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カトちゃんケンちゃん - (2013/05/02 (木) 08:55:51) の編集履歴(バックアップ)


カトちゃんケンちゃん

【かとちゃんけんちゃん】

ジャンル アクション
対応機種 PCエンジン
発売元 ハドソン
発売日 1987年11月30日
定価 4900円
分類 ゲームバランスが不安定
バカゲー
ポイント ちゃんと遊べるタレントゲーム
難易度はお子様泣かせ

概要

  • TV番組「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」とのタイアップで制作された、PCエンジン初期のアクションゲーム。当時当番組で人気があったドラマ仕立て風コント「THE DETECTIVE STORY(探偵物語)」をモチーフにしている。
    • 番組の長編コントパートで2人が遊ぶシーンがあったり、特番で高橋名人をゲストに招いて視聴者代表間でスコアアタックが行われたりした。
  • 探偵のカトちゃんとケンちゃんがさらわれた資産家を助け出す為に調査に乗り出すというストーリー。
  • ゲームとしては、同社の定番作『高橋名人の冒険島』にやや近い内容、全6フィールド×4エリア構成。

ゲームのルール

  • 操作キャラはカトちゃんケンちゃんのうちどちらか一名。ゲーム開始前に選ぶ。
    • カトちゃんは足が滑りにくい代わりに移動とジャンプのスピードが遅く、その分ジャンプの飛距離が長い。ケンちゃんはその逆。使いやすさではカトちゃんの方が上だと思われる。
    • 選ばれなかった方のキャラはすねてしまい、ゲーム中にプレイヤーキャラの妨害(時々お助け)をしてくる。
  • プレイヤーの攻撃方法は主に3種類。オールマイティに有効な攻撃は無く、場面によって使い分ける必要がある。
    • 攻撃ボタンを押すとキックが出せる。ただし、物凄くリーチが短く、敵に接近して出さないと当たらない。また、ボスはキックでしかダメージを与えられない。
      • 道中のオブジェクト(噴水やゴミ箱など)をキックするとコインや回復アイテムが出たりする。全く無意味なアクションが起こる事もある。
      • 街灯やヤシの木にはハンマーゴング*1が隠されていることもある。
    • 敵をジャンプで踏み付ける事ができる。場合によっては敵数体を連鎖的に踏みつける事も可能。
    • ずっとしゃがんでいると、オナラ攻撃ができる。当然ながら尻から出るので、当てる場合は敵に背を向ける必要がある。
  • 残機+ライフ制、時間が経過するか、敵に触れるとライフゲージが減り、無くなると1ミスになる。また、ライフに関係無く一撃でミスになる敵もいるほか、落とし穴に落ちても即ミスである。
  • 一部のワープ装置や落とし穴、ドアに入ると、選ばれなかったキャラによるコントやゲームのヒントを聞く事ができる(この落とし穴はワープするだけで、ミスにはならない)。
    • ワープの中には逆ワープもある。さらには順当なワープでも、罠同然のワープまであったりする*2
    • また、スロットゲームに挑戦できる場所もある。ゲーム中でゲットできるコインを使用、当たりを出せば、コイン、ライフ、自機の量を増やせる。
  • ボス戦まで進むには、各エリアのどこかに隠されている「鍵」を手に入れなければならない。これを取らずに進むとボス戦に行けなくなるが、救済処置として前エリアに戻れるワープ装置が存在するので、ゲームが詰みになる事はない。

おバカな点

  • カトケンの二人がゲームキャラになっただけにノリもおバカなものが多く、お約束というべき点も数多い。中には「THE DETECTIVE STORY(探偵物語)」のネタとなっている演出もあり、当時を知る人にはニヤリとさせるものも。
  • 例えば、お邪魔をしてくるキャラが返り討ちにされると様々な仕打ち(トラップ)を受ける。
    • 頭上から空き缶が落ちてきて、タンコブを作りながら変顔で走り出す。
    • 頭上からたくさんの岩またはヤカンが降ってきてそれを食らう。ここでぼーっとしているとプレイヤーまで巻き添えを喰らう
    • 小便や野○ソという下品なネタは当たり前。さらに、くずかごに入って大量に空き缶を投げまくり、攻撃を食らうと逆さまになってはまる。
    • コースの見えない所で隠れている事もあり、木を蹴ると高いところから落ちてきたり、くすかごを蹴ると上空からパラシュートで降下してきたり。
  • お助け役となる場合は舞台と共に仮装してセリフを言うのもポイント。
    • 大抵の仮装が『8時だョ!全員集合』や『ドリフの大爆笑』や後の番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』等で見られるような仮装が多くファンには必見もの。
      • お助け役がカトちゃんだと『加トちゃんペッ!』、ケンちゃんだと『バカ殿様』といった今でも人気のキャラが拝めることもある。
    • そして無敵状態になる時には「だいじょうぶだぁ教」でおなじみのアレ(三叉うちわ太鼓)を使うという演出も。「ウィッ、ウワァ、ウォッ!
    • クリア必須な鍵を入手するために墓石を蹴る(相方のヒントでも「墓石を蹴って見ろ」と言っている。)というバチあたりな方法。
  • 敵キャラも総じてバラエティ豊か。
    • 動物系なものが多いが中にはウ○コが存在したりしている。
    • ハッシーという首の長い恐竜もいる。一見巨大に見えるが、実は首が長いだけで体が妙に小さい。
    • おならで倒せる火の玉。(人魂)
    • 後ろから敵が追いかける様はある意味「志村後ろ!」を表現していると言えなくもない。
    • 大量に敵キャラまたは黒メガネの男が出現するという場面も「THE DETECTIVE STORY(探偵物語)」ではエキストラを用いたよくある演出手法でもあった。

ムズゲーといわれる所以

  • スタート開始直後は簡単に進められるもののステージが進むたびに敵の配置や出現位置、段差などが段々嫌らしくなっていき、ステージ3、4あたりから急激に難易度が上がっていく。
    • 罠配置が多くリフトに飛び移る際に突進してくる敵に当たって落下死といったものや、タイミングを読み間違えて即死というパターンも少なくない。
    • 平地でも驚くほどの数で敵が大量出現する場合があり後ろから追っかけてきたり、前から突進してきたりとプレイヤーを引っ掻き回す。
    • 敵も出現するだけのものから攻撃してくるものに変化し、薪が火の粉を撒き散らたり長い首を出すだけのハッシーが火を吐いてくる。
    • ステージの後半ともなるとリフト同士の隙間が広くなったり高い位置に配置されたりする。一発即死の薪の密度が多くなり、1~2ブロック程度しか無い足場を渡らなければいけなくなる。
    • 最終ともなると鬼畜さは増し敵の出現も多くなる。連なった浮き島、立ち塞がる壁、ハッシー・コハッシーの猛攻、隠しブロックも多く配置されていて難易度が非常に高い。極めつけは連なって配置された薪をハエを踏み続けて飛び越えるという場面。ちなみに1-1に戻されるという隠し罠ワープも存在する。

総評

  • 芸能人を使用したキャラゲーである事や、見た目のバカさ加減から、未プレイヤーからはクソゲー扱いされやすい傾向になりがちだが、ゲームの出来はしっかりしている佳作である。
  • ただかなり難易度が高く、特に後半フィールドは初見殺しのオンパレードである。そのため、初代『高橋名人の冒険島』と匹敵する鬼ムズゲームとして知られる。
    • しかし、運に左右されるわけではないし、一部を除く敵に当たっても一撃では死なない。プレイ技能とパターン把握を持ち合わせていれば、十分クリアできるバランスである。

その他

  • 海外版PCエンジンであるTurboGrafx-16版では、『J.J. & Jeff』という架空のキャラを使ったタイトルに変更されている。ゲーム内容はほぼ同一だが、表現規制の関係上、オナラ攻撃はスプレー攻撃に変更されている。
  • 有名人の肖像権の絡んだゲームであるため、バーチャルコンソールやPCエンジンアーカイブスには配信されておらず、これからも配信するのは非常に厳しいと思われる。
    • 北米などでは海外版が普通に配信されているため、『カトケン』ではなく『J.J. & Jeff』としての配信を日本でも期待されるが、やはり現実には難しいところだろうか。
    • ちなみに、PCエンジン版『ガンヘッド』は海外版の『Blazing Lazers』として、バーチャルコンソールで配信されている。このように、日本版では配信できない版権ゲームを、版権の関わらない海外版として配信する手段は考えられられない事もないはずだが…。