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みなさんのおかげさまです! 大スゴロク大会 - (2010/06/04 (金) 00:34:35) の編集履歴(バックアップ)


みなさんのおかげさまです! 大スゴロク大会

【みなさんのおかげさまです だいすごろくたいかい】

ジャンル 麻雀+ボードゲーム
対応機種 アーケード(MVS)
発売元 SNK
開発元 モノリス
稼働開始日 1991年
分類 クソゲー判定
ポイント クリアさせる気ゼロ

概要

当時フジテレビで放送され、人気を博したとんねるずのテレビ番組『みなさんのおかげです』をパロった麻雀ゲーム。…なのだが、タイトル画面に(C)フジテレビとは書かれていないので、著作権的に非常に怪しいシロモノである。

プレイヤーは対戦相手に木梨憲武扮する女子高生キャラの『憲子』モドキの『のりちゃん』か、石橋貴明扮する『保毛尾田保毛男』モドキの『カマオ』のどちらかを選択し、麻雀を行なっていくのだが、打ち手が違うということはないようで、どちらを選んでもさしたる違いはない。プレイヤーには最初30000点が与えられ、勝てば上がった役の得点が加えられ、負ければ上がられた役に応じて得点が減らされる。

上がった役の大きさに応じて相手に喰らうダメージ演出が違い、鼻血、包帯巻きといったものがあり、役満で上がると「黒焦げ」になる。

本作はスゴロク方式で進むマップが存在し、プレイヤーは上がった(上がられた)役の大きさに応じてマップ上で進む(戻る)マス数が決められ、止まったマスの指示に従う事になる。

点数が0点以下になるか、スタート地点より前に戻されるか、後述の「GAME OVER」のマスに止まるとゲームオーバーとなる。

マップ上には様々なマスが存在する。

  • 円袋マーク:持ち点を消費してアイテムを買える。
  • ?マーク:ギャルがくす玉を割り、ランダムでアイテムが手に入る。
  • 女の子マーク:「のりちゃん」「カマオ」がエッチな想像をするシーンが流れる(女の子の着ているパンティーやネグリジェなどを想像するシーンが流れる)。
  • GAMEOVER:止まると即ゲームオーバーとなる。
  • 笑マーク:「のりちゃん」「カマオ」がお笑いシーンを見せてくれる。
  • 天使マーク:矢印の方向にショートカット出来る。
  • 悪魔マーク:止まるとある場所まで戻される。
  • ジョッカーマーク:「ジョッカー団」が現れ、アイテムを1つ奪われる。アイテムが無い場合は点を奪われる。何もしない場合もある。

問題点

本作は上述のようにスゴロク方式で進むのだが、止まると文字通りゲームオーバーとなる「GAME OVER」マスが、2~5マスごとに配置されている。まるで小さな子供が作った「スタートに戻る」マスが大量にあるスゴロクのようである。

  • 故に、プレイヤーはただ上がればいいというものではなく、「この役で上がれば何マス進める」という事を覚えてプレイしなければならない。
  • そのスゴロクマップも、プレイヤーのマス移動時にしか表示されない。マスの並び方まで覚えておく必要がある。
  • コンティニュー画面は雷鳴のエフェクトと共に、画面中央に黄緑色に光る巨大なドクロが出現するという不気味なもの。コンティニューすると「フハハハハッ」とドクロが笑い、ゲームオーバーになったかのような雰囲気をプレイヤーに与える。
  • ゲームオーバー画面は黒バックに妙なカラフルな「GAME OVER」のロゴが現れ、BGMに何故かチャルメラのテーマが流れるという全くもって意味不明なものである。

ゴールまでのマスは50マス以上あり、役満のような大きな役で上がっても最大13マスまでしか進む事は出来ない。負ければ勿論役に応じて戻されるし、流局でも1マス戻されるので、ゴールまでの道程は極めて遠い。

  • 戻された先のマスで、円袋マークや?マークといった良いマスに指示には従わずにそのまま再び麻雀が始まるクセに、GAMEOVERマークやジョッカーマークといった悪いマスの指示には戻された場合にも従わされる仕様である。ここまで来ると本当に制作者側にクリアさせる気があったのかどうか非常に疑わしい。
  • CPUは最低難易度でもリーチ後すぐに上がる。最低難易度でこれなのだから、デフォルト難易度(レベル4)やそれ以上になっていた日には…。

使うと相手の頭上に降ってきて、その局では相手にツモで上がられなくなる「灯油缶」、「リーチ棒男」が故・岡田眞澄(らしき人物)扮する総統と共に出現し、リーチ後即ツモとなり上がれる「スペシャルリーチ棒」、ある役を積み込んでくれる「りえこのふんどし」といったアイテムは入手できさえすれば便利だが、当然使い捨ての上に、入手できるマス目に止まれるかどうかは上がった役次第なので、全く安定しない。

さらに、ステージ間の演出も良いとは言いがたい。

  • 「のりちゃん」「カマオ」のグラフィックは中途半端にリアルで気持ち悪い。特に「のりちゃん」は初対戦時にぬーっとアップでこちらに迫ってくる。子供が見たら泣き出しかねないほど不気味である。
  • 「笑マーク」では二人がギャグを見せてくれるのではあるが、一発芸、宴会芸のようなもので、それほど笑えるものではない。
  • 「女の子マーク」では女の子がブルマやネグリジェを脱ぐシーンが出るのだが、粗いグラフィックのせいでとてもじゃないが「ご褒美」と言えるような感じはしない。
  • 「のりちゃん」を選べば「のりちゃん」と、「カマオ」を選べば「カマオ」とゴールするまでずっと麻雀をする事になる。非常に単調ではあるが、上述の凄まじい問題点と比べればもはや些細な問題である。

クリアすると女の子が選んだ相手に「お仕置き」をするシーンが流れた後、再びスタート地点から選ばなかった相手との対戦が始まる。再びゴールすると、最初に選んだ相手との対戦が始まる。すなわち本作はループゲームであると言っていい。

業務用の脱衣要素がある麻雀では、「開始1分で役満を上がられて1クレジットがパーになった」という都市伝説すらあるほど理不尽に難易度が高いものがあったと言われているが、本作はゲームバランスが未調整なものが多かったネオジオ初期作品の中でも、特に理不尽な難易度である。グラフィックや演出面の出来も悪く、「みなさんのおかげです」のファンやとんねるずのファンであってもこのゲームを楽しめるかどうかは非常に疑問である。

余談

さすがにやばかったのか、雑誌のネオジオ特集等では本作や同社の『バカ殿様 麻雀漫遊記』の画面写真はカットされてしまう(写真が載るべき場所には「NO IMAGE」等の文字が有るだけ)。また、かつてネオジオフリーク誌でのネオジオあるいはネオジオCDへの移植・リメイク希望ゲームランキングでは実現可能性の項が「×(絶望的、ほぼ0%)」。これはFFやポケモンといったサードパーティー契約等の関係で無理くさいゲームに付けられる「△・▲(難しい)」をも下回る。

  • 本作と『バカ殿様』以外では、前者はマネーアイドルエクスチェンジャー、後者はネオ&ジオ、正式にライセンスを取った物でも時間が経ち過ぎたエイトマンやちびまる子ちゃんやイライラ棒等、ほんの数タイトルが該当。