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ファイナルファンタジーVIアドバンス - (2012/07/10 (火) 18:16:57) の編集履歴(バックアップ)
ファイナルファンタジーVIアドバンス
【ふぁいなるふぁんたじーしっくすあどばんす】
ジャンル
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RPG
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※)ぼったくり業者に注意!
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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発売元
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スクウェア・エニックス
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開発元
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トーセ
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発売日
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2006年11月30日
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分類
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元の作品の完成度は頂点レベル⇒「良ゲー」 回避率が機能しないという重大なミスが修正されている⇒「良リメイク」 「完全移植」と謳いながら実際は一部不完全移植だった⇒「劣化リメイク」 音楽劣化・エンカウント率上昇⇒「劣化リメイク」 ※一覧は「劣化リメイク判定」に登録(管理人裁定による)
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ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク
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概要
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『ファイナルファンタジーVI』のGBA移植版。FFIV-A・V-A?に続く「携帯機完全移植計画」の第三弾。
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99年に移植されたPS版はほぼそのままの移植だったのに対し、こちらはボス・ダンジョン・幻獣・魔法・装備の追加要素や一部シーンのカットなど変更点が見られる。
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国内ではゲームボーイアドバンス最後のソフトだということもあってコレクターに人気が出ており、プレミアがついている。
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「携帯機完全移植計画」という触れこみではあるものの、良くも悪くも変更されたり添削されているところがある。それ故に、原作完全忠実再現を期待していたプレイヤーの中には納得できずに憤怒した者も少なからずいた。
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ただし、SFC版より劣化している点がある一方で、変更点や追加要素がプレイの幅の拡大に貢献しているのも確かである。
変更点・追加点
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通常ボス戦のBGMである「決戦」の主旋律にSFC版と違うところがある。ミスなのか、意図的な変更なのかは不明。
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IVやVのGBA版と同様、モンスター図鑑やミュージックプレイヤーなどが追加されている。
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装備して魔法やレベルアップボーナスを得るための「魔石」が、新たに4種類追加された。
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PS版までは魔石「オーディン」しかレベルアップ時のすばやさ成長ボーナスを持っておらず、「ライディーン」にパワーアップさせるのは非常に悩みどころであったが、VI-Aでは新たにすばやさ成長ボーナスを持つ「サボテンダー」が追加された。
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そのライディーンも、覚える魔法はギルガメッシュに立場を取られているが…(魔石の効果としては強力)。
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ラスボス戦後のデータをセーブすることができる。
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ラスボスから限定品のアルテマウェポンなどを盗めるので、複数所持が可能。特にPSまでは、同時所持できなかった魅力的な「魔石ラグナロック・ラグナロク・ライトブリンガー」の三者択一を悩む必要がなくなったことは結構ありがたい。
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クリアデータを利用したアイテム増殖技も発見されたため、SFC・PSよりも装備の幅が広がった。
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FFGBA移植お馴染みの追加裏ボスは今作にも存在する。ただし、IV-Aの試練やV-Aの隠しボス戦と異なり、特にメインストーリーに関連のあるモンスターではない。
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新規ボス達のグラフィックは全て本編の流用でV-Aのような描き下ろしのモンスターはいないが、倒し方がどれも特殊。普通とは違った戦略が要求される。
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PS版でも残っていたバグの修正。
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SFC版・PS版にあるGBA版の音楽ミスよりもはるかに重大なミス「魔法回避率が実質的に総合回避率というミス(参考)」が修正されている。このため、戦略が大幅に変わっている。
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原作プレイヤーには比較的有名なバニシュ+デス(デジョン)(参考)も修正された。こちらは好みが分かれるかもしれないが、まあ仕方ないところか。
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ただ、このせいで「ねむれるしし」というモンスターが倒しづらくなり、序盤の魔法修得値稼ぎがやや難しくなった(もともとは常時バニシュ状態なので、デスの一撃で倒せた)。
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PS版でも微妙に残っていた「機械装備(なんでも装備)」も完全修正。
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ただし、「カイエン暴走カッパ」や「すり抜けバグ」など一部のバグ技はそのまま残されている。内容的に致命的ではなく、楽しめるバグではあるが。
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一方で、GBA版限定のアイテム増殖技などが見つかったため、原作とは異なる最強育成もできるようになった。
問題点
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ハード制約故、BGMが劣化しているほか、効果音も若干音割れしている。音ズレもある。
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やはりハードの制約のためか、エフェクトの派手な魔法を使うと強制的にスローがかかった状態になる。
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おかげで強力魔法は軒並み音ズレ状態に。スローがかかるので相対的にエフェクトの時間も長く眠たくなる。対ホーリードラゴン戦はまさに待機地獄。
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エンカウント率が、原作より明らかに上がっている。
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ほとんどのバグが修正されたが、クリアデータを保存して開くとハマるバグが新たに追加。発生率がそこまで高くないからかあまり問題になっていないが、いざ発生すると結構凶悪。
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帝国を裏切ったセリスが、屋敷の地下室で帝国兵に拷問されているシーンに改変がある。参考:SFC版(改変前)/GBA版(改変後)
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変更点は「帝国兵がセリスを殴りつけるアクションがカット」・「セリスが壁に鎖で繋がれているグラフィックの削除」・「セリスを鎖から解く際における選択肢文の変更」の3点。ストーリー全体に対する影響はほとんどない箇所だが、セリスの実質初登場シーンでありインパクトの比較的強い場面であることから不満を持つファンも存在する。
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CERO等に対する配慮が理由であると思われるが、具体的な理由は制作側から明かされていない。まあ、この辺りは言いたくても言えないのだろうが。
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ちなみに、同年に出たFFXIIでも、海外版及びインターナショナル版には収録されているパンネロの拉致監禁シーンがカットされている。FFXIIも当作品と同じくA(拉致監禁シーンが収録されているインター版はB)になっている。
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一方で、ケフカが川に毒を流すシーン・セリスの身投げシーンなどはカットされていない。シナリオが大きく変わることになるので仕方ないが。
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後年発売された『ディシディア ファイナルファンタジー』では、原作ファンを尊重するためにCERO:Cでもいいからと、この作品に関係ある部分を原作再現している。もっとも、性的要素であるそちらと、暴力要素であるこちらとでは性質が異なるが。
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SFC・PS版では放置すると、自動で流れるオープニングを雪原を歩いている場面で決定ボタンを押してニューゲームを選択するとオープニングを飛ばしてりナルシェから始めることができるが、GBA版ではできなくなった。つまりオープニングが流れるまで放置する意味はなくなった。
総評
SFC版からほぼ完全な移植である。ただ仕方ないとはいえ、ハード制約やCEROの問題が目に付くことに。
『ファイナルファンタジーVI』は秀逸なグラフィックやBGMなど演出面で高い評価を得たゲームであり、その長所がGBAではやや殺され気味にある。
GBAソフトのトリをつとめたソフトとなったが、結果的にGBAのハード的限界が垣間見える有終となってしまった面が否めない。
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ただし、ゲームとしては問題なく普通に遊べるレベルである。尚、GBA最後のソフトというだけあり、現在定価以上の値がついてプレミアソフトとなっている。