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注意:このページではWii用ソフト『風来のシレン3』と、その移植版であるPSP用ソフト『風来のシレン3 ポータブル』の二つについて紹介しています。
不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫
【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんすりー からくりやしきのねむりひめ】
ジャンル
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ダンジョンRPG
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対応機種
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Wii
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発売元
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セガ
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開発元
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チュンソフト
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発売日
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2008年6月5日
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定価
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7140円(税込)
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分類
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黒歴史
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ポイント
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新要素の失敗 ゲーム性に合わないシナリオ テンポ・インターフェースの劣化 2008年のガッカリゲー筆頭
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風来のシレンシリーズ関連作品リンク
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概要
高いやりこみ度と中毒性を誇る『風来のシレン』シリーズの8年ぶりのナンバリングタイトル。
ここ数年は『不思議のダンジョン』シリーズが出ておらず(リメイク除く)、多くのファンが待ち望んでいた。
レベル継続などの不安要素や3ヶ月の延期などがあったものの、発売前は期待の声が大きかった。
しかし発売後、以下のような部分で批判が多く出た。
問題点(賛否両論点含む)
システム関連
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ダンジョンRPGはほとんどの場合はダンジョンから出るとLV1に戻されるが、今回は『トルネコの大冒険3』同様レベル継続。
採用した理由は不明(初心者に配慮した説、ストーリーの長さに合わせダンジョンがマンネリにならないようにした説など)だが、
『トルネコ3』と同じく評判は芳しくなかった。
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『トルネコ3』と違い、レベルアップに必要な経験値自体は過去作の『シレン』シリーズと同じくらいで、レベルリセットのダンジョンでも従来と同じくらいのスピードで成長する。その点は改善された。
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ただ本シリーズは『1』から非常に自由なプレイが可能であり、あえて敵から逃げてクリアしていくといったことも可能であった。しかし、レベル継続によってこういった逃げプレイなどをしていると、レベルが足りずボスに勝てなくなってしまうため、過去作と比べ自由度が狭められてしまっている点などがレベル継続型の不評理由の一つだった。
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今作にはパーティーキャラクター(仲間)がおり、クリアまで仲間は強制的に同行することになるが、この仲間達は全員プレイヤーキャラ扱いというものであり、仲間が倒されても冒険失敗となる。このため、特に逃げる場合は自分だけでなく仲間も死なないようにしなければならず、退却の際の難易度が上がってしまった。
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一応「復活の草」というアイテムを所持していれば、それを消費してその場で復活できる。
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仲間は「敵に先手を取られないように動く」「ジグザグに移動して飛び道具を避ける」といったテクニックを自動的に行えない、そうした動きをさせたい場合「全員操作モード」に切り替えて操作することとなる。そうなった場合、1ターンに3人を動かすためテンポが悪くなってしまう。
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またAIについてもNPCのAIとしては十分なのだが、通路に罠ができるとついてこなくなってしまったり、背中の壺をちからの回復にだけ使ってしまったりと、痒いところに手が届かない部分もある。
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本作ではゲームの開始前に死んでもアイテムが残るイージーと、従来と同じく死んだらすべて失うノーマルを選べる。
旧作のプレイヤーなら当然のごとくノーマルを選ぶのだが、今作は通常のRPGのように前のダンジョンをクリアした時のアイテムを持ち込み、継続使用することが前提のバランスであり、丸腰だと敵1匹を倒すのも非常に時間がかかる。
序盤はまだいいが、後半で一度でも死んだ場合、他のダンジョンへ行って幾らかアイテムを集めて来なければならず、リトライに時間がかかる。
ただ竜脈という武器やアイテムをお供えして強化・増殖させるシステムがダンジョン内にあるため、これを利用すれば装備の修正値と必要最小限のアイテムの入手、強化は簡単にできる
また、ワールドマップのメニューからなら「どこでもダンジョン」というストーリー進行に応じて階層が増えるダンジョンもあり、そこで収集することもできる。(時間がかかることに変わりはないが・・・)
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今作は後述するシナリオ主導型となったことやレベル継続で、全体的なバランスがRPGに近くなってしまっており、ここにローグライクの要素を無理に詰め込んだことが原因であるといえる。
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もともと死んだらすべて失うという仕様は「極限状態で全ての手段を惜しまず使用させる」という意図の仕様、それは従来のストーリーダンジョンのように素潜り前提で持ち込みが救済といったバランスで出来ている場合に意味があるものである。継続前提のバランスに対して全アイテムロストとというルールを押し込んだ結果の産物であると言える。
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過去作と比べてテンポが悪い。
例として、通常移動、ウィンドウの表示(開閉するたびに演出が入る)、メッセージの表示(メッセージが表示しきれないとウィンドウを表示できない)、
敵味方の攻撃モーション、喰らいモーション、ザコ敵死亡の消滅時間(特に鈴系モンスター)などが過去作と比べて遅い、ダンジョンで死亡するとすぐ再スタートできずタイトルに戻される
特に攻撃モーションの遅さは『トルネコ3』でも指摘されており、素振りによる罠確認が面倒。
旧作と同じだと思って行うと、慣れない内は罠を確認できたのに先に進んで罠を踏んでしまうことも。
ローグライクゲームや不思議のダンジョンシリーズの面白さはテンポの良さに集約されていると言っても過言ではないため(1ターンが短いというミクロ視点から「やられてもすぐ再挑戦」というマクロ視点まで)、テンポが悪いとストレスが溜まる。
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このことから後述のPSP版ではモーションなどがやや高速化され、多少テンポは良くなった。
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3Dになったことで下のマスが壁になっているマスにある罠やアイテムが何かが分かりづらい。
一応スティックなどで視点を上に向けることもできるが、そうした手順を挟むことがテンポを損ねているとされる。
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ボタン一つで通路を進んでくれるiダッシュ、未識別の杖の使用回数の表示、やりなおし機能の廃止などインターフェイスが劣化。
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ローグライクゲームでは上記と同じくらい操作の快適性も重要となってくる。そこもこの批判の理由となった。
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倉庫が普通のRPGと同じようなものとなり、作業スペースが消失した。ゆえに倉庫でアイテムを使うことができなくなった。
そのため、天の恵みの巻物を使ったり特定の壺を割って中身を取り出したりしたいときは、脱出の巻物を用意してダンジョンに潜って使う必要があり面倒。
倉庫内の保存の壺の中身からアイテムを引き出すこともできなくなった。
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シリーズ恒例の罠ダンジョン(罠を逆利用する特殊ルールのダンジョン)がない。
肉ダンジョン(これも準レギュラーの特殊ダンジョン)はあるのだが、殆ど説明も無く唐突に登場するため分かりづらい。
シナリオ・演出関連
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タイトル画面を飛ばせなくなった上、量が多くなった。このため起動してから風来日記を開くのに40秒近い時間を要するようになった。
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今作はシナリオ執筆に『クロノ・クロス』『バテン・カイトス』などで有名な加藤正人氏を起用し「シリーズで初めてアニメムービーを搭載」「伏線を張り巡らせた展開」でシナリオを重視したゲームになっているが、その肝心の出来がローグライクゲームという要素にまったくマッチしていない。
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まずメインシナリオが長い。だいたいエンディングまで20~30時間とクリアするまでの時間も膨大にかかる。クリア後の「もっと不思議のダンジョン」が本編と捉えるプレイヤーにとってはとても面倒かつ苦痛。
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さらにシナリオ内容にも問題があり、具体的な例を以下にあげる。
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使用可能キャラがシレンと繋がりのあるキャラだけ。なのでシナリオが終始内輪話で終わってしまい、規模が大きいはずなのに、こじんまりとした印象となってしまっている。
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これまでのシリーズでは全くの無縁であった「運命」という要素を前面に押し出しすぎている。
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「風来人」の設定の大幅改編(改悪とも評される)。
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新キャラの「センセー」の行動や発言などに問題がある。
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また駄目シナリオにつきものともいえる電波要素もある。
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ファンの間で最もよく批判されるのが「死ね、月よ」という発言である。これは概要を書くと長すぎるので割愛するが、究極の電波発言とまで言われるほどに失笑を買った。
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それ以外にも、上記の「センセー」は後半になればなるほど敵のちょっとした発言から真相を見抜いたりするなど異常なまでに察しが良く、この部分も電波といわれる要因となっている。
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イベントスキップやセリフの早送りが不可能なため、リトライする場合もう一度見なければならない。
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上記の仕様がなくてもエンディングまでが長い。ダンジョンも特徴がなくただ抜けるだけのものばかりなので単調になりがち。
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過去作品と比較し違和感のある部分が非常に多い。
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シレンが日本神話に出てくるような神の子孫であるなどの今作で明かされた設定が例としてあげられる。
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登場キャラクターであるアスカの言葉遣いが変化した
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元々は「○○でござる」という古風な話し方だったものが現代風に変化したことに、アスカのファンなどはかなり悲しい思いをした。
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なおゲーム内では「もうそんな歳でもない(大人になった)から」といった趣旨の発言をアスカ本人がしている。が、過去のアスカの性格にそぐわないとする者もいる。
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ちなみにこれはシナリオ担当の加藤氏がスタッフの反対を無視して勝手に変更したものであると後日判明している。
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加藤正人氏の作風はシリアスなストーリーであり、シレンシリーズ恒例のほのぼの、何でもアリ、ギャグの部分を削られてしまったことに不満を持つファンは多かった。
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それ以上に、RPG的な部分がローグライクのシステムとうまくマッチしなかったことで様々な問題があるといえる。
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ストーリー主導になったことで、全体的にRPG要素に引きずられてローグライクに必要な「多くのアイテムがランダムで落ちているダンジョンを死んだらやり直し」という部分が上手く機能しておらず、上記のシステム関連の問題の元凶となってしまっているという指摘もある。
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また、ダンジョンの合間にストーリーを挟むため多くのダンジョンがレベル継続に合わせて細切れで、それによってシナリオの展開がとても急展開に見える、出現アイテムも範囲が狭いなどの関係で竜脈のないダンジョンは再訪する価値が低くなっているといった点が、アイテムをやりくりしながら全体の戦略を練るという、ローグライクゲームの根本的な楽しみの一つがなくなっているという問題を生じさせてしまった。
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全体的な雰囲気として『風来のシレン』という作品に合わないシナリオであり、従来のファンからは黒歴史扱いされている。
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一方で上記で張られた伏線などはきちんと回収しており、日本神話設定などもある程度練られているため「風来のシレン」及びローグライクというゲーム性重視なジャンルに当てはめてしまったことがもっとも大きな問題であったと言える。
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他の新規タイトルで普通のRPGのシナリオとしてやっていれば、まだ良いシナリオだったのではないかという声もある。
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BGMが総替えされ、モンスターハウスや店の曲もまったくのオリジナルとなった。
BGMはすべてすぎやまこういち氏の弟子である松尾早人氏が担当しているのだが、パッケージやタイトル画面ではすぎやま氏の名前しか載せられておらず、明らかに嘘を書いている。
決して松尾氏に非はなく、曲も決して悪くはないのだが、ビッグネームであるすぎやま氏が担当した既存の曲と比べてガッカリしたプレイヤーもいた。
すぎやま氏の曲も使われているがすべて過去作の曲となっている。
モンスター関連
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新システム属性が登場。モンスターごとに9つの属性が設定されており、こちらが攻撃したり攻撃されたりすると何らかの効果を発揮する。
その中で一定確率でプレイヤーを1ターン行動不能にする雷属性は、連続で発動すると普通の敵1匹相手に何も出来ずに殺されることもありうる。一定確率で痛恨の一撃が出る熱属性は倍率が攻撃力依存なので最大HPの半分以上を奪われることもある。
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今までのシリーズ作品でもこうした即死級の能力を持った敵は登場しているのだが、その大部分はクリア後の高難易度ダンジョンの深層にしか出なかった。
本作ではストーリーの序盤にも登場するため、対策アイテムや良い装備が出ないために為す術なく倒れるケースが出てしまった。
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ちなみに武器や盾にもこの属性を印として付与できるようになっているが、「武器の属性以外の敵への威力が少し上がる」といった能力になっており、
敵の属性のような特殊な効果は得られず、「敵を弱点属性で攻撃すれば大ダメージ」というような要素がないためプレイヤーへのデメリットが大きい。
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ボスには状態異常やワープ・ふきとばしなどの位置移動効果が効かない。このため、単純に殴るのと回復を繰り返すだけでいささか単調。
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一部のボス戦では取り巻きの雑魚には状態異常が効く場合があるが、一見普通の雑魚モンスターなのにボス戦ごとに効いたり効かなかったりするので判断が付けづらい
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ただ全員操作前提のボス戦はタクティカルコンバットのような形で、従来とは別の面白さがあると評価する声もある。
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特定の床に乗るパズル的なボス戦があり、これはパーティプレイ、仲間を操作する要素をうまく生かしているといえる。
アイテム関連
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『2』や『アスカ』にあった装備品掛けが廃止され、ダンジョンから持ち帰った装備の使い道が減っている。
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他にも『2』の「もののけ王国」や『アスカ』の「エレキ箱」のような収集・育成要素がカットされてしまった。
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アイテムの履歴がすべての種類で共通となった(旧作は杖は杖、壷なら壷で記憶)のだが記憶数が64と少なく、もっと不思議のダンジョンでは履歴が機能しない場合が多い。
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剣や盾を錆びなくする効果「メッキ」が錆び攻撃を受けると特定の確率で剥がれてしまうようになった。
以前のシリーズにも同様の効果のあるモンスターはいたが、今回はすべての錆び攻撃で剥がれる可能性があるという仕様に変更された。
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以前のシリーズではメッキをかけるだけで空気になる罠やモンスターがあり、本作でマンネリの解消を図ったとも言えるため賛否両論な点である。
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水路の上にいると所持しているおにぎりや肉が腐る、巻物が濡れる、剣や盾が錆びていくといったことが起こる。肉を食べて水路に潜ったり上を飛んでいても同様。
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何度か階を下りると濡れた巻物が乾くのだが、乾いた巻物が白紙の巻物になる。
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「白紙の巻物」は、読んだことのある巻物全ての代わりになるという極めて便利かつ強力なアイテムである。
必ず乾くわけではないため簡単ではないものの、理論上は増殖可能であるためゲームバランスが崩壊しかねないという指摘がある。
これは入手アイテムの良し悪しに一喜一憂するという、ローグライクゲームの面白さ自体を損ねてしまうものだと批判する声もある。
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ただ過去作にも「分裂&吸い出し」や「祝福カズラ&吸収の壺」のような稼ぎ要素があり、救済的攻略手段として設定されたのではないかという声もある。またもちろん持ち込み•使用も任意であり強制ではない。
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「巻物が濡れると白紙になる」システムはローグライクの本家に近い『Nethack』などでも登場するので(当然超強力)、先祖返り的な意味にも取れる。ただし、こちらは白紙に書き込むにもアイテムが必要で、そのアイテムがレアという風にバランスを取っている。
評価点
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二刀流システムが初めて導入された。
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ローグライクゲームは基本的に「剣などの武器<盾」という傾向があり、その根本部分に挑戦したシステムである。
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これにより序盤において盾が出てこないままジリ貧になる……という事態などが解消された。また終盤もリスクも高いが一つの選択肢とすることもできる。
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二刀流専用キャラの「センセー」でクリア後ダンジョンに潜れば、過去作にはない新鮮なゲームバランスで楽しめる。
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センセーは二刀流のみ可能で盾を装備することが出来ない、つまり防御力を一切あげられない。そのため体力やアイテムの管理が他のキャラより重要になってくる。
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特殊床(杖封じの床、巻物封じの床、投擲封じの床)が追加された。3Dの関係で壁に隠れて分かりにくいという欠点があるものの、状況に応じてメリットにもデメリットにもなる要素で好評。
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矢の本数が100を超えると、他のアイテムとして整理されるようになった。今までは99本を超えて入手すると消えていく仕様だった。
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「矢を100本以上持てるようになる」のはかなり有意義であったため『4』でも継承された。
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ワンボタン(ダッシュボタンのチョン押し)で道具欄を表示できるようになった。
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保存の壺の中も整理ボタンで整理できるようになった。
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値段の付いた矢や石などが、複数持っていてもまとめられるようになった。今までは整頓ボタンを押してもまとめられなかった。
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前作で蛇足といわれた「道具を拾うモーション」をオプションでカットできるようになった。
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通常の印の他に、黒印と青印が導入された。
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黒印はサビよけや必中など重複しても無意味な印に該当し、それらを複数合成しても印が重複しないようになった。
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青印は妖刀かまいたちや妖光の槍など破格の効果を持つ印に該当し、ひとつの武器につき1つのみしか青印が付かないようになった。
バランスが壊れすぎず、かつプレイヤー次第で印を選択する要素なので、概ね好評である。
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ED後のおまけシナリオはギャグ調の雰囲気で、過去作の強敵達を登場させるなどファンサービスも多く好評。むしろこっちが本編だという声もある。
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更に本作のメインシナリオのエンディングを撤回するような描写が存在していることも、その意見をいっそう強くしている要因とも言える。
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最近では他のゲームでも加藤正人氏の手がけたシナリオはメインよりサブシナリオの方が評価される場合が多く、惜しかったとも言われている。
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なお、クリア後シナリオの中で『1』のボス「魔蝕虫」が登場するのだが、こいつには(原作通り)補助効果も効くようになっている。本編のボス達にも適応されていればと思われる点である。
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他にも『外伝』に登場した「黒雷仙女」、『GB2』に登場した「キュラス」も登場して戦うことになる。
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3種類のもっと不思議のダンジョン(それぞれ30F、50F、99F)が用意されており、プレイヤーの腕前や気分次第で楽しめる。
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また、30F建ての「サヌキノ竹林」と50F建ての「ヲチミヅ峠」はシリーズ初の屋外型「もっと不思議」となっており、少し新しい感覚でプレイ出来る。
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ヲチミヅ峠は全階層で壁が存在しないため、フロアを進むごとに浮遊型モンスターが一気に襲ってくるという独特なゲームバランスとなっている(『トルネコ3』でも見られた)。
画面外から魔法弾が飛んでくるなどキツい場面が多いが、旧作にはほとんど見られない魅力として評価する声もある。
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またそれ以外のバランスも従来と同じくらい優れているため、本編もこのような形に出来なかったのかと惜しまれている。
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ただこれらのダンジョンは全階層同じ景色&BGMなので些か単調さも感じてしまうところもある。
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前述したシナリオやテンポの悪さでクリア前に挫折するプレイヤーもいたようだが、以上の点からシナリオクリアさえできれば後は意外と悪くないとの意見も多い。
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不思議のダンジョンシリーズで初めてサウンドテストが導入された。
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LV4に達したモンスターも、名前の後に数字が付く形で更に99までレベルアップするようになった。
(例:マムル→あなぐらマムル→洞窟マムル→ギタンマムル→ギタンマムル2→……→ギタンマムル99)
この仕様により、「持ち込み前提のダンジョンでも敵が弱過ぎて鍛えた装備の使いどころがない」という事態がやや緩和された。なお、この仕様は『4』でも引き継がれている。
総評
ファミ通のクロスレビューでは35点のプラチナ殿堂を獲得しているが、2chなどネットでの評価は悪く、シレンファンで有名なタレントの伊集院光氏も
「1(SFC)は100点満点で300点、2(64)は100点満点で315点、3は100点満点で150点」と厳しい評価をしている。
ちなみに、前述した問題点の多くは実は6年前に発売されていた『トルネコ3』で指摘されていた問題点を継承、あるいは悪化させたもので、某所では「超劣化版トルネコ3」と言われてしまった。
また全体的に今作は「ローグライクゲーム」というよりも「『風来のシレン』のキャラを使ったローグライク風のRPG」と言ったほうがいいようなシナリオ、ゲームバランスとなっており、ローグと普通のRPGのどちらの良点もうまく融合させることが出来なかったことも低評価の原因であろう。
初めてローグライクゲームや『風来のシレン』に触れる人間ならいいかもしれないが、過去作をプレイし愛着を持っていたファンほど上記の要素に落胆する出来であった。
そのためクソゲーとするファンもいれば、クリア後の要素から楽しめたとするものもいるなど評価はその部分で割れることもある。ただ2chでは『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』とともに2008年を代表するガッカリゲーとされている。
余談
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売上は惨憺たるもので、前作の28万から9万にまで売上を落とした。
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これは1年半前に発売された『DS1』が劣化リメイクと叩かれたことや、時代やハードの違いも一因として考えられる。
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同年11月に発売された『GB2』のリメイクである『DS2』も、『DS1』の19万から8万にまで落ちこんだ。
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ファンの期待と不安の入り混じるなか、2010年2月に発売された『シレン4』は発売後に好評を博したが、初週の売上は僅か4万本に留まり、その後も『GB2』のリメイク版と同程度の売り上げとなりあまりのびなかった。
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携帯アプリ版、『DS1』、本作と数作続けてファンの期待に十分に答えることが出来なかった結果が売り上げに現れたということだろうか。
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「そもそもローグライクゲームそのものの需要が落ち込んでいるせい」という見方もある。
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元よりコア向けのジャンルであることに加え、DSでは『チョコボ』や『ポケダン』といったそのほかのローグライクゲームが次々と発売されていたというのも事実であり、市場が食傷気味になっていたということは言えるかもしれない。
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ちなみに、今作は攻略本が発売されていない。チュンソフトの親会社であるドワンゴの意向か、月額課金制の公式攻略サイトでの攻略情報配信となった。
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しかし、肝心のソフトがコケたせいか未だに作りかけの状態で放置されている。そのため、各種攻略サイトを回るのが賢明である。その後発売されたDS2は普通に攻略本が発売された。
不思議のダンジョン 風来のシレン3 ポータブル
【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんすりー ぽーたぶる】
ジャンル
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ダンジョンRPG
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売元
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スパイク
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開発元
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チュンソフト、T&Eソフト
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発売日
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2010年1月28日(UMD版) 2012年5月15日(DL版)
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定価
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5040円(税込、UMD版) 3980円(税込、DL版)
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分類
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黒歴史
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約1年半後である2010年1月28日に、PSPで移植版の『風来のシレン3ポータブル』が発売された。
PSP版公式サイトではバランスを徹底的に練り直したとの触れ込みだったのだが、実際の変更点はそれほど多くない。
3自体の評価が芳しくなかったこともあいまって、売り上げはWii版を下回る2万本程度となった。
変更点
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移動や攻撃モーションがやや高速化、過去作よりは遅いもののWii版と比べテンポが多少よくなった。一方、ダッシュ等を使用すると処理落ちがおきて少し動きがカクカクになることがある。
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各キャラ専用のダンジョンが2つずつ、計6つの新規ダンジョンが追加された。
これはゲームを始めてすぐプレイできる。
レアだったアイテムも手に入りやすいので、ストーリー用のダンジョンを攻略するためのアイテムを確保する手段が増えた。
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ギタンマムルやゲンナマゲイズの落とす金額が減った。
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地脈の祠でフロアの内容が記録できなくなった。