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マン・テァオ日記

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マン・テァオ日記

8月21日

今日、ガヤンにおいて執務監督としての着任が決まった。

ガヤンは旧名フォルスワーと言う土地であった。

カノンに併合される前まではあの一帯は二代目頭首であるアルフレッド公が

我らムディール系の移民政策の一環としてこの一帯を直轄領とし我らを土着させたことがあったとのことだ。

カノンがルヴェンの併合時にゲルシター家が攻め込み、かの周辺土地を略取したことは父上から幼少の折によく聞いた。

祖父はガヤンで代官をしていたがカノン軍(ゲルシター軍)の侵略を受け衆寡敵せず無念の戦死を遂げたとも聞いている。

その地に出向き発展させるということは祖父の英霊を供養することにもなるのだろうか。

幸い同行する者には親友の学問好きの武人リー・シェンや偏屈で毒舌家ではあるが有能な能吏 ユ・ファンもいる。

また、後方には学友で兄弟子でもあるユ・クィンが城代として着任するとも聞いた。

この地の城代がロータスと言うハーフエルフというのが少々心配ではあるが我らで補佐すればジョセフ公に推挙された人物。

まず間違いなくよく統治してくれると思う。

問題は領民がこの新城代をどれだけ受け入れてくれるかどうかだがこれを補佐するのは我らの使命である。

8月23日

いよいよガヤンに出立する。小雨が降っていたものの最近の猛暑を癒してくれるものと思えばさほど苦にはならない。

祖父が残してくれていた作物に関する現地での史書があるので心強い。

かなり田畑は荒廃しているらしいが祖父たちが稲作を推し進めていたので

ゲルシター領になってからもそのまま稲作が中心となっていたようだ。

残念ながら今年は年貢が取れないが麦や大豆を急ぎ生育し来年の春までに刈り取れれば少しは楽になるであろう。

8月24日

城主ロータス殿着任前にガヤンに着任。露払いがてら現地にて検地を行う。

妖魔どもが荒らしたせいで田畑は荒廃し家屋の損壊が激しい。

領民たちは藁葺き小屋などを作りなんとか急場を凌いでいるが・・・。

それはさておき戸籍帳簿の作成も進めないとなるまい。

祖父は若かりし頃にムディールから奴隷としてやってきたがその才を買われこの地で代官となった。

父上は私が幼少の頃に妖魔達との戦いで戦死をしたが、幸い私はこの地で執務監督を任じられるまでにあいなった。

リー・シェンやユ・ファンもおるし、この地をまずムディールの地以上にしたいものだ。

9月1日

城主殿をはじめとする6名が着任する。

既に戸籍帳簿並びに検地はほぼ終えていたので提出した。

トーマス殿の幼馴染というベリンダというマーファ司祭がルヴェンから訪問する。

この周辺地域は難民が多く一時、収容する建造物並びに難民達への物資(食料、薬品など)援 助を城主殿に提言した模様。

私は特に反対ではないが難民を受け入れたとして我らムディール系と上手くやっていけるかが少し不安である。

ちなみにレスリー殿の旧知というリリィというマーファ司祭見習い方少女もそこで難民達の世話をすることにあいなった。

レスリー殿は並大抵の武人ではないという噂だ。リーではまず勝てないであろう。

私はリーを少しからかってみたがリーは

「成る程、剣の腕だけなら及ばないであろうが学問でなら私のほうが圧倒するであろうよ」

と嘯いた。まぁ、猪突猛進であると困るが武勇の誉れ高い人物がいれば心強いことには違いない。

9月3日

大事がおこる。金庫から金が盗賊どもに盗まれたのだ。

かなりの金額でこれからという時に・・・。

油断はしていなかった。というのもまだまだ妖魔どもは周辺で出没しておりそちらの警戒を重視していたのもある。

それにまだ戸籍帳簿や検地も充分なものではないし荒らされた田畑の用水路整備にも目を配らねばならない。

しかし、この盗難は痛い・・・今後は二度と起こらないよう注意せねば。

9月7日

城主ロータス殿が各農村の民衆達の前に出向き声をかける。

人当たりが良い御仁らしく評判は概ね良いようだ。

ヒペリオン殿とフリーデリケ殿(通称婆殿)はガヤン並びにシュリの整備に取り掛かる。

私やユもその補佐の任命を受け宿屋を始めとする店舗の整備をする。

ホルヴェン山から良質の粘土がとれるのでレンガを作るのには最適だ。

今のところ、ガヤンで一番の特産品といっていいだろう。

街道や橋なども壊れているので復興には随分とかかりそうだが地道に作業を推し進める以外手立てはないしな。

トーマス殿は盗賊団の追っ手のため巡察はレスリー殿とティエル殿が行った。

領民達は未だにムディール語を話す者が多いがそれなりに効果はあったようだ。

9月9日

トーマス殿が帰還する。どうやら盗賊団はミモラムの領地へと逃げ込んだようだ。

まさかと思うがミモラムの手の者ではあるまいな・・・彼奴の噂はグァン殿から聞いているが。

9月15日

避難民が二千人ほど領内になだれ込んできた。幸い施設があるので一時凌ぎには苦労はしないが・・・。

ミモラムの領内などでは奴隷狩りをする者達もおりこの地へ逃げ込むことが得策と思っておる者が多いらしい。

城主殿は全員の受け入れを受諾したが・・・また戸籍帳簿作成にとりかからねばなるまい。

混乱の最中にヒペリオン殿と婆殿が街道整備を行うが難民が続々と往来したためあまり捗らなかったようだ。

人口を増やすのは長期的には悪いことではない。これも致し方ないことか。

だが、難民達と我らでは肌や話す言語が違う。上手く双方迎合するように城主殿を補佐せねばなるまい。

9月27日

婆殿の養女(?)であるフェリル君が我が家に訪問してきた。

私から算術とムディール語、アレクラスト語などを学びたいとのことだ。

彼女はまだ幼いが記憶力がよく、飲み込みも早い。近いうちにこの領内で働くこともあるかもしれん。

そうすれば我らの仕事ももっと捗ることになるであろう。

10月2日

橋の通行税、並びに宿泊税などを徴収する。ルヴェン近郊では食料が不足がちなため行商人の往来も多い。

また、特産品であるレンガなども飛ぶように売れているようだ。

だが、まだまだこの地は荒れている。早くなんとかせねばなるまい。

シャールの税法に則ってガヤンの税率も安く設定しているため行商人には頗る評判が良い。

問題は税収がさほどないため特産品を早く、大量に生産していかない点であろう。

レンガ以外にも早く特産品を産出させねばなるまい。

ヒペリオン殿はそのことを早くから認識しており薬草農園を開墾しているというが。

10月10日

盗賊がまた押し入った! だが、三重にはった鳴子が功を奏し盗賊を捕らえることに成功した。

聞けば前と同じ者ではない。しかも、一匹狼の女盗賊だ。

縛り首にでもするのかと思ったら城主殿は婆殿とヒペリオン殿に預けるとのこと。

密偵にするおつもりらしいが・・・そう簡単に改心するものなのだろうか・・・。

10月12日

城主殿とティエル殿が街道整備を開始。金庫に金があまりないため我らは非番。

ではなく、難民達の戸籍帳簿作成と検地を取り仕切る。

難民達も次第に落ち着き始めらしく大きな騒動はないようだ。

10月16日

またもや難民が流入してきた。規模は3千人。

私は兄弟子ユ・クィンの土地に預けることを献策したがロータス殿は受け入れるという。

ユは「城代殿は過労死か飢死か選択の余地を与えてくれたようだ」と皮肉っていたが・・・。

確かに戸籍帳簿作成の仕事は増えたことは否めない。

が、家畜農場及び牧場のほうはまだまだ幸い余地がある。仕事を与えれば何とか凌ぐことは出来るだろう。

ただ、ムディール語しか話せない者も領民には多く上手く立ち回らないといけないが。

10月20日

ミランダと言う女盗賊がどうやら働く気になったらしい。

婆殿が魔法でもかけたのであろうか?

ティエル殿に質問を投げかけると「エルフの恥のことを私が知るか!」と一喝されてしまった。

11月3日

再度、難民が押し寄せてきた。その数約3千人。

まだ、先の難民達の整理が片付いていないのでロータス殿に後方に回すよう提言したがロータス殿は受け入れるという。

このお方は仁者である。だが、同時に博打うちでもあるようだ。

難民の中には良からぬ者も中にはおり店先のものをどさくさに盗む不貞な輩も現れた。

この時点で難民は8千人ほど。3分の1が難民ということになる。

民も不安にかられ治安も悪化しておりこのままでは先行きが危うい。

大変な試練となるが確かに農地はまだ余裕がある。長期的に見て得策と思うことしよう。

11月10日

食料配布に不満を持つ難民達が騒ぎあわや暴動になるかと思われたが

レスリー殿の一喝(と暴力)とロータス殿の説得で事が収まる。

城主自ら毎日芋粥という清貧さが功を奏したのもあるのだろう。

カノンの貴族ども、特にゲルシター家の連中に同じことは出来まい。

11月18日

フェリル君がリリィ君に算術を教え難民への食料配布に役立てているらしい。

彼女は良き教師になれる素質があるようだ。

婆殿の教育の賜物であろうか? それとも天性のものであろうか?

どちらにせよ。喜ばしいことではある。

11月22日

妖魔の敗残兵が俄かに集合しホルヴェン山にて蜂起した。

橋周辺に進軍してきたのでこのままではシェリとガヤンが分断されてしまう。

急遽、屯田兵を集めレスリー殿、トーマス殿、ティエル殿、リー・シェンらが兵千を率い急行した。

私は後詰として200百の兵を率いた。

レスリー殿の勇猛ぶりは凄まじく一人で頭目を始めとする百を超える妖魔を討ち取った。

また、トーマス殿は矢を爆発させ機先を制し出鼻を挫くことに成功した。

ティエル殿は敵の副頭目であった人食い鬼(オーガー)を魔法で討ち取った。

何はともあれ、この討伐戦で死者が9人しか出なかったのは不幸中の幸いであろう。

リーは「俺は兵の統制だけでよかったので楽だった」と言っているがあまり活躍できなかったのはちとシャクであろうな。

11月24日

ヒペリオン殿は薬草をここの特産品の一つにさせたいらしい。

実際、彼女はガヤンの森にてエルフ達にも協力させ森で育つ薬草を入荷させている。

さらに薬草農園を開き薬種問屋を作り商業を発展していきたいとの考えだ。

私もそれに同意し領主殿もそれを許可してくれたので婆殿の協力の下、シェリに直営薬草問屋が開かれることにあいなった。

この薬草問屋はすこぶる評判が良くこの地を発展させていく鍵の一つになるであろう。 私はそう予感している。

11月27日

ティエル殿は北の森に執着があるようだ。暇さえあれば周辺に苗木を植えつけている。

あの一帯は切り開こうにも相当な手間隙がかかるしジョセフ公がエルフ族に与えた地でもある。

で、その苗木であるがどうやら様々な薬がとれるものや果実がとれるものがほとんどらしい。

聞けばロータス殿が認可した上でヒペリオン殿が苗木の選定などを行っているようだ。

12月1日

冬に差し掛かる。今年の冬は比較的暖かいのが救いであろう。

領内には現時点において凍死する者はまずいない。

だが、気候がどう変化するかわからないので家屋の増築は必要不可欠なのは間違いない。

難民も随分落ち着いてきておりここでの統治が本当の正念場にもなるであろう。

12月3日

評定での結果、トーマス殿とティエル殿とリーが巡察、ヒペリオン殿と婆殿が開墾並びに牧場整備

私とロータス殿とレスリー殿が保護難民村への巡回策(民意識高揚)、ユは寺小屋整備(文化発展)となった。

税収が安定し出したので内政に向ける金銭が増えたのは実に喜ばしい限りである。

12月5日

悪さをしていた集団窃盗(スリ)を行う者たちが捕縛される。

街中での魔法は本来ご法度ではあるが巡察許可を持っているのであればその例外となる。

ティエル殿の魔法であろうか頭目の足元から急に雑草が勢いよく伸び頭目の逃げ足を封じた。

手下も蜘蛛の子を散らすように逃走を図るがトーマス殿とリーの挟撃に会い全員御用となった。

裁きの結果であるが頭目以外は全員マーファとファリスの司祭の下で無償働き3年の刑となった。

頭目のほうはというと元盗賊のミランダに預けるという意見もあったが才能がないとのことで 彼もまた無償働き5年の刑となった。

まだほとんどが十代の若者であるので幾らでもやり直しは効くであろう。

12月6日

ロータス殿、レスリー殿、私はこれから10日間ほどをかけて保護難民が居住する村を中心に巡察する。

それらの村では開墾を従事している者が多くヒペリオン殿や婆殿の検地にも予断はない。

検地といっても税収を調べるだけでなく作物の品種も吟味するという仕事もある。

二毛作は本来、土が痩せ細る原因にもなりかねない言わば諸手の刃であるのだが

ヒペリオン殿は私にある草と茸を見せてくれた。

ウルゴナ草というたんぽぽに似た花を咲かせる草とワージ茸という薄紫色をした茸だ。

この二つは本来強烈な毒素を持つものではあるがその毒素は土に栄養をもたらす働きがあるという。

湿気が多い場所を好むものらしく稲作が盛んになりえるこの場所では理想的だという話だ。

現マルコノフ農政長官がさらに品種改良を加え容易に栽培できることになったらしい。

だが、高い湿気を好むためシャールのほとんどの地域ではこの二種が生えない。

そこでマルコノフ農政長官は輪栽式農業(ノーフォーク農法)を採用し農業革命と呼べる事業を起こした。

まさしく彼が昨今のシャールの人口増大の引き金を引いたと言っても過言ではあるまい。

しかも、それが先の戦役で25万人もの派兵の原動力ともなった。

大公リチャードの4つの遺産とはかくも良く言ったものだ。

12月8日

天候は穏やかな晴れの日。今日も保護難民の村への巡回である。

ロータス殿が説法をし、レスリー殿が酒を振舞う。

だが、どうみても毎回彼女が一番飲んでいるだが・・・まぁ、良いだろう。

12月10日

巡回4日目にヒペリオン殿と婆殿が開墾指示をしている村へと寄る。

婆殿はなんでも自ら鍬を振るうらしい。しかも、尋常ならざる耕作の早さだそうだ。

見た所、確かに尋常ではない速さではある。奇妙過ぎる歌も合わさって正しく面妖とも言える。

夜に村長達との会合にて酒が振舞われるが婆殿は給仕の娘の乳房を鷲掴みにする等随分なことを仕出かした。

レスリー殿はこれまた裸踊りをするなどもう滅茶苦茶だ。

久しぶりに腹の底から笑ったような気がする。

ロータス殿は少々困った表情をしていたようではあるが・・・。

ヒペリオン殿はというと甘酒を飲んで大人しくしていた。

彼女が酒乱という噂を聞いたのだが本当のところどうであろうか。

12月13日

巡回も今日で終わり一息ついた。領民達もロータス殿への信頼が高まったと思う。

ここで隣の領土の情報整理をしておくことにしよう。

北西のフェンチェン(ツゥ・シャン領)の北方には未だ妖魔帝国軍残党が逡巡しているらしく

グァン殿を始めとする援軍と共同で交戦するも現在膠着状態とのことだ。

こちらへの援軍の要請がないのはやはりミモラム領ミンスターが近いことを考えてのことであろう。

西のグィクァン(ユ・クィン領)は北に位置するフェンチェンへ援軍を出している。

ここも稲作が中心の区域ではあるがやはり先の戦役で荒廃しているらしい。

南のジンジャン(ウェン・ビ領)も同様であり、さらには避難民がこのガヤン同様押し寄せたとのこと。

ウェン・ビ殿は後方のユエ殿の領地に避難民を預けたということだ。

かの地もミモラムの領地と接しており、いつ彼奴めが攻め込んできてもおかしくないからな。

ジンジャンは堅城が多いために幸いにも荒廃した街があまりない。

ミモラムが狙う可能性も大きいのは自明の理である。

が、ウェン・ビ殿は勇将であり、さらには旗本にも勇猛な者が多い。

さらには後方(西)には五虎将の一人であるユエ殿が控えている。

以上のことを考えるとまず彼奴が狙うのはやはりこの地であろう。

12月14日

ユ・ファンが制定した寺小屋制度はマーファ寺院とラーダ寺院の協力の下、順調なようだ。

識字率が上がればその分、有能な人材も出てくるというもの。

寺小屋で読み書きを教える者の一人にはフェリル君が任についたようだ。

12月16日

レスリー殿の旧友というリメスという女ドワーフが数人のドワーフを連れて来た。

なんでも、この地に鉱脈があるとのこと。

婆殿が古文書をかき集め調べた結果、古代王国時代にキュロ山にて鉱脈があったことが判明した。

だが、古文書にはそれが何かを示す部分が擦れて読めなくなっていた。

ロータス殿は思案した後にリーを派遣し近くに妖魔残党や山賊などがいないことを確認した。

周辺に問題ないとわかるとトーマス殿とティエル殿はリメスらをはじめとするドワーフらや

人足達を連れキュロ山に赴いた。何か発見できれば良いが・・・。

12月19日

キョロ山で尖晶石(スピネル)の鉱脈が発見された。

これら尖晶石は古代王国時代から安価な装飾品として使用されていたという。

無論、今の時世でもそれは変わらない。レンガ以上の特産品となるであろう。

早速、坑道の地盤強化や精製所建造へとあいなった。

人手も足りなくなるので難民からも人足の募集がかかる。思わぬ所で難民の受け入れが役に立った。

この鉱山がミモラムへ知れ渡ると厄介となるのでミランダが早速ミンスターへ潜入し

銅山であることを広めることになった。

守銭奴の彼奴のことだからどの道、狙うのは必至だが時間稼ぎぐらいにはなるであろう。

12月26日

ロータス殿が自ら遊び人の若旦那に扮しミランダを潜り込ませるのに成功したようだ。

私はこの新たなる特産品の流通を促進させるためキュロ山とガヤンの道の整備を担当した。

婆殿とヒペリオン殿は積極的に若者達に読み書きを教えた。

若者達は随分と熱心に勉学したようだが、官能小説(金瓶梅か?)を読むために必死のようだ。

ユは「酒も女も嗜むことこそ一人前の男だからな」笑っていたが・・・。

1月1日

ささやかではあるが新年を祝う。今は節約あるのみなので致し方あるまい。

レスリー殿の酒豪ぶりは言うまでもないとしてヒペリオン殿の酒乱ぶりである。

噂は色々聞いていたが(主にティエルとトーマスから)あそこまでとは・・・。

日頃から随分と溜め込んでおるのかもしれないな・・・。

1月4日

密偵役のミランダが一時帰還する。

ミモラム領のミンスターだが・・・かなり酷い状況であるらしい。

奴隷商人が賄賂を使い闊歩し、豪農は奴隷をこき使い、隠し金山で高官(主にミモラム)らは

贅沢三昧とのことである。

奴隷狩りをする輩の他にもゲリラ的に山賊や帝国軍残党がいるため現在は容易に

国境越えが出来ない状況なので領民はかなり喘いでいるとも聞いた。

また、小作農から山賊に身を投じている若者なども少なくないという。

この現状を見るにしばらくはここからガヤンへの進軍はまだないと言っていい。

が、着実に傭兵を雇い入れ軍備も増強の一歩を辿るとのことなので時間の問題ではあるだろう。

カノン国王の直轄地や小領主(国人や土豪)領地が隣にあり、

そこまで出向き奴隷狩りをする奴隷商人もザラにいるという。

直轄領でのこの行為は反逆罪とも等しい行為ではあるが国王の耳に入ることはまずない。

今後は小領主たちの動向にも目を光らせたほうが良さそうだ。

それと一番厄介なのは隠し金山で、この金を使い山賊まがいの傭兵団を雇い入れる可能性も大きい。

カノンからアラニアにかけてマーモの蛮族出身者で固めた庸兵団がいるとも聞く。

今後も注意深く動向に目を光らせる必要があるだろう。

1月6日

カノンの宰相であるクルーポ・ピジンスキーであるが当初は民衆に持て囃されたものの

現在ではすこぶる評判が悪いらしい。

名家ピジンスキー家のエリートではあるのだがゲルシター家の言いなり同様だからだろう。

さらには対応処理が遅く、先の第三次ルヴェン戦役においていらぬ混乱まで引き起こしている。

温厚な理想主義者とは聞いてはいるが温厚な理想主義でこの難局が乗り切れるとは到底思えない。

ジョセフ公ならどうするであろうか? 

以前、聞いてみたが状況が把握できないので何を言っても机上の空論にしか過ぎないとおっしゃっていた。

だが、その瞳の奥には何か秘めた遠謀があると思われる。

1月8日

評定が開かれミランダの情報の元、奴隷商人襲撃とあいなった。

レスリー殿とトーマス殿が兵百を率い山賊に扮してミモラム領へと進撃する。

ロータス殿は新年の挨拶周りとしてガヤンとシェリ、及び各農村、森のエルフ居住地へと赴く。

ヒペリオン殿は牧草地開発、婆殿とティエル殿は寺小屋巡回及び算術指南書作成、私とユは街道整備となった。

1月13日

街道もようやく大型の馬車が難なく通行出来るようになった。

これでさらに多くの行商人が訪れることになるだろう。

ヒペリオン殿の牧草地開拓はあまり芳しくはないようだ。

というのも多くの牧草地が先の戦役で焼け野原同様になっているかららしい。

こればかりは致し方あるまい。

婆殿とティエル殿であるが概ね順調のようだ。

が、算術指南書に婆殿がいらんことを書いたらしくティエル殿が憤慨して婆殿に暴行(?)したらしい。

フェリル君に聞いたら愛情表現の一環と言ったが・・・さて。

ロータス殿の新年巡回は概ね評判良く森のエルフ居住区でも歓迎を受けたとのこと。

土産の果実酒も味は良好らしくこれを改良してエルフの地酒造りも視野を広めたいらしい。

特産品が多くなることは実に喜ばしいことではある。

1月15日

レスリー殿とトーマス殿が帰還する。

それなりに奴隷商人らから金を強奪してきたようだ。

奴隷の中には女子供もおり、十数人ほどこの地へと招きいれた。

当然、密かに難民保護施設へと手続きをとる。これで文句は出まい。

1月17日

先日、怪しげな翁がふらりと場内にやってきた。

ズオ・チーと申す翁はなんでも風水などに長けているという。

ロータス殿はレスリー殿の強い薦めもあり、祠や祭殿などの建設を推し進める方針を固めたようだ。

私はティエル殿同様、あまり乗り気ではなかったがユ・ファン曰く

齢150を超える人物で神出鬼没の道士らしい。

城にも札やらをあちこちと貼り、香を炊き上げた後にふらりと姿を消した。

本当に効果があるのだろうか? 半信半疑ではあるが信じるしかあるまい。

1月22日

私とユ、リーらは宿帳確認並びに3月の税のための検地を行う。

ロータス殿とティエル殿は橋梁の強化、並びに直営店舗増築と取り掛かった。

龍脈というのは本当なのだろうか?

この事業で本来よりも三倍近い商業の発展が期待できる成果となった。

2月1日

大公の4つ遺産の一人と仇名される者の一人ピエール・デュバイエ殿が訪問する。

2週間ほど滞在し指南書作成及び講釈をしてくれるらしく大いに期待が持てる。

評定ではヒペリオン殿とトーマス殿が家畜生産の整備、婆殿とティエル殿がデュバイエ殿の

補佐役となり引き続き寺小屋増築などを推し進める。

ロータス殿はレスリー殿を連れ引き続き各農村を巡回し説法し領民との絆を深める。

私とユは特産品の直営所に出向きその整備を担当することとなった。

2月5日

指南書作成並びに寺小屋増築は概ね良好で随分と子供らの識字率があがったとのこと。

フェリル君もデュバイエ殿の講義を受講し大いに感銘を受けたようである。

ヒペリオン殿とトーマス殿の家畜生産整備のほうも良好とのこと。

トーマス殿は自ら牛の乳搾りをして楽しく過ごしたそうだ。

ヒペリオン殿は奶酪(チーズのこと)生産の準備も万端とのこと実に喜ばしい限りである。

この地で奶酪が出来たらシャールの母や兄弟達に土産として持っていこうと思う。

2月10日

ロータス殿が巡回を終え戸籍帳簿確認の作業に移る。

領民も随分と懐いてきたらしく、また善政を布いているとあってご自身も満足しているようであった。

直営所の整備のほうは問題なく拡張することに成功した。

これで市場としてさらに活気づくことになろう。

先に行ったロータス殿とティエル殿に感謝せねばなるまい。

レスリー殿はというと飲んで歌って食ってそれが仕事だと言うんだからこれほどいいことはないと嘯いていた。

確かにそれが仕事であればそれほど良いことはないかもしれんな。

2月16日

評定が開かれ私とユは引き続き市場拡大の任を任される。

ロータス殿も引き続きレスリー殿との農村への巡回、ヒペリオン殿とトーマス殿は牧草地再開発。

婆殿とティエル殿は教師育成の方針となる。

リーはというとこの所、政務処理として書類と篭る毎日が続く。

巡察は定期的には行っているものの最近の市場拡大で治安は良くはなってはいない。

来月あたりは巡察に力を入れたいと語っていた。

ミモラムらがこちらへ密偵を入れている可能性も否めないのでそれには同意しておいた。

2月20日

牧草地再開発はどうも芳しくはないようだ。

というのもかなり激しく焼かれたらしくあまり草が根付かないらしい。

ただ、それだけでなくおそらく他にも要因があるとのこと。

試行錯誤していきながら原因を突き止めねばなるまい。

2月23日

市場はさらに活気に満ちてきている。レンガや薬草、それに春の果実が軒に並べ出ているからであろう。

だが、先日商人姿ではいるが目つきの鋭い怪しい者がいた。

問い詰めようとするとそそくさと人ごみに紛れ込んでしまったが。

ミモラムの密偵かもしれん。そろそろ巡察にも力を入れねばなるまい。ロータス殿に上奏する こととしよう。

2月25日

教師育成も良好とのこと。婆殿は保健教育の強化と言っていたがやはりティエル殿に殴られたらしい。

この二人は仲が良いのか悪いのかサッパリわからぬ。

それとフェリル君は年に似合わず教師として素質もあるようだ。

2月28日

ロータス殿とレスリー殿が再度の巡回を終えた。

大分、民も安寧となり暮らしているとのことだ。

このまま平穏な日々が続くと良いがミモラムや妖魔の残党のことを考えるとそうもいくまい。

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