**RONDE ~輪舞曲~ 【ろんど】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&image(ronde.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069TLH/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)| |対応機種|セガサターン|~| |発売・開発元|アトラス|~| |発売日|1997年10月30日|~| |価格|¥6800(税抜)|~| |分類|&bold(){クソゲー判定}|~| |ポイント|破滅的なグラフィック&br()足を引っぱる人間キャラ・NPC&br()不親切な仕様多数&br()ニムロデ自重しろ|~| *概要 -アステカ展を見に行った際、復活した悪魔モレクに攫われた弟・聡を救うため、主人公・弥勒飛鳥とその仲間たちは時を越えた戦いに巻き込まれていく。 *問題点 -グラフィックが柳澤一明のキャラデザにちっとも似ないボロボロのポリゴンキャラは最早破滅的。 --特に、主人公の友人キャラの『慶太』が似てない。おまけにDQ6のハッサンにしか見えない。 --キャラクターの手足が&bold(){まるで大根をつなぎ合わせたような}いい加減な造形。 --リアルタイムではなくプレリンダムービーでそのポリゴンが使われているという凄まじさ。戦闘シーンではそのポリゴンを2D絵にしたものが動くのだがもっさり気味でカッコ悪い。 -悪魔のデザインも破滅的。ネコマタ・アメノウズメなんかはデザイナーの嫌がらせとしか思えない。 --グラフィックのあまりの酷さに&bold(){「体験版を配布したところ予約キャンセルが続出した」}と言う逸話まである。 -3D化した戦闘マップが見辛い。 --MAP上のキャラ達が何かの塊にしか見えない。 --敵の思考時間が長い。もっともこれは魔神転生シリーズ共通の問題であるが・・・ -人間キャラは&bold(){死亡=即ゲームオーバー}な上、強制配置されるキャラも多い(しかもステージが始まるまで分からない)。また、選択肢でトゥルーエンドを進んだ場合、最終面で勘太郎というキャラが強制出撃する為、育てておかないと&bold(){ラストで詰む危険大}。 --ただ、勘太郎は序盤から仲間になるし、龍族と契約・召還を行えるキャラなので使用頻度は高いと思われるキャラではある。 -NPCの思考ルーチンがかなりヤバめ。本作では&bold(){NPCも死亡=即ゲームオーバー}なのだが、NPCの思考はとにかく敵殲滅なので、残り体力に関わらず敵に挑んで返り討ちにあうことも。勿論、NPCが倒した敵の経験値やアイテムは手に入らない。故に、敵よりNPCの方が厄介といわれる。 --とあるサイトでは&bold(){「NPCと書いて略奪者と読む」}とまで言われた。実際、その通りの&bold(){経験値泥棒}である。 --殆どはボスに突貫する真似はしないのだが、ニムロデというキャラクターは、なんとボスキャラにまで突貫する。しかもそのMAPはボス撃破でクリアになってしまう。&bold(){まさに邪魔者以外の何者でもない。} -イベントで仲間が離脱する事があるが、&bold(){離脱する仲間は装備品を全部持っていってしまう。} --それに加えて、再び仲間になるキャラでも、&bold(){再登場時のパラメータは固定}。つまり、&bold(){離脱する仲間に経験値を与えるのは全くの無駄}である。にも関わらず、ストーリーを進めないと誰が離脱するのかがわからない。 -戦闘マップで99ターン経過すると&bold(){強制敗北になる}。マニュアルにも記載無し。 -MAP上に隠しアイテムがある(入手方法は、特定地点に待機すること)が、説明書には隠しアイテムの記載が一切ない。おまけに隠しアイテムは総じて強い物が多い為、取り逃してしまうとかなりの大損になる。さらに、攻略本や攻略サイトなしで見つけるのは至難の業である。 -悪魔と自発的に会話ができず、とどめを刺したときのみ発生するので失敗するとやり直しが利かない。さらに会話内容もいくつかのパターンからランダムで変わるという厄介な仕様となっている。 -合体しない事を約束に仲魔にした悪魔が悪魔合体の時に不平を洩らして逃げ出してしまう。正直ウザいとしか。 -キャラ間の装備・アイテムの受け渡しがアイテム袋に一度預けてから行わなくてはならないので煩わしい。 -ハードモードはMAPセーブ不可能。因みにこのゲームに中断セーブはないので、実質、ハードモードではMAPをクリアするまでセーブできない(ノーマルはターンセーブ可能)。 -戦闘時にキャラ・悪魔にボイスがあるが攻撃時・魔法使用時・ダメージ時の3パターンのみ。 --棒読みボイスが多い。特に女性キャラ・悪魔。 -とあるMAPにおいて、龍族の『ヤマタノオロチ』との会話が、妖精族の『エルフ』との会話になっており、仲間にしてもヤマタノオロチではなくエルフが仲間になっているというバグがある。 -ゲームの最後には進め方次第で飛鳥・聡・沢木の誰かがアンラ・マンユに転生してしまう。 --飛鳥がアンラ・マンユになった場合は&bold(){かつての仲間たちを全滅させねばならない}という、かなり鬱な展開になる。 --どのエンディングでも必ず犠牲を伴い、ハッピーエンドになることはない(ただし、元々ハッピーエンドの少ないシリーズである)。 --アンラ・マンユ化した沢木を倒すルートが正史となっており、このルートのみ、聡を取り返すことが出来る。因みに沢木は&bold(){(経験値泥棒的・ゲームオーバー条件的な意味で)}NPC時代に散々プレイヤー側を苦しめてくれた為、沢木を殺る事で逆にすっきりするプレイヤーも少なくない。 *評価点 -世界観とマッチした音楽は全体的に評価が高い。 -登録した仲魔を有料で何度でも呼び出せる、後のシリーズの悪魔全書と同じシステムがある。 -武器に仲魔を封印して強化できる、ソウルハッカーズの剣合体に近いシステムがある。 -仲魔の育成制限が前作魔神転生2より緩く、どの仲魔も育てれば最後まで使えるようになっている。 -序盤で手に入る「古代の剣(攻+5)」を使い切ると、最終的にオメガソード(攻+180 力+4)という、バランスブレイカーな武器にパワーアップする。が、上記の欠点を考えれば、ある意味抜け道ともいえる。 *総評・その後 -出来の悪さ故「魔神転生」シリーズの系譜を終わらせた色々な意味で罪深い作品。 --特にグラフィックの酷さ、CPUの思考時間、NPCの糞仕様などが槍玉にあがりやすい。逆に言えば、ここら辺さえ改善されれば、クソゲーとは呼ばれなかっただろうに…。 -ただ、ストーリーは悪くないし、ゲームバランスは(一部MAPを除いて)難易度はそれほど高くないので、シリーズ未経験者ならそれなりに楽しめる(筆者はシリーズ未経験者であったが、結構楽しめた)。 --また、2009年にNDSで「女神異聞録デビルサバイバー」が登場し、好評を得たので女神転生シリーズから派生したシミュレーションRPGそのものは消滅した訳ではない。