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ロックマンゼクス アドベント - (2012/01/01 (日) 22:24:48) の最新版との変更点
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*ロックマンゼクス アドベント
【ろっくまんぜくす あどべんと】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000N5F19C)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|カプコン|~|
|開発元|インティ・クリエイツ|~|
|発売日|2007年7月12日|~|
|定価|5040円|~|
|分類|''特定ファンにとって黒歴史のゲーム''|~|
|ポイント|ガッカリすぎるシナリオ&br全体的に練り込み不足&brアクションとしては良作&br悉く無意味な新要素&br私は神だ!|~|
|>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/383.html]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-ロックマンゼロシリーズ終了後に発表された新タイトル、ロックマンZX(ゼクス)。
-ステージ選択式だった従来のロックマンとは違い、メトロイドや昨今の悪魔城を思わせる''マップ探索''を取り入れている。
-本作はそのロックマンZXシリーズの第二弾である。
**ゲーム、システム面
-探索ゲーなのにほぼ一本道なマップ。
--一応隠し部屋があったりするが、サブイベント用の部屋であることが多い。要するに行き止まりなのだが、さらにいくつかは本当に何の意味もない部屋が存在する。
-中盤のエリアはワープでないと行けず、転送装置も全部ベースキャンプにある。
--要するに''ステージ選択式となんら変りない''。
-スクラップ置き場は迷路構造になっており、面倒くささは全シリーズ通して屈指のデキ。
-前作のマップがわかりにくいという不満点は、マップの詳細情報を細かすぎるくらい表示することで解消。
--ただし、前述したように''このゲームは一本道''
-ミッション形式ではなくなったため、ゲームオーバー後はセーブからやり直すしかない。
-ステージの途中でワープポイントを立てられるが、立てたワープポイントの情報をセーブするにはセーブポイントまで戻るしかない。セーブポイントに一瞬で戻るようなシステムはないし、セーブポイントは大抵ボスの部屋の後ろにある。そしてセーブするためにステージを逆走するのはかなりキツイ。よって、アイテム回収用にしか使えず、たくさんあるワープポイントはただのEC(お金)の無駄使いになることが多い。
--このためやり直しが面倒くさい。最高難易度は何度もやり直しが必要なのに。そもそも最高難易度では1つ立てるのに500ECもかかえるのでとても使えたものではない。
-2周目の要素や隠し要素が少ない。
--条件を満たすと使えるようになる隠し変身が、人によってはかなりガッカリ。前作の隠しは強力な性能だっただけに余計に、である。
-エリアエクスパンションシステム。
--活動拠点であるキャンプを開拓し拠点エリアを拡大する。住人が増えたり新たなアイテムが手に入るなどの恩恵が得られるという触れ込みだが。
--肝心のエリア拡大がかなり小規模で引っ越してくる住民も非常に少なく、大したイベントも発生しない。
--はっきり言ってかなり薄っぺらい新要素である。
-ラスボスが色んな意味でショボすぎる。
--とくに外見。ガレオン(よく見かける雑魚)の色違い扱いされる始末。
--その上かなり弱い。少し戸惑うところがあるが、分かれば楽勝。一見避けにくい攻撃も、モデルHの機動性ならラクラクで避けられてしまう。モデルZXは火力がかなり高いため、瞬殺可能。ボスアタック用に調整されたとしか思えない弱さ。
--トドメとばかりにBGMの評判もよくない((リマスター版はなかなか味のある曲になっている。))(第一形態の方は評価が高い)。
--「''神に為ったつもりではない。私は…神だ!!''」そしてこの名言である。
**アクション面
主人公はロックマン・モデルAに変身すると、ショットやダッシュ、モデルAとしての固有能力であるホーミングショットや最大の売りであるボスへの変身、必殺技ギガアタックといった能力が使えるようになるが、以下のように練りこみ不足な部分が多い。
-武器ポイント全快時に全ポイントを消費して放つ必殺技ギガアタックの威力が致命的に低い(通常ショットを連発しているだけなのだから当然と言えば当然)。
--必殺攻撃の筈なのだがやっていることは要するに「数撃ちゃ当たる((銃を振り回して乱射するだけ))」なので、全方位攻撃なのに碌に当たらない。
ボスの無敵時間に放ってしまうと武器ゲージの無駄になってしまう。
--この手の武器は全シリーズ通しても使いづらいものが多かったが、''発生が遅い・武器ポイント全消費・あまり当たらない''と使いどころがほぼ無い。
--武器ポイントのゲージはアイテムを取得することによって上限を増やすことが可能なのだが、ギガアタックの威力は上がらない。つまりギガアタックに要するエネルギーとギガアタック使用後の再チャージ時間が無駄に増えるだけ。
--武器ポイントのゲージは全変身形態で共有なため、使いどころが難しい。というか、使わない方が良い。
-ボスに変身するシステムがあるが、基本的にクセの強いものが多く、ゲームを進めるだけならとAと四天王モデルとZXで事足りてしまう。
--ボスの変身形態はほとんどギミックを動かすだけの存在。ギミックを動かすために一々変身しなければならず場所によってはテンポが悪い。特定の場所で「使わせられる」感が強くテンポが悪い。
--道中を攻略したりボスの弱点を突いたりといった事もできなくはないが、攻撃力や機動力、大きさに問題があり、細かく変身を解かなくてはならず、変身しないほうが楽ということも多い。ダッシュや壁蹴りができないボスがほとんどなため、特に移動に関してはかなりの制約がある。
-変身できるボスの攻撃にはメインとサブ、そしてチャージが用意されているが、メインとサブが同じものが多い。ボスの時は多彩な攻撃で苦しめる癖に、自分が使うとなると途端に攻撃のバリエーションがしょぼくなる。
--例)ボスの時は巨大なコンテナで多彩な攻撃をしてくるカイゼミーネ・ザ・ワスプロイドは、主人公が変身するとコンテナは一切使えず、斜め下方方向へのショットしか撃てない。
--重レプリロイドであるバイフロスト・ザ・クロコロイドはその巨体、重量の所為で使いどころはほぼない。''扉すらくぐれないのだから仕方ない。''
---挙句、特別強いわけでもなければ、突出している能力があるわけでもない。
-上記の理由で好きなボスに変身して好きなように戦うという事は難しい。一応、ボス変身だけでもクリアすることは可能。
-クロノフォス・ザ・トリデンロイドのタイムボム(一定時間自分以外の動きを遅くする)がバランスブレイカーといえるほど強い。
--クロノフォスは地上では一切移動できないが、なぜか地上でもタイムボムが使える。しかも''他のキャラに変身しても効果が持続する上にボスにも有効''なため、ZXのような高火力のキャラに変身してしまえば大抵のボスは特にダメージを受けることも無くあっという間に倒せてしまう。
--大抵の攻撃を無効化できる甲羅を背負っているため、チャージ中も割と安全でリスクが低い。
-比較的扱いやすいロックマン系の中でも性能に差がある。
--ロックマン内どころか全変身形態の中でも飛び抜けて強いのがモデルZX。手に入るのは遅いが、遠近ともに隙が無く、いろいろな攻撃が連続して繋がるため火力が凄まじい(1回の攻撃でボスのゲージ半分は減らせて当たり前)。
--モデルHが前作に続いて強力すぎる。一応、前作の強力無比な攻撃は弱体化されたが、エアダッシュ、ホバリングは弱体化されていないので、移動力が他キャラとは比べ物にならないほど高い。
--一方モデルPは前作で散々弱い弱いと言われたのに大して改善がなされていない。むしろシャドウダッシュ(ダッシュ中完全無敵)が使えなくなったり、チャージ攻撃が遅くなったりと弱体化している。水中用のモデルLは相変わらず武器能力が低く、陸上ではまさに丘に上がったカッパ。
**シナリオ、設定面
-あからさまに後付け設定ばかりで構成された本編
--ハンター、レギオンズ、三賢人。本作の根幹を構成するこれらの重要要素すべてが後付け。これにより発生する数々の矛盾。
--主人公の変更をしたためという部分もある。
-一部のステージが前作と同じ場所だったりするが…
--そのうちの一つ重要な施設であるコントロールタワーは前作のラストステージである会社ビル。前作でラスボスが大爆発を起こしたので''現在は当然廃墟''。特にキレイに整備されているわけでも無く、施設というより今にも倒壊しそうな廃ビルをそのまま流用という設定。大丈夫なのかそれは?
-''序盤でいきなり自ら正体をあらわす黒幕''。
-アッシュ(女主人公)編のシナリオの真相部分がヒドイ。
#region(ネタバレ)
-散々引っ張ってラスボス戦前の会話でようやくわかる真相。
--''『実はラスボスの遠い子孫だった以上』''だからどうしたと言うのか。しかも問題のアッシュ本人もたいして驚いてない。
--敵も相棒も「真相を知ったら絶望する」だのなんだの言って散々引っ張っていたのだが(敵はわざわざ出張して破壊活動したりと物理的にも散々引っ掻き回してくれたのに)あれはなんだったのだろうか。
#endregion
--そもそも前回でもヴァン(男主人公)とエール(女主人公)でストーリーが微妙に違う中(各ライブメタルおよびモデルVの設定も微妙に違う)今回はエールのストーリーの方をベースに作られているが、ヴァンが登場するこちらのルートも同じストーリーである時点で割食っているのだが。
-前作のストーリーに関わる「主人公側」の登場人物が主人公だけ
--前作のストーリーに関わらない登場人物は結構でている。
--前回のライブメタルはモデルZとX以外は何の説明もなしに奪われ意識を消され敵に使われているという設定になっている。
--ライブメタルはある味方側の人物が作ったはずなのに何故かラスボスの数百年分の日記が収録されている。
--しかもモデルZはエンディングで行方不明になる。体を張ってニセ四天王を足止めした結果なのだが、圧倒されて動けなくなっていたはずのニセ四天王は裏EDで何事もなかったかのようにケロっとして出てくる。
-前作主人公が三賢人を知らなかった(世界の最高権力者なんだが…)。
--しかも三賢人のいるレギオンズ本部は前作と同じ街にある設定。
-誰もが"アイツ"だと思っていたモデルAの正体はまさかの…。
#region(ネタバレ)
-モデルA(アルバート)つまりラスボスである自称神様の劣化コピーみたいなもの。ちなみにアイツというのはアクセル。一応開発者は、アルバートはアクセルを参考にして作ったんじゃないかなと発言している(あくまで"じゃないのかな"である。それを臭わす設定などは今のところない)。
--と、思っていたら2010年に公式黒歴史がほぼ確定してしまった。
---ファンの間で度々出ていたパラレルワールドが正式な設定になった為、''X7以降の物語はこの世界では存在していない''。つまりアクセルというレプリロイドは存在していなかったことになる。
#endregion
-ZXの続編な割には、主人公が変わったこともあり、前作の伏線がほんの一部しか解消されない。開発スタッフのインタビューによると、本当は主人公を変える予定はなかったらしい。
**良い点
-前作で、男と女の主人公二人になったが、ストーリー以外違いがなかった。しかし今作ではストーリーと、男女でモデル系のボスの行動と、変身した時のチャージショット(ZXは技)が違う。
-セーブが3つから5つに増えた。
-ゼロシリーズ及び前作でのZXではセイバーで敵を倒すと真っ二つになる演出が存在していたが、今作はそれに加えてチャージショットで倒した時にも敵に風穴が開くという特殊演出が付くようになった。
-前作ではアイテム取得でしか回復できなかった武器ゲージが時間で回復するようになった。ただし多様な変身態の中で武器ゲージは共有である。
-ステージの場所が分かりやすくなったため、迷うようなことは少なくなった。ただし、探索要素が薄まったため、完全に良いとはいえない部分である。
-前作では変身を解かないとNPCに話しかけることが出来なかったが、今作ではモデルAでも話しかけられる。しかしそれ以外の変身ではモデルAに戻る。
-小ネタと隠し要素が充実した。
-前作では弱点の場所を突くと、デメリットが発生したが今作ではなくなった。
--前作よりも弱点の場所が小さくなっていて狙ってつけにくくなってしまったため、あってもなくてもどうでもいい存在になった。デメリットがないだけマシか。
-ボスとステージの数が前作より増えた。
-キャラ作りはしっかりしている。
--テンションの高いロッケンローなコンドロック、''男を見ると異常に興奮する''オジ様ローズパーク(ちなみにモチーフは''薔薇''であるアッー!)、御嬢カイゼミーネ、独特な口調のヘリオス(ヘリオス語でググろう!)等。
**まとめ
-前作よりも探索要素を強調したような宣伝をしていたにもかかわらず、中身は探索要素などほとんどない。
-ボスへの変身を使わせるためのギミックによりステージ中足止めを食いやすい。ボス変身自体もショボい。
-シナリオ、設定は全体的に粗が目立つ。
--ガッカリとされる理由は主にこの三点と思われる。
-前作は基本的にセイバーとバスターで戦うゼロシリーズに近いものだったが、今作はバスターとロックオンレーザーのためXシリーズに近いものである。そのためゼロシリーズを好んだ人とは路線が違った。
-前作と今作どちらが好きかは好みが分かれるが、どっちもロックマンゼロシリーズに及ばないというのが大方の意見。
--足止めをされる場面も多く、スピード感が損なわれている点もゼロシリーズに劣っている部分である。
-アクションゲームとしてはデキはいいが、ロックマンゼロシリーズにあった尖った感じがなく、前作よりも難易度が落ちる。
--長く続いてるシリーズだけあって、基本の部分は完成されているため、シリーズ初プレイなら十分満足できるデキかもしれない。
--あくまでガッカリゲーである。アクションとしては良の部類に入る。
**その他
-ロックマン関係の小ネタが一番多いが、ガンダムや仮面ライダー関係の小ネタもちらほら。
//仮面ライダー関係の小ネタは前作でも存在している。恐らくZXと仮面ライダーZX(ゼクロス)を引っかけているのかも。
-公式サイトがバグ(?)って表示されないことが頻繁に起こる。
-「本当にゼロのシナリオを手がけた人と同一人物?」と思われるくらい粗い。シナリオの矢部誠はZXに入ってからキャラデザもするようになった(アニメパートの作画監督も)のだが、仕事の掛け持ちの影響がクオリティに響いているようにしか見えない。二足のワラジを履き損ねたのかもしれない。
--ちなみに肩書きもZX以降イラストレーターに変わっている。
--主人公を変えることになったのが原因の一つかもしれない。
-前作で隠しボスがいたのだが、今作では隠しボスがいない。前作のような隠しボスがいることを期待した人はガッカリした。
--ただしボスアタック、レトロな雰囲気のロックマンαなど隠し要素は前作より充実している。
-隠し要素や、ゲーム内に散らばる小ネタはロックマン好きならニヤリとする愛の溢れるゲームなのだが、肝心のゲーム部分に愛が足りなかった。
-アッシュ(女主人公)で男性ボスに変身した状態でダメージを受けると愉快なことに。
--野島健児やら谷山紀章やら''銀河万丈''やらの声で鳴いてくれます。
-HARDクリアで見ることができる隠しENDで続編を匂わせているが、音沙汰なしである。
--しかも、これを発売した後インティ・クリエイツは『ロックマン9』及び『ロックマン10』を製作している。
---ちなみにこの2作はFC風のグラフィックや操作感を再現した作品で、その件に関しては賛否両論あるもののゲームとしての評価は上々。元々ゼロシリーズで良質な作品を作り続けたメーカーなので、妥当と言えば妥当である。
//どうもこの会社、下手に新しいことに手を出そうとせず''古い物だけ作っていた方が良いのかもしれない……''
--挙句の果てにロックマンゼロコレクションが発表される。Zシリーズファンは狂喜乱舞だが…ZXよどこへ往く。
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