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仮面ライダー 正義の系譜 - (2011/11/19 (土) 13:48:03) の編集履歴(バックアップ)
仮面ライダー 正義の系譜
【かめんらいだー せいぎのけいふ】
ジャンル
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アクションアドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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バンプレスト
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開発元
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キャビア
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発売日
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2003年11月27日
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定価
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6980円
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分類
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クソゲー判定
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ポイント
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気の狂ったバイク面 後頭部コブだらけ シナリオやキャラクターモデリングは評価されている
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仮面ライダーゲームリンク
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概要
仮面ライダー1号、2号、V3、BLACK、アギトが共演。4人のライダーがそれぞれの時代、同じ場所で闘い、クロスオーバーするゲームソフト。
それぞれの時代で怪人と戦ううちに明らかになる黒幕、その恐ろしい計画に時代を越えてライダーたちが協力し立ち向かう。
問題点
システム面
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「バイオハザードシリーズ」の下請けメーカーが製作したため、システムは同シリーズに似ている。
しかしそれがかえって問題に…。
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攻撃は格闘のみなので、敵の近くに寄って構えた上で攻撃ボタンを押さなくてはならない。
しかしザコに複数固まって出てこられると、攻撃している間に確実に他の敵に殴られる。
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一応、エネルギーゲージを消費して、範囲攻撃が出来る「バースト攻撃」は存在するが、全員「非常に効果範囲の狭い回し蹴り」なので、よほど囲まれた時くらいしか利用価値がない。
しかもそれで敵を倒すと経験値が手に入らない。
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近くに複数の敵がいた場合、弱い敵を優先して攻撃するのだが、これも問題。
棍棒装備のザコを攻撃しようとした際、背後から素手のザコが迫ってきた場合などは最悪である。
ライダーは振り上げた手をわざわざ下ろし、勝手に背後を向いて再び拳を振り上げるのだ。
こうして後頭部を棍棒で殴られることは日常茶飯事と化す。
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これがバイオなら遠くから1体ずつ撃つなり、武器を使い分けるなりして対処できるのだが、本作に出てくるライダーは格闘専門です。
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なので基本雑魚は無視してズカズカ進んだほうがいい。成長させたいなら序盤じゃないときつい。
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敵を倒すと経験値が入手でき、レベルアップするのだが、成長するのは必殺技の威力のみ。
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必殺技はザコなら1撃で倒せる。しかしその度にムービー(スキップ不可)が流れる。
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1号とV3の場合、後半のザコは通常攻撃で倒すのが困難なので、とにかく時間がかかる。
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しかもレベルアップしたら低レベルでの必殺技は見れなくなる。
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中ボスは通常攻撃では殆どダメージを与えられないので、必殺技に頼らざるを得ないが、近くで必殺技を連発するだけで大抵のボスはハメ殺せる。
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全章ともマップは使いまわしなのだが、各ライダーごとに入れるドアが決まっており、更に入れたはずなのにいつの間にかロックされてて2度と使えないなんて事まである。
もう「ライダーなんだからドアぐらいぶち破れ!」と怒鳴りたくなること請け合いである。
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また基本このゲームは探索を要求され、同じ部屋でも場所によって視点が切り替わるようなことが頻繁にある。
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しかし視点が切り替わるだけで2、3秒はロードされるため、ボス戦など切り替わりの激しい時などはものすごいストレスになる。
別の部屋や通路に入った場合などならともかく…。
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画面が切り替わり、いかにもバイオ的にぐるりとアングルが切り替わった途端、いきなりそこにトラップが仕掛けてあったりする。
気付けるか!?いや、普通は無理だろう。
原作再現
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ライダーマン、シャドームーン、ギルスも登場はするが、操作は出来ず、声も代役である。
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まさに夢の競演。しかし故人のライダーマンはともかくもシャドームーンは当時も声優が声を当てていたのに別人の声。
ゆるざん!!
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シャドームーンの声を演じたてらそま氏は後年「仮面ライダー電王」でレギュラー役の声優もしていた。
この時まだ現役だったギルスの俳優とともに、なぜ彼らを起用しなかったのかという声が大きい。
すでに俳優が鬼籍に入ってしまっているライダーマンなどは仕方ないであろうが…
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ちなみに2号こと一文字隼人の声は原作の俳優である佐々木剛氏であるが…年齢や過去の喉の怪我もあり、当時とはかなり印象の違う声になっている。
こればかりは仕方が無い。
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登場する敵はショッカー・ゲルショッカーに属する怪人・幹部(要するに初代仮面ライダーの怪人)のみ。
アギトは原作ネタも殆ど無いし、実質いるだけ参戦。
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とはいえ、アギトのアンノウンは設定上出すのは無理だろうと言われているので仕方がない面も。
開発時の平成ライダー最新作はアギトであるので、そのために選ばれたのだと思われる。
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怪人のチョイスも微妙で、「なぜここでこの怪人なのか」という必然性はあまりない。殆どは会話も無く戦闘になるだけ。
イソギンジャガーなんて原作で死んでないはずだが。
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…と思ったけど、
原作でも死んでないのに再生されたサボテンバット
ってのがいたか…。
本作最強の敵=バイク面の障害物
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極めつけに最悪なのが、第3・4章に登場するバイク面。
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バイク、とにかくもろすぎ。最初の敵バイクとの戦闘シーンでは、敵よりも障害物のダメージで壊れる確率が高い。
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しかもこのパートは、バイクで走っているライダーを正面から見た画面構成のため、障害物が不意打ちみたいに出てくる。
故に非常に避けにくい。
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4章の地雷地帯パートは逆にライダーを後ろから見た画面構成なのだが、ライダー自身の姿が邪魔になって、地雷のある場所が判断しにくい。
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最後の赤戦闘員を倒すパートに至っては絶対にテストプレイされてないとしか思えないほど。
小回りの効かなすぎるバイクで岩場を延々回転しながら、逃げる戦闘員を追い続けなければならない。
評価点
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1号(本郷猛)、2号(一文字隼人)、V3(風見志郎)、BLACK(南光太郎)、アギト(津上翔一)の声全員が当時の俳優。
1号、2号、V3、BLACKの本放送からの年数を考えれば、当時の俳優が声を当てたことが正に奇跡。
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イベントのみならず、ロード・セーブ画面などでも喋る。ファン感涙。
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後年のゲームもこの辺り位は見習ってほしかったものである
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必殺技は往年のライダーファンには感動の出来。
V3の空転の手つき、BLACKの必殺技のときの癖やバイタルチャージといった細かい部分まで見事に再現している。
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また1号の「電光ライダーキック」は当時は藤岡氏の怪我で代役が声を当てていたため、初めて藤岡氏の声の「電光ライダーキック」が使用された。
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人間形態時のCGモデルも特徴を捉え非常に良く出来ている。
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原作のBGMをふんだんに使っている。OPはもちろん、劇中の挿入歌などもしっかりと。
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怪人の声優は代役も多いが、出来る限り原作の声優を使っている。
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それぞれの時代にいるライダー達が、同じ研究施設において活躍する。施設の通信機を使用しての時代を越えた会話はファンの心をくすぐる。
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本来の時間ではまだ改造人間ではない風見がV3になっていると知って驚く本郷(1号)や、仮面ライダー=アギトの力を持つ者と勘違いする翔一(アギト)など、
細かい部分でも各ライダーの設定を上手く利用している。
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別々の時代にいるライダーたちが次第にクロスオーバーしていくストーリーに関しては非常に評価が高い。
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クロスオーバー以外でも1号、2号の同時変身からライダーダブルキックまでの流れは素晴らしいの一言。
勿論2人の蹴り足の高さが違うといった点も再現されている。
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ラスボス戦で時空を超えた4人のライダーが勢ぞろいするシーンは正に必見。
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ナレーションは仮面ライダーからZXまでを担当した中江真司氏であり、本作は中江氏が仮面ライダーシリーズのナレーションを担当した最後の作品となった。
総評
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一言で表すと「ストレスゲー」。因みに難易度はノーマルとハードのみ。イージーは無い。その為、上記に対しての救済措置は存在しない。
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ストーリーに関しては非常に評価が高い。が、それ以外の上記の要素のせいでクソゲー扱いに。非常に惜しいゲーム。
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せめて切り替えのときのロードを無くせばまだマシな出来になったはずだった。
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肝心のゲーム部分はクソだらけだが、仮面ライダーファンなら押さえて置いて絶対に損はない1本。