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スーパーダライアスII - (2013/06/08 (土) 23:37:11) のソース

*スーパーダライアスII
【すーぱーだらいあすつー】
|ジャンル|横シューティング|~|
|対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~|
|発売元|NECアベニュー|~|
|開発元|A Wave、アプリネット、ソフトマシーン|~|
|発売日|1993年12月24日|~|
|定価|7,800円|~|
|配信|[[バーチャルコンソール>http://vc-pce.com/jpn/j/title/superdarius2.html]]:2009年2月17日/800Wiiポイント|~|
|分類|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~|
|ポイント|アーケード版のありとあらゆる部分が改悪&br見えている地雷&br前作は神移植だったのに…|~|
|>|>|CENTER:''[[ダライアスシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/225.html]]''|

**概要
-1989年にてアーケードに登場し、ダイナミックなグラフィックと、OGR氏による非常に評価の高いBGMにより好評を得た『ダライアスII』。人気作故に多機種にわたって家庭用に移植されたが、その中でもあまりいい目で見られていないのがこのPCエンジン版である。
-タイトルに「スーパー」とついているだけあって、様々な追加要素や変更が成される事となるのだが、散々な発売延期がされた挙句、それが悪い方向性に向かってしまう事態になろうとは誰が予想したであろうか。
-前作『[[スーパーダライアス>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/461.html]]』は原作の魅力をほぼ再現し、加えてアーケード版では没になった一部ボス戦艦((本来はアーケード版でも全てのゾーンで異なるボス戦艦を登場させる筈だったが、容量の関係で一部削除されていた。))も全て登場させる等、良移植との声も多い程の評判作だったが…。

**問題点
-ゲームバランスの悪化。
--正直なところ原作自体が褒められたゲームバランスとはいい難い存在だったが、本作はそれをさらに下回るバランスの悪さに仕上がってしまった。
--原作の二画面サイズを、家庭用の一画面モニターに無理やり詰め込んだせいで、各所に無理が生じてしまった。前にリリースされたメガドライブ版『ダライアスII』はキャラを縮小させて迫力の犠牲を伴ってまで、プレイしやすさに重点を置いた作りとなっていたのだが…。
---異様に視野が見え辛くなってしまった。このせいで、先の見えない攻撃や敵体当たりをもらって理不尽なミスに陥る状況が連発しやすくなった。
---自機シルバーホークが妙に大きく、非常に敵弾を避けにくくなってしまった。
---とある巨大ボスでは、ボスが画面に入りきらず頻繁にスクロールするなど、操作面での改悪もある。
--ただでさえ原作でも指摘されていたボス難易度のバランスの悪さが更に悪化している。

-原作の魅力を大幅にオミットしてしまったアレンジBGMの存在。
--ロックもしくはフュージョン系の曲調で、やたらとギターソロを挟んでくるのが印象的。曲単体で評価すれば聞けないレベルでは無く、これはこれで良いという意見もない訳ではないものの、原曲の味を完全否定するかのようなアレンジ故に、多くの原作ファンからは「''コレジャナイ''」扱いをされた。前作が原曲をそのまま収録し好評だった反動もあるだろう。
---演奏は『[[ウインズオブサンダー>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/385.html]]』や『バルクスラッシュ』といった良作にも関わったT's Musicが担当しており、実力派のコンポーサーであった。
--演出面でも劣化。例えば、原作のゾーンAや最終ゾーンでは道中からボス戦までBGMによるシンクロ演出がなされ、それがゲームの雰囲気を盛り上げていたが、本作はそんな魅力をガン無視し、平然と曲が途中で途切れる有様となっている。
---PS版Gダライアスですら分岐やボス前に読み込みで音楽が途切れており、音楽のCD-DA再生とPCエンジンのRAM容量制限上、仕方が無いことではあるのだが。

-あまりにもヘボい効果音
--「''ポポポ''」や「''モモモモ''」といったギャグレベルの効果音から、「''ざざざ''」「''ぼふっ''」等雑音レベルの物まで、原作を知っている者から聞けば、「ふざけてんのか?」と思える程の脱力音が満載である。
--前作の効果音はちゃんと原作重視であり、こんな脱力音ではなかったのに、何故こんなものになっちまったのか…。一応は内蔵音源だからといういい訳もありそうだが、それは前作にもいえた事なのでは?

-原作の二人同時プレイが削除された。もっとも、これに関しては他の家庭用移植でもいえる事なので、本作だけを責めるわけではないのだが。

-グラフィックの再現度はまずまずだが、やはり問題点はある。
--スコア表示が異様にでかく、画面レイアウトを考えずに無理やり表示しているので違和感がある。
--何故か一番の見せ所である、最終ステージのラスタースクロールがカットされている。MD版はおろか、日本未発売のマークIII版ですら再現されていたのに…。
---他のステージのラスターも軒並みカットされているが、唯一ゾーンAだけはラスターが再現されている((ただし、ボス出現時に揺れ幅が大きくなる演出はカットの劣化版。))。出来るならなぜ他でやらなかったのか。
--あまりにも派手にキャラ表示をさせている影響なのか、要所で画面がちらつく現象が多発する。
---ちなみにVC版ではこの不具合は発生しにくくなっている。

-ボスがほぼ一新されたのだが、昔のSTGにありがちな、立体として成立していない適当な平面画であり、デザインセンスも良くない幼児の落書きのようなものである。シリーズファンからは特に目の仇にされた。
--あまりに見た目が酷すぎるせいか、動画サイトで殆どのボスに「''謎の生物''」「''タコチュウ''」「''ガスコンロ付き屋形船''」等といった呼び名が付けられてしまう事態に。
--ラスボスの内の1体である「メカバイオストロング」はデザインにグロさが増した上、破壊直後に首が落ちる悪趣味演出。

-致命的バグとして、ゾーンZのヒラメ型中ボスに対して、ヒラメ横向き状態でショットを撃ち込んで破壊すると''フリーズを起こす事がある''。バグを回避するには横向きでショットを撃ってはいけない。
--VC版でもこのバグは、原作尊重として意図的に修正されていない。

**評価点
-劣化ポイントだらけではあるものの、原作再現出来ている部分も一応ある。
--アーケード版同様、ちゃんと7ステージ26ゾーンが完備されている。ステージ構成も基本忠実。
--キャラのグラフィックや背景は、PCエンジンにしては頑張って再現されている方。
--ほとんどのボスがオリジナルキャラに置き換えられているが、なぜかステージ5の「ヤマト」と「リーダイン」だけは原作のまま登場。そこそこの再現度である。全てのボスをこの調子で再現してくれれば良かったのだが。

-オプションは比較的充実しており、三段階の難易度設定が可能。また、自機を赤機か青機に選択可能な他、連射機能のON/OFFやサウンドテストも可能となっている。

-前作ボスの殆どが中ボスとして登場するというファンサービス要素がある。特にファンから人気の高いグレートシングが原作には登場しなかった事もあり、中ボスとしての登場を喜んだファンもいた。

**総評
-改悪移植である事は間違いないが、改変内容については事前情報でほぼ公開されていた((ゲーム雑誌での告知、体験版の存在、ソフトに先駆けて発売されたサントラ等))他、またアーケードやメガドライブ版から大幅に遅れた移植でもあったため事前回避も容易であり、当時は地雷というよりひっそりと闇に消えた作品という扱いであった(今で言う見えている地雷である)。
-道中ステージや、ヤマトをはじめとする原作ボスの再現度を見ると、本作スタッフは決して技術力が大幅に不足していたわけではないと思える。BGMやボスキャラに余計なアレンジを加えず素直に原作再現し、かつゲームバランスをもっと調整していれば、あるいは好評をもって迎えられたのかも知れない。
-タイトーは2010年3月11日に家庭用ゲーム機向けゲーム事業を、親会社のスクウェア・エニックスに譲渡した為、PCE版以外の家庭用ダライアスII配信は絶望的である((旧スクウェア・旧エニックス共にFC・SFCのみにソフトを出していた為。さらにその2機種にはダライアスIIの移植はされなかった。))。その辺がさらに本作を否定的に見る原因となってしまったかもしれない。

**余談
-本作のサウンドトラックは出回った数が相当少なかったらしく、ゲーム本体よりも高めの値段が付けらえれている事が多い。

//**果たして本当に糞移植なのか?
//-動画サイトが主流となってからクソゲーとして取り上げられるようになった。
//-傑作だった前作と比較してあまりにも酷い出来から批判されるものの、少なくとも(面白くないとはいえ)普通に遊べる内容であり、『[[ダライアスR]]』のようにゲーム性そのものが破綻しているわけではない。
//--前途の通りグラフィックなどは前作同様頑張っている上、前作ボスの殆どが中ボスとして登場するといったサプライズもあるなど、完全な自己満足作品とは言いがたい。
//--ファンから人気の高いグレートシングが原作には登場しなかった事もあり、中ボスとしての登場を喜んだファンもいる。
//-補足すると当時小学館から発売された「PCエンジンCD-ROMカプセル」で『ときメモ』等と共に本作の体験版が付属しており、事前に内容を吟味する事が可能であった。
//-またソフトに先駆けてサントラが発売されており、製品版の発売を待たず全貌がほぼ明らかなソフトであったため、本作の性質は「穏便に市場から姿を消したソフト」である。
//--因みにこのサントラ、出回った数が相当少なかったのかゲーム本体より高い。
//気持ちはわからないでもないが追記主はちょっとムキになってないか?
//そもそもこのゲームは「駄作」と呼ぶべきであってクソゲーではない。重大なバグがあるわけでもなければゲーム性が破綻しているわけでもない。単に「つまらない」だけ。
//それなら一旦議論して劣化移植が該当かな?
//ガッカリか劣化でいいと思う。多部田のせいで開発が遅れゲーム内容が劣化したという意味では企業問題でもいいし、少なくともゲームとして成立はしてる時点でクソゲーのカテゴリに押し込むべきじゃないよ。
//↑誤解があるようだが、クソゲーまとめに載せられているからといって全てがクソゲー判定を受けているわけではない。本作に下された判定は「劣化移植判定」であって「クソゲー判定」ではない。