「ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ-」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ- - (2012/09/13 (木) 11:34:41) のソース

*ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ-
【ぞんびのどうきゅうせいはぷりんせす ふしにんでぃてくてぃぶ】
|ジャンル|不死人ディテクティブADV|~|
|対応機種|Windows 2000/XP/Vista|~|
|発売元|アーベルソフトウェア|~|
|発売日|2011年8月26日|~|
|定価|通常版:8,800円(税抜き)|~|
|レーティング|ソフ倫:18歳未満禁止|~|
|分類|''クソゲー判定&br()2011年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板大賞''|~|
|ポイント|完全無欠の''駄ゲー惨状''&br()''絶対ぇに''見逃せないリンク|~|
|>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧2]]''|
----
#contents(fromhere)
----
#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
----

**概要
メーカーの社長でありライターでもある故・菅野ひろゆき氏の遺作。~
氏は本作の開発中に倒れ入院((意識不明状態が1ヶ月続くという大病であり、退院するも同年12月に脳梗塞で死去した。))した為、「シナリオ担当」というより「原作者」とでもいうべき立場となる。

何者かに殺されゾンビとして蘇った主人公による探偵もの…という触れ込みだったが、その実態は…。

**問題点
本作は「探偵ハイパーリンクシステム」なるものを売りとしている。~
テキストを読み進めていくと''文字色の違う単語''が現れる事があり、これをクリックするとTIP((その単語の解説文。))が表示されたり、他の登場人物の視点にザッピングできたりするという、サウンドノベル『[[街>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/57.html]]』などと同様のシステムである…のだが、これが問題だらけ。

-基本的に''色の違う文字を見付けたら必ずクリックしないとクリアできない''と思って良い。クリックせずにその人物のシナリオをそのまま読み進めると、すぐにゲームオーバーになる。
--「その視点の人物が殺されてバッドエンド」などというものではなく、''突然シナリオがプツンと途切れて画面が真っ黒になってしまう''。そしてそのパートを最初から読み直すか、タイトル画面に戻るかの選択を迫られるだけ。
--ザッピング先に関しても、主要キャラ間だけで視点を回していればまだ良かったものを、''立ち位置がさっぱりわからないキャラや、脇役その1の様なキャラの視点にまでザッピングされる為''、各キャラへの感情移入はおろか、物語の全容を把握する事すら困難となる。
--バックログ閲覧機能は有るが、バックログからザッピングする事はできない為、1度リンクを見逃すと''そのパートの頭から読み直さなければならなくなる''。
--既読文章のスキップ機能も有るが、''ザッピングポイントをも容赦なくスキップしてしまう''為使い道は無い。
--第1話は''こうして全ての人物のシナリオを読む必要がある為、実質1本道のシナリオと言って良い''。探偵でも推理でもない。

-第2話では''スタッフが面倒になったのか''、TIPは出てこなくなる。ザッピングポイントにしても各キャラのパートのラストに登場するのみとなり、「クリックすれば次のパートに進み、クリックしなければゲームオーバー」となるだけ。つまり完全な1本道シナリオである。
--だったらわざわざ単語をクリックさせず、普通に次のパートに移る様にすれば良かったのでは?それだと[[「ゲーム」ではなくなる>MQ ~時空の覇者~]]が、無意味なゲーム性を持たせるよりはマシだったろうに。
--しかもこの第2話では視点変更が異常な回数で起こる為、目を皿の様にして色違い単語を探し、マウスカーソルを正確に合わせて1回だけクリックする…という精密作業を強いられる事になる。
---但し、視点変更を活かした叙述トリックが使われている事は挙げておく。

-そして第3話は、数行のテキストの後に''「COMING SOON」と表示され、唐突にゲームは終わってしまう''。つまり全2話しか収録されていない。「全4話」と宣伝されていたはずだが…?
--後に第3話はアドオンとして配信されたが、第2話とまったく同じザッピング方式であり、しかも敵の設定や複線を放り出す「打ち切りエンド」である。
---因みにこの第3話は「より本作を楽しんでいただける内容」と銘打たれていた為、あくまで「おまけ」であり、製品的には全2話で完結しているつもりらしい。''そして第4話は完全に無かった事にされた''。

-このメーカーでは恒例だが、ボイスも歌も入っていない。

-キャラクターデザインそのものは悪くはないが、イベントCGと立ち絵で明らかに顔の違うキャラがいる。
--更にイベントCGは、''差分を除くと全9種類程度しかない''。

-後に菅野氏は一時回復した際に「心を入れ替えて面白い作品を作ろうと思う」と発言した為、本作は''制作者公認の「面白くない作品」''となるのだろう。

**総括
売りとされた筈のシステムが全ての元凶となり、この1点だけでプレイヤーにひたすらストレスを与える存在となってしまった。これにより、本作は2011年におけるクソゲーオブザイヤーinエロゲー板大賞を受賞した。~
同時受賞作となった『学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~』が、''クソ過ぎて笑える、ネタになるソフト''だったのに対し、本作は受け手にひたすら苦痛のみを与えるという、まさにクソゲーとして好対照の存在であった。

据え置き機で言うなら、''『[[四八(仮)]]』と『[[ダメジャー2>メジャーWii パーフェクトクローザー]]』が同年に発売されたらこうなっていた''…と言ったところだろうか?