しても旧作をはるかに上回るお粗末極まりないものである上に前作キャラも登場しないという続編ものにはつきもののファンサービスすら物足りないものであった。~ オーソドックスなRPGとは言ったが、やりごたえもなくストーリーもつまらない今作は間違いなく「王道を通り越した陳腐」である。~ 嘘だらけの開発者の言動もあってか、ファン離れの数は深刻な状況である。~ **余談 -海外では人気の作品であり、海外紙のレビューではなかなかの評価を得ている(参考:[[Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%87%91%E3%81%AE%E5%A4%AA%E9%99%BD_%E6%BC%86%E9%BB%92%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%A4%9C%E6%98%8E%E3%81%91#.E8.A9.95.E4.BE.A1]]) -前作までの評価が高かったことと、未完のエンディングから、レビューで低評価を下しながらも続編を期待する者は多い。 ----
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2228.html]]に移転しました。''

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