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Big Rigs - (2013/07/07 (日) 15:59:29) の編集履歴(バックアップ)


Big Rigs

【びっぐりぐす】

ジャンル レース
対応機種 Windows(一応XPらしいが明言されていない)
発売元 アクティビジョン
開発元 Stellar Stone
発売日 2003年11月20日
分類 クソゲークソ
ポイント 未完成以前の状態で市場に排出
クソすぎてレビューサイトが評価を放棄
クソゲーマニアでも購入は危険
商品失格


概要

CPUの相手トラックと競争し、パトカーとのカーチェイスをふりきって特定の"荷物"を目的地に運ぶという設定の単純なレースゲーム…らしいのだが、運搬すべき荷物もパトカーも見当たらず、相手トラックは微動だにしないため、完全にゲームとして成立していない前代未聞の出来。
文字通りの「空っぽ」のゲーム内容である。理由は面倒だからか?それとも、制作者がプログラムミスをホッタラカしたからか?真相は不明。

問題点(というかこのゲームには問題点しかない)

タイトル画面のしょっぱなから、タイトルロゴが傾いていたりする(左が上がって右が下がっている)。そしていざ開始すると…。

  • とあるステージを選ぶとゲームがクラッシュする
    • ロードも長い。
    • ご丁寧にフリーズバグも完備。頻発します。
    • ゲーム終了後になんか動作がおかしいなとタスクマネージャを開いたら「このゲームが裏でCPUとメモリ喰っていた」ということもあるらしい。
  • 外部入力機器が一切使えず、操作性が悪いうえにキーの変更さえもできない。つまりキーボードしか使えない。
    • また、オプションで設定できる項目ですら一度ゲームを終了すると保存されておらずリセットされている。
    • ハイスコアの項目があるが、スコアも記録されない。スコアの存在感全く無し。
  • 「カスタムレースモード(自由対戦モード)」でステージを選択する際、ステージの画像が表示されないことがある。
    • そしてレースが始まると選択したはずのステージではなく違うステージになっていることがある。
  • ゲームそのものもまともなレースになっていない
    • 先述の通りCPUの相手トラックが動かないため競い合えず、パトカーも存在すらしないため追ってこない。
    • 操作するトラックの中には牽引車(キャブ)だけでコンテナが無いものもある。「荷物を運ぶ」んじゃなかったのか?
      • 一応、車内に荷物を置いて運んでいる、という(無理やりな)解釈も出来なくはない。が、それなら普通の車を使えばいい話である。
    • 更にはスタート直後にゴール判定が発生し、マトモに走ることすら出来ないコースがある。
      • スタート地点とゴール地点が同じの周回コースである事が原因と思われる。というよりスタートとゴールの地点が同じという時点で「荷物を目的地に運ぶ」という設定が崩壊しているのだがそんな事は些細な問題である。
  • 物理法則という言葉をかなぐり捨てたかのような、おかしい挙動・仕様の数々
    • 垂直に近い斜面やマップ外の空中でも普通に走れたり、障害物及びトラック同士に当たり判定がなく通り抜けてしまったりと物理法則も完全無視。つまり障害物は存在している意味がない。
      • 橋にも当たり判定なんて無いものだから、橋を渡ろうとすると橋の下に潜り込む。
    • ブレーキを長押しすると急にバックする。そして普通に進むよりもバックしたほうが速いスピードで進める。
      • どうやら「後退速度に上限がない」らしく、バックしながらステージ外へ行くとスピードメーターがあっという間に何周もして、3000km/hとか出る。
      • それに関係して、バックのまま旋回をしてもスピードが上がることに加えて、高速にもかかわらず小回りをしている(小回りのスピードはとても遅いはずである)。
    • どれだけスピードがあってもブレーキひとつで一瞬で0km/hになる。謎の技術。
  • グラフィックは微妙なところだが、やはり妙な点が多々。
    • ポリゴンが欠けているのか、時々地面が透けている事があったりする。
    • 物の縮尺がおかしく、トラックと民家のドアの大きさが同じ。
    • 夜間ステージでは戦場でもないのにボロボロになった小さな戦闘ヘリがある。
    • 道路の傍にある街灯の向きがおかしく、道路を照らしていないものがある。
      • 昼のステージに夜間ステージでの光っている街灯が1つだけ存在する。
    • 時間表示部分の数字が枠からはみ出ている。
      • ちなみにコースマップ表示もない。
  • BGMが流れない。そして効果音も無い。そのためクソゲーの最後の砦「曲はいい」という抜け道すらなく、全方面擁護不可能といってよい。後述のGameSpotレビュー動画などで流れているBGMはあとから動画を作る際に付けられたものであり、このゲームのBGMではないようだ。
    • 後述の実況プレイ動画でも「音が出ない」と言われている。
  • 説明書の誤植?エラッタ? 超級クソゲーの定番要素とも言えるが、このゲームにそんなものは存在しない。だって説明書そのものが無いんだもの!
  • ほぼ難点だけで塗り固められている本作だが、1番の問題はアクティビジョンがこのような不良品を堂々と世に出すという詐欺まがいの行為を仕出かした事であろう。商品回収があったかも不明である。

評価点(と言える程のものではないが)

  • 決して負けることはない。とはいえこんなものをプレイしている時点で負けな気がしないでもない。
  • 一応、このソフトの途方も無いひどさをネタにして笑うという使い方はできない事もない。とはいえ、それくらいなら自分でプログラミングに手を出して最悪なものを作りかけにする方がまだ有意義ではないだろうか?
  • 最初から「Activision Value」という5ドル前後の低価格帯で発売しているので金銭的なダメージはそこまで重篤ではない。裏返せば最初から騙す気まんまんで販売しているとも取れるので、それはそれで大問題ではあるが。
  • 市場に出ることが出来た。
    • こんな出来でもESRB審査に合格し店頭に並べられることができたのだから十分な快挙と言えるだろう。
      • 本当に審査したのか?と言ってはいけない。
  • あくまでゲーム内で評価点を探すなら、空の描画は (あくまでそれ以外のグラフィックと比べて) マシに見える。 ……普通なら些細過ぎて、間違っても評価点にならないような部分であるが、本当にここぐらいしかマシな部分がないので、後述の日本語実況動画では言及されていたりする。

レビューサイト等での反応

  • あまりに常軌を逸した衝撃的な出来だったため返金騒動が起き、同時に海外レビューサイト各所で最低記録を更新し、全米クソゲーランキングで1位をとった。
    • GameSpotでは史上初の1.0点をマークした他、レビュアーがあきれ果ててついには道路に大の字に寝転がるという動画まで作成された(Gamespotのレビューページ)。
    • Netjakも同じく前人未踏の0.0。Morgan Webbにいたっては1~5の五段階評価に対して「0をつけるのも嫌だ」と採点を放棄した。
    • Metascoreでも100点満点中 8点 という驚異的な低得点となった。
    • そのあまりのクソっぷりから日本でも情報が知れ渡り、「これはクソゲーではない、だってゲームじゃないもの」「商品を名乗るな」「得体のしれないプログラムの塊」「四八(仮)は、最強のわんこ決定大会の場に虎が出没したような感じ、こっちは化学兵器でも使ってきたような感じ」等々見事な言われっぷりであった。

総評

  • 「史上最悪・世界最低・最凶のクソゲー」として悪名高く、明らかに未完成品の状態で出た本作はクソゲーを通り越して商品失格である。

その後

  • メーカーから公式にパッチが配布されたのだが、これによる改善点は後述の実況プレイ動画で確認されている中では『ステージ選択時に画像がちゃんと出るようになる』、『効果音が鳴るようになる』、『CPUのトラックが動くようになる』、『ハイスコアに記録が載るようになる』の4つだけ。
    • しかも敵トラックより後にゴールしてもYOU'RE WINNERと表示される。つまり相変わらずどうやっても負ける事はない。
      • 日本人には見過ごされがちだが、「YOU'RE "THE" WINNER」とするのが正しい。冠詞のつけ忘れは英語としては初歩中の初歩のミスであり、これがないだけでこの文は英語として正しく解釈できない(日本語で例えるなら「君は勝利だ!」といった感じで、だいたい意味は分かるが文としては明らかにおかしい)。こんな出来のゲームの最後の最後にトロフィと共にデカデカとそんな誤植が表示されるもんだから、本国アメリカでは「YOU'RE WINNER」のフレーズは本作を象徴するネタとして扱われている。Googleや同画像検索で「YOU'RE WINNER」で検索してみるとよくわかるだろう。
  • アクティビジョンのホームページに本作に関する記述が無い。

余談

  • Tabキーを押すと相手トラックを操作できる裏技があるとか。
  • 「本来のコンセプトを再現したまともなゲームとしてPSPに移植する」というのはエイプリルフールネタだった(Gamesparkより)。

プレイ動画