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ステルスマーケティング - (2012/02/15 (水) 16:56:07) の編集履歴(バックアップ)


ステルスマーケティング (Stealth Marketing)

消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為を行うことで、通称「ステマ」。
「隠れる」「こっそりと」「内密」といった意味を持つ、英語の「stealth(ステルス)」が語源。
具体的には、会社ないし会社に協力する人が第三者を装って自社製品を褒める言動を行い、直接的な宣伝広告の効果が薄い消費者に対し、自社製品をアピールする事。
平たく言ってしまえば「口コミにおけるサクラ」のようなもの。
例として、閲覧者数が多い芸能人ブログでは時折自分の使っている化粧品などを紹介することがあるが、それらがステマと糾弾されている。
また、ゲーム関連ではゲハブログが特定ハードを好意的に評価・敵対ハードを貶めるような記事を書くことが多く、それらに関してステマとして批判されている。
またAmazonなどの一般人投稿レビューの中に、ステマが混ざっていると疑っている者も多い*1
逆に正当な評価・正当な手段の宣伝までも「これはステマだ」と非難されることもあり、そのような土壌を生み出してしまう意味でも忌避されるべき存在である。
卑劣な宣伝手法であるとして、欧米などの消費者意識の高い一部の国では違法化されているが現在の日本では現行法では取り締まることが難しい*2

なお、以下のような行為はステマではない。

  • 利害関係のある者が自分の立場を明確にした上で行う宣伝(マーケティング)・告知活動。
    • 公式Twitterや公式ブログでの情報開示など。
    • テレビ番組や雑誌記事の中で、スポンサーやゲストに関係のある商品を紹介すること。
  • 利害関係のない一般人の言動(これがステマなら口コミ自体が全てアウトになる)。

ネット上では、ステマという言葉が広く知られる前から、ステマに絡んだ大きな騒動が勃発しており、ソニー信者の蔑称「GK*3」の元となった「ゲートキーパー問題*4」などが有名。

最近では、某大手ゲハブログにおいて広告代理店との背後関係が噂されるステマ行為疑惑が勃発し炎上*5、炎上恒例の個人情報流出などが発生し管理人が謝罪文の投稿と管理人を自分から友人に移譲することを発表した*6
また「食べログ」「Yahoo!知恵袋」といった口コミ系サービスにおいて、第三者(サービス運営者とは別の企業)が店舗から代金をもらい、指定のお店の評判を上げるやらせが発覚し、消費者庁が警告を出す騒ぎになった。
この一件をきっかけにして、「ステルスマーケティング(ステマ)」という単語がネットの一部に留まらずに一般層まで認知されることになった。

その一方でステマではなく普通の宣伝(例:テレビ番組に出演しているパーソナリティやゲストのCDや本などの宣伝)やCMまでもが「ステマ」と連呼され批判を浴びるというアレルギーともいえる不可解な事態も起きている*7
識者からも「95%はステルスマーケティング(ステマ)の意味をちゃんと知らないで使っている状態」と指摘されており、「発展途上にあるネット上でのちゃんとした宣伝も冷え込ます懸念がある」と指摘している。
反面、一般人による普通の発言に対しても、それが自分が気に入らない物への賞賛や宣伝であれば「ステマ乙」とレッテルを張って貶めようとするという行為も横行している*8
しまいには「ステマ」という言葉の意味を全く理解しないままに、単なる誹謗の言葉としてステマステマと連呼して、場を混乱させて荒らすような行為も散見される。

その性質上、ある発言がステマである、もしくはステマではないと証明することは難しい。
そのため疑心暗鬼が際限なく膨れ上がったり、他人の発言に惑わされてしまうようなケースも少なくない。
結局は自分で考え、自分で情報の取捨選択をするしかないと言うことなのだろう。