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MAX ANARCHY - (2013/03/02 (土) 02:40:26) のソース

*MAX ANARCHY
【まっくすあなーきー】
|ジャンル|乱戦格闘アクション|&amazon(B007NDJFSA)|&amazon(B007NDJFFI)|
|対応機種|プレイステーション3&br()Xbox360|~|~|
|発売元|セガ|~|~|
|開発元|プラチナゲームズ|~|~|
|発売日|2012年7月5日&br()DL版:2013年2月28日|~|~|
|定価|7,600円(税抜)&br()DL版:7,100円|~|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|~|
|分類|''バランスが不安定なゲーム''|~|~|
|ポイント|素材は良いが出来が悪い&br無いものだらけのマッチング&br直ちに影響のあるバグ盛り沢山&br白ける低質なバランス&br×調整が甘い ○明らかに未完成品&brやる気の無い公式各社|~|~|

#contents()

**概要
-『[[ベヨネッタ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/469.html]]』『[[VANQUISH>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/1505.html]]』といった良作を生み出したプラチナゲームズによる対戦アクション。
--次世代機で『スパイクアウト』『パワーストーン』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』のような乱戦アクションが楽しめる、という事で期待されていたが…。

-主人公ジャックを始めとして同社の作品『MAD WORLD』から多数のキャラが出演している。
--ただし世界観やストーリーに関連は無い、との事。

-洋題は『Anarchy Reigns』。

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**問題点
***低機能なマッチング
-ネット対戦を中心に作られた本作。本来であれば力を入れて然るべきマッチングシステムが、&bold(){本作最大の癌}となっている。欠陥品。
-まず根本的な問題として、「大人数で遊ぶ事(=オンラインが賑わう事)」、また「豊富な遊び方が用意してある事(=情報量が膨大になる事)」を大前提とした作品であるにも関わらず、ユーザーがオンライン状況を確認するための肝心要である''『ロビー』が存在しない。''
--クイックマッチを選ぶと適当な部屋にランダムで直送される。カスタムマッチでの条件指定を行っても、適当する条件の部屋にやっぱりランダムで直送される。
---入りたい部屋は選べない。そもそも現在開かれている部屋を見る事すら一切不可能。
--その他諸々の情報の確認すらできないため、「現在どのルールで部屋が開かれていて、どの程度集まっているのか」等々の情報も閲覧不可能。
---確認したければいちいちルールを指定してランダムで飛ばされる部屋をちまちま検索しないと確認できず、相当ダルい。
---「適当に検索を行い、現在開かれている部屋の中から適当に遊びたいルールを選んで入室する」等といったゆるい遊び方はとうてい出来やしない。
--部屋を立てる時にも、当然ながらロビーが無いため、部屋名を自由に付ける事もできない。
---この仕様のおかげで、せっかくユーザー同士の合意次第では豊富な遊び方も可能なゲームであるのに、そのユーザー同士の示し合わせも全く困難となっている。
---また、和気藹々と遊びたいライトユーザーから、バグさえ容認するユーザーまで、様々なユーザーが居るにも関わらず、ロビーの仕様がこれでは住人の住み分けもできない。
-さらに、本来なら細かく条件を指定できて当然であるカスタムマッチも、全く充実していない。利点はほぼ実質「遊びたいルールを1つ指定ができる」''のみ''。
--通信状況の選定なんてほぼ不可能。大雑把な国籍の選別すら不可能。
--と言うかそのほぼ唯一の利点も、逆に言えば「13種ものルールがあるうちのごく一部の情報しか閲覧出来ない」という事でもあり、不便に感じる時さえある。
-プレイヤーの実力を表す「ランク」の上限が低すぎるため、ランクマッチを選択しても下級者と上級者が入り乱る。事実上機能していない。
--さらに言うとゲーム全体のバランス自体も下記の有様であるため、獲得スコアも大して目安にならず、スコアボードがほとんど意味を成していない。
--ぶっちゃけランクマッチとプレイヤーマッチで分かれている意味が限りなく薄い。むしろ無駄に2つに分かれているせいで検索の手間が2倍に増えており、完全に邪魔な仕様と化している。
-部屋に入った後も、極めて不自由。
--まず基本中の基本のはずのステージすら自由に選べない。チームシャッフル機能も無い(部屋に入った時のチームで常時固定)。
--もちろんその他細かい調整なんて一切存在しない。アビリティON/OFF機能も無い。ボイスチャットの有無も選べない。
---ボイスチャットも、チーム戦では「同じチームのプレイヤーにのみ聞こえる」、個人戦では「(MAP上で)近くに居るプレイヤーにのみ聞こえる」という仕様で固定されており、自由が利かず不評。
--キック機能すら無い。悪質なユーザーが居たとしても対戦を拒否できない。
-さらにバグの存在も多数認められている。
--例としては、「部屋にアクセスしても他ユーザーの情報にアクセスできず、自分以外のユーザースロット枠に『WAITING』がずっと表示された状態のままになってしまう」''『WAITINGバグ』''、
--「試合開始カウントダウンが10になった瞬間動かなくなる」''『10カウントバグ』''など。
---劣悪なマッチングに耐えてやっと試合のできそうな部屋に入っても、これらが発生すると試合の開始自体が不可能となる。ユーザーの心を折る仕様。

--加えて、「[[大乱闘スマッシュブラザーズX>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/382.html]]」[[等>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/567.html]]で見られた、『度を越えたマナー違反を当たり前のように行うユーザー』についても、問題点として目立って来ている。
---キック機能も無く、部屋名も付けることが出来ないため住み分けも出来ず、マッチング機能も上記の体たらくであるためなかなか避ける事もできず、ユーザーはトラブル承知でメッセージを送るぐらいしか対処法が無い。
---いくつかの明確な前例のある事柄であるにも関わらず、全く対策を行っていない事に、当然ながら批判が集まっている。

***説明不足
-コンボや複雑なコマンドが存在せず、一見簡単に操作できそうな本作。しかしその実、内面は非常に多くの、勝利の為のセオリーが存在する。
--後述のシステムの問題もあり、これらを知っているか否かで非常に差が付きやすい。
--しかし公式サイトや説明書、ストーリー等でそれらの説明が全くなされておらず、グダグダな試合展開、あるいは一方的な試合展開などになりやすく、不愉快な結末を招きやすい。

-"チームバトル"の衛生兵
--「ポイントが最下位のプレイヤーが衛生兵に任命される」という点がネック。
--仲間の回復、復活といった行動を担う重要ポジションであるにも関わらず、得点が最下位のプレイヤー…つまりいまいち慣れておらず得点できていない新規プレイヤーが最もこれに就く可能性が高い。
---必要とされる知識は多くはないが、独自のシステムを扱う為、当然ながら初見は戸惑うことになる。

-これらの説明不足なセオリーが混乱を招き、初心者が良く分からないまま狩られる事態も多々発生。
--コミュニケーション手段や初心者向けのマッチング等も全く整っておらず、教える手段も攻略wiki程度しか無いため、慣れたユーザーからしても難儀な話。

***バランス
-乱戦を主体とした本作、だがそのバランスは、攻撃<防御である。
--公式では 打撃<ガード<投げ の3すくみを謳っているが、別にそんな事は無い。
--最大の理由は投げ抜けの存在。正面投げと背後投げの二種類存在し、タイマン時に用いられるであろう正面投げの投げ抜け猶予時間が長すぎる。
--キャラクターにもよるが、回避の性能が高い。好きな方向に長い距離を移動できる上、動作中は完全無敵。2回連続で出せるため、咎める手段がほとんど無い。
---ガードクラッシュシステムも存在するが、この回避の性能のおかげで、そんな状況になる前に避ける事は用意。
--以上の理由から、一対一になった時にガードと回避を繰り返し、投げ抜けも完璧ならばどうしようもない状況が多い。これらの立ち回りをさらに助長するアビリティまで存在するのがさらにどうしようもない。(後述)

-逃げや待ちの問題
--敵を倒す爽快感が重要とされる乱戦ゲームだが、本作は「逃げ」や「待ち」の手段が強すぎるため、ゲームコンセプトに反し寒い立ち回りが強い。
---主な原因は上記の防御に関する問題点。 …に加え、逃げや守りに徹していても、「隙を見て美味しいところを持っていくだけ」でもポイントが問題なく稼げるのも一因である。
--逃走に便利なギミックもいくつか存在し、またマップが広く逃げやすいのも一つの原因である。
---特に上下に激しく移動するエレベーターギミックを用いた逃げ行動は、ほぼ咎める手段が存在しない。

-一部の強力すぎるアビリティの存在
--"ガードマスター"
---通称ガーマス。ただでさえ強力な「ガード」の耐久力をさらに5倍にするため、複数人で囲んでガードクラッシュ攻撃を行っても全く割れなくなる。引き篭もり得を助長する糞アビリティその1。
--"ステップマスター"
---通称ステマス。ステップの連続発動可能回数を、通常3回のところを6回に倍増させる。ガン逃げプレイの手助けを行う寒いアビリティその2。
--これらを禁止するようなシステムもないため、アビリティ有のルールではガン逃げ・ガン待ちが横行。
---特に漁夫の利を奪う能力が高いキャラなら、ガーマス・ステマス装備の上でひたすら待っているだけで全く問題なく1位が狙えてしまう。
---他にも、ただでさえ優勢側に偏りがちな本作のバランス(後述)にさらに悪循環をかける可能性がある"スピードレベルアップ"等も問題視されている。
--また、アビリティの有無のON/OFFを切り替えることは出来ず、有りか無しかはルールごとに固定という、不自由な仕様。

-キャラ差
--何人か頭抜けて強力なキャラが存在する。
--まず通常技の判定が安定して恵まれており、無敵技の隙が少ない「3姉妹」。
---特に『ゲージ消費量が少ないにも関わらず、移動距離が滅茶苦茶に長く、ダメージお手軽5割以上、判定も強く、隙も非常に少なく、連発可能』という、調整ミスとしか思えない固有技を持つ「アイリン」、~
突進力が高く、技の隙も少なく、申し分ない火力やコンボ力を持つ「フェイリン」。
--全体的に高スペックな性能に加え、回避狩り、受身狩りなどの手段を豊富に備え、火力も高く、さらに後述のバグによって火力をさらに伸ばせる「ゼロ」。
--その下には攻撃判定が全く胡散臭い「ドゥルガー」、ラグのせいもあり投げが異常に抜けづらく、便利な技も備えている「ダグラス」などが続く。
--他にも永久コンボを備えているキャラクターも居たりと、理不尽な要素が非常に多い。

-優勢プレイヤーばかりサポートする偏ったシステム
--連続で相手をキル(倒す)とレベルアップが起き、体力やゲージが強化される、体力が全回復する、自動回復が早くなる。
---また倒した相手からアイテムが奪える、生き残った事でアイテムやギミックを確保する時間が出来る等のいい事がある。
--優勢を掴んだプレイヤーにこういったメリットが多い反面、劣勢側に対する補正が全く無い。
---「トッププレイヤーを倒すことによって多くのポイントが入る」「リベンジでポイントが入る」等でフォローはなされているが、上記のパワーアップに比べれば全く張り合えてはいない。
--キル数等で勝敗判定を行うものの多いチーム戦では、メンバー同士を互いにフォローできる事もあってさらに差が開いてしまい、一度勝負の流れが傾くと逆転できないまま終了する試合展開が多い。
---酷い時には序盤ですでに大差が付き、そのまま消化試合になってしまう事もしばしばある。劣勢側が辛いのは勿論、優勢側も緊張感が得られないため全く張り合いが無い。

***各種ルールやシステムの問題
-一部のルールにおけるリスポーン(復活)の問題点
--リスポーンの位置はいくつかあるが、ランダムで決定され、固定される。自分で選ぶ事はできない。復活待機中はする事も無いのでひたすら暇。
---この仕様のため、復活地点から戦闘区域が遠い場合、復活後はまず自力で他のプレイヤーが集まっている場所を探し、トボトボ走っていく作業から始めなければならない。
---また、即死ATEが発生しているかどうかに関係なく復活地点に選ばれるため、そこで復活させられると回避不可能。強制ダメージATEについても同様。
---これにより、一度大勢が決まると覆せない、所謂レイプゲーが頻発することになった。

-ポイントギミックの練りこみ不足
--ポイント加算システムがほぼ「相手を倒すか、倒されるか」「前線で得点する」に偏っており、バランスが悪い。アシストの旨みが薄く、チームワークの楽しみも希薄気味。
--そのため、「ポイント重視のユーザー」「勝ち負け重視のユーザー」「チーム戦がやりたいユーザー」等様々なニーズの連立が取れておらず、無駄にユーザーを散らす事態となっている。

-カメラワーク
--と言うかロックオン機能が特に酷い。例え敵が真後ろに居たとしても、基本的にカメラに収まっていないとロックオンできない。
---「どうにかしてカメラを動かす」という余計な操作を要求されるため、敵が至る所から襲ってくる乱戦ゲームである本作にとって、これは極めて不親切。
--ついでに「カメラの操作」と「ロックオンカーソルの移動の操作」の操作コマンドが被っているのも問題。「カメラ外の敵にロックオンカーソルを動かしたい場合」には、不親切どころか完全に足を引っ張る仕様となる。
--ロックオンカーソルの移動も、ターゲットが複数重なっていると良く分からない挙動を行う。そのためすぐに狙いが定まらない。

-やたらと連打を要求されるゲームシステム
--拘束アイテムを食らった時、凍結させられた時、気絶させられた時、レイジ合戦が発生した時など、連打を必要とする場面が異常に多く、腕も疲れる上コントローラーを痛めつける。
---しかも連打要素の多さに反して''連射コントローラー対策が一切無い。''そのため連射コントローラーを使ったもん勝ちという、真面目にやった方が馬鹿を見る仕様。
---また、ラグの考慮も一切無い。ラグが発生していつの間にか連打合戦に負けていたり、相手が異常な早さで拘束から復帰してくる事も多々ある。

-ラグ
--ラグの発生自体は仕方が無いとしても、その対処があまりにもなされていない。
---ちょっとした事で壁に埋まったら埋まりっぱなし、床をすり抜けたら落ちっぱなし、他者との酷い同期ズレが起きれば棒立ちのまま試合終了まで殴られっぱなし、と論外レベル。
---攻略Wikiにも「対処法としては、部屋を抜ける事も考えたほうがいい」としか書かれていないぐらい始末に終えない現象であり、理不尽極まりない。
---他にもラグで固まった相手を殴り続けるだけで簡単におかしな値のスコアを叩き出す事も可能で、スコアボードが全く機能してない自体の一因にもなっている。
--連打要素や、タイミングよく避ける必要のある即死判定のサテライトレーザーなど、そもそもラグの事を考えていないような要素も存在する。
---「連打合戦が面倒だから何も押さずに放置してたら何故か一瞬で勝った」という報告も挙がっている。
--一部ステージも処理が重いせいでラグが起き易く、1対1ルールですら簡単にラグが発生する。
--ラグに文句を付けるばかりで結局このザマな開発陣にも批判が集まっている。
--多段技には影響が出やすく、ラグがあるだけでぶっ壊れキャラになったりするキャラも居る。…が、この辺りは最大16人も居る以上仕方が無い範疇ではあるだろう。

-バグ
--バグも多い。上記のマッチングにおけるバグから実戦で起きるバグまで満遍なく揃えている。
---体験版の時点で既に発見されていたにも関わらず修正されなかったバグも多い。特にマッチングに関するバグなどはかなり早期に発見されていた。
--特に問題視されているのが「本来必要なだけの技ゲージ消費量を特定の操作によって半分以下に減らしてしまえるバグ」。
---本来こういったものはゲージの消費量に見合った火力が設定されているものである。しかしこのバグを利用すればそんなバランスは無視する事が可能で、~
ワンチャン即死コンボまで組めてしまうためたまったものではない。当然ながらこのバグが使用できるキャラは大きくキャラランクを伸ばしている。

-ATEの問題点
--「ポイントを引っ掻き回すために発生するステージギミック」。しかしあまり他の要素と噛み合っていないギミック多数。例えば…
--"マイクロウェーブ照射"
---上記「リスポーンの問題点」が最も浮き彫りになるギミック。避難場所から遠い位置で復活させられた際にこれが発生していると、避難不可能であり、理不尽なだけの要素と化す。
--"パンデミック"
---体力を徐々に1まで減らすウィルスによる大規模な感染が発生する。誰に発生するかは完全にランダム。ポイント上位とかそういう区別も一切無し。
---そのため、場を引っ掻き回すどころか優位なプレイヤーをさらに優位に、下位のプレイヤーをさらにどん底に叩き落すだけの場合も多い。ほぼ鬱陶しいだけのATEと言っていい。

-対戦中の演出の調整不足
--ATE発動ムービー、サバイバルルールの増援演出時等、予期せぬタイミングで度々強制演出が入りテンポが悪く、さらに演出前に無敵時間が付与されるため、勝手にこちらの攻撃を無かった事にされたりと、微妙にイラつく仕様。
---一応、ATE発動ムービーは部屋のホストがoffにできる。しかし、デフォルトだとonになっている上、offで固定しておく事もできない(部屋を立て直す度にonにされる)ため不評。
--チームバトルでは、役職任命の際に強制演出が入り、強制的に動きを止められる。 が、この際に空中に居たり、何らかの行動を取っていたりすると、任命演出を避ける事が出来る。
---つまり、任命演出を避けられなかったユーザーは、ミスを犯してないにも関わらず、このシステムのせいで勝手に敵の前で硬直を晒す事になる。理不尽。

***ストーリー
-全体的にユーザー置いてけぼり。
--システムは水増し気味に冗長、ミッションも面白味が欠け、キャラクターの顔出しは強引で、シナリオ本筋も意味不明。根本的な問題として、面白いものでない。
---だが、同社の過去作の評判もあり、元々シナリオにはそれほど期待されていなかった点、アクションゲームのおまけ程度と認識されていた点などから、問題点には違いないが、(ゲーム性の低さはともかくシナリオに関しては)あまり重要視はされなかった。
-ストーリーモードをクリアしたければこのあまり面白くないストーリーを最低2回なぞらされる(初回はムービースキップも出来ない)ため少々苦痛だが、ストーリークリアは必須ではない。
--一部ストーリーモードでなければ解禁できないスキルもあるが、解禁しなくても対戦はできる。

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**評価点
-グラフィックの出来はたいへん良好で、次世代機での及第点は十二分に満たしている。
--攻め切れた時の爽快感は徹底的に重視されている。効果音、エフェクト、演出、どれもハイレベル。
--モーションもキャラのイメージに合ったカッコいいものが多く好評。こちらのエフェクトもバッチリ。
--広いマップも良く作りこんである。

-ヒップホップ風の音楽もキャッチーでノリが良く、世界観にもマッチしていて好評。
--リンリン用BGM「I Know U Want Me」、ストーリーラスボス用の「Find You」などなどいずれも人気が高い。
---ボーカル曲を集めたサウンドトラックも発売されているが、ボーカル曲以外の曲は未収録。

-8人以上もの人数で乱戦アクションを楽しめるゲームというのはあまり無いため、特に次世代機においては他に代替の効かないゲーム性は持っている。
--もしウマの合うプレイヤーと出会う事ができれば乱戦ゲームとしては十分遊べる。

-良くも悪くも非常に大雑把。覚えることは特殊だが、覚えてさえしまえば敷居がとても低い点。
--強力なアイテム、ギミックを使って立ちまわるだけで、アクションが苦手な人間でも上級者に一泡吹かせる事が可能。
--してはいけない行動と強い行動、食らっても大丈夫な攻撃、適当な高火力コンボを覚え、あとは慎重な立ち回りを心がけていれば大体何とかなる。
--難しいテクニックや立ち回りは多くない。格ゲー等のハードルが高いゲームが苦手なユーザーにとっても取っ付きやすい。
--強キャラは確かに存在するが、弱キャラにも一定量の強みは存在する。
-ただそういった大味さが前述の理不尽さ、バランスの悪さにも繋がっている。

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**総評
-殴り合いを主体とした乱戦ゲームという、次世代機においては他に見られないジャンル、そしてグラフィックやBGMなどの素材の良さは確か。
-しかしながらいざ発売されてみると、肝心のネットワーク関連の壊滅的な出来の悪さ、プレイを阻害するシステムの不備、白けるゲームを多く生むバランス面の劣悪さ、にも関わらず調整を一切行わないという不誠実さが浮き彫りに。
--売上という現実的問題もあるが、販売のセガに一切のやる気がなかった。公式ページもろくに更新せず、宣伝もほぼ0。
--開発社のプラチナ側には、ゲームへのスタッフ参加、発売後の小さなイベント、等でやる気自体は見られた。
---しかしながらゲームの遊び心地自体を良くする変化は一切無く、特に体験版で発見された重大なバグですら放置して発売したためやはりこちらも評価は低い。
-あまりバランスを気にせずハチャメチャに遊ぶ分には楽しめるかも知れないが、その場合でもやはりマッチングの低機能さがネックである。