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*達人王
【たつじんおう】
|ジャンル|シューティング|~|
|対応機種|アーケード|~|
|販売・開発元|東亜プラン|~|
|稼働開始日|1992年|~|
|分類|''バランスが異常に不安定なゲーム判定''|~|
|ポイント|1周目の時点で異常な難易度&br()展開の遅さ&br()STG廃人しかお薦め出来ない&br()ロケテ時は低難易度だったが…|~|
**概要
1988年に東亜プランが開発しタイトーより販売された縦スクロールシューティング『TATSUJIN』の続編。キャッチコピーは''『達人を超えて王となれ!!』''である。~
**操作方法など
8方向レバー+2ボタン(ショット、達人ボム)で自機であるハイパーファイター号を操作。~
アイテムキャリアを破壊すると、オプションチェンジ&パワーアップアイテム、スピードアップ(最大5段階まで)、ボム1個追加、エクステンドといったアイテムが出現する。パワーアップアイテムは時間経過で種類が切り替わり、同種類のものを取ると3段階までパワーアップ、違う種類のものを取るとショットが切り替わる。~
全6面、ループゲーム。難易度は2周目で打ち止めとなる。
**武器
プレイヤーには以下の3種類の武器がある。
-ノーマルショット(緑) オプションから正面に向けてショットを放つ。
-ナパームボム(赤) 敵に当たるか一定時間飛ぶと爆発するボムを放つ。
-サンダーレーザー(青) 敵機を自動追尾するレーザーを放つ。
--しかし実際のところ赤のナパームボム一択といわれる。その理由は…
---緑では雑魚こそ処理できるものの、火力が皆無。
---青だとやはり火力不足な上、雑魚まで処理できない。
---赤の爆発は敵に連続してダメージを与える事ができるので、かなり破壊力が高く、更に攻撃範囲も広いためである。
**問題点
達人を超えて王となれのキャッチコピーが示すように、''難易度が極めて高い。''ゲームだというのに、遊びでできるようなものでは決してない。&br()
前作『TATSUJIN』はそれなりの難易度でパターンさえ覚えればなんとかなったのに対し、本作は最も難易度の高いSTGの一つに数えられるほど難しい。&br()
近年、「死ぬがよい」という言葉がシューティングのキャッチコピーとして使われ話題となったが、&br()このゲームを語るのにそんな言葉では生ぬるく、仮にその手のキャッチコピーをつけるなら''「さっさと死ね」''こそ相応しいのではないかと思うくらい。&br()
以下、このゲームの難易度が高い理由を記す。
-敵弾と敵機
--自機の当たり判定が大きいのに弾の数が多く、弾幕STGのつもりでプレイすると呆気なくやられてしまう。そのため嘘避けなどは全く通じず、期待もできない。敵は画面に出てきてすぐ弾を撃つものが多く、「画面上部に張り付いて敵を瞬殺することで弾を封じる」というプレースタイルも取りづらい。
--これに加えて、敵機の耐久力が高いという要素が加わる。象徴的なのが、1面から耐久力のある中型機がひっきりなしに出るシーン。''連射機能がデフォルトでついているにも関わらず押される程''。出現する敵機のパターンを覚えていないと、あっという間に追い詰められて死んでしまう。
-戻り復活
--ミスするとパワーアップが全て解除された状態で一定場所まで戻されてからの再スタートとなるため、前半はともかく、後半は立て直しが難しい。確かに、復活パターンが存在する場面はあるのだが・・・。
-展開の遅さ
--1つのステージがひたすら長く、''1周するだけで約1時間かかる''という難点も。結果、プレイヤーには大変な集中力と忍耐力が求められる。少しミスをしたらなんとも言えない無力感に襲われてしまう。
・・・と、上述の理由による難易度があいまって、シューティングゲーム初心者は1面の半分に到達することすら困難である。
-「本番」は5面から?
--ただでさえ難易度の高いゲームにも関わらず、後半面にはさらなる猛攻が待つ。やりこんだ人間からは5面からが「本番」とされているくらい、''5面以降の難易度が圧倒的に高い''。開幕直後瞬殺なんてざら。6面の難易度も嫌というほどに高い。
---1周の難易度が2周目のイメージファイトと同じ難易度と言われている。そのくらいきつい。当時の最先端のシューターですら、1周攻略に2ヶ月かかったと言われる。
--地獄の2周目は、1周目の鬼畜度+さらなる弾速の上昇、及び敵機の耐久力上昇に苦しめられる。攻略するとしたら、最低1時間半以上かける事になる。・・・ただでさえシューティングゲームは神経を使うゲームの種類なのに、もはやこれはゲームと言うより苦行である。
---初の2周完全攻略までは''1年もかかった''と言われるほど。時代が違うため単純な比較はできないが、『[[怒首領蜂大往生>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/392.html]]』が2周クリア達成まで半年かかったことを踏まえれば如何にこのゲームの難易度が高いかが伺える。
--結局、1000万点を達成するプレイヤーが出現するまで''8年かかった''((1999年3月30日号ゲーメストで公式に確認))。
---難易度は2周目で最高になるため、3周目以降は2周目と同じ攻略が通じる。が、難易度の高さと展開の遅さから集中力の維持が難しいことを踏まえると、1000万点達成がどれだけ困難かは想像に難くない。
**評価点
-難易度の高さばかり注目されるが、実は精密なパターンを組めばクリアは可能。そのためには、敵の配置・登場パターンやアルゴリズムを正確に把握し相当の努力を積む必要があるが・・・。
-ショットの連射装置が標準装備。
--当時、ACではシューティングゲームが対戦格闘ゲームに押されがちだったことを踏まえた配慮と思われる。
-敵キャラの種類・デザインが個性的・豊富で飽きない。
-BGMの評価が高い。特に5面道中で流れる「STILL LOVE YOU」はイントロから聞き入ってしまうほど。
--ハードなギターサウンドの類でもベースが効いたロック調でもなく、例えるなら「昭和のアニメで主人公が初めて複葉機に乗った時」のような爽やかな曲である。猛攻と相まって非常にシュール。
**総評
やりこみにより、攻略パターンを見出すことに奥深い面白さを備えているのは確か。しかし、余りに高すぎる難易度により、ゲーム本来の面白さをプレイヤーが見出すのを阻害してしまった一作。本作は、平成元年に稼動した『[[グラディウスIII>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/872.html]]』や『[[R-TYPE II>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1173.html]]』の高難易度と合わせてユーザーの離脱を招き、2Dシューティングゲーム衰退の原因、ひいては東亜プラン衰退と倒産の原因を作った作品とされる。
**その後
この後東亜プランは初心者にも易しめの『BATSUGUN』を手がけるが、1994年に倒産してしまった。
**余談
-本作が高難易度になった理由として、以下の噂が挙げられている。
--当初、本作はそれ程難易度が高くなかった。しかし、ロケテストでこの作品をプレイしたプレイヤー達が「こんな簡単なゲーム、『TATSUJIN』の続編として認めない」という趣旨の台詞を述べたのを受け、開発者が難易度を大幅に上げた・・・。
-この噂が真実かどうか不明だが、開発者が初心者への配慮と続編タイトルとして高難易度を望むプレイヤーとの兼ね合いをどうつけるかで苦しんだことが伺える。
**移植
-家庭用機には移植されておらず、FM TOWNSに移植されているのみ。移植度は、画面比の違いを除けば非常に良好。
**プレイ動画
一周目といえどもまさに地獄の難易度・・・。
&nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm5838837)
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2446.html]]に移転しました。''