//追記があればお願いします *ペーパーマリオ スーパーシール 【ぺーぱーまりお すーぱーしーる】 |ジャンル|シールバトルアドベンチャー|&amazon(B009LUDMJQ)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂&br()インテリジェントシステムズ|~| |発売日|2012年12月6日|~| |定価|4,800円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |分類|''黒歴史ゲー''|~| |ポイント|悪い意味でタイトル通りのペーパーボリューム&br()前作までにあった好評な要素の削除&br()従来ファンの期待を完全に裏切った&br()|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/342.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ペーパーマリオシリーズ第4作。シリーズ初の携帯機向けゲームソフトとなる。~ 初報から3年近く待たされ、5年ぶりの新作となるタイトル。しかし、いざ発売してみると…。 **あらすじ シールの街、ラベルンタウンで年に一回開催される「シールフェスタ」。今回はゲストとしてピーチ姫とマリオもやってきた。~ フェスタも佳境に差し掛かった中、願いをかなえるという「ロイヤルシール」が降ってきた。~ するとロイヤルシールを我が物にせんと大魔王クッパとクッパ軍団がシールフェスタに乱入してきた。キノピオ達の制止を振り切りクッパはロイヤルシールを入手する。~ しかしクッパの様子がおかしい。ロイヤルシールの魔力に憑かれ、「ギラギラ」しはじめ、会場で散々暴れた末にキノコ王国のあちこちでシールを使ったいたずらを始めだした。~ マリオはシール星からやってきたという「ルーシー」と共に各地に散らばったロイヤルシールを集め、クッパの暴走を止める新たな冒険に出た。 **システム -ジャンルにもあるとおり、謎解き、バトルをすべてシールで行う。 -世界観もすべての登場人物がシールとなっており、ステージも従来のシリーズと同じく、紙をメインとした構造となっている。 --一見真新しいシステムだが、これが悲劇を呼ぶことになる…。 **新要素 ''ぺパライズ''~ -コース上においてマリオが使用できる能力。 -使用すると画面上のステージが1枚の紙に変化し、紙にカーソルが表示されている場所に、持っているシールや「マップピース」を貼ることができる。 -正しいシールやマップピースを貼ったりはがしたりすることで仕掛けが動いたり、さまざまな変化を起こすことができる。 -今作の肝となるシステムであり、謎解きの中心になる。 ''バトルシール''~ -今作のバトルシステムは、前作のスーパーペーパーマリオ以前の作品と同じ、アクションバトルシステムに戻った。 -以前では、ハンマーやジャンプといった基本攻撃の他に、バッジの効果によって追加された技をFP(フラワーポイント)を消費して攻撃するシステムだった。 -しかし今作では、基本攻撃やFPの概念が存在せず、手持ちのバトルシールや後述の「モノシール」を消費してハンマーやジャンプ、特殊攻撃を行う。 -バトルシールはコース上で拾ったり、ショップで買ったりして集めることができる。 ''バトルスロット''~ -今作のサポートキャラ「ルーシー」によって使用できる能力。 -バトルにおいて、マリオの毎ターン開始時にコインを消費することで使用するか決めることが出来る。 -基本的に普通のスロットと同じ内容であり、絵柄が揃うことでその数だけ行動回数が増える(2つ絵柄揃ったらこのターン2回行動できる)。 --また絵柄が3つ揃った場合、その絵柄に応じて効果も得られる。 --スロット回転中にさらにコインを消費することで、回転が遅くなったり、すでに絵柄が2つ揃った状態で始めることができる。 -スロットシステム自体は過去作『ペーパーマリオRPG』にも存在した。 ''モノシール''~ -「バトルシール」同様に「ぺパライズ」やバトルで使用することの出来るシール。 -コース上に唯一立体で存在し手に入れることができる「モノ」と呼ばれるものを、「モノなげや」にもって行くことでシールとして入手できる。 --「モノ」にはさまざまな種類があり、「せんぷうき」や「はさみ」、はたまた「まねきねこ」などすべて現実世界に実際に存在するものである。 -「ぺパライズ」で使用することで、ステージのギミックを動かしたり、~ バトルで使用することで、敵に大ダメージを与えたり、攻撃力が2倍になったり、相手の技を跳ね返すといった様々なアクションが起こる。 **問題点 ''バトルシステムについて''~ -前述した「バトルシール」を使ってバトルを行うのだが…。 -このシステム、裏を返すとシールがすべて無くなれば''逃げる以外に何も出来なくなる''。 --以前にあった「アピール」「ぼうぎょ」といったコマンドが消滅し、''「何もしない」といった行動が出来ない''ため、シール消費は必ず行うことになる。 -また、アクションパートについても以前までは、「スティックをタイミングよくはじく」、「コマンドを正しい順に押す」といったものがあったが、~ 今作はすべてのアクションをAボタンで行うため、アクションに味がなくなってしまっている。 --そのアクションにも、ただAボタンをタイミングよく押せ!と説明に書いてあるばかりで詳しいタイミングは表示されないので、シールのアクションに慣れるまで時間がかかる。 --今までは各アクションごとに説明文がついていたのだが今回は説明どころかチュートリアルらしいチュートリアルもない。 --その上アクションの練習をしようにもシールを消費してしまうので気軽に行えない。 ---一応、敵の技をアクションで防ぐことでバトルシールを得ることが出来るが、ランダムであり手に入っても貧弱なものなので焼け石に水である。 -カウンター技であるスーパーガードも削除されている。 -アクション成功SEもチープでうるさいものになっている。連続技等では少し耳障りにも感じる。 -バトルスロットについても使用しないとまずまともに戦えない。 --使用キャラがマリオ一人だけなのに対し、敵は複数出たりする。そのため、ほぼ毎ターン使用しなければ体力が持たない。 --ルーレットを回す動作や行動枠が増える演出を毎ターン見る羽目になるので、テンポの悪化に拍車を掛けている。 ''仲間について''~ -ペーパーマリオシリーズならお馴染みの仲間。バトルやステージ上のギミックを何らか形でサポートしてくれる。 --前作スーパーペーパーマリオにも変わった形ではあるが「フェアリン」達が登場した。 -しかし今作ではそういった仲間は''一切登場しない''。 -また、前作まであった敵のステータスや情報を知る「ものしり」も''完全に撤廃''されてしまっている((HPだけは雑魚、ボスともに初めから表示されているが、攻撃力防御力及び薀蓄や弱点は不明。))。 -そのため、前述したバトルシステムに加え、謎解きにもマンネリ化が進む。 -一応サポートキャラの「ルーシー」が登場するが基本的にステージ上でちょっと会話に参加する他、バトル後に「もっとシールを節約しなさい」など文句を言ってくる程度で仲間としての存在感は薄い。 ''ステージについて''~ -1つの町を拠点として、いろいろな町やステージに行くのがペーパーマリオシリーズ伝統であったが…。 -今作では2Dマリオシリーズと同じく、コース選択システムになった。 --そのため拠点となる町の存在意義や、この町のどこから次のステージにいけるかといった楽しみがなくなってしまった。 -従来の作品まではステージおよび章は全部で8つあったが、今作ではステージが6つしかない。 -コースの数についても、最高がステージ3の12コースであるのに対し、なぜかステージ3以降、''コースの数が減る''。 -最終章であるステージ6では、なんと''たったの3コース''しかない。 --しかもその内最初のコースはただの門、くぐるだけで次コースに進める上に、最終コースは実質中ボス、ラスボス戦のみなので''実際に攻略するコースは6-2だけ''である。 ---ではやり応えのある難易度や今までのギミックの集大成なのかというと、そんなことはなく、むしろ今までのコースよりやや短め。 -コース自体にも、''ショップがあるだけで終わるコース''など、分ける意味の無いものも存在する。 ''ぺパライズについて''~ -今回の謎解きにおいて重要な役割を持つが…。 -とにかく''面倒くさい''。その上ほとんどのステージ上で使うため、たちが悪い。 --シールを貼ったり剥がしたりするにしても一々動作がはいるため、テンポも悪くなる。 --張る方は視覚的に判りやすくなっている分、剥がす場面となるとペパライズモードを呼び出さないと表示されず気づきにくい。 -まだ過去作の仲間を入れ替える動作のほうがマシという声も…。 ''経験値について''~ -今作では''経験値およびその概念が存在しない''。 -ステータスを上昇させるにはステージ上に落ちてある、「体力UPハート」と呼ばれるアイテムを拾うことでHPのみが上昇する。 -雑魚戦のメリットは、コースクリア後に手に入るコインの数が増えるくらいである。 --しかしコインは、ステージ上などでたくさん手に入り、消費数も少ないため、簡単に溜まる。 -バトルではシールの消費が多いこともあり、イベント戦を除き、''雑魚敵と戦う利点がまったくもってない''。 --今作では逃げる事によって、フィールド上からシンボルが消滅するため、手持ちのシールによっては逃げる方が効率よく戦闘を処理できる場合が多い(''後半は特に'')。 --上記に加えて雑魚敵はシンボルエンカウント形式。ある程度体力が上がるとジャンプで一発で倒せる様になっているがマリオに向かって追いかけるタイプが多く上記の仕様から作業感を感じさせる。 ''シールについて''~ -今作の肝となるシール要素だが…。 --シールは持ち物のシールブックに張って持ち歩くことになるが、''シールの持ち数に上限が存在する''。 -さらにステージのギミックを解く鍵である「モノシール」は、そのシールブックの使用範囲が大きいため、必然的にバトルシールの持ち数が制限されてしまう。 -前述のバトルシステムもあり、すぐにシールがなくなってしまい、買い足しにショップへ戻る羽目になる。 -バトルシールについても少々問題がある。 --例えばフラワー系シール。過去作のファイアーフラワーを技と化したバージョンであり、敵一体につき一つの玉を投げる。 ---ただし敵一体の時でも一つしか投げない。火の玉がぴょんぴょん飛んだ後「ぼすっ」というSEとともにダメージが入るエフェクトを一々見る必要がある。 ---複数に使うならまだしも、一体に使う場合はそのもっさりエフェクトも含めバトルテンポを悪化させてしまう。 --アクションの単調化も含め、今作の攻撃はもっさりしたものが多い。モノシールを使う場合は面白いアニメーションが見れるので別だが。 --補助アイテムそのものが存在しないため、体力回復もバトルシールで行うことになるのだが、なんと''非戦闘時には体力回復ができない''。 ---今作は状態異常がかなり厄介(攻撃が殆ど当たらなくなる、全く動けなくなる上に被ダメージ率二倍等)なのだが、その''状態異常に至っては回復手段が一切無く''自然回復を待つしか無い。ひとたび状態異常にされたらそのままはめ殺しにされることもしばしば。 --基本的に通常の○○→キラ○○→キラキラ○○→デカキラ○○→メガキラ○○、と性能がアップしていき、性能が上がるごとに入手難度が上がっていき、シールブックの使用範囲も大きくなって所有数が制限されるようになる。基本的に後半になるにつれて性能の高いシールが入手しやすくなっていく。 ---つまりは経験値システムを廃止した代わりに、入手シールの調整することによって後半の敵の強さをあげるようにしているのだが、ぶっちゃけ調整が上手くいっていない。 ---終盤の強めの雑魚敵の体力が大体20前後なのに対し、中盤以降頻繁に拾うことになるキラジャンプの時点ですでに最高威力19。アクションコマンドがやや難しいキラハンマーで威力が23。それ以上の威力のシールもわらわらと道中で拾えるため、大多数の高レアリティのシールの火力が意味をなしていない。 --メガキラクラスのシールはほとんどがコースの奥の方に隠されているため、ボス戦用に強力なシールを複数手に入れるためには、謎解きを済ませてあるとはいえ決して短いと言えないコースを何度もやり直す必要がある。 ---といってもデカキラクラスのシールは市販で売っているため、ロマン火力を求めでもしない限り必須事項というわけでも無いのだが、逆に言えば使い捨てシステムとレアリティのシステムがまるで噛み合っていないともいえる。 ''ボスについて''~ -今作のボスは、1ステージ目からしてHPが90もある。 --これはそれぞれボスに弱点が存在し、それに適した「モノシール」を使うことで大ダメージを与えることが出来るシステムによる。 -しかし、ボスの弱点は戦う前にこれといったヒントも存在せず、場合によっては手探りで探すハメになる。 --一応ルーシーが教えてくれる事もあるのだが、それは''数ターン後か、1回ボス戦で負けた後''である。事前にモノシールを用意する必要があるというのにこれは遅すぎる。 -もし、弱点の「モノシール」を持ち合わせていなければ、こちらがシール切れになるかボスを倒すまでジリ貧の戦いが繰りひろげられる。 --前述の通り、ボスの体力は全体的に非常に高い。前々作のステージ3のボスのHPは60なのに対し、今作ではなんと''300と5倍もある''((前作のラスボスのHPと同数。))。 ---基礎ダメージが根本的に違うため一概には比較できないが、それでもかなり多い。 -弱点が分かりやすいステージ4のボスならまだしも、他のステージや形態によって弱点が変わるラスボスは初見での突破は難しい。 -一応これらの対応策なのか、今作ではなんと、''ボス戦でも逃走が可能''。 ''キャラクターについて''~ -世界観の都合上なのか、モブキャラは''キノピオ以外登場しない''。 --そのため、どのステージに行ってもキノピオだらけで、新鮮味が全く無い。 -雑魚敵にいたっても、クッパ軍お馴染みの敵しか存在せず、新しく登場した主要な敵キャラは「クッパJr.」ぐらいである。 --また、前々作までクッパの右腕だった「カメックババ」は登場せず、ただのカメックに差し替えられた。 ---カメックはワールド2-2で戦うことになるが手持ちのシールがどういうわけかカメックの魔法によって全て''サンダル''に変えられてしまう。元のシールが何なのか判り辛くなり気づかぬ間に貴重なシールを使ってしまうことも。 -新キャラクターである「ルーシー」だが… --マリオのサポートキャラとして登場するが、とにかく性格が荒く、何事にも文句が多い誰得なキャラである(一応ツンデレっぽい感情は見せるが)。 --ストーリー中でもこのキャラに対する深い説明がないため、あまり存在意義が無いキャラになってしまっている((一応あるボス戦については彼女がいないせいで一部の能力が制限される。))。 --一応シリーズ恒例のヒントを出してくれるキャラなのだが、そのヒントが凄まじく役に立たない。(だいたいペパライズのことのみ)ただでさえ説明不足な謎解きが多いのに殆どヒントになっていない。 ---しかも話す内容の殆どが世間話レベル。それもバリエーションが異様に少なくそのうえ短い。旧作のヒント担当キャラであったクリオとクリスチーヌはワンフロアごとに様々なメッセージを出しており、前作のアンナもフロアごととはいかないがそれなりに話してくれたのだが…。 -また、ピーチ姫、クッパ、ルイージとシリーズ皆勤賞のキャラも登場するが…。 --なんとピーチ姫とクッパは、''全ストーリーの最初と最後にしか登場せず''、クッパにいたっては笑い声のSEをあげるだけで、''一言も喋らない''。 --ルイージにいたっては、一言も喋らないどころかマリオとさえ一切絡まない。''シールとして登場するだけ''である。 -ちなみに今回もいつも通りピーチ姫はさらわれる訳だが、町のキノピオ達はピーチ姫の安否を気にも留めていない。 --というか最後のロイヤルシールの元にたどり着いたらたまたまさらわれていたのを発見した、というシリーズ屈指の酷い扱い。過去作でマリオの助けになろうと懸命に情報収集を行っていたのが嘘のようである。 -主人公であるマリオは、ただルーシーに従いロイヤルシールを集めていく。もはや''パシリ''。 --''生声によるボイスも削られており''、完全ではなくとも空気感が漂う。 -またステージボスについても、ステージ1のボス「ボスクリボー」はやけに喋るが、それ以降のボスは人語を喋らない。 --前作までのボスはそれぞれ意思を持っていたが、今作は登場するなり突然戦う。前振りも会話もない。 -そして、以前のシリーズで活躍したゲストキャラの登場もない。 --これまでシリーズ皆勤だったたんこぶでお馴染みの「コブロン」も、もちろん居ない。 ''シナリオについて''~ -ペーパーマリオシリーズは見た目に似つかないシリアス&ダーク&カオスな重厚ストーリーで人気を集めてきた。今作でもそのノリが期待されていたのだが…。 -今作のストーリーはなんといっても''薄い''。 -町で起こる重大な事件や、サブイベントといったものも全く''存在しない''。 -特に重要なキャラクターが少ないせいもあってか、キャラクター同士が絡んだ面白い会話も少ない。 -また、以前の作品でステージクリア後に発生するピーチ姫操作パート、クッパ操作パートが存在しないこともあり、それぞれのキャラクターに感情移入できないといったマイナス要素が多い。 -そもそも今回のマリオの目的が、''ロイヤルシールを持つボスを倒して集めるだけ''。第3勢力や敵側の思念((一部のボスは一応それなりの目的はあったが、それでもただボスに仕えたいといった単純なもの))といったものが無いので、ストーリーも糞もない。 #region(ラストバトルについて(ネタバレ注意)) -今作のラスボスは「クッパ」である。 -サポートキャラである「ルーシー」が、最後ラスボスを倒すため犠牲になるが…。 --前述のとおり、ルーシー自体あまり感情移入できないキャラであり、ほぼ形だけの御涙頂戴な展開になってしまっている。 --その際のイベントも冗談抜きで長さ的に一分もない。シリーズ恒例の「この旅で得た様々力がマリオの元に~」的な演出は皆無。 --その上、最後に''これといった説明もなく復活する''。本当になんだったのか。 #endregion -従来のシリーズでは任天堂らしからぬほどの難解で重厚なストーリーかつ質も十分によく好評であったため、それを望んでいたプレイヤーは、とんだ肩透かしを喰らうことになった。 --ちなみにこのようなストーリーになった原因として、スタッフインタビューでは「クラブニンテンドーのインタビューで前作のストーリーが良かったと答える人が極端に少なかったため」と語っている。 -- ''クリア後、おまけ要素について''~ -今作はバッジや料理、ほしのかけらといった収集要素が無くなってしまった。 -また賛否両論であったものの、100階ダンジョンや依頼も廃止されてしまった。 -新しいおまけ要素の一つ博物館は、一々シールを消費するため、ステージ中で必要なシールはまた取りに行かなければならない。 --ちなみにこの博物館では上記のモノシールもコンプの一つに入る。そのほとんどが、ある店に売っているドアを買って、ペパライズをしなければいけない。 --そのドアの値段は高いのだが、中盤のあるザコ敵を倒すとかなりの金が手に入る。その為、いちいち金を手に入れなければいけない。 --金を入手→ドアを買ってペパライズ→そこのモノをGET→モノシールにする→博物館に貼る→また金を入手しにいく…完全に作業である。 #region(そして、苦労してシール博物館コンプ後…等。一応、ネタバレ注意) --しかもその博物館でシールをコンプして出来る要素というのが、''言わゆるサウンドテスト(今まで聞いてきたBGMを聞けるようになるだけ)と下記のスーパーフラッグとザコ敵の攻撃アクションの閲覧ができるようになるだけである''。((しかしこのサウンドテストには収録されていない曲が多い。)) --サウンドテストは下記の賛否があるが良曲があるからまだいいとしても、ザコ敵の攻撃アクションは普通にバトルして見ればいいだけの話。誰得。 #endregion -他にスーパーフラッグというものがあるが、簡単に言えば実績システム。やらされている感がひどい。コンプしてもメリットもない。 -クリア後に追加される要素はなんと''スタッフロール観賞のみ''。 -これにより、クリア後も楽しむといったことがほとんど出来なくなった。 **賛否両論点 ''BGMについて'' -今作のBGMは、今までのペーパーマリオシリーズとは異色である、ジャズがメインとなっている。 --場に合わない曲調も合わせて、今までのシリーズと雰囲気が異なるといった意見も少なくは無い。(あながち間違ってはないが) -一応評価の高いBGMもある(雑魚敵戦、ボス戦など)。 ''難易度について'' -謎解き・戦闘そのものの難易度は旧作に比べて高めで、歯ごたえそのものは十分。HPもシールも少ないジリ貧状態で奥に奥にとステージを進んでいくハラハラ感は人を選びつつも中々楽しめる。 --しかしステージを出入りする度にオートセーブが行われるため、負けたところで大した損失はない。そこを評価点と呼べるかは何とも言い難い。 --- **評価点 -シールを使ったギミックは評価が高い。 -今作は今まで以上に「紙」を意識した構造になっており、''それを生かした変化やアクションは見ていて爽快である''。 --また、バトル中に使う「モノシール」も見ていて面白いものや、ちょっとしたファンサービスもある。 --「モノシール」に関しては、説明までも同じく見ていて面白いものもある。 ただし、そのおかげで「モノシール」の効果がわからないという欠点を持つものもあるが。 -ペーパーマリオシリーズ伝統のブラックユーモアも健在。 -全体的に高い難易度でまとまっているものの、何度やってもダメなどと言った理不尽な点はなく、死に覚えで十分進めるほどよい歯ごたえである。 -これといった重大なバグの報告もない。 --よっぽど今作は丁寧に作られたのであろう。 **総評 前作までの良かった部分がほとんど消滅し、改悪されたり、余計な要素が多くなってしまった今作。~ 何よりもストーリーやキャラクターを題材にしてきた前作までのペーパーマリオシリーズの要素をすべて殺してしまったことが問題になっている。~ この結果は、従来のファンに対して大きな失望を与えてしまった。~ 新規プレイヤーに対しても、ボス戦やシールアクションに対する説明も少ないため、とっつきにくくなっている。~ システムやストーリーなどが荒削りではあるものの、評価点で挙げられているように、ゲームそのものの作りはかなり丁寧である。 だからこそ「なぜ路線変更をしてしまったのか」と嘆かざるを得ない問題作となってしまった。 **余談 このゲームの開発中に任天堂の情報開発本部長である宮本氏が口出し、所謂「ちゃぶ台返し」が行われたと社長に訊くにある。~ この口出しにより1度は完成に近づいていたこの作品の作り直しが行われた。~ 他にも、宮本氏からは「ストーリーは必要最小限でいい」、「可能な限り『マリオ』の世界のキャラだけで完結してほしい」という要望があったと答えている。~ この要望が今作の悪評の原因にもなっていることは残念である。マリオシリーズにおける宮本氏の存在の大きさをうかがわせるとともに、これらの要望をスタッフ陣は「縛りのような物」と例えているなどから、今作の制作にはとても難儀した様子を思わせるインタビューであった。~ しかし、マリオストーリーもほぼマリオの世界のキャラだけで完結していたことを考えると、少なくとも原点に返ることぐらいはできたのではないだろうか。