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神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア - (2013/06/06 (木) 14:40:19) の編集履歴(バックアップ)


神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア

【かみよりがくえんげんこうろく くる・ぬ・ぎ・あ】

ジャンル アドベンチャー+RPG

対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 アイディアファクトリー
監修 アスミック・エース エンタテインメント
発売日 2008年10月9日
価格 7,140円(税込)
分類 クソゲー
ポイント 2008年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点
2008年クソゲー七英雄の一つ
キャラデザ・タイトル詐欺
ストーリー超展開、極薄
ゲームとして全方位的に糞
本家wikiの冥界住人でさえも見捨てる出来
ゆゆうじょうぱぱわー!!
ヌギャー
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧


概要

  • クソゲーの老舗・アイディアファクトリー?(以下IF)が珍しく他社(アスミック・エース)監修のもと送り出した規格外の作品。通称『ヌギャー』。
  • IFが出す作品は「IFだからクソで当たり前」「クソといえばクソだが一線は超えない」という不思議な安心感があったものだが、その壁を悠々と超えてきた記憶に残るべきゲームとなった。
  • ジャンライン』のパッチリリース以前は大賞の最有力候補だった。

問題点

ストーリー、システム、ボリューム、コンセプト、どこを切っても糞というIFゲーということを差し置いてもひどすぎる出来である

シナリオ、キャラクター等

  • タイトルに「學園」と書いてあるのに学園モノでない。
    • 「学園モノだと思ってたら、町をぐるぐる回る環状線モノだった」と言われるとおり、物語は「神代町」を中心に展開される。
      • 実質ワールドマップも兼ねている為、町の外に出ることはない。
    • 学園に通っているのは男主人公のみで、仲間は全員学園生ではない。最初だけは学園内でイベントが進むが、それを過ぎると後は学園外での行動のみとなる。
    • ストーリーは中盤から大正時代に移り、女主人公を中心とした恋愛要素の強いストーリーが描かれる。
    • それぞれの主人公にはほとんどセリフがなく、プレイヤーの感情移入を促しているのだが、おかげで男性と女性の両方の感情移入を強いられる。
  • 短い上に支離滅裂なストーリー。
    • クリアまでわずか6時間、紙同然のボリューム。「出会った瞬間に親友や恋人になった」と言われるほど簡略化されており、キャラの心情が理解できない。
    • ストーリーは現代編と大正編が交互に展開し、最後に両方のパーティーが合流するというものだが、ストーリー上の重要な部分はほとんど大正編で語られ、現代編は雑談しながらお使いしているうちにラスボスに到達してしまう。「序盤だと思ったら終盤だった」と言われる所以である。
    • 会話シーンがグダグダで、人によってはイライラどころではない苦行。
    • あるシーンで主人公が瀕死の重傷を負ったにも関わらず主人公には目もくれず論争しあうシーンがある。早く助けろ。
    • 男主人公は腕に取り憑いた悪魔の力で戦うのだが、作中でそれを実感できるシーンはなく、メインのシナリオにもあまり関わってこない。
      • 序盤のイベントで腕を切断され、変わりに悪魔を押し付けられてしまうまでは装備欄に「素手」と表示されており、作中でもほぼ一般人と認識されてるにも関わらず妖魔退治に付き合わされ、その際に妖魔を素手で撲殺できてしまう。主人公に宿る特殊な力のおかげと解釈することもできるが、作中で言及されるシーンはない。
    • 女主人公は初戦闘の際、颯爽と現れたイケメンキャラに助けてもらうのだが、いざ戦闘が始まると女主人公が隊列の先頭にいる上に普通に戦えてしまうためイケメンキャラの立場がない。女主人公の武器は薙刀で習っていてもおかしくはないが、やはり言及はされない。
    • 他にも超人的な力を持つと言われたキャラの加入時のレベルが1だったり、強制敗北戦闘に巻き込まれた一般人キャラが何故か回復魔法を習得していたりとストーリーとステータスが噛み合っていない場合が多い。
    • 発生していないイベントが起きた事になるなどフラグ管理も無茶苦茶で、初めて聞く話に対して「前にも話したと思うけど…」などと言われたり、仲間にしていないキャラがいきなり仲間になっていたりする。
  • キャラクター別の好感度というデータがあり、個別イベントも用意されているがストーリーの大筋に影響はない。
    • 仲間になった時点で始めから好感度が高いのは良いとしても、初対面なのに好感度画面で「出合った頃より逞しく」などと書かれているのはおかしい。
    • 女主人公は3人の男性キャラの内の一人を選んで行動するイベントがいくつかあり、好感度も多少影響するが最終的に恋仲になる相手は変わらない。
      • その相手はストーリーの都合で好感度が1であろうと女主人公の為に命を投げ出す。
  • 何の説明も無くラーメン屋で戦闘用の装備品を買えたりする
    • 現代を舞台にしたRPGで普通に装備品が買えてしまうのは違和感がある為、裏でそういう商売をしている等の理由付けは必要である*1
    • 店長は街が異世界に変貌しても妖魔を店員にしてラーメン屋を続ける程の胆力の持ち主ではあるが、騒動が表面化する以前から装備品が買えてしまうのはやはりおかしい。
  • スタッフロール後に始まる後日談。
    • 「終わったと思ったら続いてた」と言われる微妙なボリュームで、クリアするとまたスタッフロールが流れる。
    • 大正編は普通にハッピーエンドで終わるが、現代編は思いっきり引きが入っている。…続編を出すつもりだったのだろうか?

システム

  • 戦闘に戦略性が無い。
    • 女神転生シリーズの「プレスターンバトル」に酷似したシステムだが、ボス含め大多数の敵に麻痺が効いてしまう上にオート戦闘システムがあるので放置プレイ可能。
    • 雑魚敵の種類が極端に少ない。強制戦闘イベント(ボス)は21種類あるのに、その数僅か20種類。
    • 店で売っているアイテムが最後まで不変だが、覚えるスキルが無意味に多い。「作りたい所だけ作り込んだ」感が漂う。
    • 持ち運べるスキルは、入れ替えが出来るのだが効果の説明が全くない。ちなみにそんなに戦闘をしていなくても、簡単に全てのスキルから選べる。
  • フリーズも 当然のごとく頻発する

演出

  • テキストが全体的にお粗末。
    • 主人公は名称変更可能なのだが、ほぼフルボイスなのにも関わらずゲーム中のテキストはそれを全く考慮しておらず、主人公の名前が表示される部分の音声はすべて「キミ」「お前」「あなた」などの三人称や無言のスペースに置き換えられており、非常に違和感が強い。
      例えば、主人公の名前を連呼するシーンは「キミ、キミ」といった具合になる。※呼びかけているわけではない。
  • OPとスタッフロールにしかムービーが使われておらず、イベントCGも少ない。
    • 重要なシーンに限ってCGが表示されずテキストだけで済ましてしまう。いい加減なテキストも相まって状況把握が困難。
    • そのわりにどうでもいいサブイベントにはCGを使用したりと基準がおかしい。
    • 女性キャラが突風でスカートがめくれたり、女主人公が服を脱いで体を調べられる等のお色気シーンも一応あるが、残念ながらCGはない。ある意味健全とも言えるが…
    • 画面を一瞬白化させて「封印は成功した」という台詞で終わらせるラスボス撃破後。徹底した途中経過無視。
      • 後にソフトの中に全く別のゲームのムービーが入っていることが発見された。そんな容量あるなら紙芝居やめてムービー増やせよと言いたい。
  • 戦闘に全く動きがない。
    • 味方側は顔グラの一枚絵と、HPなどの各数値・グラフのみ。
    • 敵側も一枚絵のみ。攻撃の際も微動だにせず、攻撃対象に対するエフェクトが現れるだけ。
    • あまりにも動きが無いため逆にインパクトを残しまくった必殺技(相陣連技)。参考動画
      • 画面全体に1枚絵を表示させて(それなりの)迫力を出したつもりだろうが、当然そんな印象を全く受けない。
      • 動かない絵・「友情パワー!」「魅惑的殺人(チャーミング・マダー)!」など痛々しい台詞・揃っていない声と三拍子揃い。「ゆゆうじょうパパワー!!」
      • 技によっては、発動までのキャラ同士の掛け合いが異常に長かったりするので非常に鬱陶しい。飛ばすこともできるがそれはそれで味気ない。

公式サイトの不備

  • ストーリーの項目では男主人公も女主人公も共に「主人公」で統一されているが、キャラ紹介では男主人公は「主人公」女主人公は「ヒロイン」と表記されている。
  • スキル習得施設「ストーンヘンジ」の画面がおかしい。「ストーンヘジ」と間違えていたり「ああああああああ」というスキルを習得していたりする。
  • キャラ紹介で男主人公の妹の名前を間違っている。「る」ではなく「る」である。公式サイト
    • ちなみにこの主人公の妹が「一応」、本作のヒロインである。「一応」というのは最初にちょっと出てきて、妖魔にさらわれて最後に主人公達に助けられるから。 つまり、(ヒロインなのに)あんまり出番が無いからである。

フィッシング詐欺

  • タイトルを見ると『転生學園シリーズ』と何かしら関係がありそうだが、ゲーム内容は一切無関係である。
  • だが意図的に「関係ありそう」と思い込ませるような雰囲気によって騙されてしまったユーザーも少なからずいた事だろう。
    • 監修元が同じアスミック・エースで、そちらが企画を持ち込んだのかもしれないが、どちらにせよ両社の相性は悪かったようだ。
    • キャラクターデザインも岩崎美奈子氏を起用。
  • 元々『転生學園』は『東京魔人學園』のシステムを一部流用した駄ゲーであり、魔人ファンから目の敵にされていたシリーズである。そしてヌギャーは転生のバッタモノ作品である。
    • 一見誰得としか思えない企画だが、転生のキャラデザは割と好評だったのでそこに目をつけたようだ。

評価点

  • BGMも割と良い方なのだが、一番聞く頻度が高い一般戦闘用のBGMが少々単調気味なのは難点。サントラも発売されていたりする。
  • キャラもそれなりに魅力的ではある。難解なストーリーにもめげない声優の熱演ぶりにはある意味心を打たれる。
    • 魔人學園シリーズとは異なり、女性主人公でプレイできるという点と、女性主人公時の恋愛要素がそこそこ濃いということがあり、色々な面(上述の内容や恋愛対象の電波)に目を瞑り、乙女ゲーとして捉えればそれなりに楽しめる。という意見もあるにはある。
  • パクリ元の『転生學園』にも言えることだがパッケージの出来は良い。

総評、余談

  • メジャーWii 投げろ!ジャイロボール!!』『プロゴルファー猿』がキャラゲーという枠をぶち破ったゲームとするなら、本作はIFゲーという枠をぶち破ったゲームといえるだろう。
    • さらに言ってしまえば選択肢で相手の反応が変わったり、好感度が変わるというもののエンディングには全く関係ない点でADVとしては失格。RPGとしては、ボスにマヒさえさせれば後はオートで勝てるという時点で失格、つまり商品失格レベルである。
  • 突っ込みどころ満載のストーリーやシステムを笑い飛ばせるほどの胆力があり、多少なりともキャラに魅力を感じられれば楽しめる…かもしれない。
  • クル・ヌ・ギ・アとはシュメール神話の言葉で「帰還する事のない土地」すなわち冥界を意味しており、その名に違わぬ凄まじい出来である。また、図らずも冥界住人(IFのクソゲーをこよなく愛する者達の名称)に相応しいタイトルとなった。……狙ったのか?
  • あまりの出来の悪さに本家wikiからも見捨てられ、Q.「このゲームは面白いですか?」A.「 買うな 」とまで言われた。
    • 本来はその後に「俺は買うが」と付け加えるのが冥界住人の決まり文句である。さらには「 何度も言うが買おうか迷ってる奴は本当にやめとけ。どうしても数千円ドブに捨てたいのなら実際にドブに捨てろ。時間の浪費がないだけそっちのほうが建設的だ。 」とまで言わしめた。