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大奥記 - (2013/08/12 (月) 10:40:11) の編集履歴(バックアップ)
大奥記
【おおおくき】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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グローバル・A・エンタテインメント
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開発元
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ダフト
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発売日
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2008年6月5日
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価格
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6,090円(税込)
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分類
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クソゲー
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ポイント
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2008年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点
2008年クソゲー七英雄の一つ ブームに乗り遅れた誰得ゲーム ホバリング人間「MS-09 TOKIKO」 「デマ」「アリバイ」…現代ですかここは? ふすまの開き方がまるで自動ドア キャラの顔表情も無し 「これkら」等、誤字多数 タイトルロゴが『大臭記』に見える リアル申し開き 頻繁で長いロード、無駄に多い空き部屋 雑誌でデス様と並ぶ超低得点 ストレスゲーであるがシナリオは面白いとされる
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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概要
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大奥を題材としたゲーム。情報収集や証拠集めを行う探索パートと悪役を追い詰める申し開きパートを繰り返し、身に降りかかる事件・陰謀を解決して出世することが目的。
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通称「OOK」「大奥」。2008年KOTY七英雄の一つ。ファミ通レビューで『デスクリムゾン』に並ぶ3/3/4/3の計13点の低得点を叩きだしたことで話題になった。
ストーリー
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幕府の不興を蒙り切腹となった小椋修康の一子「時子」。美しく成長した主人公「時子」は女の幸せを捨て、復讐を果たすべく大奥へ出仕。
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密告・裏切りが横行する大奥では、時には己の身に降りかかる。己の潔白を証明し、地位を確立していくのが目的。
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大奥の女中と会話、覗き見・聞き耳し証拠を集める。時子は復讐を果たす事が出来るのか?
問題点
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度重なる発売延期。当初は2006年9月14日 → 2008年6月5日。計1年9ヶ月。
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これに対するメーカーの対応がクソ。
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開発会社であるダフトの公式サイトでは、「プログラム以外には一切関わっていない」との声明が出され、この様は「リアル申し開き」などと言われた。
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だが、そのプログラムにも問題があった。
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声明後しばらくしたのちダフトのホームページにアクセス出来なくなった。現在消息不明となっている。会社に何かあったのだろうか?
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当時放送していたドラマ『大奥』ブームに便乗した企画であったと思われる。
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ドラマブームに乗るお→間に合わなかったから映画大奥の公開に合わせるお→駄目だった…→「PS2も末期だし発売しちゃえ」、こんなノリだと思われる。
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要するにブームに乗りかかるつもりだったのが、延期しすぎて時期を逃してしまったわけである。
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証拠を集めるためには、無数の無人部屋を回る必要がある。
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出入りの度にロードが出る上に、フリーズしたかと疑うほど長い。
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証拠獲得条件も厳しい。偶数・奇数日で配置の違う女中達の証言を規定期間内に得る必要がある。登場人物はしょっちゅう移動する為、目的の人物を見つけるのが困難。
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ヒントもあってないようなもので、結果総当たりになりがち。ロードの長さも相まって苦痛。
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つまり、ゲームの根幹部分に大問題ということである。
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KOTYでは「ドラクエに例えるなら延々とサマルトリアの王子を探し続ける作業ゲー」などと言われた。
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エリア切り替えの度に見張りに話しかける必要があるが、立ち位置の判定がおかしい。一歩引いたところでないと反応しない。微調整がめんどくさい。
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時代考証? 何それおいしいの?
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物語当初、御台所と側室は出身地の京に帰っている。本来、お手付きとなった女性は城から出られない。
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主人公や周囲の女性たちの言葉遣いも「しちゃったり」と現代的。「デマ」「アリバイ」なんて単語も出てくる。
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下記にもある「これkら」といった誤字もそのあたりを煽ってしまっている始末。
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モデリングが余りにもお粗末。
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一応すり足のつもりなのだろうが、歩き方が足先以外ろくに動かないせいでホバリングにしか見えない。あだ名は「おドム」。
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目の前に立ってボタンを押すだけで、触れてもいないのに襖が左右に開いたり閉ったりする。「超能力」「自動ドア」との異名を持つ。
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主人公を部屋「長局七」の机へ移動させるとグラフィックが簡単に貫通する。当たり判定を付け忘れたようだ。
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登場人物は主人公の時子以外みんなぽにょのポリゴン人面魚顔。表情?んなもんないです。
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やたらと登場人物が多く、登場する女中は主人公の時子含め35人。ただどれもこれも顔グラが似通っているため、誰が誰だか分かりにくい。
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さらに「これkら」という、タイピングミスで作られたことがありありと伝わる誤字がある。ユーザーを江戸時代から一気に現代世界に引き戻させる演出。これ以外にも漢字の間違い等、誤字が目立つ。
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効果音が全体的にやたらと派手で、台詞送りやメニュー選択にまでひとつひとつに「キキン」「ジャキン」などと鋭い音が入る。盛り上げるべき申し開きパートはともかく、落ち着いたBGMの会話場面でも同様なので緊張感が削がれがち。
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ストーリーの分岐は、「5ヶ月目に存在する、失敗するとバッドエンド直行の分岐」と「最終月に存在する、3つのEDのどれになるか選択される分岐」の2つだけ。
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女中「お瑠璃」と「おみさ」のボイスが使い回し。
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あのゲームを彷彿とさせる充実した設定。クロスレビュー13点といい何かと因縁を感じさせる。
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さらに、2010年に発売されたこの作品までも同じオプションである。
評価点
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申し開きパートは、月を追うごとに盛り上がり難易度も上昇していき、それなりにやりごたえがある。特に10月、11月の申し開きパートはかなり完成度が高い。
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ただ最初の4月分が(チュートリアルにしても)流石に単調な構成で、それが悪評として広まってしまった部分がある。
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移動中の尻の動きだけは「2年も時間をかけたのはこの為なのか」と言われた程妙にリアルである。
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種類は少ないものの、和調のBGMは神との呼び声高い(特に申し開きBGM)。
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シナリオは(突っ込みどころは多いが)秀逸との評判。
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お約束のいじめや陥れから幕府の闇まで取り揃え、徐々に謎が明らかになるシナリオは実に壮大である。
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ニコニコ動画ではバグや変なSE、女中のボイスなどから、意外に愛されているようである。シナリオの評価も高め。「見てるだけなら楽しい」という声もある。
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たまに思いだしたかのようにボイスや一枚絵が入る…。が、この一枚絵、怖いシーンばっかりである。必見。
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スイーツ(笑)向けと侮ることなかれ。結構容赦なく死ぬ。自分も。
総評
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間違いなくクソゲー。ただしロード時間の長さに耐えられれば、なんとか遊べる。
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時代劇ファンにはたまらないシナリオだが、いかんせんゲーム部分がクソ過ぎる。分岐やED条件も厳しいのがまた…。
余談
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とあるやる夫作品にて本作のプロデューサーに取材が行われ、さらに本人が降臨、開発の裏事情などが明かされたのだが…
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正直かなりやばい、そして貴重な内容である。詳しくはココ。本人降臨の様子はココで。
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ゲーム業界の裏事情、クソゲーが生まれてしまう経緯などが生々しく書かれているので、『大奥記』に興味がない人も必見。ある意味こういった内部事情を露にする切欠を作ったと思えばこのゲームも無駄ではなかったのかもしれない。
参考動画