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真説サムライスピリッツ 武士道烈伝 - (2011/12/17 (土) 22:52:42) の編集履歴(バックアップ)
真説サムライスピリッツ 武士道烈伝
【しんせつさむらいすぴりっつぶしどうれつでん】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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ネオジオCD セガサターン プレイステーション
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発売・開発元
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SNK
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発売日
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三機種とも1997年6月27日
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定価
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三機種とも6,800円
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分類
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特定ファンにとって黒歴史のゲーム
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ポイント
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格闘ゲームのRPG化として話題を呼ぶが… 延期に延期を重ねた発売時期 ロード多すぎ&長すぎ
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備考
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【PS】PlayStation the Best:1998年7月23日発売/2,800円 ※表示定価は全て税抜
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サムライスピリッツシリーズリンク
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概要
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対戦格闘ゲーム『サムライスピッツ』をロールプレイングゲーム(RPG)とした作品。
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当時サムスピシリーズの人気は高く、これに乗らんとばかりにRPG化が企画された。
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SNKにはこれまでRPGゲームを制作した経験がほとんど無く、ファンの間には期待と不安が高まっていた。
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ストーリーは初代『サムライスピリッツ(以下初代)』をベースとした「邪天降臨之章」と、『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変(以下真サム)』をベースとした「妖花慟哭之章」の2本立て。
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開発当初はもう一つシナリオが用意されていたのだが、これについては後述する。
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主人公は「覇王丸」「牙神幻十郎」「ナコルル」「ガルフォード」「橘右京」「チャムチャム」の6人の中から選ぶ。
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幻十郎のみそのキャラクター性から、「邪天降臨之章」ではパーティを組めない。
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パーティ専用キャラクターとして「シャルロット」「千両狂死郎」「リムルル」も登場する。ただしNCD版では主人公によっては仲間に出来ないキャラもいる(例:ガルフォードは狂死郎を仲間に出来ない)。
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「妖花慟哭之章」ではRPGオリジナルキャラの「疾風の鈴音」が強制的にパーティに加入する。幻十郎も鈴音と二人旅をすることになる。
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当初はネオジオCD専用ソフトとして開発されていたが、発売日が延期を重ねた間にSNKがSS・PSのサードパーティとなったために三機種で同時発売されることとなった。
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機種ごとの違いはクリア後の特典で、NCD版は「緋雨閑丸」を主人公としたおまけシナリオ、SS版は黒子の質問コーナー、PS版は各サブキャラクターのショートストーリーとなっている。
問題点
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発売日が何度も何度も延期された
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RPG化発表は『真サム』発売から半年後の1995年の春頃だったのだが、SNKにRPG開発のノウハウが無かったためか開発が遅れに遅れ、1997年夏にようやく発売となった。
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その間に本シリーズでは『斬サム』『天サム』と二作も発売されてしまった。
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ロード回数が多すぎる&ロード時間がとにかく長い
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おそらくこれが最大の問題点。特にNCD版では、敵と遭遇してから戦闘画面へ移行するまでに1分ほどかかる。
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さらにエンカウント率も高いので、とにかくストレスが溜まること間違いない。
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また建物の中にに入ろうとすると即ローディング、10秒以上も待たされる。
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PS版のみ、PS2でプレイすることによって多少はストレスを感じなくなるだろう。
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戦闘システムの問題
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元々格闘ゲームだった作品のためか、本作では格闘ゲームのようなコマンド入力で奥義(格闘ゲームで言う必殺技、RPGで言えば魔法や特技)を出すことが出来る。
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しかしRPGであることから、コマンド入力が苦手な人の為か奥義を画面から選択する一般的なRPGの方式も採用している(PS版はセレクト方式のみ)。
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ここでの問題は、コマンド方式は失敗すれば奥義が出ないというデメリットはあるのに、成功して受けるメリットは皆無ということである。
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RPGのプレイ時間は対戦格闘ゲームの比ではないため、いちいちコマンド入力していたら手が疲れてしまうし面倒くさい。
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なので、普通にプレイするならコマンド方式は全く意味の無いシステムである。せめてコマンド方式なら消費気力(MPに該当するパラメータ)が低くなる、などとすれば存在意義もあっただろうに(一応NCD版のみ防御と回避を任意で出来るようになっていた)。
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さらに戦闘自体も、ザコが意外と強くて殲滅に時間がかかる。
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主人公のHPが900しか無いのに、200超ダメージを与えてくる敵がワラワラ出てくるバランスの悪さ。
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またエンカウント率も高く、4、5歩に1回などという凄まじさ。
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前述のロード時間の長さもあり、これで飽きてしまったプレイヤーも多い。
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選択した主人公によっては、地獄を見ることになるバランス
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「邪天降臨之章」の幻十郎は前述の通り誰ともパーティを組めないため、常に一人旅となる。そのため状態異常にすこぶる弱く、麻痺でもしようものなら途端に敵のレイプが始まってしまう。
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当然敵を倒すのにも苦労する。
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「妖花慟哭之章」では疾風の鈴音が強制加入するので多少は楽になる。
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一部キャラの扱い
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主人公またはパーティキャラに選ばれなかったキャラの中には、扱いが悪い者も存在する。
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中でも柳生十兵衛は、本シリーズでは人気が高いキャラであるにもかかわらずパーティキャラではない。
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「妖花慟哭之章」の冒頭のイベントで敵の幹部に殺されてしまう。
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シナリオが一本道過ぎる
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「邪天降臨之章」「妖花慟哭之章」ともに、ほぼ完全に一本道。サブイベントは殆ど存在しない。
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RPGの必需品である「謎解き」など殆ど存在しないようなもので、はっきりいって素人臭い。
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前述の通り、RPGをほとんど制作したことがないという経験の乏しさが浮き彫りになった。
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「スピリッツ」システムが中途半端
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これは普通のRPGで言うところの属性値、アライメントにあたるもので、「攻撃的」なスピリッツと「慈悲的」なスピリッツの2極が存在する。怒り奥義を使用したり、選択肢で他者を傷つけるものを選ぶと「攻撃的」に近づき、敵を散らしたり、選択肢で他者を思いやるものを選ぶと「慈悲的」に近づく。
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が、これが大きな意味を成すのは「邪天降臨之章」だけで、「妖花慟哭之章」ではほとんど意味がない。
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一応、NCD版のみ相手の攻撃時にタイミングよくボタンを押した際の動作が異なるという点はあるのだが…。
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ちなみにこの「スピリッツ」値、キャラクター毎の性格がきちんと反映されており、初期値が大きく違う。ナコルルは最も「慈悲的」であり、幻十郎は最も「攻撃的」である。そのため、幻十郎で「邪天降臨之章」をプレイしてグッドエンドを見たい際には、ある程度意識して敵を散らさないといけない。
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没になったシナリオ
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開発当初は前述の二つのシナリオの他に「魔都封滅之章」という、京都を舞台にしたRPGオリジナルシナリオが制作され、3機種に3つのうち2つずつがそれぞれ異なる組み合わせで収録されるという予定であった。
しかし開発の遅れやハードの制約等で一度に3本のシナリオを収録することは出来ず、SNKのSS・PS参入に合わせてか急遽各ハード共に同じもの2本を収録して発売することが発表された。
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一応NCD版のオマケシナリオが、この没シナリオの一部分を再現している。
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ちなみに柴田亜美氏によるゲーム業界のレポート漫画「どきバグ」で、この3機種に3種が2つずつの組み合わせで収録されて販売されることが宣伝されていたことがある。
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その後の同漫画で、プロデューサーの高津氏が通天閣に登って「魔都封滅の話はすなァァーっ!!」と叫ぶ回があった。
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一部のキャラの声
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本作はフジテレビとタイアップしていたためか、一部キャラの声優に芸能人やフジテレビの女子アナウンサーが起用されていた。
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ただやはり声優の演技としては難があるものも多く、特にリムルルは酷い演技であった。
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リムルルは『天サム』でもこの声。発売はこっちが先になってしまった。
評価点
総評
アクション(特に当時は格ゲー)メインのメーカーであるSNKが製作したRPGということで話題を集めたが、度重なる発売延期とロードの長さ、バランスの悪さなど、やはりRPG製作のノウハウが無いメーカーだな、という出来になってしまった。
特にロードの長いことで評判のNCDでRPGを作ることに無理があったといえよう。
その後『サムスピ』シリーズは当時の流行に乗ってポリゴン化した『侍魂~サムライスピリッツ~』がその年の内に登場するが、これもまたSNKの3D技術力の低さを露呈した駄作となってしまい、本作と共にシリーズ全体のイメージダウンに大きく貢献することとなってしまった。