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悠久幻想曲3 Perpetual Blue - (2012/02/26 (日) 05:50:08) の編集履歴(バックアップ)


悠久幻想曲3 Perpetual Blue

【ゆうきゅうげんそうきょくすりー ぱーぺちゅあるぶるー】 

ジャンル シミュレーションゲーム
対応機種 プレイステーション
ドリームキャスト
発売元 メディアワークス
開発元 スターライトマリー
発売日 1999年12月22日
定価 【PS】5,800円
【DC】6,800円
分類 賛否両論判定
ポイント ギャルゲーなのに1周毎に長時間の作業をさせられる
前作とは全くの別ゲー
賛否あり
攻略本必須


概要

「絆」をテーマにした「悠久幻想曲」シリーズ3作目、通称「悠久3」「悠久3PB」。
メディアワークスを中心にメディアミックスを見せ、外伝も2本作られ、3のナンバーをつけられた本作は期待の最新作として発売された。 世界は前作までとは違うものへと一新され、旧作との関連は全くない。種族名が同じ亜人がいて共通ワードがファンサービス位にごく少量ある程度。

ゲーム内容

港湾都市シープクレスト。そこは世界中から人が集い物が行きかう、貿易港として急激な発展を見せる街である。しかし、それは同時に事件や事故にも事欠かないということでもあった。
シープクレスト保安局第4捜査室、通称ブルーフェザー。魔法、魔物に関連する事件を専門に扱う部署であったが、魔法事件自体の減少を受けいつしか保安局にとってはお荷物、魔法能力を持たず理解のない多くの市民からは不審物扱いとなっていた。その性質上隊員は希少な魔法の素質を持つ事が求められるものの、集まったのは個性的なメンバーばかり。
そこに、保安学校を卒業し魔法適正ありと判断された主人公ルシード・アトレーが、本人の意に反し室長として配属されたところから、この物語は始まる。

  • プレイヤーは主人公ルシードを操り3Dで描かれた事務所内を自由に動き回り、同じように動き回る7人の仲間とコミュニケーションをとったり訓練をしたりすることになる。
    • 一日は8時~24時で、リアルタイムでは約10分程。
    • 会話は「調子どう?」や「どう思う?」といった内容を選択し、次いで対象となるキャラクターを選択する仕組み。なので、AのキャラクターにBのキャラクターの調子を聞くことも可能。
  • キャラの能力は事務所内の訓練や当番、休憩などあらゆる行動をとることによって少しずつ上昇する仕組み。同時に魔法経験値というものが得られ、一週間に一回貯めた経験値を使って新しい魔法を習得可能。
    • 魔法は攻撃、回復の他に味方のステータスをアップする補助、相手のステータスをダウンさせる障害、同属性の魔法の効果を上げ対属性の魔法の効果を下げる結界の5種類。
  • 戦闘に参加するのは、主人公を含めた5人。主人公自身の訓練はもちろんのこと、室長として仲間それぞれの役割を考えて育成を行い事件に備えるのが基本的な流れとなる。

シナリオ

  • 本作のストーリーは5つのチャプターと最終チャプターの6つに分かれており、主人公の選択肢によって分岐していく。
    • 具体的に言うと、チャプター1からチャプター2A・2Bに2Aから3A・3B、2Bから3B・3Cという風に分岐する。分岐する選択肢はゲーム中で表示される。
    • チャプター5はB~Eの4つに分かれている為、全シナリオを正面から制覇しようと思ったら4周する必要があるが、システムデータや周回での何らかの持ち越しは存在しないためある程度はセーブデータの使い回しも可能。
    • チャプター5終了時に一定の条件を満たした場合、最終チャプターであるチャプター5Aに移行する。ベストエンディングを見るためにはここのクリアが必須。
  • ゲームの開始から終了までゲーム内で約1年かかるのだが、実際に自分でプレイするのは数ヶ月程。自分が選ばなかったチャプターはキャラにとっては体験済みとして進行する。
  • 一つのチャプターは4つのメインイベントで構成されており、その合間に単発の任務イベントや登場人物の巻き起こすトラブルイベント、各キャラごとに設定された生活イベントが設定されている。イベント総数なら約300とそれなりの量であり、生活イベントならほぼ毎日起こる。
    • 魔法犯罪を扱うという設定上、起こる事件はバリエーションに富んでいる。自分のアイデンティティに悩む魔導人形や魔物に育てられた少女との交流、魔法を使う怪盗との対決、果ては街全体をフライパンに見立てる魔物との戦いと様々。また、これらの事件を通して最初は嫌々ブルーフェザーに勤めていた主人公も変わっていく。
      • なおメインイベントは最後必ず戦闘が発生するのだが、たとえ敗北してもゲームは進行し事件は解決する。ライター曰く「戦闘に負けた場合のストーリーを考えるのが一番大変だった」とのこと。この場合でもストーリーが展開されるので負けてなお精神的に余裕があれば見てみるのもよい。ただし、イベント自体は失敗扱いになる上、ベストエンディングを見る妨げになるのでできれば再戦した方がよい。
    • 300あるイベントのほとんどを占める生活イベントは、特定の日時に特定の場所で対象キャラクターに話しかけることで発生する。その名の通り日常に関わるショートトークが交わされる。
      • 最終チャプターは1年の間に主人公がシープクレストで築き上げた全ての絆が収束する形をとっている。

キャラクター

  • キャラクターデザインは前作までと同じくmoo氏が担当。
  • 攻略対象は、ブルーフェザーのメンバーであるメインキャラ7人と街の住人であるサブキャラ3人。うち男性キャラはメインキャラ2人。
    • 声優はかなり豪華で当時の有名所で構成されている。
    • 主人公はゲーム中は声なしだが、後に発売されたドラマCDや悠久組曲では石田彰が担当した。
  • それぞれのキャラが、パラメータに影響を受けて日常生活を送っており、命令をしたり訓練に誘ったりすれば少しながら影響を与えていける。根気はいるものの、続けていくことで行動パターンを変えることができる。
  • 各キャラクターには、HP/MPをのぞいたそれぞれの能力(筋力・器用度・敏捷度・耐久力・魔力・集中力・判断力・抵抗力)に、キャラごとの上限値が定められている。
    肉弾戦担当のビセットは魔法関連の能力の最大値が全て低く*1、バーシアは全てが平均並~平均以上に高い*2

問題点

作業の多さ、フラグの理不尽さ、不親切な設計。 特に作業量はWEB1.0時代の名残である各種手書きWEBページでも叩かれており、「もはや苦行」とまで言われることさえある。

攻略本必須のバランス

  • 攻略情報を全て把握していないとクリアできないシステムバランスである。
    • 訓練とイベントでステータスを共有しているため、情報がないとつらいことになる可能性がある。このゲームではイベント以外のほぼ全てを訓練に充てるのだが、訓練する度にHPやMPを消費することになる。しかし、イベントが発生して戦闘になった場合、ステータスは最大値ではなくこの消耗した状態で戦闘を行うことになるため、訓練をし過ぎていた場合は苦戦必至である。逆算してスケジュールを立てれば事足りる。そのため評価としての賛否やプレイスタイルが分かれる所である。
      • 戦闘イベントでルシード以外が戦闘不能になると翌日は強制的に休養となる。
    • 生活イベントの発生の有無も基本的にノーヒント。特定日時に特定の場所で発生するのだが、数人のキャラがたむろしているならともかく、1人しかいない時は見逃しがち。
      • しかも事務所の外れでほんの一時しか発生しないようなものもあり、それらは対象キャラがなかなかやってこず見れる可能性が非常に低い。どうしても見たいなら対象キャラをストーキングし、発生場所にできるだけ近づいたところで進路を塞いで足止めをし時間が来るのを待つしかない。
    • 他にも、訓練の効果など攻略する上で重要なデータがゲーム中に表示されない、絆や機嫌に該当するステータスやイベントの履歴がわからないという不親切な設計もプレイの足を引っ張っていた。
    • エンディング条件もやや面倒で、また従来のシリーズと比べ厳しい(手間をかける必要のある)条件に変更されている。恋愛ゲーム等でこれより難しい物はいくらでもあるのだが、後述のプレイ時間のせいで容易にリトライができない。
      • 前作は選択肢次第で真相にたどりつける上にすぐにリトライできるため問題はなかったのだが。

プレイ時間

  • プレイ方法によって差異はあるが最低30時間以上、長ければ60時間と、ギャルゲーテイストのアドベンチャーゲームとしては非常に長い。俗に言う「キャラクター攻略対象」が複数存在する本シリーズは当然シナリオの周回プレイが前提のはずだが、ベストエンディング(=特定キャラED)に到達できなかった場合はプレイ時間が水の泡となる。
    • このプレイ時間の内訳も育成という作業がほとんどであり、育成パート自体も単調なため作業感が更に増す。
    • 理論上は1人を狙った時の"空き"をもう1人に当てるという計算で進めることにより、途中までのセーブデータの使いまわしができる。これにより1.5倍の苦労で2人分見ることができる。
  • ゲーム中の殆どの時間を費やす訓練パートはいわゆる作業とされる部分である。その内容は昨今のようなミニゲームなどではなくポリゴンのキャラクターが何かしているのを10秒から20秒眺めているだけというもの。

育成

  • 動作を実行するとその行動に対するポイントが蓄積されていき、このポイントの高いものほど実行しやすくなる。また、キャラクターにはそれぞれの個性に見合うようにこのポイントの初期値が設定されている。つまり放っておくと一部分だけ特化した能力になるのである。このままでは困った性能になるため根気よく命令をしたり訓練に誘ったりして矯正していかなければいけないのだが、ルシードと同時に訓練できるのは1人まで、朝指令を出しても1回しか実行しない、一定条件下では訓練の命令を投げ出す、日常イベント発生時は絶対に何もしない、日によっては誘っても命令しても理由もなく頑なに拒否する、などというシステム上での問題が足を引っ張る。
  • 育成を一層困難にする上記の問題の中には攻略本に載っていないものもあり、プレイヤーの中には自分のプレイのどこに問題があるのかわからず困った者もいるだろう。
    • また、攻略本では、フローネというキャラに対し「素早さや耐久力よりも魔法特化で育てておこう」と書かれているが、実際は敏捷をMAXにして、味方全体の攻撃力を大幅に上げる「リージャン」を習得した方が遥かに使い勝手がいい。ここも攻略本の罠である。
      • 彼女は運動系の訓練を極端に嫌がる為、全く行動ターンが回ってこないほど敏捷値が低く、一撃で沈むほど耐久力がないキャラに育つ*3のがデフォルト。むしろ彼女の敏捷と耐久をどうにかするのが毎回の課題となる。しかし矯正は困難を極め、生半可な育成スタイルではボス戦で何もしないうちに戦闘不能になるだけである。それを防ぎたければ、ルシードやビセットといった前衛キャラの敏捷・耐久を高め、戦闘開始直後に「かばう」を使うのが必要となる (ただしこれを使うと受けるダメージが割増になる上に敵からは集中して狙われるようになる) 。
      • 一応、敏捷が低ければ結界魔法担当としては使いやすいという面もある。
      • ただし結界を使い始めるためには行動ターンが回ってくる程度には敏捷値が必要であり、維持するためには敏捷値が低いことが求められる。そしてやはり結界使用中は率先して狙われる。 下手をすると結界を使用する前に倒される事もしばしば。 結局、敏捷値を高めた方がいいという事になってしまう。
      • 実のところ一番手っ取り早いのはフローネを見限ってその分他のキャラの育成に集中することだったりする(笑)。
      • 他にも攻略本には各キャラ別の育て方が書いてあるが実際には役に立たない。
  • かなりの手間はかかるが全キャラステータスMAXも可能。そのため少数の特殊な層は逆に育成という作業にある種の楽しみを見出しているそうだ。もちろんこの場合は スキップなしのプレイになるが
  • 訓練は複数のパラメータに影響を与える。一見数値が動かない項目もあるが、上がったのが1未満であるからそう見えるだけで内部では微増しているのである。それも数百数千の各種訓練を積み重ねていくと累積はそれなりになる。困ったことに、その計算もしないとならないゲームバランスなのである。例えば初期からダッシュという訓練をし続けて早々と敏捷をMAXにしてしまうと他の訓練で上がる分が無駄になる、あるいは他の訓練をする時間が遅れると言い換えることも出来る。訓練時間は膨大だが、それでも訓練に無駄があるとボス戦に必要なステータスに至らないという事態に陥るのである。

育成パートでの会話内容

  • 本人の調子を聞いた時にかなり疲労していれば「疲れた」と返してくることもたまにあるのだが、それ以外ではランダムなのであてにならない。
    • 他人についてどう思うか聞いた時の内容は「いつも酒を飲んでいる」、「ああなりたい」、「いつも元気だ」というようなお馴染みの返答が序盤から終盤まで育て方や絆の深さが異なっていても変わらず一定割合で返ってくるだけである。
    • たまに不機嫌に「知るか!」というように返してくることもあるのだが、逆ギレされた直後にもう一度聞くと今度は上機嫌になっていたりするし、逆のパターンも起こる。
  • 攻略本によれば機嫌というパラメータも存在するとのことだが実在は不明。
    • はっきり言えば会話内容に意味はない。

ボス戦の難易度

  • イベントで戦うボス戦の難易度が高い。ステータスが低かったり、イベント発生条件を知らないでHPやMPが低下した状態で挑んでしまったり、使いやすい魔法を覚えていなかったりすると、こちらが何もしないうちにほぼ壊滅状態にさせられる可能性もある等、前述の育成の難しさも相まって前作までとは打って変わって高い難易度を誇る。
    • ボスは全般的に高いHPと攻撃力を持っており、戦闘向きでないキャラなどは一撃で沈むことも。
    • 一部のイベントは、こちら側だけ魔法を使えないという不利すぎる状態で戦闘になる事もある。また、フルメンバーで戦えないイベントもある。
    • ただし、魔法の役割分担や訓練でしっかりステータスを上げるなど、システムを把握し育成をきっちりこなしていれば中盤までは楽に勝てる。序盤の2~3戦ではひたすら主人公の敏捷値を中心に上げることでノーダメージ撃破も可能。育成度合いで多少揺れるが理不尽な展開になりがちなのは後半から。特に4-Aラストで出てくるプーチン一味は凄まじく強く、育成が足りないと高確率で負ける。
    • また、どんな敵にも最大HPに応じた割合ダメージを与える魔法の習得という抜け道がある。逆にこれなしでのクリアに挑むのは中々に厳しい。
  • 一応、負けてもストーリー自体は進むのだが、キャラクターEDを見るためには最終ルートに行く必要がありその条件の1つに一定割合でのイベントの成功 = ほとんどのボスの撃破が条件となっているので、ボス撃破がほぼ必須となる。その上で最終ルートの最後に登場するラスボスに勝利しなければキャラクターEDを見ることができない。
  • そのラスボスにいたっては非常に高い能力値に加え、こちらを上回るサイクルで全体魔法を含んだ強力な攻撃を連発してくる。育成が足りないと開幕での瀕死や戦闘不能続出も珍しくない。全能力最大値のルシードでさえ数ターンしか持たない。
    • 火の結界を併用することでラスボスも上記の割合ダメージ魔法を使った戦法が一応通用するが発動成功率は高くなく、MPの消費も馬鹿にならない上に相手は回復や打ち消しもしてくるので運が悪いと手詰まりになる。
    • ラスボスに対しては、ルシードとビセットにラスボスの弱点の火属性の物理魔法を覚えさせた上で、命中率と攻撃力を高め、補助魔法でラスボスの防御力を下げた上で殴るという手段もある。
    • ちなみに相当なやりこみ派が完璧な育成をすれば正攻法でラスボスを倒せるようにもなる。戦術例としては「ネディア」で全パラ低下、リージャン*2で攻撃UP、ヴァリダティでクリティカルUP、火の結界を張る、後は物理魔法インファーノ*2とコンクエスト*2を当てていくというもの。
  • 余談だがエニックス4コママンガの楽屋裏コーナーで戦闘について取り上げている作者が多く、ボス戦自体の難易度も単純に高い事を示している。中には戦闘で勝てずにネタ出しに苦労していた作者も…。

シナリオ関連の問題

  • 絆の育みを謳っているにも関わらず、メインシナリオの一部を除けばキャラの台詞と行動と間柄に1年以上が経過しても変化・進歩がない。連動や時期の影響が組み込まれていない。作中では大小様々な事件を乗り越えているのだが、何故かその経験がリセットされている。
    • 例外はフローネのキャラバレと更紗の人慣れと休日が少しだけある程度。
      • 休日イベントで深まった仲が他のイベントに影響を与えることはない。休日イベントではルシードも含んだ仲間同士の間柄に見直しが発生しているため矛盾が生じる。
  • 様々な事件が起きるが伏線などの構成の巧みがない。単体のイベントでも複数のパートで続いているシナリオでも同様である。
    • 事件の謎のタネ明かしも「そうか、△△だ。××には◎◎となるからな」といった具合に突然このファンタジー世界特有の仕組みで解説される。
  • 主人公達が情に流されて犯罪者を見逃したり隔離種族を匿ったり不法侵入したりする。
    • ラストパートの謎も数話に渡って引っ張った挙句結局このパターンとなる。しかも重ね合わせである。
  • 天才肌であるはずのゼファーが無能。物知りで頭の回転の早い頼れる参謀役のはずが、設定と結果でしか賢人として描かれない。
    • 彼がその知能を発揮する場面は敵の弱点や製品を「知っている」と言う場面でしかない。プロセスの描写や論理的な種明かしによる知の描写自体がゲームにない。
    • 日常でたまに披露する豆知識も「つまようじの折れ目は実は~」というように"実際にははっきりしていないこと"を堂々と断定して述べているというものばかり。このファンタジー世界では事実、ということだとしても、我々にとって身近な話を用いて堂々と語るのは混乱を招くからそれはそれでシナリオ作りの間違いである。
    • 銃を持った犯人に羽交い絞めにされた女性を救うために作戦を立てるシーンという見せ場もあるが、その時に立てた作戦というのが 「俺が犯人を挑発して銃を人質から俺に向けさせる。その隙に犯人の腕をスナイパーに狙撃させてくれ」 というもの。しかも作戦指揮を執る人物に一方的に頼むと返事もきかずにすぐに現場に向かっていく始末。そしてその作戦が見事に成功する超展開。

その他の問題

  • スキップ機能を使用するといくらかゲーム内時間を早めることができるが、キャラクターの行動速度はそのまま、つまり訓練が減る→成長しない、というシステム上の落とし穴があり、最後には俗に言う詰んだ状態となる。
  • ストーリーパートでのスキップは前作までと比べて明らかに遅くなっている。
  • ゲーム内時間の1日も冗長で、イベントが発生しない普通の日でも10分程度はかかったり、テキストアドベンチャーパートの発生頻度に差があり、1週間以上発生しない等の細かい不満も。
  • 説明書には、最初のプレイでは出だしの回想をよく読んでください、二回目からは早送りしてもいいですよ、と書かれている。カット機能をつければいいのに。
    • ちなみに初代と2にはちゃんとある。
  • 基本彼らは担当する特殊な事件が発生しないと外出もできない。休日の外出も攻略キャラに会うのが目的であるため、自由な散策は一切できない。が、イベントパートでは日中の見回りや自由時間に外出をしている描写がある。

システム関連

  • 1つのプレイデータがメモリーカード1ブロックとなっている。前作まであったプレイ履歴に相当するシステムデータが存在しない為、ゲーム中で見たCGやイベントなどの自由な鑑賞はできなくなった。おまけデータなどもなく、またクリアデータの引継ぎもないので2周目以降のプレイも難易度に変化はない。
  • PS版では更紗というキャラとのEDで彼女の音声が再生されない。このことについて一切メーカーからの対応はなく攻略本にも書かれていない*4

機種による差

  • 本作はPSとDCで同時発売された。解像度はDC版の方が上。
  • 事務所内での移動においてDC版はアナログスティック操作でダッシュするのだが、PS版では X ボタン同時推しでダッシュとなっている。なお、本作では通常の歩くスピードはかなり遅くダッシュが基本となる。
    • にもかかわらずPS版ではダッシュについて 説明書で触れていない

総評

余りにも長時間の作業と攻略本必須のバランスの悪さ、システムの不備。

その後の展開

  • 3の発売から数カ月後、今までのメインキャラクター総登場のお祭り作品『悠久組曲』の発売と言う展開を経てシリーズは完結の運びとなった。
    • 制作会社スターライトマリーの経営破綻後、当時のスタッフの一部はその後設立したブリッジに移籍している。
  • 悠久幻想曲シリーズという当時の核コンテンツを失ったメディアワークスはその後、『シスター・プリンセス』等へのメディアミックスにシフトしていくこととなる。
  • そして2009年4月頃のアスキー・メディアワークスのホームページ移転の際、旧メディアワークスの一部の公式サイトが閉鎖された。この中に悠久幻想曲シリーズの公式サイトも含まれている。

余談

  • エモーショナルレスポンスという新システムが搭載された。
    相手の言葉に対し通常の選択肢ではなく「同意」「流す」「反対」の3つの態度を選びそれに基づいてルシードが返事をするシステムであり、ストーリーパートでたまに発生する。
    多くのユーザーは 「それ、普通の選択肢と同じじゃね」 とツッコんだことだろう。
  • ちなみに関連会社の発行する電撃PlayStationの評価では35点(100点満点中)を叩きだし、ファミ通のクロスレビューではPS版がオール6でDC版が7 7 7 6。ザ・プレイステーションの読者評価でも常に下位におり「面倒」「どうしてこうなった」というような意見ばかりであった。
  • 「人気シリーズのシステムを一新」「2Dから3Dに」「三作目のジンクス」というゲーム業界の失敗フラグを複数立てて見事にコケている。
  • 前作までとの関連性が全く感じられないため、「(会社が危なかったため、)悠久幻想曲シリーズとは関係ない作品として制作されていたものに急遽『悠久幻想曲』の名を付けることにしたのではないか」といった噂が流れていたこともある。
    • 概ね21世紀初頭にネットの掲示板で交わされた。
  • シナリオの項目で触れたチャプター表記は攻略本記載のものでありゲーム内では区分け表現自体がない。順当に考えるなら5段階目のチャプターにはシナリオが5つ用意されていそうなものだが5-Bから5-Eと割り振られた4つしかない。また、6段階目の最終チャプターにはわざわざ5-Aの表記が割り振られている。現場で何かあったのかもしれないが真相は不明である。
  • ちなみに、本作のシナリオは外注でありスタジオオルフェが担当している。