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グラディウスIV -復活- - (2011/02/13 (日) 11:35:54) の編集履歴(バックアップ)
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グラディウスIV -復活-
【ぐらでぃうすふぉー ふっかつ】
ジャンル
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横スクロールシューティング
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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コナミ
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稼動開始日
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1999年
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分類
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ガッカリゲー判定 運要素とバグによるゲームバランスが不安定なゲーム ※一覧では前者として扱う
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ポイント
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過去作の焼き直しだらけ ランダム要素で運ゲー化
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グラディウスシリーズ関連作品リンク
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概要
人気横スクロールシューティングゲーム『グラディウス』シリーズのナンバリングタイトル第4作。
アーケード作品としては1989年の『グラディウスIII -伝説から神話へ-』以来10年ぶりの新作。グラフィックには3Dポリゴンが採用され発表時のビジュアルの美麗さもあってファンの期待が寄せられていたが・・・
問題点
『過去作品』の焼き直し
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ステージ構成・ギミックなど全体的なゲームデザインに目新しさが殆ど見られない。
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1面(流体金属ステージ)が『グラディウスII -GOFERの野望-』の1面(人工太陽ステージ)からグラフィックを替えただけの完全な焼き直しなのを皮切りに、以降のステージも植物、火山、細胞、高速スクロールと多少のギミックの違いはあれど既出のステージモチーフばかりが続く構成。
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いくつかのステージにシリーズ屈指の凶悪さをもつギミックがあるが、この点については後述に譲る。
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各ステージのボスも攻撃方法やデザインに独自性の少ない、面白みに欠けるものが多い。
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総じて、過去作品でどこかで見た事のあるような攻撃方法、もしくは過去作品のボスそのものに若干+αしたようなボスが多い
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比較的印象的なボスといえば、IV屈指の強ボスと評される6面ボス「ベリアール」と多彩な攻撃方法を有する7面ボス「ローリングコア」ぐらい。
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IVボスの印象度の薄さは以降のシリーズ作品(V、オトメディウス)のボスラッシュにおけるIVからの採用ボスが現在もってローリングコアのみである点からも窺える。
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グラフィックにポリゴンを使用し3D化されたが、全く活用されていない。
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前述のようにボスキャラの動きなども2D時代とあまり変わらず、とりあえずポリゴンで描いてみました位にしか見えない。視点を動かすなどの演出も皆無である。
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すでに「Gダライアス」や「レイストーム」のような、3Dをフル活用したSTGが出た後だけに見劣りが激しかった。
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これについては、あくまで「グラディウスらしさ」にこだわった結果とも言えなくもない。だが、結局この保守的な面が前述の「焼き直し感」を強調してしまった感がある。
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グラフィックそのものは綺麗である。しかし解像度が高過ぎたのか一部のモニターと相性が悪くチラチラする問題があった。また、この解像度の高さに頼り過ぎたのかビックバイパーや敵、敵弾等が小さくなり、迫力が無かったり見づらかったりする。
ゲームバランスの問題
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パワーアップゲージ選択タイプのバランスの悪さ。
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本作のパワーアップゲージの選択タイプは『II』から継続の4タイプに、新規の2タイプを加えた計6タイプからの選択となっているが、このうちツインレーザーとフライングトービドゥーで圧倒的な攻撃力を有する6番装備があまりに強く、他のゲージの立場がなくなっている。
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もう一方の新ゲージである5番装備はミサイル武装のバーティカルマインが便利であるもののレーザー武装のアーマーピアッシングがあまりの役立たず武装で必然的にノーマルショットで進まざるを得なくなっている。
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うっかり装備してしまった場合、以降はダブルでの攻略を余儀なくされる。
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『II』から続投の1~4番装備にいたっては連発不可の上威力低下のスプレッドボム、地形や装甲等に引っかかりまくるリップルレーザーなど大幅弱体化を強いられており最早「なぜ入れた」状態。
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シリーズの代名詞である1、2番装備の「レーザー」もザコ敵にはそれなりに強いが、耐久力のある敵にはノーマルやダブルよりダメージが入りにくく(見た目と違い先端部が当たった時にしか攻撃力の判定が発生しない為とされる)アーマーピアッシング同様に地雷装備となってしまった。
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「バランスの良かった『II』のものをベースにすれば、バランスがとれるだろう」と後にスタッフが述べており、安易な調整をしていた事が発覚している。
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ランダム要素多用による運ゲー化。
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本作には敵の攻撃をパターンを覚えて回避するより、アドリブ的避けを要求される場面がいくつもあるが、その最も足るものが3面(泡ステージ)の泡と氷ブロック、6面(細胞ステージ)の触手で、そのアルゴリズムが完全なランダムでありパターン化がほぼ不可能。これにより本作は運ゲーと言う評価を得る事となった。
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両者とも運が悪いとプレイヤーの行動云々に関わらず完全に詰む事がある。(特に3面の狭い通路に破壊不能の氷が引っ掛かるのはどうしようもない)
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AC版IIIを周回できる猛者シューターがIVは1週で投げたという逸話も残すほどである。
その他の問題
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前作と同様、多発するバグ。中には重大なものも。
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自機のレーザーの先端が画面内にある時、装備をダブルに変更すると、レーザー先端の当たり判定が画面に残り続ける。
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2面ボスの撃破と同時にエクステンドすると、稀に効果音が消える。
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稀に3面の泡や氷が地形にハマり、短いスパンで何回もの反射を繰り返すことがある。この反射の際の加速にリミットが無いため、その結果速度が異常な値を示してしまう事がある。
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極太レーザーの発射準備をしたローリングコア(前述参照)の後ろに回りこむと、場合によりボスが硬直する。その間は自爆もしないため、復活砲台を利用すれば永久パターンが成立。
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『III』で多発した敵の理不尽な当たり判定についてはあまり見られないが(ダッカーの判定が大きめなくらい)、地形の判定がおかしい所が多く、すり抜ける所があったとおもえば、近付いただけで死んだりと不安定である。
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BGMも評価が低い。
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全体的に音質が軽く特にドラムはスカスカと気の抜ける音。シンセリードも金属倍音がキツい耳障りな音が多い。
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唯一、高速ステージのBGM(DUPON)はテレビ朝日のクイズ番組「パネルクイズ アタック25」でも時々使用される事があるので、ゲームを知らずとも耳にした人はそれなりに多いかと思われる。
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シリーズおなじみの曲であるザブラッシュ時のBGM(Aircraft Carrier)のアレンジは過去最低のクオリティ。
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ゲームオーバー曲が『II』のそれにそっくり。ここまで焼き直しだともう失笑する他ない。
評価とその後
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『セクシーパロディウス』など微妙な作品が続いていたうえに、「今度こそ」との期待に応えられたとはいえない本作の出来により、ファンの間では「コナミにはもうSTGを作る技量がないのでは?」を囁かれる様になり、事実本作から約5年後に家庭用オリジナルとしてリリースされた次のナンバリングタイトル『グラディウスV』の開発担当はコナミではなく外注のトレジャーとなった。その『V』が国内外で高い評価を得て良作として認知されているのはなんとも皮肉な話である。
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また本作の2年前にリリースされた家庭用オリジナルタイトル『グラディウス外伝』が様々な新機軸を盛り込んだ良作として評価されていた事もあって、本作の焼き直し的内容に対し「なぜ外伝での新要素を取り入れなかったのか?」と言う批判も起こった。
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後のスタッフインタビューにて本作の制作においては「過去のシリーズファンを意識しゲームデザインを意図的に『II』に似せた」と述べられているが、その一方でランダム要素導入について「安易なパターンゲー化を避けるため」とも述べており、この制作コンセプトのチグハグさこそが本作をガッカリゲーたらしめた一番の要因であったと言えるのではないだろうか。
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また同インタビューで、本作独自のギミック(泡の割れ方や、6面の撃つと反応する触手)について「こだわって作った」「こういうのを表現したかった」と述べているが、そのこだわった部分が軒並みバランスの悪さで批判されているのはこれまた皮肉な話である。
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本作の移植についてであるが、単体での移植は無くPS2『グラディウスIII&IV -復活の神話-』およびPSP『グラディウス ポータブル』と、どれも他作品とのカップリング収録となっている。本作の立ち位置が良く現れているといえよう。