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遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE EVOLUTION - (2010/10/17 (日) 21:54:12) の編集履歴(バックアップ)


遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE EVOLUTION

【ゆうぎおうでゅえるもんすたーずじーえっくす たっぐふぉーすえう゛ぉりゅーしょん】

ジャンル 対戦型カードゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2007年12月6日
価格 7329円(税込)
分類 劣化移植判定
企業問題ゲーム
7.2.怠慢によってゲーム性が損なわれた場合

概要

  • 『週刊少年ジャンプ』で連載されていた人気漫画『遊☆戯☆王』のテレビアニメシリーズ第2作『遊戯王デュエルモンスターズGX』をゲーム化したもの。
    『遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』という名称でトレーディングカードゲームも発売されていた※(以下、トレーディングカードゲーム版をOCGと表記)。
  • PSPで展開されるTAG FORCEシリーズは、デュエル(カードゲーム対決)中にキャラクター(デュエリスト)がモーションを取りながら喋ったり、特定モンスターを召喚する際ムービーが入ったりと、アニメを再現した演出がされているのが売りのひとつである。
    ルールはOCGと同じで、同時期のDS版や過去作のGB版・GBA版などのように容量制限などによる収録枚数の制限もなく、発売当時のカードをほぼ全て収録するため対戦ツールとしても評価が高い。
    (処理が難しい、無限ループを起こしやすい等問題があるものは収録されないことがあるが、全数千枚のうちの数枚程度で影響は少ない)
    シングル対戦もできるが、一応メインは2対2のタッグデュエルとなっている。
  • 本作はPSPで発売された『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE』の移植作である。
    PS2でこれ以前に2作発売された遊戯王のゲームはOCGとはルールの全く異なる別のゲームであり、このゲームがPS2で初のOCGルールに対応した遊戯王のカードゲームソフトであった。
    使用できるカードの収録総数は「TAG FORCE」では「アニメオリジナルカード(未OCG化)」20種を含む2448種類だったが、このゲームでは続編「TAG FORCE2」で追加されたものを合わせ2889種類に増加した。
    ※現在はアニメ3作目に合わせ『遊戯王ファイブディーズ オフィシャルカードゲーム』に変わっている。

問題点

ディスク容量が多く、処理性能もおおむね上回る据え置き機への移植ということで、新規カードや演出・システム面など、様々な強化が期待されていた。
当時は現在よりPSPの普及率も低かったことから、PS2で同じものが遊べるというだけでも一定の需要があったと思われる。
しかし…

  • オリジナル版にあった キャラクターボイスが全削除 された。モーション等は変わっていないので、キャラクター達は虚しく口パクするばかりである(一応字幕は付いているが、喋らなければデュエリストの演出の魅力も大幅ダウンである)。
  • OP曲の「99%」が差し替えられている。PSPの本シリーズでもTAG FORCE2以降はアニメBGMが使われなくなったので、恐らく版権がらみだろう。
  • 禁止・制限カード(半年に一度改訂される強力カードの使用制限)はこのゲームが発売された時点で使用されていた2007/09/01改訂か、TAG FORCE2と同様の2007/03/01改訂辺りが妥当と思われるが、なんと禁止・制限リストはTAG FORCEと同じ2005/09/01改訂である。
    • この改訂後に追加されたカードが大量に存在するため「ダンディライオン」「(裁定変更前の)森の番人グリーン・バブーン」「未来融合-フューチャー・フュージョン」「E・HERO エアーマン」「冥府の使者ゴーズ」「N・グラン・モール」等の強力カードが三枚(フル投入)積めてしまうという無法地帯っぷり。
      • 言い換えれば、移植されることで追加された400枚以上のカード(実際のOCGで2年分)に対する バランス調整が一切行われていない 。カードゲームによくある、新カードの登場に付随して強化されたカードも放置されてしまっているため、ゲームバランスが崩壊している。
      • またこの2005/09/01というのは「このカードが入ってないデッキはデッキではない」とまで言わしめた「強欲な壺」が禁止になる前の制限改訂であり、なんとほぼ全キャラクターが使用し、それぞれが専用の台詞を持つカード(基本的に専用台詞はアニメキャラがアニメで使用したカード、または自分のデッキに深い関係があるカードのみ)なのである。そのため「強欲な壺」を禁止にしないために2005/09/01の制限改訂にされたのでは?とまで言われている。
  • カードが大幅に増えたにも関わらず対戦相手の使うカードは当時のまま。
  • 追加カードは「チェッカー・フラッグ」というほぼ全カードを収録したパックのみの収録のため、膨大な収録カードから引き当てないといけない。
    • 一応封入率操作がされており所持枚数の少ないカードが出やすくなっているが、枚数が枚数のため欲しいカードを狙って引き当てるのはかなり困難。デッキに入れられる最大枚数である3枚を入手したい場合は、更に困難な作業となる。
  • TAG FORCE2で中途半端に収録されていた「GLADIATOR'S ASSAULT」というパックのカードが補完されてない。
  • 画質や音質の向上は一切なし。読み込み時間も別に変わっていないが長く感じてしまう。
  • パートナーのデッキ編集やカードアルバムの拡大機能など、 2作目「TAG FORCE2」で改善された点は何も反映されていない
    • これだけのやっつけ移植にかかわらず、ドローパン(ランダムに入手できる、主にパートナーにあげて好感度を上げるために使うパン)のルーレットだけ何故かTAG FORCE2仕様である。
  • PS2なので仕方ないと言えば仕方ないが、対人戦はできない。
  • これらの点はどれも 公式ページ等で告知されていない ため、買ってみるまでわからなかった。詐欺である。
  • ローディング時間が致命的に長い。デュエル中であろうとお構いなしに処理落ちのオンパレードである。
    タダでさえロードが長いと言われるPSP版と比較にならないほど長くなってしまっている。

総括

据え置き機から携帯機への劣化移植はよくあるが、その逆をやってのけたという珍しい作品である。
上記の点を我慢すれば、元のゲームの出来は良いので遊べないことはない。だが、PSPを持っておらず、どうしてもPS2で遊戯王のOCGのゲームをやりたいという理由と、付属カードが欲しいという理由以外では買わないほうがいい。
一応、PSP版のTF2とUSBケーブルによって連動するという機能が備わっている。TF2のゲーム内容をコンプリートしたい場合はそのためだけに中古を探すのも悪くないが、それにしても3以降とは連動が無くなっているため微妙。

余談だが、付属カードの1枚が特定のデッキのほぼ必須カードで割と高値で取引されており、カード無しのこのゲームの価格を上回ってしまうことさえある。
こうなってしまうとやはりこのゲームはカードのおまけとしか言いようが無い。