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Zelda:the Wand of Gamelon & Link:the Faces of Evil - (2012/04/19 (木) 21:55:29) の編集履歴(バックアップ)


Zelda:the Wand of Gamelon/Link:the Faces of Evil

【ぜるだ:ざわんどおぶぎゃめろん/りんく:ざふぇいしずおぶいびる】

ジャンル アクションRPG
対応機種 CD-i
発売元 フィリップス
発売日 1993年10月10日
分類 擁護不可能のクソゲー判定
ポイント 原作殺害レベルのゲーム仕様+クソ作画
任天堂の中で最も暗く深い黒歴史
とにかくゲームとしての問題点だらけ
役立たずなアイテム
最悪レベルの操作性
下手したらゲーム進行不可
ゼルダの伝説シリーズ関連リンク

概要

  • フィリップスが任天堂の許諾を得て製作・発売した、ゼルダシリーズの外伝作品。対応ハードは世界で4番目に売れていない「CD-i」。
    邦題をつけるとするならそれぞれ『ゼルダ:ギャメロンの杖』と『リンク:邪悪なる者達』となる。
  • リンクの冒険同様横スクロールアクション。システムは二作品ともほぼ同様で、言わば姉妹品的関係。そのため一つの記事で紹介する。

問題点

  • というか、このゲームにはほとんど問題点しか存在しない。
    • その圧倒的なまでの出来の悪さが有名で、ゼルダ・任天堂史上1、2を争う黒歴史。他メーカーに製作許可を与えて放り投げたらごらんの有様だよ!!
      しかし、「日本未発売」「対応ハードがマイナーすぎるCD-i」という2つの要因が重なり、日本での知名度はかなり低かった。近年のネット環境の整備と、AVGNのレビュー(後述)で知った方も多いのではないだろうか。

崩壊しまくりのアニメーション

  • 本作ではところどころキャラクターとの会話やボス戦の前にアニメが挿入されるのだが、このアニメの質がおぞましいほどに低い。
    • 崩壊というレベルを通り越した、 『MUSASHI-GUN道-』や『ヤシガニ屠る』も真っ青*1なクソ作画のキモいアニメムービー(参考 12)。
    • これがゲーム中随所に流れることを想像して欲しい。

ゲーム自体の問題点

  • CD-iはゲーム中では十字キーを除くと1ボタンと2ボタンの二つしか使えない(スタートボタンやセレクトボタンは無い)ため操作が煩雑になっている。
    • たまに3ボタンのコントローラーを見かけるが、「1+2同時押し」に相当するだけなので本ゲームでは意味がない。 そんなゲーム機でアクションRPGをやらせようとしたのが間違いだったのでは?
    • 問題は、大半の操作がボタン2に集約されていることである。
      • ステータス画面とドアを開く操作が同じ(↓+2ボタン)なので、ドアから離れないとアイテム変更などが出来ない。また、しゃがみながらアイテムを使うこともできない。
  • アイテムやルピー(金)を攻撃(剣)で突き刺さなければ回収できない、ストレスの貯まる仕様。もちろん、これ以外のゼルダでは触れるだけで回収できた。
    • ルピーやアイテムが重なって置いてあっても、一回の攻撃ではひとつしか回収できないためさらにイライラ。
    • さらに、キャラに話しかけるにも攻撃する必要がある。そのためキャラとアイテムが密集しているとアイテムを回収できない。敵と戦うときも、キャラが近くにいるだけで「攻撃しようとしたつもりで会話が始まってしまう」事態が頻発する。何故攻撃でアイテムを拾う仕様にした。
    • ルピーは買い物だけでなくアイテムを使った時にも減る為、終始ルピー回収の作業を強いられる。後者では更にアイテムが多く余計面倒に。
  • 今作では一部の洞窟に入ると暗闇になり、暗転して視界が閉ざされてしまう。これは今までのゼルダでもちょくちょくあったことなのだが、今作は文字通り視界ゼロの真っ暗闇になってしまう。このため、視界を取り戻すランタンが必要なのだが…。
    • そのランタンはわずか数秒で効果が切れてしまう。しかも、その都度ステータス画面を開き選択しなければならない。ストレスが溜まりまくること必至。
    • 完全に真っ暗なので、何処に何があるかは全くわからない。そのためランタンの油が切れる=詰みと言っても過言ではない。
    • なんと、屋外にも暗転場所がある。これ何て皆既日食?
      • また、「暗転フロアの前で予めランタンを使っておく」ということができず、必ず暗転フロアで使用しないと効果を発揮してくれない。しかも先ほど述べたように、ドア開閉コマンドとメニュー画面コマンドは兼用である。そのせいでフロアに入ってすぐランタンを使おうとしてもエリア移動が暴発する。ドアから離れたら落とし穴に落ちてアウト、ということもある。
        ドアの前にいても↓+Bはメニュー画面、としておけば回避できたものを…
    • ランタンの他にも、ジャンプで登れない地形を登るためにロープを携帯する必要が有るのだが、このロープも消費アイテムで進行中に失うと詰む。
      • 問題はランタンもロープもステージ中で補充できないことである。失ったらわざわざ店に戻って再補充せねばならない。
  • 道中は今までに挙げた問題と、プレイヤーキャラの相乗効果で凄まじい苦痛。
    • 曖昧なグラフィックのせいで、道順や地形がかなり判り辛い。通れそうな所が通れなかったり、非常に微妙な場所に落とし穴があったりと、どうでもいいところだけ判定が緻密。
    • 攻撃ボタンで剣を横に突き出すのだが、これの攻撃範囲がやたらと狭く、多少高度がずれているだけで命中しない。飛ぶ敵はまだしも、地上を這う敵にさえ当たらないのでかなりストレスが溜まる。また、攻撃を当てても敵がろくにノックバックしないので、剣のリーチの短さも相まって相手を無傷で撃破することは難しい。なぜ突きにした。
    • 加えて、プレイヤーキャラにはデスクリムゾンよろしく無敵時間がない。そのため敵と重なっただけで連続ヒットし、ごっそり体力が削られる。
    • 階段を上がったりロープでフロアを移動しているといきなり上がった先に敵が出現することがある。もちろん避けられない。
      • このように雑魚は一人倒すのも一苦労なのに、ボスは一撃で簡単に倒せる。しかも撃破時のアニメは発狂モノ。

その他

  • 『邪悪なる者達』デモ画面ではリンクがやたら軽い口調で「クールだろ?」発言。イメージ崩壊もいいとこである。
  • 説明書はチラシと揶揄されたアンサガのそれがマシに見える酷さ。あらすじと商標登録しかない。

評価点

  • 唯一、音楽だけはそこそこの評価を得ている。しかし全くゼルダ色の音楽ではなく、ゼルダシリーズの音楽としてみると違和感バリバリ。

その後の展開

  • フィリップスはその後、94年に『Zelda's Adventure』(『ゼルダの冒険』)というクソゲーを投下。こちらは上記二作と違って実写取り込みの画像を用い、公式の2Dゼルダ作品のような見下ろし型のゲームである。CD-iのゼルダ3部作を合わせれば糞々のトライフォースが完成。黒歴史を通り越して闇歴史かもしれない。
    というか、今作を開発したスタッフはオリジナルのゼルダを遊んだことがあるのだろうか?

余談

  • アメリカでは、Youtube poopのネタとして有名。
    • 主にラスボスの「You Must Die!」とかリンクとゼルダと王のやりとりが有名である。
  • ニンドリ2011年12月号で紹介された。
  • 当り前ではあるが公式の「ゼルダの伝説」時系列からは外されている。

AVGNレビュー

  • AVGNがCD-iをレビューする際に本作と『Zelda's Adventure』をプレイしている。ゼルダファンのAVGNは本作に対しすさまじい怒りをぶつけている。
    • このクソ要素満載のクソゲーを締めくくるにあたり、「生ゴミや使用済みタンポン、ゲロが詰まった超臭いゴミ袋」と例え、「大便をゴミに出すほうがマシ」と批判した。また、CD-iゼルダの総評として「ゼルダと言いたくない」と結論づけた。
『ギャメロンの杖』編
『邪悪なる者達』&『Zelda's Adventure』