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ザードの伝説 - (2012/10/07 (日) 20:31:45) の編集履歴(バックアップ)
ザードの伝説
【ざーどのでんせつ】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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ビック東海
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開発元
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グラフィックリサーチ
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発売日
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1991年10月18日
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分類
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バカゲー判定
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ポイント
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とりあえず超展開
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概要
「ウル」という名の世界を舞台にしたファンタジーRPG。
タイトルの「ザード」とは、この世界の伝説の勇者の名前である。
特徴及び問題点
シナリオ面
王子である主人公は、悪の道に走った双子の兄を倒す為、戦いの旅に出る。
やがて魔物達が魔王の復活を企んでいる事を知った彼は、旅の途中で魔物から助けた魔法使いの少女と共に、神々の力を借りて戦い続け、魔王の手先と化した兄を倒し、遂には魔王をも撃ち破り、世界に平和を取り戻すのであった…。
と、大筋を書けば実に王道のファンタジー冒険物語である。しかし…。
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ネタバレをしちまうが かまわないか?
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問題は、途中の重要イベントが超展開ばっかりという事である。
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ヒロインの母親から、彼女を仲間にするよう頼まれるのだが、
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ヒロイン母「この子が生まれた時、神のお告げがありました。いつか南から王子がやってきたらこの子を託しなさいと」
主人公「実は私もその話は父から聞いていました」
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プレイヤーは初耳だ。というか父親からどんな風に聞かされていたというのか?「娘を王子に託せというお告げをされた人がいるから訪ねなさい」とでも?
やらせじゃないのかそれ。
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ヒロインと2人で、ある町の教会を訪れると、司祭から「神のお告げがあったから君達式を挙げなさい」と言われ、いきなり結婚式が始まる。
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そして何の抵抗も心理描写も無く素直に式を行う2人。しかし指輪交換の際に主人公が指輪を落として無くしてしまった事で、怒って行方不明になるヒロイン。
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恋愛相談を行っている女王に話したら「洞窟で水を浴びて来い」と言われ、浴びて来たらヒロインが再び現れる。そして「結婚すれば玉の輿でラッキー♪」と言い出す。式を挙げ直す事はないが、結局これで結婚したらしい。
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"とある宗教団体が行っている「合同婚」の風刺とも思える内容である。"
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で、次の町に行くとヒロインがいきなり妊娠している。
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出産すると、医者が「その子の名前は『ザード』にしよう。君達が探していた伝説の勇者が実はこの子なんだ」と勝手に名付ける。なんでそんな事わかるんだ!?
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勇者ザードの言い伝え自体は、最初の町の時点で語られてはいたが、主人公達が探しているという設定も初耳である。
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更にその子を勇者の泉に連れて行けと言われるので、その通りにすると待ち受けていた精霊が息子を泉に放り込み、息子が急成長し、仲間になる。
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「父上、母上、はじめまして。私は勇者ザードです」
喋るんかい。更にこれからすべき事も全て知っている。
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因みに「主人公は勇者ではなくその父親」という設定は、『ドラゴンクエスト5』の先取りだったりする。
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それにしても本当に主人公が父親なのだろうか?そういえばヒロインは初登場の際、魔法によってモンスターに魅了されていたが…?
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某国の王を殺して摩り替っていたモンスターを倒すと、国民は「新しい王様を募集中」と言い出す。
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因みに本作では「王様」を「おおさま」と表記している。
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ラスボスを倒すと短いテキストが流れてすぐにスタッフロールに移行する為、余韻も何も無く終わってしまう。
まあこの少し後に夫婦揃って幽閉されたらしいので、長々と描かれても…。
システム面
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宝箱は、中身を取ってもグラフィックは変化せず、蓋が閉まったまま。
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アイテムは個人個人が持つが、1人の持てる数が少ない。預かり所はあるものの、返却の際に金を取られる。
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また、アイテムを持たせたり装備を変更できたりするのは主人公・ヒロイン・勇者の3人のみ。イベントによって出入りするNPCは「だいじなもの」という名前のアイテムを所有しているが戦闘中にしか使用できず、効果も使ってみないとわからない。
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イベントアイテムに関しては別に専用の欄があるので、問題は無い。
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後半は同じ様な構造のダンジョンばかり出てくる。その上宝箱のグラフィックも変わらないものだから目印にもできず、現在位置の把握が困難となる。
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防御力の効果が薄く、いくら強い防具を装備してもあまりダメージが減らない。
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パッケージには「合成音声によりモンスターが断末魔の悲鳴を上げる」事がセールスポイントとして書かれているが、単に敵を倒すたびに叫び声の様な効果音が鳴るだけで、なぜそれが売りなのかが解らない。
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音声は複数用意されており、敵毎に上げる声は決まっているが、女性型のモンスターが野太く『ウボァー』と叫ぶなど、選定が考慮されているとは言い難い。
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どうやらこの音声が原因らしいのだが、本ソフトはゲームボーイカラー及びアドバンスでプレイしようとするとバグってフリーズしてしまう。
評価点
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敵モンスターのグラフィックのレベルは高い。特に人間型のボスのグラフィックは細かく描き込まれている。
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しかしザコの中には「目玉の様なものが3体横に並んでいるだけ」「4本足の小さな動物が何匹も集まっている」という、よくわからない姿の敵も多い。
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名前にしても、オークやクラーケンなどオーソドックスな敵もいるが、殆どは意味不明なものばかりである。
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BGMは数こそ少ないが、1曲毎の質は高い。
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しかし戦闘のBGMは、前述の断末魔が上がる度に最初から流し直される。
その他
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町の名前は、医者の登場するイーシャの町、2つの国の間にあるアイーダの町、有名な魔導士が住むマドウの町など、あんまりなネーミングのものばかりである。
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流石にまずいと思ったのか、次作では「イーシャ・タウン」「マドウ・シティ」など、英語で呼ぶ様になっていた
が焼け石に水だろう。
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主要パーティキャラには専用のグラフィックが用意されておらず、主人公は城の兵士、ヒロインは町娘、勇者は国王と同じグラフィックになっている。
道理で『2』では皆モブ顔だったわけだ。
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ヒロインが武器として装備できるアイテムは「靴」である。蹴飛ばしているのか?
その後の展開
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2年後に同じ開発元によるシリーズ第2作『ザードの伝説2 偽神の領域』が発売された。
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しかし世界観こそ同じではあるが、システムはRPGとしてはオーソドックスだった本作はおろか、他のどんなRPGにも見られない極めて特異なものに変更されており、実質ほぼ別の作品となっていた。
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本作のパーティキャラも、登場こそするものの、会わなくてもクリアできる脇役として扱われている。