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*絢爛舞踏祭 【けんらんぶとうさい】 |ジャンル|リアルタイム・ドラマシミュレーション|&amazon(B0009NUP58)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|プロキオン、アルファ・システム|~| |発売日|2005年7月7日|~| |分類|''クソゲー判定''|~| |ポイント|2005クソゲーオブザイヤーノミネート作|~| |>|>|CENTER:&color(red){クソゲーオブザイヤー2005/ノミネート作品}&br[[ラジアータストーリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/537.html]]/戦闘国家-改- NEW OPERATIONS/[[機動戦士ガンダム 一年戦争]]/天外魔境III NAMIDA/&br()[[ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/685.html]]/''&color(black){絢爛舞踏祭}''/[[SIMPLE2000シリーズ Vol.82 THE カンフー]]/[[グランディアIII]]/&br()コード・エイジ コマンダーズ ~継ぐ者 継がれる者~/高速機動隊/[[ソウルキャリバーIII>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1258.html]]/[[ローグギャラクシー]]| ---- **ストーリー 手ごろな資源衛星に取り付き、自身を複製して作業を行い、終わった後は別の資源衛星に向けて飛び立つ球形工作メカ・BALLS。ネズミ算式に増えるこの開発装置を生み出したことで、地球人類は一気に宇宙へと進出した。以後200年の間に、太陽系は激動の時代を迎えていく。~ 中でも大きな変化は、最初は研究目的で知能が植えつけられた犬や猫、イルカといった生物や、自我を持ったAI達の登場であった。彼らは長い闘争の果てに権利を獲得し、人類を含めた生命体を「知類」と呼ぶようになる、大きな変革が起こったのである。~ 人類だけの「ロンリータイムズ」から、知類たちの豪華絢爛たる「ゴージャスタイムズ」への移行だった。~ 西暦2224年、地球知類は冥王星領域にて異星人・ネーバルウィッチと接触し、些細な誤解から戦争に突入する。~ ことが大きくなるにつれ、他の異星人も加わって4半世紀に渡って継続された「汎銀河大戦」。その最中、2059年に起こった謎の空間転移によって水の惑星と化した太陽系第四番惑星・火星は、地球艦艇の推進剤となる「水」の輸出を主産業として発展を遂げた。~ 西暦2249年の冥王星決戦、そこでのネーバルウィッチの大敗を持って、汎銀河大戦は一応の終結を見た。~ しかしその後、太陽系を未曽有の経済危機が襲う。とりわけ水輸出に頼っていた火星は大打撃を受け、やがて各地で、いまだに圧政を続ける地球政府からの分離運動がさかんとなり始めた。~ 地球政府はこの反乱を武力鎮圧しようとする愚行に及び、攻撃にさらされた火星の極左政党「火星解放戦線」は脱出し、戦闘用潜水母艦「夜明けの船」を拠点として活動を行い始めた。~ プレイヤーはこの「夜明けの船」のクルーとなり、地球からの独立、そして太陽系を狙う異星人たちとの政治闘争の中に身を投じていく。 **概要 PS末期の名作『高機動幻想 ガンパレード・マーチ』の続編となる作品。~ ガンパレの生みの親の一人であり、「無名世界観」という構想の元で読者参加型のTRPGを主催した芝村裕吏氏が本作でも監修を行っている。~ 基本はガンパレと同じ箱庭ゲーであり、NPCのAIもさらに強化されている。 しかし、『ガンパレ』と比較するととにかく地味で変化に乏しい作風や、癖の強いシステム、リアルなんだかファンタジーなんだかよくわからないグラフィック表現など、『ガンパレ』を期待した人にとっては「なんか違う……」と戸惑われ、一方新規客からはその高すぎるシナリオ進行上の自由度から「とっつきづらすぎる」と敬遠され、結局どっちつかずの微妙ゲーとして評価されることになってしまった。~ 所詮はネットの超局所的流行でしかなかった「無名世界観」の内容を深く織り込みすぎたのも問題と言える。 もっとも、その世界観設定やデザインには光るところも多く、ゲームとしては分かり悪すぎるだけで、破綻している点は無い。~ なんだかんだ言って「他に類を見ない独創的なゲームシステム」を持った作品であることに違いはなく、本作に熱烈に惹かれたプレイヤーも存在していることもまた事実。~ 「''恐ろしく人を選びまくるゲーム''」というべき作品なのかもしれない。 ---- ***難点 ''バックヤードへの傾倒'' -本作最大の問題点と言ってもよい。KOTY2005で''「電波」「製作者の独りよがり」''呼ばわりされる原因となった。 --そもそも「無名世界観」とはゲームデザイナーの芝村氏が考案した「ゲームの遊び方」の一つ。「版権はメーカーのものだが世界観は使いまわせる」との思想のもとに、芝村氏が関わったアルファ・システム制作のゲームは全てが多元世界(パラレルワールド)であると位置づけられ、裏設定として世界をまたいだ物語が展開されている(第四世界→精霊機動弾、第五世界→ガンパレード・マーチ、第六世界→式神の城・絢爛舞踏祭、第七世界→現実世界…といった具合)。~ この「第七世界→現実世界」という設定に基づいて行われたのが冒頭で述べたTRPG。アルファシステム公式BBSでプレイヤーが質問し、芝村氏やプロデューサーの矢神氏が回答していくという形で、プレイヤーがゲーム世界に介入するというゲームが行われた。 --この無名世界観は芝村氏の独特すぎるセンスがいかんなく発揮されており、''恐ろしく複雑な裏設定がこんがらがっている魔境''といってもよい状態になっている。その裏設定を正しく把握しているであろう人物はファンでも数えるほどしかいないが、あろうことか本作ではその''魔境(+TRPGの結果変更が決定した要素)をストーリーの基本部分にぶち込んでしまった''。 ---当然よほどのTRPGファンでない限りついていけるはずがなく、TRPGに関与していなかった前作ファンもさじを投げる状態となった。アルファシステムは''GPMのムーブメントを過信しすぎたが故の大コケ''をかましてしまったと言える。 ---芝村・矢神両名が元ネタのキャラクターが出ているところがさらにたちが悪い。 ''地味なゲーム内容'' -終始狭く(現実のそれとは比べ物にならないほど広大ではあるが)、変わり映えのしない潜水艦の中で過ごすため、人によってはすぐに飽きる。補給や休息のため上陸する都市船((全土が水でおおわれている火星では、入植都市は巨大な水中コロニーの形態をとっている))でも2Dマップから移動先を選ぶだけ、イベントもテキストで表示されるためのため、ちっとも休息している感覚がない。 -GPMのキャラゲー路線からリアルな仮想現実志向にシフトしたためか、今作ではNPCごとのイベントと言うものはなく、全てが通常会話の中で済まされてしまっている。おまけにボイスもない。おかげでせっかくのキャラの魅力が半減してしまっている。 -GPMの独特のファジー入力システムも無くなり、訓練や仕事はただのミニゲームになってしまっている。 -プレイヤーがパイロット、もしくは艦長職の座にある場合は戦闘に参加することになる。人型機動兵器・ラウンドバックラーか、夜明けの船そのものをコントロールする。 --どちらも「''トポロジー戦闘''」という独特の戦闘形式をとる。本作の水中兵器は物理抵抗をなくす絶対物理障壁(シールド)によって絶大な推力を得ているが、このシールドは視覚・熱覚・聴覚といったあらゆる情報を遮断してしまうため、操縦士は自分のカンに頼らないといけないという設定があり、これを表現するためのシステム。 ---「速度」、「深度」、「機動性」、の三つの要素をx軸、y軸、z軸に割り振り、コマンドを入力することで自分のトポロジー要素を敵のトポロジー要素と等しくする(つまり同じ座標に位置する)ことが目的。 --ざっくばらんに言えば「予測不可能な動きをする敵の三角形に自分の三角形を無理やり重ねに行く」といったところか。戦闘中は暗い海底かきらびやかなシールド上にトポロジー表示が並んでいるだけで''非常に画面映えしない''。とりわけ何をしているのかが分かりづらく、とっつきが悪い。更に飽きやすい。 --艦長職では各部署に命令を伝達するのだが、この時部員の能力が低いと命令実行までのタイムラグが激増する。日頃からNPCに訓練を促す必要がある。 -パイロット、艦長以外の部署では艦内保守に駆け回る。浸水したところに補修シールを張ったり、火災を鎮火したりするのだが、''こちらも地味''。 ''癖の強いゲーム内世界'' -普通に遊んでいるとAIの機嫌を損なう確率が高く、少々工夫しなければならない面倒な事態になっている。複雑なので詳細は省く。 --このことは遊び方のコツとして告知されている。詳しいことは公式HPのリプレイレポを見た方が分かりやすいかもしれない。 -生活リズムや他人への好感度などによってAIの行動は変化する。GPMに比べても非常に複雑になっており、NPCの謎の行動にやきもきさせられることも多い。 --やたらと料理に凝ったり、喧嘩を吹っ掛けたり。酷い時には艦長が作戦会議の内容を無視することもある。 -生活設計に粗がある。 --戦闘が起これば第一種、危険海域や都市船出港時では第二種戦闘配置となり、異常がなくなれば平常時の半舷休息(A・B班12時間交代のシフト)となる。ごくたまに四半舷休息(A、B、C、D班6時間交代のシフト)になる。 ---問題は半舷休息で、移行時には必ずA班から活動が始まるため、B班が働くことは実はかなり少ない。結果、A班員に負担が集中しすぎて過労で倒れるものも多くなってしまっている。A班員が仕事中だとプライベートな交流もできなくなるのも問題。''「ヤガミが艦橋で倒れました」は絢爛ファンの合言葉。'' --戦闘員、もしくは艦長以外の給料が雀の涙ほどしかなく、金を稼ぐには必然的にこれらの部署に一時的に転属する必要がある。 -GPMに比べて、PC、NPCの生死が運に左右されることが多くなり、イベントコンプリートを目指す人の大敵となる。こればかりは欠点とは言い切れないが。 --被弾時の破片や、火災に巻き込まれて重傷を負うのはまだよい方。浸水し閉鎖された隔壁の向こうで溺死したり、夜明けの船が敵艦のシールド突撃((シールドを最大展張して相手に突っ込む一撃必殺技。『Vガンダム』のビーム・ラムや『ナデシコ』のディストーションフィールドを想像していただきたい。))を受けて消滅することもある。 --NPCは政治家として派遣された他の惑星にて処刑されたり、士気が下がると離反を企て粛清されたりする。あるプレイ日記では「一人だけラウンドバックラー搭乗が遅れ、いざ出撃したら直前に発進した(トポロジーがまだ同一の状態の)NPC3機が敵艦のシールド突撃でまとめて消滅するのを目の当たりにした」という記録もあった。ある意味リアルではある。 ''その他'' -ゲーム内の時間はリアルタイムで流れていく(現実の一分で一時間ほど進む)のだが、ゲームを中断し、再び起動したときも最終セーブ時間から逆算して、PS2の内蔵時計の時間分が経過している。 --問題は、このプレイヤーが関与しようのないところでNPCが死亡することがあること。 -やれることを詰め込みすぎたせいか、セーブデータの容量が1,6kbにも達している。 -オープニングムービーや都市船入港時のムービーは非常に美麗なのだが、あまりに数が少なすぎ、せっかくの演出機会を自分から潰している。 -艦内の明暗の表現が非常に独特。陰に入って会話する場合、影のかかり方によってはホラーゲームの亡霊かモンスターにしか見えなくなることも。 -館内放送字幕の表示に難があり、刻々と変化する情勢に追い付いていけていない。 ---- ***評価点 ※追記予定 ---- **余談 -タイアップアニメ『絢爛舞踏祭 マーズ・デイ・ブレイク』も放送されたが、ゲームでは最初から明かされている主人公の正体や目的が一切語られない為、良くも悪くも極普通のストーリーになっている。 --「絢爛舞踏」とは主人公の正体に係わる部分であるが、アルファ・システムおなじみの多元世界設定に基づく為、一般視聴者には絢爛舞踏祭と言う題名の意味がサッパリ判らない。 --しかしこのアニメ版は、絵柄に賛否があるものの声優の演技やアクション・メカバトルなど意外とよくできており、現在は小粒ながら良アニメ、程度の評価は得ている。 ---大元からややこしい設定を省き、わかり易い展開に徹したのが良かったのだろう。地味にプラモも発売されている。
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