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オリビアのミステリー - (2011/11/05 (土) 20:38:01) の編集履歴(バックアップ)
オリビアのミステリー
【おりびあのみすてりー】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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スーパーファミコン
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発売元
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アルトロン
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発売日
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1994年2月4日
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分類
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バカゲー判定
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定価
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9800円
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概要
アルトロンから販売された「うごく絵」シリーズのVer1.0。
後に1.1(PC98『オリビアのミステリー』)や2.0(SFC『アリョール』)が販売された。
往年の名作、『キネティックコネクション』(ディスクシステム版のタイトルは『きね子』)と類似した、絵が動くジグソーパズル。
操作やピースの数などは『きね子』を踏まえているようだが、幾何学模様が多かった同作と違い、ストーリー性のある1枚絵を組み立てる。
アニメは一定パターンを繰り返すだけなので、『きね子』ほど難易度は高くないが、本作はクリア時間によってエンディングが分岐する。
シナリオ
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あえてよく言えば平易で分かりやすいと言うべきか、ようわからん。
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ただ、文体はヘンテコだが、話の筋じたいは奇想天外かつ、どこか牧歌的でもあり、中々楽しめる。バッドエンドは悲しい…
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劇中テキストはこちらで見ることができる。
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ちなみに、オリビアという名前は作中では登場せず、説明書に(なぜか)存在する英文版部分で「Princess Olivia.」と書かれていることにより、
これで初めてパッケージなどの女性がオリビアだとわかる。
普通は読まない。
内容
ではゲーム性はどうかと言うと、こちらも崩壊している…むしろこちらの方がこのゲームの醍醐味と言える。
ただし、下記問題点の多くは『キネティックコネクション』や『きね子』にも存在したため、本作独自の問題点というわけではない(7年たってもろくに進歩してないとも言うが)。
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背景の画像が動いているのがこのゲームの特徴だが、ハードの都合か作風なのか、似たような色のピースが非常に多く、なかなかの難易度を誇る。
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『きね子』同様にピースの上下左右はランダムで反転しているし、ステージ2のように同じ窓が並ぶ絵など、基本的なステージでも慣れを要する。
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特にステージ開幕直後は「画面中に散らばった各ピースがそれぞれ上下左右に蠢いている」という状態なので、最初の1手に手をつけるハードルがいきなり高い。
そして絵がヘタ。特に人物の顔の線は歪んでいて、無駄に難易度を上げる要因となっている。
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ストーリーの都合でオリジナルメカがたくさん登場するのだが…
完成しても何だかわからず、絵を完成させるというゲームの目的が根底から揺らいでいる。
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意味も無く傘を左右に振る男たちや「空を飛ぶ機械」ならまだしも、「アトミック水汲み機」が完成しても反応に困る。
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ただし、全体的にアニメーションは滑らかであり、馬の走行フォームなども正しく描かれている。
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パッケージには「皇帝の娘」の立ち絵が描かれているが、この絵も正直なところあまり上手では無く、ヘタをするとそもそも女性にも見えない。
この点に於いては、かの『里見の謎』とも張り合えそうである。
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しかもお手本が無い。完成するまでどんな絵かわからない。ただでさえ完成しても理解不能なのにこれは厳しい。
更に、キャンバスの縁も無地、ピースの形は全て同じと、ジグソーパズルゲームとしてのヒントがかなり少ない。
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「端や四つ角から片づける」というアナログジグソーパズルの定石は通じない。
また、左右が逆転している事に気づかないまま組み進めてしまうケースが初見ではちょくちょく起こる。
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全く同じ絵柄、同じ動きをするダミーピースが含まれている事があり、ダミーピースをキャンバスに正位置ではめ込むと消滅してしまう。
本物と見分ける方法はなく、実際にはめるまでわからない。
ただし、「その絵柄がその方向でその位置にはまる」ことが確定するため、一応攻略のヒントとして使える。
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幸い、完全ノーヒントの箇所はなし。(塗りにグラデーションがかけてある、アニメーションの動き方から推測できる、など)
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作中でも最高難度のステージ11と13のなかに、全体的に見ても低難易度のステージ12があるなど、バランス感覚に疑問が残る。
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基本的に、エンディング分岐を考えなければ、制限時間はないので、いくらでも試行錯誤できる。
完成画像が見れるようになった、後継作『アリョール』(後述)ステージ17よりは簡単だったりする。
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ステージクリア後は額縁の下に「GOOD」と表示されるのだが、コマ落ちしたかのような変な動きをする。
全体的な雰囲気もあって非常にシュール。
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BGMは、ステージごとに専用の曲が用意されている。
チープな音質ながらも場の雰囲気にほどよく調和する曲ばかりだが、ステージ6の曲をかけ続けていると、パートごとの旋律がズレてくる。
総評
ジグソーパズルにおいて、完成図の存在がいかに大事かを教えてくれるソフトである。これが無いというだけで、本作の難易度は不必要に引き上げられている。
のみならず、作品全体に渡って散見されるアラの多さからして、本作はハッキリ「完成度が低い」と言えよう。
しかし、シュールで破天荒なストーリー、ヘンテコな日本語の文体、意外と場に合ったBGM、そしてナチュラルにヘタっぴな絵柄には、牧歌的でどこか不思議な味わいがあり、
粗探ししたらキリがないという突っ込みどころの多さと相まって本作をバカゲーたらしめている。
些細なヒントから正解を掘り起こさなければならないため攻略は困難を極めるが、程度の差こそあれ、ジグソーパズルとは元々そういうゲームである。
本作は、その最低限の勘所すら外しているクソゲーでは決してない。
実際「動く絵を使ったジグソーパズル」という骨組みの部分は面白く、魅力的とも言える。
ただ、そのゲームを遊ばせる環境が、90年代半ばに発表された作品としては劣悪だっただけである。
余談
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パッケージ裏で、エンディングステージのひとつが堂々とネタバレ掲載されている。
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パッケージ裏で謎の存在感を放つ「パズル博士」は、アリョールのパッケージ裏にはいない。
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なお、このゲームのイラスト・グラフィックがこんなことになったのは、「グラフィッカーが全員辞めてしまったためプログラマーが絵を描いたから」だと言われている。
真偽は不明だが、説得力はある。
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続編『うごく絵Ver.2.0 アリョール』も日本語として変なテキストや相変わらず女性に見えないヒロインなどおかしいところはあるが、
パズルゲームとしては前作より相当改善されており凡作に仕上がっている。
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プレイ前に完成図が出る、ピースが長方形ではない、1ステージ中3回まで完成図を見られるヒント機能、対戦モードの搭載など、
本作の問題点・不満点の多くが改善されている。
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画力がかなり向上し(相対的にだが)、「アトミック水くみ機」や「チェーンソー看護婦」のような珍奇なマシーン及び人物も無くなった。
人によっては寂しく思うかもしれないが…
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2人の犯罪者が主役のストーリーは一見の価値があるような、ないような。また、メッセージの早送り&遅送りやスキップなども可能になった。
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一方で、タイムアウトによるゲームオーバーができ、そこにピース形の変化(毎回変化する上に細かい)という要素が加わり、かえって厳しくなった部分もある。
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このため、ステージ17は、最小ピース+ピース変化+全体的に赤く、メリハリのない色合いの殺人コンボに上記仕様が加わり、前作の鬼畜ステージ13を上回る難易度と化している。
ただ、上述の通りヒント機能があるので、それを駆使すれば決して無理ゲーというわけではない。