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ガンブレードN.Y. - (2012/11/17 (土) 23:10:17) の編集履歴(バックアップ)


ガンブレードN.Y.

【がんぶれーどえぬわい】

ジャンル ガンシューティング
対応機種 アーケード
販売・開発元 セガ・エンタープライゼス
稼働開始日 1996年
分類 ゲームバランスが不安定
ポイント 操縦士ヘタ過ぎ

概要

特殊攻撃ヘリコプター・ガンブレードに乗り込み、機関銃によってニューヨークを占拠したテロリスト組織を壊滅させるのが目的のガンシューティングゲーム。本作はセガのMODEL2基板で制作された。

EASY(国連ビル解放)、HARD(マンハッタン解放)のどちらか一方を選んでプレイする。どちらの難易度も4エリアに分かれており、全てのエリアをクリアするとゲーム終了となる。エリアの最後にはボス敵がいる場合もある。
当時のニューヨークをMODEL2基板の売りであるポリゴン&テクスチャマッピングで再現している。このゲームの作成のためにスタッフは実際のニューヨークへロケに行き撮影した数百枚の写真を資料に作られた。

本作の特徴は筐体に固定されている巨大なマシンガン型のガンコントローラーである。射撃はフルオートで、トリガーを引きっぱなしで自動的に連射される。なお「オペレーションウルフ」などにあった全体攻撃用のグレネードに当たる武器は存在しないので、とにかく撃ちまくればいい。そのマシンガンで空中から地上にいる敵を狙い撃つ、機銃掃射する爽快感は抜群である。敵キャラは主にアンドロイドなのだが、弾が命中するたびに「チュインチュイン」と音を立てて跳ね回り、数回当てると爆発する。敵の移動にはAIが用いられており、撃ちながら銃身を動かした場合、その軌道を回避するような行動を取ろうとする。また敵キャラ以外にも破壊できるオブジェクトがある、地面に弾を当てると穴が空く、といった演出も当時としてはかなり派手でレベルが高い。

  • この銃は大きさや撃つときの振動など結構迫力が有り、後に続編の『L.A.マシンガンズ』の他『ビハインドエネミーラインズ』等同社のガンシュー数タイトルで使われた。

問題点

プレイヤーは機銃士担当であり、ヘリの移動は自動で行われる。が、このヘリの移動が曲者で、基本的には近くにいる敵を追いかける形で勝手に行われるのだが、挙動が半ばヤケクソかつ異常である事に起因する難点が多すぎる。

異様なほど敵キャラに近寄るヘリのカメラワークの迫力はガンシュー界屈指だが、基本的にこちらの攻撃対象は人間サイズであり、そのアンドロイドはこちらの攻撃に対応して機敏に回避行動を取るために、攻撃を命中させる事がかなり難しく、残念ながらやりにくさもガンシュー界屈指。

もう少し遠くに位置取りしてくれればいいものを、ヘリは上述のように敵兵の目の前、もしくは敵が集まっている所に平気で近寄る。地中にメリ込もうが、建物にメリ込もうが、果ては狙っている敵そのものにメリ込もうが一切お構いなし。見た目は笑えるが、ゲームバランス的には常に「ゼロ距離射撃・または一斉射撃される」危険と隣り合わせのため大問題である。さらに面スタート時の視点もランダムで変わる(Wikipediaより)為、稼ぐのも運ゲーだったという。

敵の攻撃は例外なくこちらの攻撃で相殺可能なのだが、前述のヘリの危険運転なども絡むため、「視点が左(右)に寄った瞬間に撃たれた」といった理不尽なダメージが多い。こちらの銃は連射力がやや低く(手動連射の方が速いが、前述の銃の振動がかなり激しくそれも難しい)、数人同時に一斉射撃をされると絶対相殺できない…という事が多く、ダメージ確定の状況に陥りやすい。ついでに、「わざわざ画面外に逸れた敵弾に突っ込みに行ってしまい」ダメージ、ということも。

また本作はマシンガンをぶっ放す感覚を再現しようとしたためか、コントローラーがかなり重い上、撃った時の振動がやたらと激しく、長時間プレイしていると腕が痺れる。ブレも大きく、敵を狙いにくくなるほどである。

  • 後の『L.A.マシンガンズ』等のこの銃がそのまま「使いまわされた」ゲームも…要するにこの問題は解決しなかった。

総評

爽快感と迫力は抜群なのに、ゲームバランスに問題がありすぎる惜しい作品である…という点は、レールチェイスシリーズを彷彿とさせる。『L.A.マシンガンズ』ではこれらゲームバランス上の難点はほとんど改善されている。が、あまりに異常な自ヘリの挙動や、プレイしていて感心してしまうほどこちらの攻撃を巧みに回避しまくる敵兵…といった本作の絶大なインパクトが薄れてしまった事を残念がる声も挙がっている。痛し痒しといったところか。