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水戸黄門 - (2013/07/28 (日) 21:13:48) の最新版との変更点
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注意:ここでは、FCソフトの『水戸黄門』(不安定)と、その続編『水戸黄門II 世界漫遊記』(不安定・バカゲー)の2本を紹介する。
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*水戸黄門
【みとこうもん】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000068H59)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|サンソフト(サン電子)|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1987年8月11日|~|
|分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|金・時間足りなさすぎ|~|
**概要
もはや知らない人の方が少ないであろうテレビ時代劇『水戸黄門』を題材にしたアクションアドベンチャーゲーム。劇中同様、黄門様ご一行が諸国を漫遊し、様々な事件を解決していく。全7面。&br()「人生楽ありゃ苦もあるさ」とは誰もが知っている主題歌の歌詞の一部であるが、ゲーム版であるこちらは「苦」の要素がやけに多い。詳しくは後述。
十字キー+3ボタン(攻撃、ジャンプ、アイテム使用)で操作。
本作は「てがかり」ゲージなるものがステージ毎に設定されており、このゲージは事件解決につながる証言や証拠品を集めると上昇していく。ゲージがフルになった時に黄門様の宿所に行くと事件を裁いてもらう事が出来、ステージクリアとなる。
-事件を解決できなかった場合でも次のステージへは進めるが、''最後のステージへはそれまでのステージを全てクリアしていないと進むことができない。''
-証拠の集め方は劇中同様様々である。町を歩いていたり民家にいる一般人に話を聞く、街をうろつき、こちらを狙ってくる悪人を懲らしめて話を聞く(登場する全部の悪人がこうではなく、話を聞くことができる悪人は各面一種類しかいない)、人なつこい八兵衛、又平でないと情報を教えてくれない人にも会ったり、かげろうお銀、風車の弥七で、ある決まった時間に二階に穴の開いている建物にジャンプで潜入して密議を聞き出す必要もある。
--八兵衛と又平が同じ役割を当てられているが、又平は八兵衛のような普通の町人ではなくれっきとした忍び「煙の又平」である。
-事件解決の部分では劇中のテーマ「あゝ人生に涙あり」が流れ、定番のセリフ「静まれ、静まれ!! この紋所が目に入らぬか(後略)」が、当時はまだ珍しかった音声合成により流れる。ゲームオーバーの画面では老中安藤の「残念でしたな黄門様」という音声が、店に入ると「いらっしゃい!」、的屋では「あたーりー」「はずーれー」といった音声が流れ、ゲームを盛り上げてくれる。
-建物のグラフィックはステージによって違う。ステージ内には万屋、蕎麦屋といった店があるが、店ののれんのグラフィックもステージによって違う。グラフィックに関しては当時としてはなかなか芸が細かい。
が、このゲーム、劇中で証拠を集めるための大変さをリアルで再現したためか、難易度が相当高い。効率良くマップを回り、効率よく証拠を集めないと時間切れ必至。
-ステージマップがとにかく広い。しかもステージが''進めば進むほど広大になる。''しかし制限時間は変わらないので、後半ステージはマップの全域を回るだけで時間切れになりやすい。
--証拠を集める順番はどれからでもいいわけではない。ある情報を得ていないとフラグが立たないものもある。
--上述のように、風車の弥七やうっかり八兵衛になって証拠を探る必要がある場面があるが、''彼らに変身するアイテムは敵を倒した際にランダムで出る。''完全に運次第故、出る時は出るし、出ないときは全然出ない。ただでさえ時間がギリギリなのにアイテムがなかなか出なくてイライラすることも。
--おまけに、その変身アイテムを得るべく悪人を倒し続けていると、何故か幽霊やブサイク女「おたみちゃん」が出現し、プレイヤーをどこまでもどこまでもしつこく追い回し、触れると体力を奪っていく。幽霊もおたみちゃんもサン電子では『[[いっき]]』から続くお馴染みのキャラだが、こんな情景は劇中には一切無い。幽霊は御札、おたみちゃんは簪を持っていればそれと引き替えに去っていってくれるが…。
--お助けキャラクターが倒された時や、自発的に戻る時も画面がフラッシュする。いわゆるポケモンショックである。
--''最終面で時間切れになるとゲームオーバーになる''ので注意。
-店員のセリフがいちいち癇に障るようなものばかり。「いやだねえ ひやかしは」など。おまけにアイテムを買えば買うほど値上げしてくる意地汚さ。
-物価は後半ステージになればなるほど値上がりしていく。それなのに、金を稼ぐ方法は八兵衛、又平のみで入れる「的屋」でミニゲームを成功させる事のみ。きっちり的に当てられるテクを磨かないとすぐに金欠になる事請け合いである。
--この的屋のプレイ料金も1回ごとに上がっていくため、最終的には真ん中に当てない限り儲からなくなってしまう。
--挙げ句の果てに、コンティニューに必要なアイテムすらも有料である。
--なお、金が足りないのに茶店で食事をすると無銭飲食となり罰ゲーム。当たると一発ゲームオーバーになる石を避けつつ金をキャッチしていけば許されるのだが・・・これが「いっき」のボーナスステージほぼそのまんまである。
-メイン画面のBGMは最終面を除いて1種類のみ。世界観には合っているが何度も聴いていると飽きてくる。
**評
せめて制限時間さえなければ、じっくり事件解決の謎解きを考えるのも面白いし、広大なマップを歩き回るのも楽しい。
幽霊、おたみも即死というわけではないので、蕎麦屋などで十分リカバー可能であり、程よい難易度のアクションである。
ゲームとしての出来は良いのに''制限時間システムのせいで無駄に難易度を吊り上げてしまって''せっかくの良素材も楽しむ余裕のない残念な出来になったゲームである。
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*水戸黄門II 世界漫遊記
【みとこうもんつー せかいまんゆうき】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000068H5B)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|サンソフト(サン電子)|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1988年8月11日|~|
|分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|
|~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|ツッコミ所多すぎ&br海外でも印籠が通用する|~|
**概要(II)
前作の続編という位置づけではあるが、今回は黄門様御一行が何と世界を舞台に世直しをするというツッコミ所満載の内容。アメリカ、ドイツ、イタリア、インド、中国、ハワイを舞台にした全6面。
基本的なゲーム進行、操作は前作と同じだが、セレクトボタンで証拠品を相手に見せる要素が加わった。
前作は事件内容がゲームオリジナルのものであるとは言え、雰囲気は概ね劇中に忠実に従っていたと言える。だが本作は完全にパロディに徹したものとなっており、「ネタをネタとして分かる人でないと楽しむのが難しい」内容である。以下に一例を示す。
-アメリカでは街を襲撃するギャングを懲らしめる。
-ドイツでは村人を襲う''吸血鬼''を退治する。
-イタリアでは盗まれた''ダ・ヴィンチ''の絵を見つけ出す。
-インドでは''魔王''に連れ去られた王子(しかもかの有名なブッダことゴーダマ・シッダルタ王子)を救出する。
「アメリカは当時まだ独立すらしていないのでは?」とか、「ダ・ヴィンチって当時はもう生きていないのでは?」とか、「そもそも当時の日本って鎖国してるのでは?」とか、「黄門様って外国語喋れるの?」とか、「印籠って全世界共通で通用するの?」といったツッコんだら負けなレベルである(印籠に関しては形式上突きつけるだけで効果はない)。
本作ではメイン画面のBGMは面ごとに異なるものが流れる。また、ステージ開始時に助さん、格さんのどちらかを任意に選べるようになり、選んだ方によって証拠を得る人物や場所が異なる。片方がやられてしまっても、もう片方で捜査を継続する事が出来る。
ゲームの難易度は相変わらず高い。
-通行人や建物の中にいる人にセレクトボタンで特定の証拠品を見せた場合にのみ得られる手がかりがあり、謎解きの難易度がさらに上がった。
-「てがかり」ゲージをフルにし、黄門様に会うだけではステージクリアにはならなくなった。裁きの場面で正しい証拠品を正しい順番で突きつけないと事件が解決せず、ゲームオーバーになってしまう。
--ちなみに裁きの場面で失敗した時の演出は、ご老公が射殺されたり吸血鬼化したり上半身だけ喰われたりなどやたらバリエーションに富んでいる。
-ステージをクリアするごとに、アイテムは全て失われ、所持金も初期値に戻る。そのくせ物価は後半のステージになればなるほど高くなっていく。
-前作同様、八兵衛や弥七に変身して捜査をしなければならない場面もあるが、彼らに変身するアイテムが敵を倒した際にランダムでしか出ない仕様まで前作と同じ。敵を倒し続けるとブサイク女「おたみちゃん」が出現し、こちらをしつこく追い回すのも同じ。
-店員のセリフも相変わらず癪にさわるものが多い。「じゃあ とっとと かえりな!」など。
-前作と違い、本作では制限時間内に事件を解決しないと次のステージへ進めず、ゲームオーバーとなる。
**総評
『水戸黄門』も『水戸黄門II 世界漫遊記』も、アクションと謎解きアドベンチャーの融合に挑んだ意欲作で、その意味では『[[シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/22.html]]』に通ずるものがある。しかし上述の難易度もあって、成功したとは言い難い。
**余談
-2011年12月に原作ドラマが完結した。
-『[[逆転裁判>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/434.html]]』よりもはるかに早く、「突きつける」システムが裁判のクライマックスへ採用されていた。そう、アイデアは悪くなかったのである。アイデアだけは。
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2515.html]]に移転しました。''