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花のスター街道 - (2009/12/19 (土) 23:38:29) の編集履歴(バックアップ)


花のスター街道

【はなのすたーかいどう】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 ビクター音楽産業
開発元 不明
発売日 1987年3月17日
定価 5300円(税別)

ストーリー

博多出身の「ハタノモエタ」、広島出身の「トヨタゴロー」、意気投合した2人はスターになる夢を叶えるため、コンビを組んで上京するのだった。

特徴及び問題点

…上記のストーリーなのに何故かアクションゲームという、企画の段階で何かを間違えたようなゲームデザインをしている。
横スクロールアクションであるが1ステージが複数のエリアに分かれており、歩道橋や地下道などを利用することでエリアを移動することになる。

  • アクション面での最大の特徴は、操作キャラが上記したモエタとゴローの2人であることである。十字キーの上下でモエタとゴローの間の距離を変えられるが、それ以外はジャンプするタイミングも歩くタイミングも一緒。一定距離以上は離れられず重なれないため、片方が地形に引っ掛かると先に進めなくなる。
  • ジャンプは「等速で昇って最高点に達すると等速で落ちる」という、やや癖のある挙動をする。
  • Bボタンで「カリスマ波」という正式名称のついた音符上の飛び道具を飛ばす。1回当てると敵の動きが止まり、もう1回当てると仕留める。
  • 例外を除けば一撃死ルールであり、敵や敵の弾に触れれば即死する、レトロゲームにありがちな仕様。
    • その敵というのがアイドルっぽい人やミュージシャンで、敵弾が上から突然降って来る謎の物体だったり、カメラマンのフラッシュやヤクザのドスだったりするのが、笑えると言えなくもない。
    • 穴に落ちて死ぬ時は、ぴったり同時でない限りは先に落ちた方が死ぬ。
  • モエタとゴローのどちらかが死ぬと、2人とも上空から降って来る形でその場復活し、周りに敵がいた場合は消える。
    • しかしリフトなどを渡っていた途中でミスった場合、復活した途端穴にはまってもう1回ミスるなど理不尽な死に方が発生することがある。
  • モエタとゴローの両方に残機数が設定されており、どちらかが0になるとその時点でゲームオーバーである。
  • なお、その死に方は「パーマみたいになった髪の毛と服だけが残って飛び上がり、それが潰れて画面下に落っこちていく」という、いまいち形容しがたい悲惨な代物である。
  • バランス取りは、バリバリ敵を倒すよりはマリオなどのようなジャンプアクション寄りとなっている。
  • こっちは2人もキャラがいるのに、移動するリフトやら穴ぼこだらけの道やら、1キャラ分しか幅のないブロックやらがあちこちに点在しており、クセのあるキャラの動きとあいまって難易度は相当な高さ。
    • 地形に引っ掛かった後ろの奴に引きずられて前の奴が穴に落ちる、どっちかが着地に失敗して溝にはまる、など1人であれば起こりえないミスが起こり、復活時の着地ミスでまた残機が減るという純粋に理不尽な死もたまに起こる。
    • ジャンプミスや着地ミスをせず、2人のキャラ間隔をうまく制御すればいいのだが、それに慣れる前に飽きる可能性の方が大きいかもしれない。
  • 敵は大半が人間型でその動きもどうということはないのだが、暴走バイクや自動車はいきなり猛スピードで突っ込んでくる上、画面端につくと消えずに折り返し、たまに排気ガスみたいな弾を吐き、耐久力もべらぼうに高いという極めて厄介な存在である。
    • そしてそんなバイクが最初の面の最初の敵として出迎えてくるのでなお堪らない。復活の仕様がマリオだったら間違いなくクソゲーになっていただろう。

本作で最も恐ろしい仕様が「画面端に到達してもゴールが存在しない」ことである。

  • このゲームでは「がんばれゴエモン! からくり道中」などのように隠しアイテムをそろえないとゴールにたどり着けない方式となっている。
    • ただしそのゴールは「からくり道中」のようにステージの端にあるのではなく、ステージの途中にある「スタープロ」などのビルである。
      そこには特定のポイントを通過したりカリスマ波で固まった敵を2人で挟んだりすると出現する隠しアイテム、ディスクを一定数以上持っていないと入れず、また中は横スクロールのルールで突破する迷路になっている。
    • また恐ろしいことに、ゴールとなるビルに入れるからと言ってゴール出来るとは限らず、実はビルに入れるディスク枚数とゴールできる枚数が異なっており、その上でゴールするにはカリスマ波を連発できるようになるパワーアップアイテム(見た目はステージごとに異なる)を持っていなければならない。
    • 実はここで一撃死ルールの「例外」が立ちふさがる。敵弾に当たった時、パワーアップアイテムを持っている場合はそれ、ない場合はディスク1枚と引き換えに死を免れるというありがた迷惑な仕様となっており、ビルの途中で敵弾に当たった場合はアイテムを捜しにビル内を再探索するか外に出なければならなくなるのである。
    • おまけに、エリアごとにビルが1つずつあり、どれが本物でどれがニセゴールかはビルの最深部に行くまで分からないという有様。
    • 最後に、上にあるゴール関連の仕様はゲーム中ではまったくヒントが出ない。このゲームを裸で買ってしまった場合は、偶然に頼らないと1面すらクリアできないのである。
  • ノーヒントでキーワードを探さねばならないゲームとして「高橋名人のBugってハニー」というものがある。しかしあれはせいぜいキーワードを間違えても残機が減るだけで大した損害ではないが、本作の場合はゴールを間違えると結構な時間をロスしてプレイヤーの苛立ちを加速させることになる。

この時代にノーヒントで謎解きや隠しの発見を強要してくるゲームは珍しくないし、単にゲームとしてみると単調なくせに難しく、時折ヘンなミスが発生するが慣れれば何とかなりはするだろう。
が、キャラが2人いるという新機軸を持て余して足かせの要素が目立ちすぎな点、芸能界サクセスストーリーをアクションゲームでやるジャンル付けの謎ぶりを鑑みればクソゲーと扱っても構わないのではないか。