*戦国伝承 【せんごくでんしょう】 |ジャンル|アクション|~| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|データイースト|~| |発売日|1993年9月22日|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~| |ポイント|やや単調だが遊べなくはない&br()原作より改善した部分もあり|~| **概要 舞台は荒廃したワシントンシティ。現代に400年前のクンシュが世界征服のために亡霊を引き連れて現れ、それを阻止すべく二人の超戦士が立ち向かうという設定のベルトアクションゲーム。 もともとは1991年にSNKが販売した横スクロールアクションゲーム。本作は1993年にデーターイーストによって移植されたSFC版に関して述べる。 全6面であり、1面は高速道路、2面は地下鉄、3面は下町、4面はゴーストタウン、5面は城、最終ステージはアステロイトベルトで最終ボスと対戦するという流れである。 プレイヤーは現代シーンと戦国シーンを行き来しつつステージを進んでいくのだが、業務用から移植されるにあたって大幅にゲーム性が変更された。 **主なルール 十字キー+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。基本的な操作体系は『ファイナルファイト』に準じる。業務用にあったCボタン(変身ボタン)は廃止された。 業務用版では、プレイヤーは「名も無き戦士1P」「名も無き戦士2P」と、文字通り名前すら設定されていなかったが、移植版である本作は、1P側が東洋人系のDAN、2側が欧米人系のBILLと名付けられた。 -ゲーム開始時に2人のどちらかを選ぶ事になるが、攻撃ボタンとジャンプボタンの同時押しによって出る必殺技が多少違うだけで、基本的に性能差は無い。 -本作オリジナルの仕様として、敵に近寄ると敵を掴む事が出来、掴んだ状態からジャンプ→攻撃をすると敵に大ダメージを与える「イズナ落とし」が出る。 特定の敵を倒すと様々なアイテムが出現する。 -緑の玉:体力が約10分の1程度回復する。 -赤の玉:名刀「暁」が一定時間使用可能になる。 -紫の玉:暁よりリーチが長く威力も高い洋剣「シリウス」が一定時間使用可能になる。 -金の玉:一定時間画面端まで届く強力な飛び道具で攻撃できるようになる。 -忍者マーク:一定時間素早く移動できる忍者に変身出来るが、何故か全ての移動をバック転で行うので、微妙な制御が利かず使いやすいとは言い難い。 -侍マーク:移動速度は遅いが強力な刀で攻撃出来る侍に一定時間変身出来る。 -忍犬マーク:ジャンプする事によって、ダウンしている敵にも攻撃判定がある回転攻撃を繰り出す忍犬に一定時間変身出来る。 --これら3種の変身と、赤、紫、金の玉は効果が重複する。玉の効果が持続している途中に変身すれば、忍者なら手裏剣、侍なら気砲、忍犬なら分身を飛ばして攻撃と、非常に強力な攻撃が繰り出せるようになる。 **問題点 ゲームとしての致命的な欠点は無いが優れた点も少ない。 -攻撃のバリエーションが少なく、ザコも色違いなどの使い回しが多い。 -グラフィックの描きこみも業務用と比べるとかなり粗い。 --後半になると体力が1ゲージ半以上あるザコが多数出現するなど、カタい敵が異様に多くなる。 -BGMも数は少なめで、音質もあまり良いとは言い難い。業務用にはBGMに長唄をサンプリングしたものがあり、独自の世界観構築に一役買っていたが、本作にはそれもない。 -敵を殴った時の効果音も「バシッ、バシッ」と発砲スチロールを殴ったような音で、爽快感があるとは言い難い。 ちなみに難易度NORMAL以上で無いと真のエンディングを見ることはできない。難易度EASYでは5面ボスを倒した時点でゲームは終了となる。 **評価点 超高難易度を誇った業務用に比べ、本作はそこまでの難易度ではない。 -業務用では、侍の姿をした敵キャラは的確にこちらのキャラに対して横軸を合わせ、こちらよりもリーチの長い刀で素早く攻撃してくるが、本作ではそこまで思考ルーチンは凶悪ではないなど、全体的に敵の動きが甘くなっている。 2面、4面クリア後に、画面左右から飛んでくる米俵を刀で斬るという本作オリジナルのボーナスゲームが追加されている。 -斬った個数によって、玉や変身マークが貰え、次のステージは開始直後有利に戦えるようになる。 **総評 妙な世界観のゲームだが、肝心のゲーム部分はごくありふれた平凡なベルトアクションゲームである。スーパーファミコンでベルトスクロールアクションがどうしても遊びたい、という人は手に取ってみるのもいいだろう。