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餓狼伝説 宿命の闘い (SFC/MD) - (2013/05/04 (土) 11:09:40) の編集履歴(バックアップ)
餓狼伝説 宿命の闘い (移植版)
【がろうでんせつ しゅくめいのたたかい】
注意:ここではアーケード版の移植である、SFC版、MD版についての本作を紹介する。SFC版はクソゲー判定、MD版は劣化移植判定となっている。
SFC版
ジャンル
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対戦格闘アクション
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対応機種
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スーパーファミコン
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発売元
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タカラ
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開発元
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ノバ
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発売日
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1992年11月27日
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定価
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9800円
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分類
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クソゲー
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ポイント
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全てにおいて大幅改悪
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餓狼伝説シリーズリンク
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概要はきみとアンディにまかせる
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同名のアーケード及びネオジオ用ゲームの移植作。発売はクソゲー会社としておなじみのタカラから。
評価点(←と英語で書いてある)
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グラフィックだけならネオジオ版をかなり再現している。しかし、それが被害を広げる原因にもなった…。
問題点「てめぇ…なめとんのか?」
致命傷「うっお―――っ!!くっあ―――っ!!ざけんな―――っ!!」
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操作性劣悪。とにかく技が出しにくい。
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(プレイヤー右向き・テンキー表示)1タメ6+パンチボタンで簡単に出せるはずのアンディの主力技でもある斬影拳ですらまともに出せない。
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コツとしては、1タメ→パンチボタン→6と入力すると出やすいが、あくまで『気がする』レベル。
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陰に隠れてしまった感があるが、ライジングタックルやスラッシュキックも同様に出難い。
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一方のバーンナックルや飛翔拳等の所謂波動拳、竜巻旋風脚タイプのコマンドの必殺技は溜め技に比べれば「まだ」出しやすい。
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…と思いきや、ライデンの毒霧殺法(波動拳コマンド)が斬影拳に負けず劣らず出せない。1ラウンドに1度でも出たら奇跡。逆に首締め(2369+パンチ)の方が簡単に出る。
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敵のAIが原作と違う。他の部分も違いすぎるため、原作とは全く違うセオリーで戦うことが必要。
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また、攻略本曰く、「ネオジオに比べてゲームバランスを良くした」らしい。必殺技の威力が下がってるのはいいのだが、そのせいで爽快感が無い。
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ジョーがあおりを受けてしまい、最も高威力だったタイガーキックを初め、技の威力が軒並み低下。その上、プレイヤーキャラ中、攻撃力も防御力も最低というマゾキャラになってしまった。
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ギースの性能は大幅に下がっているが、それでも強い。
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キャラクターの動きが風船にぶら下がっているみたいに軽い。
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空中でKOされると、吹っ飛ばされたキャラが地面に着地してからKOされるアクションが入る。やられたキャラがゴムマリのように跳ねる所以である。
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当たり判定がおかしい。明らかに当たっているのに当たっていないという事にされる。
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というより、必殺技を当てた時の効果音が聞こえないので、当たっているのか当たっていないのかが全体的に有耶無耶。
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格闘ゲームブーム初期作品であり、必殺技をガードしても相当のダメージがあるので、それが上記現象に拍車をかけている。
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通称”岩間コリジョン”担当プログラマーがヘボな為、1つのアクションで判定が1つしかない。
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CPUはパワーウェーブや飛翔拳といった飛び道具を、飛び蹴りでかき消す。
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テリーのバーンナックルの移動距離が明らかにずれている。
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SFCなのに、ロード時間がCD等のディスクメディアを用いたハードのゲーム並に長い。ロードはバトル前に毎回入る。
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流石にネオジオCD程酷くはないが、カセットメディアのロードとしては完全にあり得ないレベル。
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また、ラウンドごとにBGMがぶった切られるのでいまいち爽快感がない(アーケード版では絶えず続いている)。
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対人戦限定で、アーケード版では使えなかった敵キャラが使用できるのだが、2P側でしか使えない謎仕様。
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上記仕様に加え、2Pは1Pのキャラが決まってから選択が開始されるため、1Pには非常に不利な状況といえる。
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また、敵キャラはCPU戦のバランス調整のままなので、ライデンに3回投げられると死亡確定。
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BGMが非常に貧弱。
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派手なエフェクトの効いた本家ネオジオ版の豪華なサウンドに比べると、パサパサと乾いていて物足りない。そういう所は音源の問題もあるので仕方ないとしても、酷いものになると音程が微妙にズレているような曲まである。もはやパペパプー状態である(実際、このゲームは音色としてトランペットの単音を多用しているため、本当にパペパプーと聞こえる)。
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SFCから入った人はそうでもないと思うが、一度でもAC版を聴くと、如何にSFC版がパペパプーになっているかが分かる。
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ボイスがヤバい
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容量の問題でやむなしだが、各キャラそれなりにあった必殺技ボイスはことごとくカットされ、「やあっ」といったかけ声に変更。
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技にボイスがあるのは「パワーウェーブ」、「バーンナックル」、「飛翔拳」、「スラッシュキック」のみ、エコーは消えたが、アーケード版を髣髴とさせる声。
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「やぁっ!」「はっ!」といった甲高い声もあれば、「デヤァ」という妙に低い声もある。同一キャラとは思えない。
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極めつけはKOボイスであり、「うおおおおおお!!」と絶叫していたアーケード版とは異なり、''妙に甲高い声で「うぁっふぁっふぁっ・・」とKOする。
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全ボイス中、何故かこれだけアーケード版の面影が全くない
ソフト・ハードの性能上仕方ないレベル「できねえ相談ってもんだ」
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1ライン制になってしまった。
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ただし、初代餓狼伝説のライン移動システム自体が蛇足も同然だったので、当時としては好意的に受け入れられた(ゲーメストですら「削除されて万々歳」とまで評価している)。
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グラフィックは綺麗だが、アーケードよりもアニメーションパターンが少なく、キャラクターの大きさもやや小さくなってしまっている。
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ストーリー間のデモ絵はカット。ひたすら真っ黒い画面にギースの顔と字が出るだけの仕様となっている。
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その為、ビルから転落するシーンもカットされてしまった。
ネタレベル「ばかぬかせーっ!?」
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二人協力モード廃止。もっとも、アーケード版の頃から「特にいらないモード」という声が多かったが。
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説明書で、高速肘打ちの必殺技「斬影拳」が、何故かショルダーアタックになっている。
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2P側で使える敵キャラの調整があまりにも手抜き。「マイケル・マックスはジャンプできません」。確かにCPU戦でもジャンプはしないのだが。
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それを逆手にとったのか、彼の必殺技「トルネードアッパー」は下から上にかけての半回転(23698)+Pという珍しいものになっている。
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ボーナスゲームが「腕相撲マシーンとの勝負」から、「砂浜で左右から飛んでくるタイヤを打ち返す」という物に変えられている。腕相撲はかなりのボタン連打を要求してくるものであったため、そこだけ考えればマシとも言える。
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パーフェクトボーナスが1000点。…まあ、10000点だったとしてだから何だ、と言う話でもあるのだが。
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ちなみに、1個だけ打ちもらしてもパーフェクトになる。
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さりげなく、「んんんんんー、許るさーん!」が修正されている。
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VS表示時のBGMがAC版と違う(移植ミス?)が、特に違和感がない&プレイに影響はないのでスルーされている。
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SFC版は、AC版のギースの側近に拉致されるシーンのBGMになっている。
結論「わたしは許しませんよーっ!」
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糞移植のいい見本。他会社の移植(セガ製のMD版、魔法製のX68000版)をみると、やっぱりタカラという感想しか出てこない。
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この後に発売された餓狼伝説2はパッケージの『起必殺技』という誤字がネタとして先行しているが、技が普通に出るようになっており、隠しコマンドを入力すると続編の『餓狼伝説SPECIAL』と同様に四天王が使える(ただし性能は異なる)などの追加要素も行われている。
ゲームそのものの移植度はお世辞にも高くはないものの、SFCの移植としてはなかなか頑張っている方である。
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もしコレの影響でシリーズ全体にやる気がおこらないのなら、一度WiiのVCでやることをおススメする。なぜなら、これが論外なため。
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余談だが、このSFC版の発売に合わせて、講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』誌上でコミカライズが連載された。これが一部で有名な「ボンボン餓狼(ボンガロ)」である。
海外版プレイ動画
国内版とは少々仕様が異なる(ラウンド開始時にWAITING表示がある等)が、おおよそはこんな感じ
MD版
ジャンル
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対戦格闘アクション
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対応機種
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メガドライブ
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発売元
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セガ・エンタープライゼス
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開発元
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タカラ ガイブレイン
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発売日
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1993年4月23日
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定価
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9800円
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分類
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劣化移植
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ポイント
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残念なリストラ メガドライブオリジナル要素あり SFC版よりはテンポ、操作性共に良好
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問題点
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残念なところ
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原作登場キャラである、ホア・ジャイとビリー・カーンの存在が抹消された。ビリーは後に餓狼屈指の人気キャラとなる。
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一応、二人とも背景キャラとして出演しており、全くの無存在というわけではないが…。
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ちなみに、背景にいるビリーの横にはなぜか妹のリリィがいる。せめてものサービスか…。
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CPU戦ではリストラされた二人の変わりに、プレイヤー選択で選ばれなかったキャラ二人が敵として乱入してくる(例えばテリーを選んだ場合、アンディとジョーが敵として登場)。その為、ステージ数自体は原作同様8ステージ構成となっている。
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やや残念なところ
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二人協力プレイはおろか、ボーナスステージすらも削除された。
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やはりメガドライブのスペックの関係上、キャラグラフィックの色数が、原作、SFC版と比べ劣っている。また、必殺技などのボイスも削除、及びメガドラ独特のガラガラ声と化している。
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ラスボスのギース・ハワードを倒してもビルから転落するシーンは無く、必殺技を食らって画面から消えるだけの演出になっている。
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原作と比べ違和感のあるBGM。但し、SFC版と比べると全然聞けるレベルであり、決してクオリティが低いわけではない。
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キャラクターのアップのグラフィックが、ネオジオ版を再現しているSFC版に対し、ドット絵というよりも絵柄自体が変わってしまっている。
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ラウンド開始前からラウンドが始まって動けるようになるまで、原作ではキャラが通常のレバーニュートラル状態の動きをしていたが、本作では画面が静止している。
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主人公3人以外にオリジナル技が追加されたが、これをCPUがバシバシ使ってくる。原作ではありえない動きのオンパレードなので移植作としてみるならば違和感がすごい(SFC版でもオリジナル技は増えたが、CPUはほとんど使わなかった)。
評価点
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SFC版では削除された2ライン制が存在しているばかりか、原作では出来なかった任意操作のライン移動も可能となった。また原作では1ラインだったマイケル・マックスステージもライン移動が可能である。
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テンポの良さ、操作性の軽快さはかなり原作に近いものになっている。SFC版の謎ロードや劣悪操作とは無縁である。
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対人戦限定で同キャラ対戦が可能になった。SFC版と違い、1P、2P共に敵キャラ(もちろん同じキャラ同士も可)を使用できる。
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上記のやや残念なところで述べた通り、敵キャラのオリジナル技も追加/使用可能となり、MD版ならではのプレイが出来る。
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原作ではジャンプできなかったマイケル・マックスにもジャンプ動作が追加された。
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オリジナルのパッケージイラストを担当しているのはあの貞本義行。
結論
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一部キャラがリストラされ、外見上ではSFC版以上も劣る部分はあれど、中身の再限度は当時としてはかなり頑張っている。
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削る部分は魅力減少覚悟で斬り捨て、あくまでも外見よりも中身にこだわったその姿勢は、英断といえるのではないだろうか?