連載 - 仲介者と追撃者と堕天使と-31 - 「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

　迂闊だった
　もっと、事態を重く見るべきだった
　「仲介者」は、己の致命的なミスを後悔する

　彼女が、自分達よりも早く、仕様外ボスと遭遇し、引きずり込まれてしまうとは
　………己の、ミスだ
　彼女に、この仕事を持っていくべきではなかった
　仕事が終われば、この仕事のためにと渡したゲームの類も全て報酬の一部として、そのまま引き渡すつもりだった
　それが少しでも、彼女とその子供にとって、良い遊び道具になればいいと

　……このままでは
　ただ一つ、ほんの一つでも、間違えれば
　彼女の娘に、母親の死という最悪の未来を与えてしまう事になる
　まだ、あんな幼い少女に、だ

　そんな事態に陥らせるわけにはいかない
　自分は、既に生身でCOA世界に入り込む手段を手に入れている
　早急にCOA世界に入り込み、彼女、新島　愛美を救出しなければ
　彼女の居所を見つけ出し、彼女を保護し、その魂を体に戻す方法を見つけ出さなければ

　その為ならば
　手段など、選ぶものか
　幼き少女の、たった一人の家族を……奪う訳には、いかない

「……あぁ、すまない、天地。「組織」が掴んでいるCOAの情報、君が手にいれられるレベルで、片っ端から手に入れてくれないだろうか？………あぁ、少々、状況が変わってね。僕も中に入る……助け出さねばならぬ相手ができた」

　…「仲介者」、玄宗　直希
　COA世界に侵入………決定

to be … ?