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天空のエスカフローネ - (2011/03/15 (火) 08:55:42) の編集履歴(バックアップ)


天空のエスカフローネ

【てんくうのえすかふろーね】

ジャンル アクション・アドベンチャー
対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイ
発売日 1997年9月25日
定価 通常版:7,140円、限定版:8,190円
分類 クソゲー判定
ポイント 原作ブツ切り
演出ほぼ無し
オリキャラ意味無し

概要

  • 1996年にテレビ東京系で放送された、サンライズ製作の異世界ファンタジーロボットアニメ『天空のエスカフローネ』をゲーム化。
    • 多彩なイベント演出と新しいシステムによってTV本編のストーリーを再現し、さらに新たに書き起こされたオリジナルストーリーを追加。
    • 主人公バァン・ファーネルを操るアドベンチャーパートと、主人公機・エスカフローネを操り敵ガイメレフ(ロボット)と戦闘するアクションパートに分かれている。
    • 途中の選択肢によって、地球から来た少女「神崎ひとみ」と、バァンを慕う猫人「メルル」の好感度が増減し、それによってエンディングが変化する。

問題点

  • そもそも原作の主人公はバァンではなく神崎ひとみである。TV本編では描かれなかったバァン側の心情を中心に描く、なんてこともまったく無く、ほとんどのイベントはひとみ視点の自動進行で、たまに思い出したようにバァンを操作するパートが挿入されるのみ。
    • イベント中もキャラのほとんどが棒立ち。BGMは流れっぱなしで効果音や演出などもほとんど無いため、原作未見のプレイヤーには何が起きているのか分からない(原作ファン以外はそもそも買わないかもしれないが)。一昔二昔前の、PCエンジン辺りの頃のゲームを思い出させる。
    • ボイスは場面によって流れたり流れなかったりする。フルボイスなどとは言っていないためそれはそれで構わないが、会話の途中で急にボイスが入って急に無くなるメインキャラ同士の会話なのに片方だけボイス有りでもう片方は無し、なんてことも日常茶飯事。
      • 録音環境の関係か、ボイスが終わる際に時々「ブツッ」という音が鳴る。
      • ちなみに、幸運姉妹ナリア&エリヤのボイスが逆になっている場面もある。
  • 数少ないアドベンチャーパートも、ほとんどはただエリア内を歩き回るだけ
    • 説明書に載っている「パートナーシステム」は使う機会が序盤にたった二回あるだけで、ほとんど意味が無い。
      • その内容も「大聖堂に向かう前にひとみを連れる」「扉を開けるためにガデスを連れて行く」という限りなくどうでもいいもの。一応もう一ヶ所無くもないが、そこは使っても使わなくても一切関係無いので気づかない人も多いかもしれない。
      • それ以降はそもそも行動中に他のキャラ自体が一切出ないので、使いたくても使いようがない。序盤にわざわざ複数の兵士を使って説明させたのは何だったのか
    • 斜め見下ろし式の画面なのだが、バァンの斜め移動と通路の角度が合っていないため壁にぶつからずに移動することが不可能。地味にストレスが溜まる。
  • ストーリー展開は基本的にTV本編の通りなのだが、話がブツ切りの上に何の補足説明も無いため、展開が非常に唐突。要所ではTV本編から編集したムービーやゲームオリジナルのムービーが挿入されるのだが、一つ一つが異様に短い。その上フレームレートが低いようで、妙にカクカクする。
    • なお、ゲーム中に収録されたムービーを鑑賞できるモードなどは無い。
  • ストーリーはエンディングを除き完全な一本道。説明書に「ひとみとメルルのバァンに対する好感度によりエンディングが変化する」と書いてあるが、本当にエンディングしか変化しない。
    • それまでどれだけひとみを邪険に扱い、メルル贔屓の選択肢ばかり選んでいようがメインストーリーでは原作通りひとみ一直線な展開となる。
    • 肝心の変化したエンディングでも今ひとつ変化に乏しく、「バァン達が地球に帰還するひとみを見送る」という基本的な流れは同じ。
      違いと言えば、メルルエンドではひとみエンドに登場したメインキャラ達がおらず、バァンとメルルのみ。バァンの腕にしがみついているメルルにひとみが「バァンをよろしくね」と言うだけ。
    • ムービーが終わると何の説明も無くスタッフロールに突入し、そのままタイトル画面に戻って終了。クリア特典の類は一切無し。
  • オリジナルストーリー及びキャラクターが本筋にまったく絡まない
    • フォルケン(バァンの兄で、敵の軍師)の乗るガイメレフと戦う場面があるが、絶対に勝てないイベント戦闘が一回あるだけで、それ以降戦う機会は無い。そもそも原作では非戦闘キャラクターであり、彼の戦闘力が高い時点で既に違和感がある。
    • エスカフローネと敵軍の一部が唐突に幻の月(地球)にワープしてしまう展開があるが、一緒にワープした敵と戦闘し、地球の戦闘機に追い掛けられたところでこれまた唐突に帰還。滞在時間はわずか数分で、以降の展開にも一切影響を及ぼさない。
    • オリジナルキャラクターその1・レフィーヌはディランドゥ(敵軍の隊長)に心酔する女剣士という役柄なのだが、全編で3回しか登場しない上、最後はディランドゥと何の関係も無い場面に唐突に現れて戦闘になる。そして、生きているのか死んでいるのかもはっきりしないままフェードアウト。
    • オリキャラその2・みづるに至っては登場・即退場。地球から来て敵に洗脳されたひとみの友人なのだが、唐突に現れて一回戦闘したらその場で洗脳が解け、さっさと地球に帰る。登場自体に何の脈絡も伏線も無い上、その後はやっぱり一切触れられもしない。だったら何故登場させた。意味不明すぎる。
  • 戦闘はかなり単調だが、難易度は低めで敵の耐久力も大したことはないため、ストレスはさほど溜まらない。
    • ダウンした相手に攻撃を重ねれば起きあがったところに攻撃がヒットし、ハメることが出来る。

評価点

  • 使いどころが一部おかしかったりするが、原作アニメと同じ声優による熱演は評価に値する。「ひとみィー。」「うわあああああ。」といった感嘆符の使い忘れ台詞もしっかり気合いを入れて叫んでくれるのは流石プロである。
  • BGMは数が少ない上に画面が切り替わるまで流れっぱなしで演出的には劣悪だが、質自体は悪くない。少なくとも耳障りになることは無い。