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DJMAX TECHNIKA - (2012/01/30 (月) 04:47:31) の最新版との変更点

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*DJMAX TECHNIKA 【でぃーじぇいまっくす てくにか】 |ジャンル|音楽ゲーム|~| |対応機種|アーケード|~| |発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |開発元|PENTAVISION|~| |稼働開始日|2010年12月21日|~| |分類|''ゲームバランスが不安定''&br様々な要因によるとっつき辛さ|~| |ポイント|''他の音ゲーとは比べものにならない即死っぷり''&br初心者対策が不十分|~| **概要 ***DJMAXシリーズについて PENTAVISIONが製作、販売している韓国発の音楽ゲーム。~ 元々はPC用のオンラインゲームだったがその後携帯電話やPSPにシリーズを展開し、好評を博す。~ シリーズ初のアーケード作品となった本作では音楽ゲームとしてはいち早く標準装備としてイヤホンジャック、ゲームプレイ用のタッチパネルが搭載されており、ここまでに製作されたシリーズは全て「上から降ってくるノートに合わせてボタンを押す」というコナミデジタルエンタテインメント(以下、KONAMI)の音楽ゲームとよく似た方向性の物であったが、アーケード向けに製作された本作はシステムが大きく変わっている。~ なお、本作の国内版はKONAMIとPENTAVISIONが共同で稼働させたということになってはいるが、KONAMIは国内版の発売元になっているだけであり、ゲームの開発には一切関わっていない。そのため、e-AMUSEMENTパスには対応しておらず、個人のプレイ状況の保存は本作専用のICカードを購入する必要がある。また、当然のことながら、BEMANIシリーズの楽曲が移植されているということもない。 **システム ***基本ルール 画面は真ん中で上下に2ライン分割され、その2ライン上に様々な種類のノートが配置されており、これらを「動く縦の判定ライン」にあわせて処理していく。この判定ラインは上ラインの左端から右に向かって移動、右端まで行くと今度は下ラインの右端から左に向かって移動、左端まで行くとまた上ラインの左端から・・・を繰り返すものであり((本作のシステムに最も近いのは任天堂の『大合奏!バンドブラザーズ』シリーズ。))、この判定ラインとノートが重なった瞬間に画面をタッチして、そのタイミングによってゲージが増減する(分かりにくい人はYoutubeや公式HPを参照)。~ 以上の操作を繰り返し、曲が終了するまでゲージを維持できればクリア、空になると即座にFAILEDとなる(ただしゲームモードやステージによって多少扱いが異なる)。 ***ノートの種類 本作では他の音ゲーに比べ、多くの種類のノート(といっても5種類ではあるが)が存在し、それぞれのノートに合わせた処理が必要となる~ -ノート…いわゆる普通のノート。判定ラインと重なった瞬間にこれをタッチする。 -ホールドロングノート…青色で、始点となる丸いノートからバーが横に伸びているノートで、判定ラインがバーの終点を通過するまで始点を押し続ける。途中で始点から指を離すとミス扱いとなる -ドラッグロングノート…黄色で、始点の丸いノートから黄色の軌道が判定ラインの進行方向に向かって伸びており、判定ラインに合わせて、始点から終点まで軌道をなぞって処理する。途中で指を離したり、軌道や判定ラインがなぞっている指が大きく外れるとミスとなる。 -チェーンノート…ドラッグノートのように、黄色で始点から軌道が伸びているが、軌道の途中に丸い関節部が存在しており、ドラッグノートと同じように処理することになるが、キー音の割り当てや判定は始点と関節部のみであり、通常のノートのように判定部分だけ取るようにして処理することもできる。 -リピートノート…紫色で、始点の丸いノートから横にバーが伸びており、その上に小ノートが接続されおり、判定ラインがそれぞれのノートと重なった瞬間に&b(){始点のノート}をタッチして処理する。高難易度譜面ではこのノートが絡んだ複合譜面の処理がクリアの鍵となることも多い。 ***ゲームモード 本作のゲームモードは大きく分けて4つ存在する。~ -Lite Mixing(以下Lite)…初心者向けモード。チュートリアル+3ステージという構成になっており、他のモードに比べてゲージが甘い仕様となっており、このモードだけノートは大きく、ノートの配置されるレーンも三列になっている。ステージ毎に選択できる楽曲が決められており、1ステージ目は途中でゲージがなくなってもクリア扱いとなるクリア保証があり、2ステージ目は途中でゲージがなくなっても即FAILEDとならない完走保証がある。 -Popular Mixing(以下Pop)…本作の標準的なモード。ステージ構成はLiteからチュートリアルを抜いた形になっており、クリア保証、完走保証も同様の仕様となっている。ただし、ゲージはLiteに比べて厳しく、ノートは小さくなり、4レーンとなっている。またステージ毎に選択できる曲もLiteとは多少異なる。~ 基本的に解禁した隠し要素はこのモードに追加されるようになっている。 -Technical Mixing(以下Tech)…上級者向けモードで全4ステージ。テーマに応じて分けられた曲セットの中から1セットを選び、その中の7曲から3曲を選び、任意の順番にノンストップでプレイする。4曲目の楽曲は3曲目までの成績に応じて分岐する。~ ゲージはゲームモードの中で最も厳しい仕様となっており、一本のゲージで全ステージを完走しなければならないのだが、ステージ毎に減りやすく増えにくいゲージとなっていく。またこのモードではステージ毎のクリア条件として、1ステージ目は3/4、2ステージ目は2/4、3ステージ目は1/4以上を残して完走しなければならず、その条件を満たしていなければ、ゲージを残して完走しても、FAILEDとなる。 -Platinum crew(以下Platinum)…ネットワーク専用モードでカードを必要とする。全3ステージ。ゲージはPopとTechの中間くらいの増減となっている。モード内には現在、3つのコースが存在する。 --Mission…他のモードのプレイ時に得られるMAXポイントと呼ばれるゲーム内通貨を消費してプレイできる。決められた三曲を指定のオプションまたは規定のノルマ以上でクリアすることで隠し要素を解禁することができる。ただし、解禁した隠し要素にはリミットが存在し、プレイ回数を増やすには同じミッションを何度もこなさなければならない。 --weekly…週ごとに更新される3曲をプレイするコースで、クリア時には大量のMAXポイントが獲得できる。 --special…special patternと呼ばれるこのモード専用の譜面3曲をプレイする。クリア時の報酬はMAXポイントが基本だが、一部のコースではTechの曲セットが解禁される。 **問題点 ***とっつき辛さ -ムダに派手な筐体 --派手さで言えばKONAMIの『beatmaniaIIDX』も中々だが、TECHNIKAはそれを超えている。 --まず、足場にはIIDXよろしく振動するステージが備わっている。ここまでならまだ良かったかもしれない。問題はゲームをプレイする画面とは別に''筐体上部に晒し用のモニターか装備されている''ことだろう。上級者の上手いプレイが流れる分には良いかもしれないが、''初心者の未熟なプレイも問答無用で流される''こととなる。ある程度その手の耐性が付いている人ならば何の問題も無いが、大半の初心者は自分のプレイが晒されることに緊張し、コインを入れるのを躊躇うだろう。 -親しみ辛い判定ライン --システムの項にも書いた判定ラインだがその独特さ故に慣れるのには時間がかかる。 ---上下のラインに判定ラインが発生するタイミングには事前にカウントされるが、判定ラインの出現位置からそのラインの最初のノートに重なるまでのタイミングを掴み方は繰り返しプレイするなり、曲を聴きこんで覚えておくなりしないと処理が難しいと感じるところも多い。 ---他の音ゲーのように判定ラインが固定されておらず、画面上のノートを直接タッチして処理しなければならないため、手の運び方等も繰り返しプレイして研究する必要が出てくる。 -特殊なノートの多さ --前述した通り、ノートの種類は他の音ゲーと比較して多く、まずそれぞれのノートの処理方法をある程度頭と体で覚えておかなければ、Lite以外のモードの全ステージクリアはまず無理といってよい。 --また、ドラッグノートやチェーンノートのように「画面上で指を滑らせる」という動作は他の音ゲーにはない仕様であり、特にチェーンノートは比較的速く、ジグザグな動きを求めることが多いため、曲を知っておかないとどう処理していいのかわからないようなところもある。 -楽曲の殆どがオリジナル --新規のプレイヤーを取り込む手段として「人気のJ-POP等の版権曲を収録する」ことがある(代表例として太鼓の達人、jubeatなど)。しかしTECHNIKAには''収録されていない。'' ---厳密に言えばされていないこともないが、それは主に韓国で名の知れたアーティストである「CLAZZIQUAI PROJECT」の楽曲で、韓国リリース時には有効だったかもしれないが、''日本においては完全に無意味''である。 ---ちなみに韓国版TECHNIKAには「初めだけは難しい」等のK-POPの版権曲が収録されていたが、日本版では削除されている。 ---とはいえ、本作に限らずDJMAXシリーズでは各楽曲では固有のムービーが用意されているため、日本版向けに日本の版権曲を収録して、専用のムービーも用意するということが難しかったのかもしれない。 --オリジナルといっても実際には本作の収録曲はDJMAXシリーズの過去の曲から選ばれているため、過去のシリーズをプレイしたことがある人ならばある程度上手くプレイできないことはない。 ---しかし、日本におけるDJMAXシリーズのローカライズといえば、家庭用作品では本作の二ヶ月後に発売されたPortable3のみであり、その中でも本作に収録されてる楽曲は1、2曲しかなく、過去の家庭用作品は少数の熱心なファンが洋ゲーを取り扱っているゲームショップなどを利用して手に入れた程度しか日本では出回っておらず、曲の知名度が低いのは否めない。 -以上のような仕様のため、音ゲー経験の無い人はもちろん、経験者でも人を選ぶような内容となってしまっている。 ***隠し曲の仕様 -隠し曲は通常プレイでは解禁出来ず、PlatinumモードのMissionでノルマをクリアする事によってプレイ可能になるが、3回選曲すると消えてしまう為、再度同じミッションで取り直さなくてはいけない。 --しかもこのミッションの内容が厄介で、楽曲自体は初心者向けでもスコアやコンボのノルマは高めに設定されていたり、特定のオプションをつけてクリアするタイプのノルマでは、初期のミッションでもノートが判定ラインが近づくまで出てこないオプション(BEMANIシリーズで言うところのsudden)や、判定ラインが点滅するためにコース内の楽曲を予習しておく必要のあるものがあったり、中には、そのコースをクリアして初めてプレイ出来る曲であるにも関わらず、そのコース内に組み込まれていて当然オプション付きなんてものもあったりするため、他の音ゲーのようにサクサク解禁とはいかないところもある。 ---そもそも他の音ゲーではこういったスコアノルマやオプションはほとんどおまけでみたいなものであり、各プレイヤーが個人の好みに合わせて縛りプレイや、実力養成のために使うのがメインで、本作のように隠し要素のために使用を強要されるということはなく(以前は高スコアで解禁というシステムが国内の音ゲーにもあったが)、最近の実力を問わず誰でも解禁できるシステムを目指している他機種のやり方とは逆行している。 ***ゲージの仕様 -本作のゲージシステムは「ゲージが無くなったら即終了」という、KONAMIの『GUITARFREAKS』『drummania』と同じシステム。しかし、ミスをしてしまったときの減少幅が他作品に比べて大きいため、密集地帯で1ミスでもすれば''そのまま速攻で死亡''することがよくある。 --Popモード、Liteモードですら、初見では3曲無事に完走できるということは難しい。 --TechモードはBEMANIシリーズでいうところのEXPERTモードのようなものかと思うかもしれないが、前述の通りの仕様でゲージが非常に厳しいため、Popモードで完走できたというくらいでは全く話にならないこともある。 ***曲数設定 -殆どの音ゲーは筐体内部の設定を弄ることによって曲数を変更することが出来るが、本作はステージ毎に楽曲が決められていることもあり、設定変更は不可である。 --ステージ毎の楽曲固定という仕様も昔の音ゲーでは多く見られた仕様であるが、これも国内の現在の音ゲーのシステムからしてみれば古臭いと見られたかもしれない。 以上のような点から店によっては全くと言っていいほどインカムが奮わず、早々に撤去されてしまった所や、同じKONAMIが発売元のSOUND VOLTEXの導入に伴う入れ替わりという形で撤去された店もあった。 **評価点 ***楽曲 -楽曲はCLAZZIQUAI PROJECTとDJMAXのオリジナルの曲が収録されているわけだが、殆どの曲は質が高いと言える。 --起用されているアーティストの中には韓国のゲーム音楽業界はだけでなく、日本にもファンが少なからずいるESTiや、様々な音ゲーに楽曲を提供している細江慎治といった有名アーティストや同人業界で有名なsound onlineやztsなど日本人でも親しめるのではないかと思われる要素は少なくない。 --楽曲のジャンルを見てみるとポップス、トランスといった定番のものはもちろん、ハウスやヒップホップ、エナジーといった最近の国内の音ゲーではあまり見かけないものがそこそこの割合で収録されていたりするため、音ゲーに触れたことがなかった人だけでなく、最近の音ゲーの楽曲が合わないという人にも一度はやってみてほしい。 ***ビジュアル面 -上のほうでも少し述べたが、ムービーは楽曲毎に固有のものが用意されており、楽曲を跨いでの使い回し(いわゆる汎用ムービー)は基本的にない。 --それどころか本作に収録されている「STOP」や「White blue」などは他のシリーズでは別のムービーが用意されていたりもする(それが逆に論争の元になってしまうところもあるだろうが)。 --楽曲の方でも有名アーティストの起用について触れたが、こちらの方も、TivやH2SO4、D-myoといった日本でも活躍しているイラストレーターがキャラデザを務めていたりしており、キャラ目当てでプレイしているというユーザーも少なくない(いわゆる「萌え絵」なので苦手な人もいるかもしれないが)。 ***ゲーム面 -問題点の項においてとっつき辛いと散々指摘したが、他の音ゲーと同様に慣れれば面白い。 --筐体自体は実際の楽器を模したものでもないので演奏感というと語弊があるかもしれないが、長音でも音に変化のあるものはドラッグノート、リズムを刻む音はリピートノート、他の音ゲーでいうところの階段や交互連打、スクラッチ音にはチェーンノートといった具合に、音のタイプに応じてノートが使い分けられているので、上手くプレイできると楽しい。 **総評 ゲーム自体は面白い。しかし、近年アーケードの音ゲーではいかに初心者層を取り込むかという点が重視されている。そのために版権楽曲や特定の層に向けられたもの、他の音ゲーで人気を博し根強いファンの多い楽曲を取り入れることでプレイヤーの確保を図ったり、初心者でも最後までプレイできて、少ない投資で隠し要素も解禁できるというようなシステム作りが成されている。~ そういった国内の現状の中で、国内のファンが少なく、ルールがやや複雑で、ゲームの仕様上初心者には厳しく、先に進むためには何度もプレイすることでコツを掴んでいくような実力主義を要求するといった、初めてゲームセンターに音ゲーなるものが登場した時のような古めかしさを本作は持っていたといえる。~ その点を「新鮮な気持ちでプレイできる」と感じる人もいたかもしれないが、「気軽にプレイできない」感じた人が多かったのかもしれない。~ そんな本作の商業的な失敗はある意味ローカライズの失敗ともいえるだろう。
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