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DRIVING EMOTION TYPE-S - (2009/12/27 (日) 16:39:26) のソース

**DRIVING EMOTION TYPE-S
【どらいびんぐえもーしょん たいぷえす】

|ジャンル|レース|~|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|スクウェア|~|
|発売日|2000年3月30日|~|
|定価|6,800円(税込7,140円)|~|
|分類|&bold(){クソゲー判定}|~|

-PS2が2000年3月4日に発売され、同時発売のリッジレーサー5はPS2のグラフィック性能を遺憾なく発揮していた。
-少し遅れて本作はPS2では初めて、実在する車によるドライブシミュレーターとして、数々の目玉要素を引っさげて登場した。

*カーマニア垂涎の要素
-国内6メーカー、海外5メーカーの車が実名で登場する。特にフェラーリ、ポルシェは後に出るグランツーリスモ3ですらファンに望まれながらライセンスを獲得できず、ポルシェのシャシーをベースに車を制作しているRUFの車を変わりに登場させていた。
-鈴鹿サーキット、筑波サーキットを収録。これまたGT3で望まれながら実現しなかった要素である。90年代のチューニングカーブーム時、チューナー達はこぞって筑波サーキットでのタイムを競い合っており、チューニング雑誌やビデオにも頻繁に登場するチューニングカーの聖地のような存在であった。
-コックピット視点ではハンドル、メーター、ミラー等車の内装まで再現している。もちろん操作に合わせて手がハンドルを動かす。今でこそ車の内装まで描くのも一般的であるが、PS2時代はここまでこだわっているゲームは少なかった。

*良いところ
-視点だけでなく、エンジン音やメーターの動きまで、車載カメラのような雰囲気がよく出ている。
-クラッシュすると横転することも。

*欠点
-操作性が悪い。これに尽きる。少しハンドルを切るとタイヤが滑り出してしまい、立てなおそうと逆に切ると今度は逆に…と真っ直ぐ走ることすら難しい。PS2では標準となったアナログコントローラーでの操作を前提としたゲームではあるが、それでも難しすぎる。
-車の改造はできない。セッティングはできる。

*まとめ
-魅力的な要素は多いが、全て宝の持ち腐れ。それを諦めたプレイヤーの精神的ダメージと怒りはより大きくなった。
-レーシングラグーンはRPGでありストーリーが重要な要素だったので、それが好きな人はレースの操作性の悪さには目をつぶることができた。しかしこれは純粋にレースだけのゲームであり、それが純粋にダメということである。
-前述のメーカー、サーキット等についてGT3では実現できなかったため、本作にライセンスを横取りされたのではないかとGTファンの逆恨みを買うことに。
-懲りたスクウェア(・エニックス)は現在に至るまでレースゲームには手を出していない。少数ながら熱心だったレーシングラグーンファンの続編への希望も奪うことに。
-当時スクウェアはフェラーリ・ポルシェのライセンスを独占していたEA(エレクトロニック・アーツ)と合弁しており、フェラーリ・ポルシェの収録もその縁で実現したのだが、EAのイメージも悪化することに。のちに合弁を解消し、EAはバーンアウト、ニード・フォー・スピードなど良質なレースゲームを生み出した。開発もEAに任せればよかったのではないか?
-現在のグランツーリスモ、フォルツァなどは本作が目指し、失敗したことを成功させつつある。本作はドライブシミュレーターの方向性を示した、早すぎた作品なのかも知れない。