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ファイナルファンタジーコレクション - (2011/07/07 (木) 14:36:00) の編集履歴(バックアップ)


ファイナルファンタジーコレクション

【ふぁいなるふぁんたじーこれくしょん】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 スクウェア
開発元 トーセ
発売日 1999年3月11日
定価 7,140円
分類 元作品の完成度は頂点レベル⇒「名作ゲー」
ロード時間が非常に長い・一部処理落ち・音楽劣化⇒「劣化移植」
内容自体の移植度はほぼ完全で、ダッシュ等やセーブ周りは改善⇒「良移植」
ちなみにカテゴリー先としては「劣化移植」として扱っているのであしからず
備考 ・コンビニ限定で単品販売された。定価は各5,040円
発売日はIV:1997年3月21日、V:1998年3月19日、VI:コレクションと同時発売
・ゲームアーカイブスでの単品版配信
V:2011年4月6日、VI:同年4月20日より配信/共に1,200円
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク

概要

  • もともとコンビニ専売としていた、PS版ファイナルファンタジーIV、V、VIの3作をひとまとめにして一般発売したもの。パッケージやレーベル以外の内容は同一で、いずれも問題点がほぼ共通のためまとめてある。
  • ゲーム内容は基本的にSFC版そのままの移植(FFVIでの「機械装備」などの一部を除く バグまでもが完全移植 である)で、新たにCGムービーなどが追加されたのみ。GBA版のような追加ダンジョンや追加アイテムはない。

問題点

  • CD-ROMによる読み込みのため、画面の切り替え処理がSFC版よりも遅い。つまりロード時間が長い
    • シリーズが後の作品ほど顕著で、VIではメニュー開閉や戦闘のエンカウント前後に毎回2~5秒前後の読み込みが挟まる。
    • IVだけはゲーム全編をRAMに貯めこんでいるらしく、ロードを感じない。
      • ただし戦闘中のみウインドウのスクロールが遅い、魔法の演出と効果音がずれるという細かい問題点もある。
    • また、戦闘中などに派手な演出が発生した際、処理落ち…もとい、演出がスローモーションになる。
    • VIのエンディングはシーンと音楽がどんどんずれていく。ガウのシーンなのにセリスの音楽が流れたり、なり終るまでにムービーが始まってしまったりする。
      • ただし、これに関してもIVだけは処理落ちしない。
  • V・VIはエンカウントや一部の魔法、ボス撃破時などのエフェクトが変更されている。このせいで、VIでバリアチェンジの属性を見抜く小技が使えなくなっている。
    • SFC版のバリアチェンジの虹色のエフェクトはスロットのようになっており、最後のフラッシュの瞬間の色の配置で属性を見抜けるのだが、PS版は法則が変化している。
      • ただしこれは本来使うべき有効な属性を調べる魔法を使わせるための改善点ともとれる。
  • 音源がSFC版と違うため、音楽や効果音などの音質がSFC版から若干変わっている。音源は同じソニー製なのになぜ違うのか。
    • SFC版では植松伸夫の自作サウンドドライバで再生されていた。
    • 単に音質が変わっただけではなく、出力、VやVIのBGMで多用されているSE音など、音響全般が狂っている。Vの第一世界のフィールドの曲の主旋律が潰れバックの音と逆転している、カルナック城脱出イベントなどで流れている「急げ! 急げ!」が雑音と化している、ロンカ遺跡のBGM「ムジカ・マキーナ」の機械音が変、VIのBGM全般に多用されているエコーが無くなっているなど、悪い方に印象が激変したBGMが多数ある。間違いなく改悪である。
      • どういうわけか後に出たGBA版はこちらの狂った音質を元にしたアレンジになっている模様。
    • そんな中、なぜかIVだけはトラック再生を用いており、音質もほぼ同じとオリジナルに忠実である。
  • オープニング、エンディングにCGムービーが追加されたがドット絵とイメージが違う。
    • ゲーム中のドットでなく天野喜孝氏のイメージイラストを元にしていることが理由。IVとVIはキャラがイメージイラストをベースにしていたためかムービーの評判は決して悪くないが、Vに限っては元々デフォルメイラストやドット絵のイメージが強い作品であったため、ムービーはあまり評価されていない。
      • 同じく天野画を元にしたGBA版の顔グラやDFFのバッツのデザインもあまり評価されていない。
  • 修正されている細かな怪現象や不具合もあるが、前述した通り多くのバグはSFC版そのままで移植。ある意味致命的なVIの回避率バグなどは修正されていない。
    • もっとも、発売当時VIの回避率バグについては全く知られておらず、開発側も把握していなかったと思われる。
    • またIVのアイテム増殖バグなども修正されず残っているので、うまく使えば役には立つ。
    • VIでは機械装備技が一部修正されたり、最強武器の1つバリアントナイフの2本目が(バグ修正により?)入手できなくなっているなど、一部SFCとの違いもある。

改善点及び評価点

  • ×ボタンを押しながら移動することで、ダンジョンや町を通常の2倍の速さで移動できる「ダッシュ」が追加された。特にダッシュが一切無かったIVで重宝する。
    • アビリティ「ダッシュ」や「ダッシューズ」と組み合わせると2倍ダッシュ(歩きの4倍速)にできるが、こちらは障害物に引っ掛かりやすくなり使いやすいものではない。
  • SFC版並に高速で保存・再開ができる「メモファイル」機能が追加された。ただし本体側でリセットしたり電源を切ると消滅する。
  • データが消えにくい。SFC版はバッテリーバックアップのため消えやすいが、これはメモリーカードによるフラッシュメモリバックアップなので消えにくい。さらに、最大4つしかデータをセーブできなかったSFC版に対し、こちらはセーブデータを理論上無限に作れる利点がある。
  • VIには図鑑や設定資料などが見られる「おまけモード」が追加されている。
    • さらに、これまでのプレイでのキャラクターの成長度や歩数などを記録した「やり込み度」を閲覧することができる。
  • VIのオープニングでナルシェが背景のとき煙と文字が重なっても唯一煙が消えない。
  • 上記にも書いてあるようになぜかIVだけは移植度が非常に良い。ロード時間や音質の劣化は全く無く、処理オチも殆んど無く、更には移動周りも改善されているためこれだけは立派な良移植の部類であると断言していい。
  • 見た目こそ全く変わっていないが、実は全く同じに見えるように1から作り直されている。SFCとPSではドットの比率などハードの仕様が異なり、そのままの移植は困難である。
    • ただしこれについて公式に言及されたのはIVのみ。VやVIについては不明。

その他

  • 攻略本も出ているがVI贔屓であった。
    • 表紙のCGもVIのラスボスだし、目次もVIのイラストが使われている。
    • 総ページ数は223ページあるが61ページからVIの攻略である。七割以上がVIなので実質IV・V簡易攻略というおまけつきのVIの攻略本といっても差し支えない。
  • 何故かIVだけセーブに2ブロック必要。ただセーブ箇所は4つなので実質0.5ブロック。
  • コンビニ限定であった単品版は中古価格がそれぞれコレクションと同程度の価格になっていることがある。パッケージやレーベル以外の内容に違いはない。

総評

  • 長いロード時間や音質劣化が問題だが、他機種でのプレイ環境を持たないのであれば買う価値はある。
    • GBA版のIVV?VIとは相違点が多いが、どちらも善し悪しがあるので考えて購入したい。
  • あろうことか、海外でも酷評という有様だった。ここのWorst Port/Remakeに収録三作品が載ってしまった(ただし情報は古い)。海外初登場のVも載ってしまっている。
  • アーカイブスでV・VIの単品販売が開始されたが、1,200円とVC版の900円に比べるとやや割高な価格設定に批判が集中している。一応、GBA版より安く携帯機で遊べるという利点は存在する。
    • ちなみにIVはPSPへの移植作である『ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション』が発売したためか配信されていない。