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ティアリングサーガシリーズ ベルウィックサーガ - (2013/05/19 (日) 08:05:32) のソース

*ティアリングサーガシリーズ ベルウィックサーガ
【てぃありんぐさーがしりーず べるうぃっくさーが】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B0007P51MU)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|エンターブレイン|~|
|開発元|ティルナノーグ|~|
|発売日|2005年5月26日|~|
|定価|7,140円|~|
|分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''賛否両論''|~|
|~|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|SRPG屈指の賛否両論作(傑作 or クソゲー)&brしょぼいグラフィックと王道ではないストーリー&br初心者お断りの高い難易度&br既存のSRPGと大きく異なる、色々と癖のあるシステム&br基本はシステムを駆使して確率を上げるゲームであって馬鹿の一つ覚え的な解法((SRPGでよくある壁運用や避け、高防御、偏愛ユニット等での無双プレイなど))は難しい&br批判者からは運ゲー、リセットゲー((ただし、慣れている人なら過去作以上に事故を少なくできるぐらいでリセット回数を少なくしても比較的クリアしやすい))と揶揄されがち&brゲームシステムは高評価、やりこんだファンからはゲームバランスも絶妙と評価&br音楽は最高レベルの評価&br異論は認める傑作|~|

//綿密に戦準備すれば運要素はかなり軽減できる、そうなるとバランス面が不安定ってことは無くなるかなあ・・・
//すまないが、序盤の低すぎる命中率を考えると、バランスが不安定なゲームでもあると思う。あと、運要素を減らすなら、その為の料理変更や好物料理とかの情報を知っているって前提がないと厳しいんだよな。中盤以降はそうでもないから、序盤だけ不安定にしておいた。
//どう整理すればいいのか、ホント難しいなこのゲーム
//まぜかえす感じの部分をまとめるつもりで編集…信者よりかなって気もするので気になった人は程良く加筆とかよろしくです
//正直、信者よりな気がするなぁ。後、慣れている人ってのは、ベルサガスレの廃人くらいだろ。流石にあそこの住民を基準にしちゃダメだw
//廃人基準ではなくて「頭を使うか使わないか」だけで通用するところが多いかな。ノーリセALL35(というかALL35も)や育成のやり過ぎや早解きのやりこみなどは確実に廃人だが
//ここってクソゲーwikiですよね?
//「バランスが不安定なゲーム判定(特に序盤)」の表示を除きました。やはり分類として適切であるならば復帰OKですが、「(特に序盤)」の表示はやめた方が良いと思います。ベルサガ的に適切であっても、他のゲームの分類で真似されてしまうと困るので…。
//実際不安定かつ運要素に左右されるところが多いので不安定判定も妥当だと思うので復帰。
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#contents(fromhere)
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**概要
かつてFE・TS裁判にてそれまでの「[[FEシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/333.html]]」と決別せざるをえなくなった加賀昭三氏がエンターブレインの協力を得て世に送り出した名作『[[ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/50.html]]』の続編(一応)。~
今作は前作が割りとまだFEに類似している内容だったためか、差別化を図るために従来の基本的なシステムに加えて様々なシステムを搭載した((複雑だがアイデアをただ詰め込んでいるのではなく、バランス調整やシステムの整理はしっかりなされている。))。

変更点の例としては以下の様なものがある。
-戦術MAPをそれまでのマス製からヘックス製に変更。
-0射程(隣接&近接攻撃)、1射程(隣接はしているが射撃や投擲などで攻撃)、2射程以上(過去作で言う間接or遠距離攻撃)と射程が細かくなり((射程が細かくなったことの変化として、隣接はしていても1射程武器に対しての0射程武器の反撃は通常より条件が厳しい。逆に0射程未対応の武器は0射程の攻撃に対して反撃できない。))、地形効果も待機しているヘックスではなくて戦闘場所に変更((0射程武器で攻め込むと反撃時は相手側の地形効果で計算する。細かいことだが命中率を変動させやすいので戦術の幅が広がっている))。
-命中率に関わるパラメータ『技』を『技能』という武器ごとの熟練度に変更。
-攻撃を喰らうと反撃射程内でも反撃できない(『反撃』スキル持ちなどは除く)。
-経験値を入手できる機会が『戦闘で相手を倒す』『回復魔法を使う』『相手を捕縛』『民家を探索する』になり、従来のように敵をいたぶって稼ぐ事ができなくなった。
-盾が武器と同様の扱い(武器と同時に装備可能)となり技能や精度(武具命中率)も追加。弓・石弓・バリスタと矢は別々、槍の大半は移動した値に応じて最初の一撃だけ攻撃力が増す((例えば攻撃力が「12+1H(ヘックス)」の槍は1ヘックス毎に攻撃力が1上乗せされる。5ヘックス移動すると12+6(5H分と相手のヘックスに攻め込むので+1)で攻撃力が18になる。ちなみに、槍によって追加攻撃力は違う。細かい事だが、0H射程への反撃は攻撃力が増えないが1射程攻撃への反撃は切り込むので1H分攻撃力が増す。文字にするとややこしいが実際にプレイすればどういうことかすぐ分かるだろう。))など装備の幅が広がって種類毎の差別化((流石に全て同程度の使い勝手とは言えないが、他SRPGで有り勝ちな特筆する程の格差や無個性化はない。敵専用武器は強力だが、同様に自軍専用の武器で強力なものも多い。))も図られている。
-敵味方共に「潜む」スキル持ちが建造物や森で待機した場合、隣接するか「索敵」スキル持ちが3ヘクス以内に居るか対象者が攻撃しないと視認不可。もちろん敵AIは潜んでいるプレイヤーユニットを認識できない((目に見えるユニットや増援とは別の形で敵が存在したり動く。自軍も同様に変則的に用兵できる。ちなみに潜んでいるユニットにぶつかると強制的に戦闘する(ただし潜んでいる側が先行攻撃)。))。
-地上のユニットは空を飛んでいるユニットには0射程攻撃が出来なくなり(0射程攻撃への反撃は可能)、過去作にあった弓による特攻も削除。地上ユニットでは捕縛も不可((余りに強力なユニットなので弱点をつけたりAIや登場する状況、自軍の能力に気をつけておりバランス破壊にはなっていない。))。
-傭兵システム((お金で仲間を一時的に雇うことができ、条件が揃えば入団(正式に仲間になる)する。))の搭載とクラスチェンジ(以後、CCと呼称)条件の大幅な変更((キャラ毎に条件が異なる上に特殊な条件が必要なキャラもいる。基本的には成長させることでCCできるのだが、特定の技能が必要なことが分からなくてCC出来なかったりそもそもどのキャラがCCするのかどうか分からなかった新規も多い。…一応探したりCCするかどうかwktkする楽しみもあったが大抵のユーザーはネットなどで情報を見ただろう。))。バランス調整の結果だと思われるが、一部にCCや入団条件が厳しめのキャラ((1軍として使えば問題無いが評価プレイの際に足を引っ張るので批判されることも多い。))が居る。
''…そして、その結果、非常に賛否両論なゲームになってしまった''。

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**高い難易度(特に低めの確率)
-SRPGと言えば確率による運の影響を出来るだけ抑えていくのが常套戦術なのだが、本作は比較的命中率と回避率のどちらも低めに設定されており敵も味方も攻撃の命中率が4~7割程度で不安定ということが往々にしてある。
--無論、幾重にも事前準備して確率を上げるのが醍醐味(好き嫌いは当然あるだろう)なのだが、辞める人の多くはそれに気づかずにこのゲームを投げだしてしまう。
--幸いにして本作は5ターンごとにMAP上でのセーブが可能。しかしながら、このせいで、セーブ後に色々と欲張って吟味しようとしてしまう罠もある。
-以下に「運ゲー」と批判される要因を詳述。
--''軽傷と戦闘不能''。攻撃命中時に軽傷(装備外しに加えて被命中率+10%、後述の戦闘不能になる確率が大幅アップ)や戦闘不能(捕縛されるようになり、攻撃と反撃不可で防御値も0で攻撃が100%命中するようになる。移動も1~移動距離までのランダム化、索敵マップの視界も1へクスに変更)になることがある。
--軽傷には例え1でもダメージを受けたらなる可能性がある。実際のゲーム中では、前線で戦っているユニットがいきなり敵の前で装備を解除され、敵の攻撃が当たりやすくなり、非常に危険な戦闘不能になりやすい状態に陥る。「強健」スキルを持つ限られたユニット以外は、この判定がダメージを受ける度に行われることになる。
--つまり、敵味方双方ともにピンチになりやすくなったと取れる。ただし、敵はユニットの生存など気にせず使い捨て感覚で突撃できるので、プレイヤーと同列にすることはできない((軽傷は基本的に3%で短剣では9%。特に危険な戦闘不能は軽傷かどうかや相手のHPと与えたダメージなどによって確率が変化。最大HPの50%以上のダメージを受けたら一撃で戦闘不能になる確率が発生する。HPや防御の低い軽兵は軽傷、戦闘不能共になりやすい。))。
---これとは別に斧や一部の武器が命中すると低確率で装備が外れる場合がある。
--''武器の破損''。今作の武器は回数を使いきると自動で壊れる過去作と違い、使っているとランダムで壊れるというシステムをとっている。
---その確率は1%~4%と一見低いのだが、何せ試行回数が多いので壊れて欲しくない場面で壊れる事はままある((自軍だけでなく敵の武具も同様で一つ一つ消耗具合が異なる力の入れよう。自軍と同様に壊れて欲しい時に壊れたり壊れて欲しくない時に壊れたりもする。))。一部以外の武器は壊れるとロストする。修理もできなくなるので注意が必要。
--''命中率''。序盤では初期の命中率が60前後しかなく、それを戦術に組み込まなくてはならない(それもターン制限のあるMAPで)。
---最序盤の1章に交戦する脱走兵や山賊1人にも3~4人で集中攻撃してやっと撃破出来ると言った具合。別段、歴戦の脱走兵や百戦錬磨の山賊とかではない。
---連携、指揮、狙撃などのスキルを使えば序章でも80~100%の命中率は出せる…が理解が浅いうちは気づかない場合がある((説明書、公式サイト、ヘルプなどで細かく書いてくれているが、チュートリアルをつけてくれるとありがたかったという声もある。))。
---序盤で命中100を叩きだせるのは一部のキャラだけ((料理で一時的な強化が可能だが、食べさせた章でしか効果が続かない上に料理の値段が高い。))。おまけに非戦闘要員はもちろん魔道士系ユニットも攻撃が2回命中すると大抵死ぬ((同時ターンや戦闘システム等を利用して攻撃されないように運用するのが基本だが、射程の長い魔法が少ないこととへックス制から前に出やすく、守る為の壁も作りにくい。))。盾を持てる騎兵は固いが歩兵系戦士でも基本的に防御力が低いため、盗賊系ユニット以外から3~4発喰らうと危ないので丁寧な運用が必要。
---GBA以降のFEシリーズ(暁の女神で一旦廃止)には実効命中率という命中の乱数判定を2回行うシステムがあり表示より当てやすく避けやすいのだが、本作は判定が表示通りなので結果としてそれらのFEから入った人は理不尽に感じる事が多い。
--''捕縛''。ダメージを与えると敵のHPとそのダメージに応じた確率で戦闘不能になり、捕縛が可能になる。軽傷からなら戦闘不能になりやすい。
---この一定確率というのがネックで、軽傷状態から残りHPを1にしても戦闘不能にならない事もしばしば。基本的には確実に戦闘不能にすることはできない((一応、軽傷から100%戦闘不能にする事が出来る手段はあるにはあるが、極一部のキャラ限定で特定条件を満たす必要があるので、現実的とは言い難い))。せめて「軽傷状態である程度のダメージを与えたら100%戦闘不能になるくらいならば…」という意見も見受けられる。
---また、クリアする『だけ』なら捕縛に拘る必要は殆どないが、良いアイテムを持ってる敵がいたり賞金首の場合はただ倒すよりもボーナス金が入る為、捕縛意欲を誘惑してくれる憎い仕様である。悪い仕様でもないのだが''こんなに運任せなのなら捕縛などいらぬ!''と叫びたいことうけあい。
---捕縛が必須という場面は(評価MAXプレイを狙わないなら)存在しないため「運がいいと捕縛して良いものorお金が手に入りますよ」くらいに考えておくのが無難((中にはホバッキーと呼ばれる"ほとんどの敵を捕縛する"廃人集団もいるにはいる。))。
---しかし前述の難易度から余裕のない人には必要な物に見える場合があり、その場合は捕縛自体がリセット前提でなければ難しい上に行動の幅が狭まるためにドツボに嵌ってしまう。
--''レベルアップによる能力の成長''。確率による伸びやすさがあるとは言え基本的に運任せだった過去作と比べて、本作では能力の伸びに最低保障がある。必ず一定の数値までは成長するようになっており、成長制限というキャップもある。
---裏を返せば良成長にも制限がかけられている。本作でレベルアップ時にランダムでステータスが伸びる確率は殆どが10%~25%前後、最大で40%と全体的に低めで、ほぼ全キャラがティアリングサーガでいうアーキスやマルジュのような成長率である((両名とも成長率などがイマイチで2軍おちする事が多かったキャラである))。もし過去作のように強くしたければ過去作同様にセーブロードが必要なので、&bold(){「ランダムなしの固定成長でいい」}という意見もある。
---非常に強力なキャラクターを育てることが出来ないので、一般的なSRPGとは違い本作では力&回避や強ユニット頼りのパワープレイが難しい((付け加えると、十分強くなったユニット相手でも高命中率。且つ、1~3回の攻撃で倒す敵が要所で固まっていたり潜んでいたりする))。''FEやスパロボなどと同じ感覚でプレイすると間違いなく死が見える''。
---また、約二名''成長に制限がかかっておらずどこまでも強くなる人達''がいるが、成長する確率は据え置きで一名にいたっては最後に参戦。パワープレイ出来るほど強くするのは苦行の領域。
--''致命''。今までの必殺から代わった要素で発動時は通常のダメージに加えて10~20のダメージを上乗せする。致命回避率は設定されてない((開発中の名残りか致命回避率が上昇する料理はあるが、実際は効果が無い。))。ダメージ計算が狂うので敵でも味方でも邪魔に感じる時はある。
---ただし、この要素の批判は少ない。ダメージ計算が狂うだけなら過去作の必殺も同様。且つ、無ければ戦闘やバランスが味気ない。必殺と違って非力でも効果があるのも大きい((シリーズ通して威力が絶大で正に「必殺」だったのだが攻撃力が低いと意味の無い作品もあったりと良くも悪くも極端だった。それ自体は何も悪くないが、味方を硬くしたり敵の攻撃力を低くする・敵の必殺率を低めに設定・必殺無効化や必殺回避率を上げるなどでバランスを取る必要が有り、過去作の慣れたプレイヤーにとっては敵側のみ有名無実になりがちだった。))。
--料理屋(一時的な強化)と馬屋のラインナップがランダムで決まる為、目的のものを出すにはリセット必須。
---こだわるヘビーユーザー以外はその時々のラインナップから選ぶので十分、或いは全く利用しなくてもいいくらいのモノ。これらのためにリセットが必須なわけではない。
-なお、このような運要素はゲームを進めるにつれて軽減されてはいく((キャラの成長や仲間や武器が増えたりで攻略の幅が広がっていく為。運要素が強いと言う人は極端なリセット頼りなどで強引に進めようとしている場合もある))。
--特に問題となる命中率だが、命中率にはキャラの技能(武器熟練度)と武器の精度(命中率)というパラメータが関わっており、序盤ではこの両方が全体的に低めなのが命中率の低い原因。さらに、命中率の高い武器は基本的に有限である。なお、敵自体は基本的に序盤から終盤まで回避能力は高くない。
---よって、中盤になってキャラの技能が上がり、高精度の武器が揃ってくると必中も容易い((補足すると技能は高くなるにつれて上がりづらくなり、更に一部キャラは死ぬほど技能が上がらない。最も上がりにくいキャラは約34回どついて1上がる程度。それらも影響して終盤でも単なる力押しではなくスキルや技能に応じた精度の武器を駆使して確率を上げていく。))。
--だが、そこにたどり着く前に、序盤の命中率の低さを乗り越えられずに投げた人も多い為、ヘビーユーザーでも「味方の初期技能を今の値から+10するなどして、もうちょっと序盤の間口を広げた方がよかった」という意見もある。
-全体的に見れば、命中率を始めとした確率だけでなく、マップ自体もよく練られた難易度の高い配置になっている((10章任務など、運が絡むかなり高い難易度を持つMAPもあるが))。
--例えば狙撃手なら基本的に高技能でいやらしい場所に潜んでいたり、強力な剣を持った味方が登場する近くに攻撃命中時に剣を破壊することがある武器を持った敵を配置したり、騎馬隊はまとまって動いてきて相手にしづらいなど適当ではなくしっかり考えて配置されている((単に難しいだけではなく逆手に取ればずっと潜んでいる敵は無視や後回しできたり、戦況と台詞から思わせぶりで一見怖いのだが相当うっかりなドジをしなければ何ら脅威のない敵キャラが居たりもする。))。
--物語が進むと命中率やユニットが増えたりして攻略の幅が広がると同時に、一般的なSRPGに比べて強力な敵の武器や配置も増えるので絶妙なバランスになっている。その一方で中盤以降は攻略方法がワンパターンになりがちな初見にとって難しく感じてくる要因にもなっている((慣れたプレイヤーだと強力な敵をどうするかよりも、欲しいアイテムが多い割にターンや兵力に余裕が無い2章任務など妥協の程度が重要な観点になりがち。))。
-&bold(){有限なアイテム・経験値}。武器屋などのアイテムが増える条件は、基本的にはストーリーを進めていく事。しかしながら、一部以外のアイテムは入荷数が決まっており、強力な武器なんかは1個しか入荷されない事も。その為、強力な武器を全員に回す事が出来ない。~
さらに、本作では無限湧きする敵は実質いないので、経験値も有限という事になる。
-本作ではユニットが死ぬと復活出来ず、墓地に墓石がたつ。進行になるべく支障が出ないようにと、この墓石の数が一定数ごとに強力なアイテムが入る。人によっては墓プレイをやるケースも((ただし、最後に手に入るアイテムは高ランクの斧なので、うかつに殺しすぎると装備できるキャラやレベルが不足している可能性も))。
--因みに、下記にあるデリックはある事情で墓がたたない。

**グラフィックについて
-まず真っ先に目に付くのはとてもPS2とは思えない貧相なグラフィック。SFC並と断言されてもしょうがない。
-その貧相なグラフィック面は特に戦闘アニメで顕著に現れており、その前作より更に地味になった戦闘アニメとの相乗効果もあいまって大変目立つ。
--''ドット自体はとんでもないほどヌルヌル動く''上に1射程攻撃に対する反撃のパターンがあったりとパターンも多め。前作でのコマ数不足も改善されているが、キャラが小さくなった為迫力がなくなった。
--また、戦闘直前にアニメのオンオフが選択できるが、オフのマップ戦闘もヌルヌル動く弊害なのかもっさり感が強い(特にラレンティアというキャラにそれが顕著)上に、レベルアップの演出が妙に遅いのでイライラしやすい。
---アニメーション内容もランス以外の近接攻撃は''全て''、&i{敵に近づく→立ち止まる→ザシュ!}…そして相手の反撃も一瞬間を置いてから動き出すという具合でテンポが悪い。複数の攻撃パターンややられモーションもあって凝ってはいる。
-マップのグラフィックはまだマシ。それでもようやくPSレベルであるのは否めない。

**ストーリーについて
-今回の主人公はシノン公国という国の公子。しかし''エンディング近くまでずっと上司(それも無能な)の無茶な命令に従うという内容''の為、過去作とはまた違った形の話になっている。
--本作はいうなれば「大戦の裏で活躍した1人の英雄」の話である。全世界をまわって最後は一国の王になるような大きな話ではない。
--プレイヤーは常時その無能な上司の主人公に対する罵詈雑言を聞かされる羽目になる。この点はやはり賛否両論。
---途中までも賛否両論だが終わり方も若干消化不良で馬鹿な国王が殺され、暗黒教団の四天王を全て撃破したところで敵国でクーデターが起きて敵国の馬鹿王子が死亡し、暗黒教団の大ボスは戦うことなく逃亡。そして互いの国の和平派が停戦協定を結ぶという終わり方((開発途中に何らかの事情でストーリーが短くなったのでそれも影響しているのではと言われている。))。主人公の立場からすると、やるべきことはほぼ全て成し遂げているので一応消化不良というわけではない…が、プレイヤーとしては腑に落ちないのは無理もない。
//未プレイ者にわかりやすく書くとこんな感じか?
-続編とは言うものの世界観が一新されているためTSの続編(ストーリー)を期待して買って落胆した人も。((ファンサービスの一環か、金髪のトレジャーハンターと赤い髪の竜の王女の話が出てくる。前作のホームズとカトリの事だろう))。
--だが、MAP上で家が賊に破壊されるときに「一体どうやって家が破壊されるのか」という過程がしっかり書かれているという点は評価が高い。どれも悲惨な展開で、戦争においての一番の被害者は子供や女性であるのをよく表現できている。
-サブストーリーにあたる出撃依頼や住民依頼は感動できるものから世界観を伺わせるものまでドラマチックである。
--過去作程ではないが加賀氏のストーリーにはつきものの恋愛要素も多い((ある理由からセシリーというNPC、及び、彼女と結ばれるキャラへの恋愛面での評価は低めになっているが))。
-おまけに主人公の相手はなんと''義妹''のリネット。これには『加賀氏は義妹が好きだから』という説((もちろん加賀氏本人が好きと言っている訳ではなく、氏の作品には義妹と結ばれるキャラが多い事からそう言われている。また、神話などにはそういった要素がつきものなのでという理由がある。))がある。
--そのリネットだが、ゲーム中、遠い異国の地に赴いた主人公に対し、手紙やお金やアイテムなどを送ってくれるありがたい妹で、ゲーム雑誌での露出も多く、序盤に義理の兄妹だったことが判明したり、ヒロインであることを初期から匂わせていた。
--しかし、''実際に本人が登場するのはゲーム終盤''。それも''最終章で参戦し、EDではいきなり主人公と結婚する''という急展開に多くのプレイヤーは驚き、中にはその容姿をもっさり髪・下膨れと形容し「''キモウト''」として叩く者もあらわれた。その為「''ネットリ''」という蔑称((あだ名みたいなネタになっており、2ch本スレで使っている人がリネットを嫌いとは限らない。))がある((一応補足しておくと、公式イラストはかなりまとも。しかしながらどこぞの戦国姫同様、グラフィッカーのせいで台無しな顔グラにされてしまったといえる))。~
公式イラストとの落差の激しさ、登場の遅さ、その性格や終盤の展開も含めて、プレイヤー側がどう取るかの面が大きく、意見が真っ二つに分かれてしまうキャラである事は否めない。
---過去作のヒロイン達には、主人公との絆を育む描写や、どうやって好きになったかきちんと書かれている場合もあったが、リネットの場合はその描写が少ない((ゲームの作り的に加賀氏の関わった作品ではTSを除いてキャラ同士の掛け合いは少なめなので、主人公とヒロインの掛け合いもそこまでは多くなかったりするが、他作品のヒロイン候補は基本的に序盤から仲間にいるので感情移入が出来るという点が決定的に異なる))。何よりも&bold(){ゲーム中での本人の出番があまりにも遅すぎるせいで、プレイヤーがリネットに感情移入をする余裕がほとんどない}ことが大きい。その為、EDを見て「なんで今まで女性の事をほとんど気にしなかった主人公が、いきなり結婚することになるんだ?」と思うユーザーも居る。((一応、理由はしっかり説明されている…その理由がまた賛否あるのが問題だが))
---そもそも、義妹という設定自体、人によって好き嫌いが激しく分かれる。もしもヒロインが選択((前述の通り「大戦の裏で活躍した1人の英雄」の話であって恋愛SLGではないのだが))出来ればリネットもここまで叩かれはしなかっただろう。また、明確に主人公のことを好いているキャラが一名居る。が、肝心の主人公の気持ちが不明で、ある理由から主人公は立場を固持し、結局そのキャラも…という、なんとも救われない展開なのも影響しているだろう。
-余談だが、ファミ通文庫の小説版ベルウィックサーガでは(小説の尺の問題もあるだろうが)最後にリネットと結ばれないで終わる。作者もこの終盤の展開は納得いかないものだったのだろうか。(もっとストーリーが長くなる予定が諸々の事情で短縮したこととシステム面に力を注いだ結果もあるだろう)

**評価点
-悪い点も評価される点も多いせいか、無比の傑作・クソゲーなどはよく見かけるが、普通のSRPG・普通に面白い・惜しいゲームといった中間よりの意見はあまり見ないゲーム。
-「ヒットすると盾を破壊する」「ヒットすると馬を殺す」「アーマー系の防御を無視して攻撃」「盾を無効化して攻撃」などの特殊効果を持つ武器も多く、索敵マップでは相手側も索敵しないとこちらの存在を把握出来ないなど。そういった特殊なアイテムやシステムを上手に使えば攻略が楽になる。
--''逆に言えば、このゲームで詰まってしまう人は、従来のSRPGと同じ感覚で力&回避任せのプレイをしている可能性が高い''。前述したが、このゲームは力&回避任せや地雷運用は上手くいく確率が低くて効率が悪い。
--ランスという武器に関しては癖が強い((反撃を封じる代わりに自分の反撃も不可。移動によるダメージ増加が大きく当たれば即死級の大ダメージ確定。だが、反撃出来ない上に非常に重たいので安易に突撃すると袋叩きにされてやられる。))ので評価が難しい((敵側は特攻して死んでもかまわないが味方はそうもいかない…そこは正論だし本スレ以外ではこういう評価が多め。だが、同時ターンは必ず自軍から開始なので「プレイヤーのみ」最大移動攻撃即離脱が容易。また、自軍に様々な兵科やスキル持ちがおりランス使用者も他の装備を使えるので特攻だけを注目するのは脳筋である。4~5H程度でも強力な攻撃力+距離に関わらず反撃を封じるので要所で使うことが基本であり十分に恩恵を受けられる。))。
-キャラの成長でランダム要素を抑えたことにより、育成重視のSRPGと違ってインフレ無双ゲーになることを避けつつもステータスも重要と、良バランスに仕上がっている。
--従来のFEでは序盤のみでお役御免となってきた老騎士((初期ステータスが高い代わりに殆ど成長しないのが特徴))のウォードでも、成長した若い連中に劣りはするが最終章でも相変わらずの活躍が出来る。
--また、キャラそれぞれには様々な個人スキルが用意されていて、''成長に制限をかけたおかげでキャラの個性はより一層出ている。''それゆえに、キャラクターそれぞれに見合った用兵が重要。
--キャラクターの個性が唯一無二である為、近年のゲームによくある「カスタマイズによるキャラの無個性化」がおこりえない。''デリックというある種の意図で弱くしている((技能の成長と上限が最低レベル・装備品のL盾が壊れ易いうえに高い・防御力こそ初期から終盤でも十分以上に通用する値だが防御成長率はゼロ・その他の成長率もお察し・装甲兵なので移動力が低い上に侵入不可能な地形も多いなど、劣った方向に個性を発揮している。結果、倉庫番として荷物持ちがデフォである))キャラ以外''はなんらかの形で特化した使い道があり、きちんと用途に合わせて使えばその実力を発揮してくれる。
---ユニット数の多いSRPGでは2軍落ちのキャラが多く出てきたりそんなキャラを出しても足手まといになるものだが、本作の難易度調整から((最初から敵が同じ強さという歯ごたえがないものではなく、能力・武器・配置などでバランス調整されている。))あまり使っていないがある程度育成したキャラor初期値が高めのキャラも終盤でも十分活躍できる((流石に低初期値で未使用のキャラは能力だけでなく良い武器も持てないのでかなり辛い。))。1軍だけを使うプレイも当然のこと、適材適所で出撃キャラを選んでも攻略が楽なので編成の幅が広い。
---余談になるが、ベルサガスレで「オススメキャラは?」と聞くと、時折「デリック」という答えが帰ってくるが、&bold(){ネタなので本気にしない事。}実際に使うと、その圧倒的弱さに泣かされる。時には&bold(){「デリックを使う事自体が縛りプレイ」}などと言われる事も。~
因みに、デリックは最初だけある理由から敵として出てくるのだが、命中率が低い+防御力は高いという特徴は&bold(){序盤の主人公達の技能上げの為に何十~何百ターンもノーダメージでボコられる}為に活かすことができ、ある意味これも唯一無二の個性といえるかもしれない((このMAPのデリックは、此方の攻撃に対し反撃してくるが、それ以外は攻撃を仕掛けてこない))。
-音楽は中々評価が高い。場面にあわせた音楽にもなっており全体的に質は非常に高い。使い方もしっかりしている。
--批判者からも「''この音楽があるだけでベルサガは存在する価値が大いにある''」とまで言われるほど極めて高評価。今作で最も普遍的に評価されている要素だろう。
-前述しているが、難易度は一見理不尽の塊に見えるかもしれないがどの状況でもいくつもの解法が用意されており、まさに答えの無いパズルといった感じでマニアからは大変好評。やりこみも沢山なされている。また、地雷・肉壁・チクチク・速攻など従来の作戦パターンを安易にできないのも戦略性を上げている。以下に例を挙げると…
--地雷:回避系ユニットによる地雷はランダム武器破壊と被命中0%に近づけるのが難しく、防御系ユニットは今作の反撃の仕様(一部スキルを除いて回避or完全に防げないと反撃できない)や軽症でそれぞれ待ち伏せ戦法のリスクが高くなっている上に盾発動率100%や被命中0%等でノーダメージ確定の場合は敵が攻撃してこない。
--肉壁:スキル強健を持たないユニットは軽傷・戦闘不能になる可能性があり、また前述の通り盾を持っているユニットでも盾に発動率とランダム破壊がある。
--チクチク:経験値は回復魔法を使った時・捕縛した時・トドメをさした時にしか入らない。しかし技能だけは武器防具を使うだけで上げられるので固い敵や回復する敵に攻撃力の低い武器で何十~何百ターンと叩き続けて上げれる。そして技能さえ上がれば攻撃を外す事はかなり減るのだが…。
---ターン制限のあるマップが多いことや24ターン以降は技能の上がりが悪くなる上に武器防具を無駄に消費する(=資金繰りが大変になる)こと、更にただの繰り返し作業なので廃人でも好き嫌いが分かれる上にクリアに必須という訳でもないので、安易なチクチクは推奨されない((やりこみや高評価を確実にする為にベルサガスレではチクチクポイントなるものがまとめられている。))。
--速攻:今作ではワープ系の道具は無く、同時ターン制・武器のランダム破壊により一騎駆けは敵に囲まれて倒されるリスクが付きまとう。ただし、丁寧な操作が必要なものの同時ターン制で行動順調整や他ユニットでのフォロー、一斉に襲ってくる敵が少ない、「潜む」スキルなどもあるので大胆な用兵も容易い。
--魔道士系ユニット:前述の通り、過去作以上の打たれ弱さで回避率も低めなのに過去作以上に接近する必要がある。ただ、魔法は威力も命中率も高め(魔法回避率も射程0~1なら地形効果無視)で盾などで硬い敵が多いのでこれまた過去作以上に有用であり、打たれ弱いが高火力とむしろバランスが取れている。
-ただし、既存のパターンが通用し辛かったり初心者にとっては低めに感じる確率など、新規の評価はよろしくなかったり途中で投げ出すケースも多い((逆にSRPG初心者は慣れやすいが、経験者はなまじ別のシステムやバランスに慣れているので難しいと言ったケースも割と見かけるので複雑。))。
--ちなみに、初プレイで詰まったとの意見をよく見るが、5ターンセーブやマップの最初からやり直すなどを駆使すればなんとかなる場合が非常に多く、難しいと言われる難易度とは裏腹に本当に詰んでいる状況だけは少ない。
-物凄い余談だが、このゲームには「''ゴーゼワロス''」なる敵キャラがおり、その素敵な名前から2chのベルサガスレにおいて人気者になっている。

**問題点
-倉庫によるアイテムの管理が面倒。
--倉庫に入れるのはアイテムではなく、ユニットがアイテムを持ち運ぶための携帯袋。直接倉庫からアイテムを出し入れするのは不可能な仕様。
--さらに、この携帯袋は人に持たせることも出来るため、倉庫を使わずに仲間の誰かに保管してもらった方がアイテムの管理は楽になる。
--過去作よりも1ユニットにアイテムをたくさん持てるようにする必要があり((1ユニットが無制限に持てるとバランスが悪いのだが、弓の他に矢があったり後述の捕縛システム等がありアイテムをたくさん持つ機会が多い。))携帯袋自体はいいのだが、アイテムを直接出し入れ出来る倉庫があるほうが当然快適((コアプレイヤーでもこの点ばかりは擁護できないという意見が多い))。
-異常にメモリーカードの容量を食う。なんと1.8メガ近く。
--1.8メガで1つのシステムファイル、1つのシステムファイル内に8つのセーブファイル。セーブは1つ2つで十分と思っても8つ分の領域を確保しなくてはならない。
--ただし、本作ではシステム的に他のSRPG以上に複数のセーブを利用した方が格段にクリアしやすくなるので素直に複数ファイルを使わせる為とも取れる。
-クリアしても、評価が表示されるだけで特典・引継ぎの類は一切なく、評価をMAXにしても特典などは一切なし。
--逆に言えば「''評価MAXはやりたい人だけやってください''」という啓示と取れる。ちなみに本作での評価MAXはただプレイするのに比べて回りくどい行動も必要になり、それ自体がやりこみプレイの域である。
-騎馬系のユニットはダメージを受けるとその騎馬自体もダメージを受けて死ぬという前代未聞のシステムが搭載されている。その騎馬自体が高価な上に戦場で代わりを持ってくることが出来ない。
--ただし、安い馬は1000D。ポーション2個より安いので惜しまない方が楽。更に馬はダメージを受け辛い上に各地で取れる高価な名馬はHPが高く、特殊な武器攻撃を除けば大抵は馬の前に乗り手が死んでしまうので、実際のところはあまり気にする必要はなかったりする。
--このシステムの本当の問題というのが、''その馬のHPを回復させる手段が殆どないこと。''((章ごとに馬のHPを回復させるスキル『愛馬』持ちは実質1名のみ。その回復量も正直いって低い))章を越してもダメージは蓄積されたままの状態であるため、何章かやっていれば高価な名馬も死んでしまう。
---上記で挙げている安い馬に関しても、誇張抜きで1回2回攻撃を食らえば死亡するレベルの耐久しかないため、最前線で活用するためにすぐ死なない他の馬を買う場合一気に値段が跳ね上がるので非常に資金繰りを圧迫することになる((一応、ドロップアイテムとして、多少は耐久力のある馬が手に入る事はあるのだが))。
-ゲーム中で送られてくるお守りや料理や家具の効果など、ゲーム中で説明されないマスクデータがあまりにも多すぎる。特に料理の仕組みを初見プレイで気づく人は果たしてどれだけいるのだろうか。
--具体的には「特定の料理を特定のキャラに食べさせることで敵を軽傷状態にさせやすくなったり、取得経験値を増大させる」という大きな効果を得られるのだが、困ったことにこれは''食べてみるまで一切説明されない上に、相性の良いキャラでないと料理は最大限の効果を発揮しない''。そのため料理自体の高い値段も相まって初見では1回食べさせただけで必要のないものだと放置し、後で攻略wikiや攻略本でその大きな効果を知って驚いた人も多い。~
家具は1つにつき&bold(){15000~40000近く}と異常なまでに高価であり、初見プレイではその値段ゆえにほぼ手が出せない。発売から3ヵ月後の完全攻略本にて、ようやくその効果が全て書かれて広まった。因みに評価MAXの為には家具をコンプする((全てそろえると、凡そ30万前後かかる))必要があったりする。
--他にも傭兵として雇ったキャラを正式加入させるための必須条件やクラスチェンジ条件などは、アバウトなデータすら表示されない。両者ともある程度のデータぐらい表示しても良かったのでは。
//-評価点でも挙げたとおり「本当に詰んでいる状況だけは少ない」今作であるが、それでも詰みポイントが発生しうる箇所はある。
//--被ダメージを66%カットする剣を手にした剣士がラスボスのいる部屋への鍵を所持しており、この剣士を倒さない限り部屋に入れない、というシチュエーションが最終章にあるのだが…
//--一応今作でも剣の効果を打ち破る聖剣ポジションはしっかりと存在しているのだが、この聖剣を手に入れるためには''あるキャラを正式加入させた上で更にノーヒントの条件を満たしてイベントを発生させる必要がある。''片方だけ正式加入ではイベントは発生しないため初見では入手できない可能性が高い。
//---また、この剣士そのもののステータスやスキルもかなり強力である上に自己回復スキルまで持っている。更には位置取りが悪いと遠距離回復魔法を持った敵が剣士を随時回復するという念の入れよう。
//---一応聖剣が無くても撃破は可能だが特定のキャラでないと撃破は困難を極める。更には最終章では特殊な状況となっているため章の初めで武具やアイテムの売買もできない。そのため聖剣が手に入らなかった場合は武装やメンツ次第では普通に詰んでしまう。
//そこで詰まない為のリネットの特殊支援スキル
//家具はやりこみ要素なので初見では買わない方が良いし、そう仕向ける為にマスクデータ化してるとも考えられる。
//家具はいいとしても、個人的には料理の効果やクラスチェンジの条件とか知ってればプレイスタイルが大きく変わるほどのステータスまで隠すのは個人的にはどうかと思う。特に、経験値が増えやすくなる料理や軽傷確率を上げる料理とかは知ってるかそうでないかで全然違う。

**総評
今作はあの名作であるTSの続編ということで多数のファンが期待していた。無論加賀氏のファンも。しかし、人を選ぶマニア向けなシステムとテンポの悪さ、確率の低さに高い難易度、貧相なグラフィックもあいまって非常に賛否両論となっている。ある意味ではファミコン時代のクリアすること自体が褒められる難易度((慣れた人からするとむしろ過去作よりフォローしやすくて危険も回避しやすい。妥協すればクリアは簡単といった評価がされる場合もある。))をPS2に持ってきたといえるかもしれない。~
''決して、『救えないクソゲー』という訳ではない。''だが上記の数々の特徴から、合わなかった人からクソゲーやマゾゲー扱いを受けることが多いのも事実。~
また、既存のSRPGと違い、気に入ったキャラへの偏愛や、お気に入りキャラによる無双が出来ない為、所謂キャラゲー思考派には受け入れられにくい傾向が強い。

住民依頼や賞金首を放棄し作戦目標を最低限満たすなど妥協すれば肩透かしなぐらいの難易度なのだが、これはこれで賞金やレアアイテム・仲間等を手に入れられない事も。コンプリートしないと気が済まない凝り性な人ほど大変な仕様である。
「狙った獲物は総取りできて当たり前」「俺TUEEEEができて当然」「味方命中90%以上で敵命中20%以下が普通」「レベルアップでぽんぽん能力があがる」といったものが多い近年のゲームとは全くの正反対な位置にある事も序盤で投げた人が多い原因だろう。もともと加賀氏はゲームにおいて”現実”を表現することを意図しており、人生にもゲームにも妥協は必要であるという事を教えてくれているのかもしれない。

しかし、最近の演出重視のゲーム(いわゆるムービーゲー)の流れに真っ向から反抗したその内容はまさしく「本当の意味でのゲーム」として言っていいものである。グラフィックやテンポが悪くても、ストーリーや演出が地味でも、ゲーム性さえ良ければゲームに熱中するには十分ということをこのゲームは教えてくれているのかもしれない。~
絶えず変化していく戦況に対し、誰を使ってどうやって突破・撃破するか、如何にしてリスクを減らすかという戦略をめぐらせる。この楽しさが分かると、ベルサガは一気に面白くなる。そう考えると、あえて一部のマニア向けのSRPGにしたかったのかもしれない。このような点で見るなら、昔のFEのコンセプトであった「''手ごわいシミュレーション''」「''歯ごたえのあるシミュレーション''」という面は十分すぎるほど受け継がれていると断言できるだろう。~
しかしながらマニアには好評な要素も慣れない人には理不尽に感じる場合も多く、''間違っても人に軽々しく勧めるようなゲームではない''((特に「ゲームは娯楽」と考えて悩まずに楽しみたいタイプの人や、納得いく結果が出るまでリセットし、且つリセットに悩まされるのが嫌な人、ゲームでストレスが溜まるのが嫌な人などには、オススメできない。))。近くにSRPGが好きな友達(それもキャラが好きとかじゃなく)がいるのならお勧めしてもいいだろう。ティアリングサーガプレイヤーにオススメしてもいいが、話もシステムも別物なので注意されたし。~
また、どれだけ下準備や戦略を練ったところで最終的には運ゲーなゲームバランスは賛否両論だということも忘れてはいけないであろう。成功確率を向上させる要素は数多くあるが、''確実に''成功する解法は少ない。無論SRPGである以上、大なり小なり運要素は絡むもの((運要素があるからクソゲーとの無茶な批判も割と見るが、本作が運ゲーといわれる主な原因は、序盤~中盤の命中率の不安定さ、いきなり壊れる武器、条件を満たしても成功しないこともある捕縛、全体的なキャラの成長率の低さなど、運がらみの要素が色々と重なり合っているというのもある))であってファンからすると絶妙なバランスとして、批判者からするとベルサガはその運要素に頼る部分が大きすぎとの評価が多い。
要は''親しみやすかったTSの続編として出したことが大きい''ということである。因みに、この難儀なシステム故に中古回転率はかなり高い。~
//まじめにやってる人が2、3章で投げたなんて本スレでも他の場所でもほとんど見かけないので削除しました。(合わなくて序盤から投げたとかはあると思われるが)
//誰も「完全に運要素が絡まない」とは言ってないので囲碁~のくだりを削除。極端すぎる意見だし、それを言ったらFEもTSもスパロボもできない。

**その後の展開
よりにもよってベルサガが発売された2005年には''ライバルの立場であるFEシリーズの新作『[[ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/68.html]]』が発売されている''。しかも''非常に発売時期が近いというおまけつき(ベルサガ:5月26日、蒼炎:4月20日)''。~
当然ながらゲーム性の傾向は正反対。そのため、ここに来て大分沈静化を見せていた現行FEのファンVS加賀氏のファンの対立が激化してしまった。~
その対立は多少落ち着いているものの現在でも続いたまま。なのでFE総合スレでは''ベルサガの名前を出しただけでほぼ間違いなくアウトという状況''((ベルサガ本スレでも無条件で排他される訳ではないが、スレ違いだし度が過ぎるともちろんアウト))。~
しかし最近ではベルサガの発売元であるエンターブレインがFE暁の女神の攻略本を出していたり徐々に会社の仲は戻ってきているようだ。また、[[加賀氏本人とほぼ特定されたブログ>http://zeeksweb.blog120.fc2.com/]]において裏設定やBSへの思いが語られている。

2ch本スレは発売から7年経った現在も絶賛現役稼働中(Part243)である。好きな人はとことん好きになれるゲームであるという証左だろう。わずかながら、未だに新規要素が発見されるあたり、どこぞの世紀末ゲーを彷彿させるものがある。

ちなみに、本作にはまった一部の人々は、クリアすることすら難しいこのゲームにおいて「''ノーリセットでクリア後評価MAX(ただしソースは2chの書き込みのみ)''」「''ターン制限のないMAPで全捕縛''」「''とあるキャラクターにほぼ全ての敵+αを殺させて撃墜数1400オーバー''」「''とあるキャラクターの技能(すさまじく成長しない)をMAXにする''」「''最弱キャラのデリックを最終面だけで能力カンストさせる''」「''ノーレベルアップクリア''(本作は未使用キャラですらレベルアップはしないが経験値が溜まっていく)」「''操作不可能な最終面だけのNPCキャラをレベルアップさせて能力をカンストさせる''」「''通常は戦闘を回避する竜騎士団と戦うだけでなく、普通にやるだけでは奪えないアイテムすら奪う(かなりの低確率で成功)''」などといった、常軌を逸したやりこみをしており、一定のファン層は得たようだ。現在もファンからは加賀氏による続編が熱望されているが、2012年3月に加賀氏は自身のブログでずいぶん前から引退していたことを記しており、''後継作に関してはほぼ絶望的''と言っていいであろう。

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