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エンドセクター - (2010/08/08 (日) 14:12:58) のソース

*エンドセクター
【えんどせくたー】
|ジャンル|ノベルカードゲーム|~|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売・開発元|アスキー|~|
|企画元|アスキー、メルヘンブレーカー|~|
|発売日|1998年9月23日|~|
|定価|5800円|~|
|分類|''賛否両論・バカゲー判定''&br()一覧では後者として扱う|~|

**概要
-当時流行っていたトレーディングカードゲームに、ノベルゲームをミックスした作品。
ストーリーはノベルゲーム形式で進んでいき、その中でイベントとして戦闘が発生する。
戦闘では複数枚のカードを組み合わせたデッキ(山札)から手札を引いていき、その手札の中からマナとよばれるパワーと引き換えに、モンスターを召喚したり、スペルを放ったりする。
バトルフィールドは自陣・敵陣3×3ずつ、計6×3のマスで構成され、ここのモンスターを配置する。
戦闘はリアルタイムで進行していき、スピーディに主人公やモンスターに命令を与えていく必要がある。
どちらかのデッキマスターのライフが0になると決着。

このほか、対人戦闘モードや、マラソン戦闘モードなどもある。

//**シナリオ

本作は「わが青春の一作」に挙げるほどのファンを持つ一方で、当時のアスキーの政権交替の余波を受け、低予算で作らなければいけなかった(メルヘンブレーカー公式サイトより)ことなどがあり、残念なポイントも多い。

**問題点

-文章の禁則違反
このゲームのノベル部分は、行頭に句読点やカッコとじが来る禁則違反が非常に多く読みづらい。

-ミスマッチ
ルキフグス、デスカトリポカ(なぜかテスカトリポカではない)などのマッシヴなモンスターが女声。酷いのになると、カード絵はアラビアン美女なのに、召喚すると野太い声のマッチョなおっさんというものまである始末。下記・グラスと表面張力の賭けを提案してくるアウトローは、文面では渋く「こんな変わった賭けはどうかい?」と言いつつ、同時に男らし過ぎる野太いダミ声で「死゛ね゛~~~~!!」とボイスが付く。適当に振ったのか、悪乗りかは不明である。

-しょぼいカードイラスト
上記の予算問題をまともに食らったのがこの部分。さまざまなイラストレーターに手弁当で描いてもらったため、しょぼい絵になってしまったものが少なくない。『100倍』はある意味必見。とはいえ、どんな場末企画にでも気軽に乗る事で定評のある末弥純なども参加しており、時々侮れない。

-固めゲー化
攻撃成功時に麻痺・凍結・石化をさせるアイテムがあり、攻撃間隔の短いモンスターにこれらをつけて殴らせているだけで封殺できてしまう。

-激しい強弱の差
強いカードと弱いカードの差が激しい。準重量級でありながら最小サイズ並みの攻撃間隔で行動(このカードのみモンスターの基本分類ルールを無視しており、設定ミス・デバッグ用に弄って戻し忘れたなどの可能性あり)・特殊能力も異様に強いドミニオンズが代表。一方、バグで何の効果もなくなってしまったタイムストップなどもある。

-デッキスタイルの自由度の少なさ
カードの効果発動には準備時間がある。この間に攻撃を受けると、準備時間が延長されてしまう。さらに、凍結や石化を受けた場合はカード使用そのものがキャンセルされる。強力なダメージ魔法は準備時間も長いため、高レベル帯の対戦ではいわゆるノンクリーチャーデッキ(縛りプレイの一種とはいえ)は通用しない。
カードの種類や陣形は多く、戦術の幅自体は広く遊び易いのだが、純粋に最大効率のみを望むガチ対戦となると、一部戦術が強固過ぎて割と寒い事になる。
--余談だが、シナリオ終盤の一部マスター(プレイヤー使用不可)は高い能力値に任せ、ノンクリーチャーどころかデッキ無しで単騎突っ込んでくる。このタイプでも、案の定弱いものと、能力が高すぎて(ほぼ一撃でクリーチャーが即死するため、普通にやると召喚動作より向こうの打撃が早く回る)負けイベントとして仕込まれているものに分かれる。

**賛否両論点

-パロディ
本作は非常にパロディが多く、人を選ぶ。特に、機動戦士ガンダム0083ネタは、上層に大変怒られたらしい(公式ホームページより)。以下はパロディの一例。
--水をはったグラスに交互にコインを入れていく勝負を提案する敵(結局カードバトル)。
--死鬼隊、八部衆など部下の名前が変わりまくるキャラ。
--「爪を二つにしたり、三倍で回転したり、倍ジャンプしても、力は上がりません」とフレーバーで書かれてるカード。

-ネーミングセンス
主人公だから「コウ・オナー(オーナー=主人と公)」、ヒロインも名前が未定だから「ミティ・メイシ(氏名未定)」など、酷いものが多い。ただし、奇面組などが好きなら魅力といえる。
ほかにも、名前からどんなものなのか全く想像できないアイテム「処刑者の歌」(ちなみに武器)、2COLDニキータで「ニキータ・コロン」と読ませるキャラがいるなど、かなり異次元センスである。

-成長要素
モンスターたちは経験値によって成長していき、戦闘力が上がる。言い換えると、低レベルでは弱いということで、カードを入手した後、成長させる事も必要になる。カード蒐集モードを10戦ほどするとデッキに入ったカードは全てLv16でカンストするので、最大レベルにする事自体には、育てると言うほどの労力は必要ない。ただし高Lvになると、レア度の高い・もしくは成長専用の上位カードにクラスチェンジできるものがあり、最大で四段階ある系列の上位下位を、全てLv16で複数枚揃えようという事になると、中々の手間を要する。
--全ゲーム中で一枚しか手に入らないモンスターカードがあり、これをクラスチェンジしてしまうと(トレード以外では)二度と手に入らないというひどい罠仕様がある。
---しかも進化先のカードはストーリーモードでいくらでも手に入る。


-ランダム性
アイテムやスペルの効果の多く、はてはモンスターの攻撃ダメージにまで乱数要素があり、カードゲームはシャッフル以外の運要素は可能な限り排するべきという不満を持つ人もいる。