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新宿の狼 - (2010/05/08 (土) 22:40:03) のソース

*新宿の狼
【しんじゅくのおおかみ】
|ジャンル|ハードボイルド刑事アクション|~|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|スパイク|~|
|開発元|ワイズケイ|~|
|発売日|2009年02月19日|~|
|定価|4,980円&bold(){(税抜き)}|~|
|分類|&bold(){バカゲー判定}|~|
|ポイント|&bold(){俺が法律だ!!!}&br()作りは荒いがゲームとしては十分遊べる|~|

一時期カプコンが製作していたが、開発中止。色々あってスパイクが発売することに。開発元が同一かどうかは不明。~
本来はハードボイルドな刑事シミュレーションゲームなのだが、遊ぶ人によっては刑事が変な格好しながら街中の物を素手やバズーカで破壊し尽くし、因縁つけて一般人暴行するバカゲーに変貌する。~
一言で言い表せば「新宿版GTA」で、おそらく現在唯一の国内メーカー開発、日本を舞台にしたGTAライクゲームでもある。

**クソゲー的要素
-主人公の刑事の人相悪すぎ、しかもそれが真っ正面に拳銃を構えている姿がパッケージ絵…。
--この顔もゲームとほぼ同じくらいのクオリティ。パッケ詐欺と言う言葉ができる時代、ある意味清々しい。
-どこかで見たことのあるゲームシステム、PS1並のグラフィック、おかしいモーションなど、その絵面の悪さは一時期はKOTYで話題に上がるほどに。
--システムに関してはGTA+トゥルークライム+龍が如く+喧嘩番長+独自要素と言ったところだろうか。グラフィック・モーションについては比較対象が見あたらない…。
-ファミ通クロレビで4743。
-PS2で4980(ヨンキュッパ)をウリにしているが、それは税抜き。ちょっと危ないのでは。流石に製品仕様のところでは税込みになっている。
--あまりお得感が感じられない。

**バカゲー的要素
-親切丁寧すぎて逆に気に障るチュートリアル。
--その内容も後輩をボコボコにして取っ捕まえると言うもの。刑事の訓練として考えれば別におかしくはないのだが、銃を使って撃つことも出来るのはどうなんだろう。
---またこの銃、やたらと弾数が多い・威力が低い(溜めはある)・喰らいモーションが変と色々おかしい。
---その後、何を思ったのかバズーカまで持ち出してくる。
-全ての車は盗めて、素手で壊せる仕様。
--盗んだ車で歩行者に向かって突っ込み、人に当たる直前で車から脱出するとペナルティなし。ボス戦では…後述。
--車は便利そうに見えて意外ともろく、バズーカで主人公ごと吹き飛ばされる事態が多々起こる。

-煙草で気力回復→ポイ捨て。喫煙者への風当たりが強い中意欲的である。
--喫煙所で吸うともっと気力回復。
--また、愛煙家のせいか走ると息切れを起こす。リアル。
-「俺が法律だシステム」通称「俺法」
--豚箱にぶち込んだり、無罪放免にする代わりに賄賂を貰ったり、個人的に罰金を取ったり、まさに汚職警官。
--無駄に煌びやかなエフェクトも突っ込み所。真面目にやられると生々しいと言う事もあるのだろうが。
--ただし、ストーリー上では割と有効に使われる台詞。
--その他にも、おとり用財布を落として拾ったら逮捕。おとり捜査には慎重を要するはずだが、狼には関係ない。

-一般人の中にも犯罪者が多すぎ。
--しかも武術の達人、こうなったら抵抗するしかない等と反撃してくる上、割と強い。
--あっさり罪を認める者もいる。
--イベント犯罪(?)の内容にAVについて口論等おかしいものがある。
--職質の選択肢の中にも「それ犯罪か?」と言うようなものがある。不倫は民事だし…。
--そして喧嘩が始まると一般人でもはやし立て始める。威嚇射撃をすると逃げていく。
-容疑者は勿論、通行人ですら言いがかりをつけてボコボコにして逮捕出来る。俺法発動も可能。
--肩ぶつけまくって怒った所を殴って逮捕しても始末書が発生しない。
--一定以上溜まるとちょっとした問題が起こる始末書システムという物もあるが、そのペナルティが少なすぎ。10人ぐらい冤罪逮捕しないと中々問題のあるところまで行かない。
--勿論銃も使える。(ただし始末書の増え方は早い)
--勿論乗っ取った車で撥ねることも出来る。(ただし始末書の増え方はもっと早い)
---DIO様よろしく歩道が広いではないか、言いたいところだが、交通量が少なすぎる為、結局車道の方が広い。
--冤罪逮捕でも刑事レベルが上がる。冤罪逮捕能力も刑事スキルの内なのだろうか。
-始末書が50枚を超えるとタクシーが利用不可になり、始末書が100枚を超えると逆に指名手配される。何故かスポーツ紙で告知されるのはリアリティ重視なのか無視なのか。
--何故か始末書の始末が連打。16連射で10枚処理というよく分からない換算も謎。
--手配は厳しい(バズーカを持ち出してくる、新宿ではバズーカは標準装備なのだろうか…)が振り切ると別のゲームに。
--そしてそんな中でも警官を逮捕できる。
--ちなみにゲーム時間で48時間、実時間で48分逃げる必要あり。
--そして逃げ切るとボーナスとして格闘スタイルが貰える。何故だ。

-ナレーションが変。
--どう変なのかは直接的に伝えづらいのだが、何故かサスペンス風。
-新宿の街は確かに再現されているのだが、微妙に古い。
--時代設定の都合なのかもしれないが、ただ単に合わせる手間と時間がなかっただけだと思われる。
-これもまたGTAよろしく衣装替え要素があるが、刑事の服の方が少ない。しかも一部の服を着ていると専用の台詞が通行人から聞ける。

**ストーリー
-さぞ無茶苦茶なのだろう、と思えば意外と普通。「俺が法律だ!」の決め台詞も効果的に使用されている。
--まあ、何だかんだ言って暴力は振るうし、歩いてるだけの人間を撃ち殺すわひき殺すわな人間が何言ってんだと言う話だが…。
--ストーリーミッションで戦闘があるたびに外に出る。律儀である。と思ったらたまに出ない。
-後半は死者が出たり、主人公の暗い過去が明らかになったり、と結構鬱も入り、主人公の性格も段々尖っていく為、バカゲーっぽさとのギャップに戸惑う。
--カプコンが発売出来なかったのはシナリオにおける主人公の性格がヤバすぎたからでは、とも。と言うかこれCEROCと言うのは嘘では……?
-分岐も多少ある。
-なお、ストーリー戦闘中も車を持ち出して轢き殺せる。その際一般人を轢き殺してもお咎めなし。治安維持活動だから仕方がない。どうも主人公だけが問題なのではなく、警察の体制に問題があるようだ。
-ムービーがたまに入るが、ここでも潔くリアルタイムレンダリング。
-エンディングまでのプレイ時間は30~40時間ほどとボリュームはそこそこ。
-人に依るがヒロイン?が意外とかわいい。基本的に男の世界の出来事である為、出番は余りないが。

**意外と整ったシステム
-ADVパートのシステムは異様に親切。スキップ、ポーズ、台詞送りなど。わざわざ画面で説明されている当たりも心憎い。巻き戻しはないが、どうせ巻き戻すような内容ではない。
-難易度も三種類あり初心者でも安心。
-キャラ育成は格闘スタイルを選べたり、またそれが成長したり、パラメータ成長が選べたりとそれなりに自由。
--最大まで強化すると動きが若干キモくなると言うペナルティがあるにはある。
-自由時間の行動も、雀荘に行ったりパチンコに行ったりバッティングセンターに行ったり飯食いに行ったりコンビニに行ったり、敵対勢力と喧嘩したり通行人を殴ったり、バズーカをぶっ放したり車を奪ったり銃を乱射したりと生活感溢れているが自由。
--開店・閉店時間があったり、値段設定がリアルだったり、余りに治安が悪くなると店が閉まったり。
--タクシーがあるので移動も苦にならない。
--自宅で仮眠を取ることができるが、布団を使わない。また、主人公が寝る場所は大抵背中が痛くなりそうなところばかり…そのせいか頻繁に悪夢を見ている。
-留置場にぶち込んだ人間を自白させるサブゲームも。いるかいらないかで言えばいらない要素だが、あれば嬉しい。と言うか自分からぶち込んでおいて(ry
--何故か改築が私費で可能。改築するべき場所を間違っていると思うのだが。
--「新宿の狼」を褒めちぎる選択肢が存在し、それを選ぶと感謝のメッセージを述べながら一気に自白。したたかなメーカーである。
-車やアイテム、衣装など収集要素もそれなりにある。

**投げ売り
-「公式で値段をウリにしている」「ゲーム性は高いのにグラフィックがショボい」と言う特徴から、SIMPLE5000等と揶揄されることも。
--実際、SIMPLEプライスで投げ売られてしまった。

**総評
グラフィックやモーション等、見た目を気にしなければそれなりの良ゲー、バカゲーとして遊べるだろう。今なら安いし…。~
むしろ、これだけシナリオ・システム周りが整っていて何故グラフィックやモーションのレベルだけが低いのかが謎。もしPS2の初期に出てたら評価高かったんだろうなぁ…と思わせる。~
嘘か誠か「新宿の狼2」の噂もあるので、ファンは期待しよう。