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LSD - (2013/03/21 (木) 16:14:22) の編集履歴(バックアップ)
LSD
【えるえすでぃー】
ジャンル
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ドリームエミュレーター
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Amazonで買う
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対応機種
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プレイステーション
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発売元
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アスミック・エース エンタテインメント
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開発元
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アウトサイドディレクターズカンパニー
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発売日
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1998年10月22日
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配信
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ゲームアーカイブス:2010年8月11日/600円
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分類
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賛否両論ゲー判定
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ポイント
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そもそもゲームかどうかも疑わしい
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概要
ゲーム界の中でも他に類を見ない奇怪な作品。
というか、ソフトの帯に「こんなのゲームじゃない」というキャッチフレーズが堂々と書かれている。
コンセプトをはじめとするこのゲームを構成する要素はとにかく奇怪で、どこか病的なものすら感じる。
ジャンルの「ドリームエミュレーター」というのも、このゲーム唯一のジャンルであろう。
この記事ではこの奇怪なゲームに付いて掘り下げていく。
ゲームの目的
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このゲームには、目的はない。クリア、スコアなどといった要素はことごとく排除されている。
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プレイヤーは一人称視点で「夢の世界」を理由もなくさまよい、夢を構成するサイケで病的、かつ不気味な色合いで彩られた空間、そしてそこにあるオブジェや人々(?)を観察して日々を過ごす。
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プレイヤーに向かってアクションを起こしてくる人々(?)もいる。
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オブジェや人々は日にちが経過するにつれ変化する。
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プレイし始めは普通の町並みや自然の風景だが、プレイ日数を重ねるうちにポリゴン表面のテクスチャが意味不明な画像に変わっていく。一部キャラクターの姿も意味不明なものに変わっていく。
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地面以外の何かしらにプレイヤーが接触すると他の場所にワープさせられる。ランダムであるとか規則性があるとか言われているがよくわかっていない。
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プレイヤーは「夢を見ている」だけなので、ゲームの内容に干渉することは出来ない。
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ゲームをプレイするごとに現実世界の日にちが経過し、日にちの経過によって夢の内容が変化する場合がある。
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また、夢にはランダム性があり、短い詩のようなものが出現したり、不思議なムービーが流れるなど、ゲーム以外の内容が混じる場合もある。
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STARTしてから一定時間歩き回る、または崖などに転落することで一日の夢が終了する。その後四方に"UPPER" "DOWNER" "STATIC" "DYNAMIC"と描かれた黄色い方眼の図のどこかひとマスが赤く表示され、その日のプレイは終了となる。
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この図が何を意味しているのか、赤くなるマスはどう決まるのかはよくわかっていない。言葉からして大脳の図であろうか。
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この図のマスがその後の風景やムービーを決めているようで、DYNAMIC寄りのマスを多く埋めるとより意味不明な風景になる。
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前日までに赤くしたマスは白で表示され蓄積されていくが、日が経つごとに徐々に黒くなり黄色に戻ってしまうので、全てのマスを埋めることはできない。
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このゲームにも唯一敵と呼べる存在として、黒紳士(通称)と言うキャラクターがいる。真っ黒な紳士のシルエットのようなキャラクターであらゆる場所で遭遇する。
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このキャラクターと接触してしまうと、今までの記憶を抹消され、フラッシュバック(今までの記憶のリプレイ)を見ることができなくなる。見かけたら接触されないように逃げるべし。
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ちなみにゲームオーバーも存在しない。
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一応ゲーム時間で365日ぶんプレイするとエンディング(?)らしきムービーが流れる。が、それだけである。
豪華スタッフ
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このゲームのもう一つの注目すべき点として、音楽に関わったスタッフは、いずれも業界のツワモノ・キワモノぞろい。
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他にも、主に海外から多くのミュージシャン・アーティストが集結してこのゲームの音楽を手がけている。
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また、グラフィックやムービーのモチーフはスタッフが10年間書き留めた夢日記が元である。彼は無名だが、ある意味相当なキワモノである。
評価…?
このゲーム…いや、この『LSD』という作品はゲームと言うよりも「映像実験」「PSの表現精度の試験」のフィルムなどに近く、内容も非常にサイケデリックかつどこか前衛芸術的で、これを楽しいとか、美しいと感じられる感性の持ち主はどっぷりはまり込むことが出来るが、逆にそういったものが理解できない人間にはクソゲー以下のシロモノでしかない。
つまり、この作品は受け手の感性によって「神作」にも「フリスビー」にもなりえる、本当に賛否が別れる作品なのである。
この作品の内容は芸術性に依るところが大きく、一概に優劣の評価を下すことは出来ない。
この記事を読んで少しでも興味がわいた方は、ぜひ手にとって、このゲームが神かゴミかを確かめてみて欲しい。
ただ、断言できるのは、「白熱して熱中できるゲーム」「愛と感動のゲーム」といった要素を求めている人にはおすすめ出来ない。
余談
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ゲームアーカイブスで配信されるまでは、そのレア度は非常に高く、価格の高騰もあって入手は非常に難しかった。
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2010年8月11日よりゲームアーカイブス(PS3/PSP)での配信を開始したので、容易に遊べるようになった。お値段据え置きの600円。というわけでメディアにこだわらないならこちらをオススメする。ちなみに一部グロテスクで怖い表現があるためかCERO:D指定。
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開発の中心人物の佐藤理(さとう おさむ)は以前にもMac用ソフト『東脳(とんのう)』などを手がけており、LSD同様にサイケなものとなっている。
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が、このゲームの開発元、佐藤理とアウトサイドディレクターズカンパニー(OSD)は一流企業の広告やプロモーション動画、美術展のポスターデザインなどサイケじゃない仕事をもこなす凄いデザイン事務所だったりする。公式ホームページ
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タイトルのLSDがなんの略なのかもわからない。オープニングムービーでL,S,Dで始まる英文が表示されるのだが、一定していないのだ。ゲームの外でも、書籍などの記載も一定していない。ただDは必ずDreamの頭文字となっている。
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ちなみにLSDと言えば、麻薬取締法で規制されている幻覚剤である。1960‐70年代に欧米のロックミュージシャンやヒッピーの間で流行した。もしかするとそれを意識したネーミングなのかもしれない。
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『RPGツクール2003』で制作されたフリーゲーム『ゆめにっき』は本作同様「奇怪な内容の夢を歩き回るゲーム」であり、本作の影響を受けたとされている。
OP