中央高校の学園祭は、学校町では有名なせいか、一般客が多い
そのため、広い校舎であるにも関わらず、廊下は酷く混雑している
そうなると、お約束で迷子が続出したりする訳だが
まぁ、他にも
そのため、広い校舎であるにも関わらず、廊下は酷く混雑している
そうなると、お約束で迷子が続出したりする訳だが
まぁ、他にも
「大丈夫か?直希」
「…むぅ、さすが、我が母校。相変わらず、学園祭のたびに人を人酔いさせてくれる」
「…むぅ、さすが、我が母校。相変わらず、学園祭のたびに人を人酔いさせてくれる」
人酔いを起こす奴も出る訳である
あまりに多すぎる人ごみに酔うという現象は存在する、確実に
あまりに多すぎる人ごみに酔うという現象は存在する、確実に
よろり、人酔いを起こしている直希
グリーンのリボンで結ばれた髪が、ぽんぽん、と揺れる
よろける直希の体を、天地は慌てて支えた
グリーンのリボンで結ばれた髪が、ぽんぽん、と揺れる
よろける直希の体を、天地は慌てて支えた
「むぅ、すまない」
「いや、いい…っつか、学園祭って言うのは、どこもこうなのか?」
「いや、我が母校が若干異常というか特殊なだけだと思うが」
「いや、いい…っつか、学園祭って言うのは、どこもこうなのか?」
「いや、我が母校が若干異常というか特殊なだけだと思うが」
幼少期から「組織」に育てられてきた天地は、学校に通った経験がない
その天地を気遣い、直希が学園祭を体験させようとしたのだ
その結果、直希がグロッキー状態なのだが
その天地を気遣い、直希が学園祭を体験させようとしたのだ
その結果、直希がグロッキー状態なのだが
「ほら、あそこの店で休むぞ?」
「……むぅ」
「……むぅ」
直希を引きずり、そばにあった模擬店に入る天地
若干特殊な格好をしていたり、変わった接客をするようだが、直希に連れられてフェアリー・モートにも出入りする天地にとって、気になるレベルではない
ひとまず、飲み物を飲ませたところで、ようやく直希は落ち着いたようだ
若干特殊な格好をしていたり、変わった接客をするようだが、直希に連れられてフェアリー・モートにも出入りする天地にとって、気になるレベルではない
ひとまず、飲み物を飲ませたところで、ようやく直希は落ち着いたようだ
「……すまない。手間をかけさせて」
「いや、いいさ。お前は体あんまり丈夫じゃないんだから、無理するなよ?」
「いや、いいさ。お前は体あんまり丈夫じゃないんだから、無理するなよ?」
謝罪してくる親友に、天地は笑ってそう言って見せた
それでも、むぅ、と直希は申し訳なさそうな表情をして
それでも、むぅ、と直希は申し訳なさそうな表情をして
…その後
やや、視線を彷徨わせた後
やや、視線を彷徨わせた後
「…どうだね?近頃の調子は」
と、そう、問いかけてきた
「ん?まぁ、前と対して変わらねぇよ。相変わらず、「組織」から仕事頼まれる事ほとんどないし」
「…周囲の者との、人間関係など」
「あぁ。俺の担当黒服が、何かやけに俺に優しくなったような気がする。それと、前に護衛した事ある黒服と契約者と、ちょくちょく顔あわせてるかね」
「…周囲の者との、人間関係など」
「あぁ。俺の担当黒服が、何かやけに俺に優しくなったような気がする。それと、前に護衛した事ある黒服と契約者と、ちょくちょく顔あわせてるかね」
つらつらと答えていく天地
…じ、と
直希が、どこか心配そうに見つめてきている事に気付いて
遠まわしに聞いてきていた事に、ようやく気付いた
…じ、と
直希が、どこか心配そうに見つめてきている事に気付いて
遠まわしに聞いてきていた事に、ようやく気付いた
「…まぁ、その。祐樹とは、何だかんだで顔あわせてるよ。たまに、あいつの契約都市伝説がやってる店の手伝いもしてる」
「……辰也とは、どうだね?」
「………」
「……辰也とは、どうだね?」
「………」
視線をそらす天地
兄だ、とわかった後も
どうにも、辰也相手に、友好的な態度をとる事ができない天地
かつて抱いていた憎悪は、すでに薄らいでいる
ならばどうしてか?と問われれば
兄だ、とわかった後も
どうにも、辰也相手に、友好的な態度をとる事ができない天地
かつて抱いていた憎悪は、すでに薄らいでいる
ならばどうしてか?と問われれば
…ようは、素直になれないだけである
今までギャンギャン吼えて噛み付いていた相手に、そう簡単に友好的になれ、というほうが無茶な話だ
今までギャンギャン吼えて噛み付いていた相手に、そう簡単に友好的になれ、というほうが無茶な話だ
直希とて、それはわかっている
だが、それでも、天地達兄弟の事を心配して、問わずにはいられないのだ
だが、それでも、天地達兄弟の事を心配して、問わずにはいられないのだ
「…まぁ、辰也も辰也で。君に対して、ツンデレのようだがね。君が辰也に対してツンデレなように」
「ツンデレ言うのやめろ。男同士のツンデレとか誰得………いや、お前の姉特か」
「ツンデレ言うのやめろ。男同士のツンデレとか誰得………いや、お前の姉特か」
直希の姉に、本のネタにされていたらどうしようか、と若干嫌な予感がする天地
されていませんように、と祈るしかない
されていませんように、と祈るしかない
「とりあえず。心配しなくとも、もう殺そうとはしないさ」
「…そうか」
「兄と呼んでやる気はねぇけどな」
「…そうか」
「兄と呼んでやる気はねぇけどな」
天地の言葉に、直希はやれやれと苦笑する
それでも、天地が以前のように、辰也を嫌っている訳ではないと言う事は感じ取ったようで、ほっとしたような表情を浮かべた
それでも、天地が以前のように、辰也を嫌っている訳ではないと言う事は感じ取ったようで、ほっとしたような表情を浮かべた
ひとまず、これ以上、無駄に介入すべきではない、と考えたのだろうか
「…あぁ、すまない。この「チャレンジメニュー・スペシャルパワフルワンダフォーパフェ」を一つ。時間制限にチャレンジするつもりはないが、ゆっくり食べたい」
「さっきまで人酔い起こしてた奴が食うメニューじゃねぇっ!?」
「さっきまで人酔い起こしてた奴が食うメニューじゃねぇっ!?」
と、デカ盛りメニューを注文して、天地から突っ込みを喰らっているのだった
続く予定はない