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ファイトフィーバー - (2013/02/09 (土) 13:25:23) のソース

*ファイトフィーバー
【ふぁいとふぃーばー】

|ジャンル|対戦格闘|~|
|対応機種|アーケード(MVS/業務用ネオジオ)|~|
|販売・開発元|ビッコム|~|
|稼動開始日|1994年|~|
|分類|&bold(){バカゲー判定}&br()致命的なバグはないためクソゲーとはいえない|~|
|ポイント|お前らのようなテコンドー使いがいるか!&br()所々おかしなゲームシステム&br()勝利セリフの誤植は有名|~|
世界中のテコンドー使いが、「テコン王」の名を賭けて戦う格闘ゲーム。だがその実態は・・・
**ガハハハ・・・まったくテコンドー&font(red){た}ならんわ!

*概要
-餓狼伝説のヒット以来、立て続けに対戦格闘をリリースし続けた(業務用)ネオジオを舞台に突如登場した一作。当時のNG格ゲーといえばSNK作品群がメインであり、それ以外のメーカーから発売されたの珍しく異端の目で見られる事になる。しかし、韓国からやってきたそのゲームの出来は、あまりにも悲惨であり…。
-ちなみに現地版のタイトルは『王中王』。

*ゲームシステム
-操作は1レバー4ボタン。一見普通の格闘ゲームに見えるが、独特すぎる特徴を多く備える。
--立ち通常攻撃は一般的な遠距離、近距離の他に中距離というものまであり、計3種類となっている。
--本作では、必殺技は''「必勝技」''と表記されている。
---必勝技を出すと、画面端に必勝技の名前が表示される演出がある。しかも全員漢字表記である…バスケットマンだろうがジェイソンマスクだろうが、誰でも。
---そして非常に出しづらい。
--どのキャラでクリアしてもエンディングは共通。各キャラの試合終了その後を映したであろう絵がフィルム調に流れ、同時にスタッフロールも表示される。
---しかしスタッフロールは''全部ハングル''。
-攻撃やガードの処理などが色々と変で、他の格ゲーとは明らかに異彩を放っている。
--のけぞり中は完全無敵。連続技は作れない。
--強さに関係なく相手に攻撃を4回連続でヒットさせると強制的に気絶させる。しかし相手にヒット・ガード関係無く攻撃を当てられたり、こちらの攻撃をガードされたりするとカウントはリセットされてしまう。
--攻撃判定が不自然で、どう見ても当たっているような技がスカったり、密着した相手を投げられなかったりする場合がある。
--''足払いのような、普通ならダウンが取れそうな技でダウンが取れない''。逆に立ち強キックのような普通の格ゲーではダウンが取れないような技でダウンが取れたりする。
---ダウンを取れない技でKOしても相手が倒れず、そのまま負けポーズを取る。戦う気力でも無くなったのか。
--''昇りジャンプ攻撃を当てると、当てたキャラが強制的に再度ジャンプする''。逆にジャンプの下りでジャンプ攻撃を当てると、当てた側はその場で垂直落下する。
--''ガード方向の切り替えができない''。
---相手に必勝技を出されたときにガードしていると、レバーが後ろ要素に入っている限りガードポーズを取り続けてしまう。突然下段判定の必勝技を出された時、レバーが後ろに入っていて立ちガードのポーズを取ってしまうと…
--''攻撃がヒットした時のダメージに非常にバラつきがあり、中にはノーダメージであることも''。
---投げ技は必ずダメージを与えられるようではあるのだが、必勝技と通常技は当ててもダメージがないときがある。かと思えば弱攻撃ヒットでも強攻撃以上のダメージを与えられたりと…。一応カウンターダメージの設定があるようなのだが、攻撃力のシステムには謎が多い。

*問題点
-同時期にリリースされたNG格ゲーといえば『龍虎の拳2』や『ザ・キング・オブ・ファイターズ'94』などがあるが、それらと比べるとあまりにも外見がしょぼく、見るからにして香ばしいオーラを漂わせていた。
--例にあげた龍虎2やKOF94は、SNKという当時の格闘ゲーム業界では(それこそ世界的にみても)トップクラスのノウハウを持った企業が、本腰を入れて作りこんだゲームである、ということは忘れてはならない。よって、おそらく大したノウハウを持っていなかった本ゲーム製作陣の事情を鑑みるに、比較対象としていきなりそれらを挙げるのは酷といえば酷かもしれない。……とはいえ(少なくとも日本の)ユーザーにとってそんな事情など関係ないのは当然だが。
-ゲームバランスはもちろん操作性も劣悪と言っていいレベルであり、まともにキャラを動かす事すら困難。その割に敵の強さが尋常ではなく、無駄に苦戦しやすい。
-対戦ツールとしての実用性は言わずとも知れているが、突っ込みながらプレイすると意外な楽しみ方ができる…かも。

*変な点
-100メガショックと謳っているが、実際の使用容量は100メガ未満。
-登場キャラはラスボスを除き、9人が全員テコンドー使いらしいが、まともにテコンドーな外見のキャラは2人しかおらず、それ以外のキャラは「レオタードを着た体操教師」、「テコンドーと言うより少林拳使い」、「''ホッケーマスク男''」、「''ブラジルの原住民''」と、どう見てもテコンドーとかけ離れている容姿である。
-外見もさる事ながら、技も一体どの辺がテコンドーなのかわからないものが大半を占める。
--テコンドーの技と言えば派手な蹴り技が特徴的だが、それらしい技はあまりない。むしろ、''さば折り、体当たり、頭突き''といった本来のテコンドーでは反則となるような技が多い。
---終いにはヒップアタック、引っ掻き、''手や足を伸ばす''、''空中で円盤のように体をグルグル回して体当たり''、''腹這いになって地面をスピンする''など、最早テコンドーと言うより''奇人変人ショー''とでも言った方が良さそうな技が飛び出す。現実の格闘技とは異なる技を使う格ゲーキャラは多いが、いくら何でもほとんどのキャラがテコンドーらしさを微塵も感じさせないような技ばかり使う格ゲーはそうそう無い。
--全キャラが飛び道具を持っている。テコ……ンドー……!?
---中には''「アンダースローで放たれ、放物線を描かず真っ直ぐ飛ぶ、爆発しない手榴弾」''という、もはやどこから突っ込めばいいのか分からない飛び道具もある。
-ラスボスの''「空手健児」''は名前通りテコンドー使いではないが、これも空手とは程遠い技を連発してくる上に、まるで怪しい宗教家のような容姿。
--対戦前には、物理法則を無視したかのような不可解な軌道で飛んできて、「まだKARATEというFIGHTERがきみの前に立ちはだかっているぞ!」とまるで第三者が書いたかのような妙な文面の挑戦状を送りつけてくる。
--そのあまりのぶっ壊れた性能、''どう見てもフロントスープレックスにしか見えない''『ウルトラバックドロップ』、[[いきなり筋肉ムキムキになって>突然! マッチョマン]]突っ込んでくる技などのインパクトに加え、相手の健闘を称える礼儀正しい挑戦状や勝利した時に自キャラの手を取って「キミが勝者だ」とばかりに掲げてくれる紳士的人格者という事もあり一部のファン(?)からは『先生』『空手先生』などの愛称で親しまれているとかいないとか。
//ウルトラバックドロップは通称じゃなくて実際に技名叫んでるので修正。
-日本ステージでは在来線の駅に''5両編成''の新幹線が通っている。そんな短い新幹線あってたまるか((秋田新幹線は開業当初5両編成(開業1年後から6両編成)で運転されており、盛岡~秋田間は在来線の線路を走るので間違ってはいない。ただし、開業は1997年でこのゲーム稼動の3年後である。また、山陽新幹線にはもっと短い4両編成の新幹線が走っていたこともあった))。
-効果音がもろに龍虎の拳の丸写しである。暫烈拳を当てたときの「スコーン!」も一緒。
--しょぼい外見とは裏腹に、BGMは普通にかっこいいのだが、これもすごい龍虎臭がする。
--本作はれっきとしたSNK公認作で開発に協力しており、その際にSNKの対戦格闘ゲームの効果音集を提供しているため、実際はちゃんと許可を受けて使っている。
-日本語表記のつづりがどことなく変。しかも時々文字がバグる。
--勝利メッセージでは「ガハハハ…全く勝負''た''ならんわ!」「テコンドーをヨーロッパに拡げるまで''負けるわけるわけには''いかん!」と妙な誤字がある。
---「俺がNO 1.&br()''だ!''次は誰が相手だ!」これは誤植ではないが、改行が変な事になっている。
-声の空耳具合が神レベル。
--主人公と思われるテコンドー使いの必勝技ボイスが''「援交します!」''。
--勝利ボイスは''「ヘタクソー!!」''。
--そんな中、ラスボスの空手健児の声は龍虎の拳のリョウ・サカザキでお馴染みの臼井雅基氏である。

*その他
-あまりにもバカゲーすぎたのか、家庭用NG及び同CDも含め、家庭用ゲーム機には移植されていない。
-後にビッコム社は次回作として『極超豪拳』を開発し、日本国内でも1996年のAOUショーに出展されていたが、ゲーム自体はマスターアップしていたにも関わらず残念ながら発売中止となる。しかし、MVS版こそお蔵入りになったものの、韓国では末期の市場だった3DOに移植されている。
-『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズの登場キャラ「ジョン・フーン」のモデルは本作の登場キャラの一人「キム・フーン」である。また「満月斬」「排気撃」といった技名もラスボスの空手健児からとったものだが、技としては全くの別物。また、『KOF2000』にてジョンのアナザーストライカーとして本作の主人公と思われる「ハン・ベダル」をモデルとした「カン・ベダル」が登場している。