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聖闘士星矢 黄金伝説 - (2012/10/21 (日) 23:23:41) の編集履歴(バックアップ)
聖闘士星矢 黄金伝説
【せいんとせいや おうごんでんせつ】
ジャンル
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アクションRPG
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売元
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バンダイ
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開発元
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アクシズアートアミューズ
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発売日
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1987年8月10日
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価格
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5,500円(税込)
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分類
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バランスが不安定なゲーム判定
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ポイント
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システムの盲点を突くのが必須のゲーム
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概要
漫画からアニメ化され、大人気を得た『聖闘士星矢』のゲーム化作品第1作。
1対1のターン制戦闘とサイドビューのACT風のモードの二つのシステムを融合したRPGであり、原作の冒頭である魔鈴との修行から、十二宮編
途中
までのストーリーが展開される。
クロスのデザインはアニメ版がベースとなっている。
システム
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最初に生年月日を入力。星座により初期パラメーターと各パラメーターの成長率が決まる。
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基本システムは大きく二つのシステムからなっている。
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アクションシーン
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サイドビューのATC風のシステム。ザコ敵との戦闘やADV部分はもっぱらこのシステム。
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基本的にパンチやキックで攻撃するが、パンチを五連続で打つと最後だけ遠距離攻撃ができる衝撃波が出る。敵を倒すと経験値、EXが入る。
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敵の攻撃はパンチとキックだけ。
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会話やイベントは沙織などの人物に近づくだけ行われ、話すなどのコマンドはない。
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イベントはコスモを手に入れる一つの方法。
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待ち受けている聖闘士に近づくと、後述のバトルシーンに移行となる。
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バトルシーン
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敵聖闘士と1対1での戦い。RPG風のターン制バトルが展開される。敵を倒すと経験値、EXが入る。
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APow、MPow、DPow、HPowの各種パラメーターに消費するコスモを設定する。コスモが十分でない場合は、パラメーター相当の力は出ない。
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設定後、「パンチ」か「キック」を選ぶ。コスモの配分が十分の場合には必殺技が出る。黄金聖衣入手後は、非常にまれだが、全てMAXの状態でクロスが金色になり戦闘力が大幅に増加する時がある。
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攻撃を受けた場合は「ふせぐ」か「かわす」を選ぶ。「ふせぐ」だと体力減少幅を少しだけ減衰し、「かわす」だと成功率は低いが全く被害を受けずに済むことがある。
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先攻か後攻かは完全にランダム。
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他に「にげる」、「はなす」、「なかま」というコマンドがある。
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「にげる」では戦闘から逃げ出すことができる。失敗すると攻撃を受ける。絶対に逃げられない戦闘もある。
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「はなす」では敵と会話できる。相手によってはコスモがもらえたり、相手がパワーダウンしたりする。一方で、敵に先制の機会を与えてしまう事も。
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「なかま」では仲間(紫龍、氷河、瞬、一輝)が居れば交代できる。交代してもターンが終わることはないので、交代してすぐに攻撃することも可能。ただし仲間がいない事も多い。
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体力が0になると、魔鈴の家や病院へ直行。アクションシーンでの場合はパラメーターが直近の聖闘士を倒した直後に、バトルシーンでの場合は戦う直前の状態に戻る。
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病院では体力を128回復できる(ただし現在の最大値を超えることはない)。ただしこれは、聖闘士と戦闘後、勝敗に関わらず一回だけ。その他の時に行っても体力を回復できない。
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成長や各所への移動は「アクションシーン」でのメニューで行われる。
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「クロス」ではクロスの装備、着脱をする。クロスを装備しない状態との能力差は大きい。アクションシーンでの歩く速さやジャンプ力にも大きな違いが出る。ただしクロスを着けた状態で移動すると、少しずつコスモが消費されていく。
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「のうりょく」では各パラメーターを成長させることができるー。獲得したEXを各ステータスに配分し成長させ、それによって、「DAMAGE」の最大値も増える。逆に減少させる事も可能。また、減った体力をコスモを使って増加したり、逆に体力を削ってコスモを増加する事ができる。
評価点
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FCのソフトにしては比較的ボリュームのある内容。
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最初の魔鈴から、乙女座のシャカまで、原作はおろかアニメにしか出てない聖闘士(アニメ16話に登場したドクラテスなど)まで登場する。さらに容量的に大型キャラを表示しにくいファミコンにおいて、使いまわしがない。
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戦闘時の敵のモーションは当時としては良好。
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敵の攻撃の際のパンチやキック、相手を倒したあとの倒れるモーションは、当時としては画期的だった。また必殺技も、少ないモーションながら雰囲気がよく出ている。
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なんせ、本作発売後に登場した『DQ3』でもモンスターのモーションはなかったのだから。
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後述するコスモ補充とパラメーター上げに気づいてしまえば、非常に楽に進める(「ふじのふうけつ」を除けば)。だからと言って最後まで無双という訳でもなく、十二宮の黄金聖闘士はパラメーター上限を超えた強さなためそれなりの勝負はできる。キャラゲーとして味わうには十分。
問題点
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プレイのための必須要素が、実はシステムの裏をかくこと。
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本作のプレイ上で重要ポイントは二つ。コスモの補充とザコ敵によるパラメーター上げ。なのだが、この二つの方法をシステム的に気付きにくいのだ。
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コスモの補充は、「DAMAGE」と「COSMO」の相互交換と病院と使って行う。この方法だといくらでもコスモを増加させる事が可能。
だが、説明書には体力を増やすのにコスモが必要と書いてあっても、その逆は書いてない。また病院の使用タイミングも分かりづらい。このためコスモの増加方法に気づかないとコスモはやがて枯渇、ドツボにハマってしまうのである。特にサンクチュアリ山岳ではコスモの増加方法が限られ、この時点で十分なコスモがないと詰む。
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ザコ敵は厄介な敵。まず被害を避けられないので、病院での回復は是非ともしたい所。だが病院がいつ使えるか分かりづらく、体力が減少して病院に行っても先生がいないと言われて追い返されてばかり。回復の機会が分からないので、被害を恐れてアクションシーンでのザコ敵との戦闘を避けてると、パラメーターが上がらず終盤ではかなり厳しい事となる。だが実は「ムーのやかた」で、時間はかかるがほぼ無傷でパラメーターを最大値まで上げられる方法があるのだ。
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先述の通り、病院がいつ使えるのか分かりにくい。当然説明書にも書いてない。
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アクションシーンでの戦闘がやりにくい。
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星矢のリーチが短く、ザコ敵に当てにくい。しかもパラメーターをいくら上げようとも受ける被害は同じ。飛び道具の衝撃波もパンチを5回も打たないといけないので、使いどころを選ぶ。
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バトルシーンでやる要素が少ない。
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パンチとキックしか攻撃方法がなく、そもそも星矢達の必殺技はほとんどパンチ。事実上やる事はコスモの配分だけとなる。
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話が雑。
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ギャラクシアンウォーズが終わった後、いつのまにか紫龍達が仲間になっていたり、ムウの所のクロスの修理もクロスが壊れた話がない。他にも何故?いつのまに?という展開が目に付く。原作を知っていれば、そういう流れになるのは分かるのだが、だからと言って途中を省いていい訳がない。
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原作がまだ十二宮編が終わっていな状態での発売のため、ラストが中途半端な事になっている
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ラスボスはジャンプ誌上での読者公募によるオリジナルの聖闘士。
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仲間である紫龍達がいる意味がない。
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紫龍達も星矢に変わって敵聖闘士と戦う事ができるのだが、星矢よりはるかに弱くコスモの無駄遣いにしかならない。体力やコスモも共有で、ファンサービスだけの存在になってしまってる。
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紫龍に至っては、ある場面で完全に出番が奪われている。
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恐怖の「ふじのふうけつ」
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舞台となる富士の風穴のダンジョンが中盤とは思えない厳しい作り。ダンジョンが似たような作りになっていたり、ダンジョン間をつなぐ通路が入る時と出る時で行き先が変わったり、落とし穴にあえて入ると実は別のダンジョンに繋がったりと、とにかく迷いやすい。また落とし穴がジャンプで超えられるギリギリの距離。しかも天井のせいで飛べる距離が限られてるため、いくらジャンプ力を強化しても楽にはならない。さらに落ちた先は体力をガリガリ削る深い穴。結局、迷った果てに、落とし穴やザコ敵に体力を削られ死亡という流れになりやすかった。
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基本的にはどこにいても「いどう」コマンドを使えば主要ポイントへ瞬時に移動でき、富士の風穴内でもこれを利用できる(説明書でも、迷ったら「いどう」で入り口に戻ることを推奨している)のだが、深い穴の中では「いどう」コマンドも使えない。
総評
まだ原作での聖域の章が終わっていないというのに、発売された見切り発車のようなゲーム。しかしゲームとしては意欲的な面も見られる。システム的にも各パラメーター別の配分成長システムやサイドビューACTでのRPGなど、PCゲームでは見られたもののファミコンではまだまだ真新しいシステムだ。さらに、どうにかして聖闘士の見栄えを良くしようと、容量の厳しい中キャラグラフィックを大きく表示したのも評価できる点。
もっともシステムも含め全体的には雑な作りであり、純粋にゲームとして見ると、褒めどころはかなり限られる。ストーリー作りも原作熟知が前提のような有様。さらに「ふじのふうけつ」の難易度の高さは、粗雑な本作の象徴的なダンジョン。そもそもプレイ対象年齢が比較的低いというのに、システムの穴を突かざる得ない作りは褒められたものではないだろう。
いろいろと問題点が目に付くが、演出面がファミコンにしてはよく出来、致命的な問題もないため、キャラゲーとしてはそこそこの出来だった。
余談
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最強パスワード「とうきょうとたいとうくこまがたばんだいのがんぐだいさんぶのほし」はもはやファンにはおなじみのパスワード。
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攻略本には、本作のオリキャラであるシャドウクロスの生みの親である読者の原画と車田正美によって描き下ろされたイラストが載っている。
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1988年には次作『聖闘士星矢 黄金伝説完結編』が発売。こちらでは十二宮編が完結し原作通りの展開(きちんと十二宮全て登場し、聖矢不在での戦闘があるなど仲間の存在意義が非常に大きくなっている)となっているが、ボリュームの少なさなどからあまり評価は高くない。
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2003年にはWS専用ソフトとして、本作と次作のリメイク『聖闘士星矢 黄金伝説編 Perfect Edition』が発売。16年ぶりのリメイクということで、グラフィックは大幅に向上したが、本作の一部のストーリーやシステムの抹消などシステム面は劣化ばかりで、クソゲー扱いされている。